コンセプト・アート?

img_253e29a6d91fef6a15b2d0fd4f304f07112097.jpg 今日も「文化の日」っぽく。

デンマークの美術館で、真っ白なキャンバスが「作品」で、そのタイトルは「お金を持ち逃げした」というものが展示されという。
テレビのニュースでは、続けて美術館側は画家に返金を求めていると伝えていた。

面白すぎる話とはこのことだが、現代アートでは、製作技術よりもコンセプトが重視されるという話もある、
この「作品」のコンセプトは秀逸かつ明晰で、「表現」も完璧である。

とはいうもののやっぱり「これってアートなの?」という思いはぬぐえない。


テレビのニュースを見たのは比較的最近のことだが、ネットで調べると、この事件そのものは2021年9月のことである。

それについて伝えているネット記事は、
900万円超の現金を美術館から受け取ったアーティストが「お金を持ち逃げした」というタイトルで真っ白なキャンバスを提出(Gigazine)
900万円持ち逃げは「アート」 デンマーク芸術家が主張(AFP BB News)


このアーティストが当初から、確固たる意志とコンセプトのもとにこの「作品」を「製作」したのか、それともネット記事が伝えるように、お金をだまし取る目的で、製作費必要として紙幣を出してもらったのかわからないけれど、いずれにせよアーティストは姿をくらましたわけでもなさそうで、何らかの係争が起こることも予期していただろう。

それにしてもこの「作品」を受け取った美術館側も面白がって、そのまま、そのタイトルで展示も行ったという。そして展示終了後に返金を求めたものらしい。
少なくともその展示期間中はアート作品として扱ったことになると言えるかもしれないから、その分はアーティストの取り分になるのだろうか。

アートにはコンセプトが必要ということもわかるけれど、コンセプトだけで成立するのかと言われたら何か違うような気もする。
ただコンセプトだけでは同じことはそうそう通用しないだろう。私が真っ白なキャンバスを美術商に持ち込んでそれらしいタイトルを付けたとしても買ってもらえるとは思えない。

中学校のとき、美術の先生が白い画用紙を生徒たちの前に掲げて、美しい画用紙だなぁ、これからこれを君たちが汚していくわけだとおっしゃったことがある。

アートに金がからむからこういうことになるのかもしれない。

音楽は、それなりの演奏技術が伴わないと成立しない、と思ったら、ジョン・ケージの"4分33秒" (1952年)を思い出した。これってコンセプト・アートの先取りだな。

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自然数の本性 トートロジー(ブッダの公式)

 ≪…「これってアートなの?」…≫から、≪…ジョン・ケージの"4分33秒" (1952年)を思い出した。これってコンセプト・アートの先取りだな。…≫などから、数の言葉ヒフミヨ(1234)を、[地]と[カタチ」とで、[〇]と[□]で、[△]を想い浮かれべば、4次元で閉じ(計算でき)ている言葉の世界に出合えるとか・・・ 

 この物語の淵源は、2冊の絵本で・・・
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  もろはのつるぎ (有田川町ウエブライブラリー) 

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