ホイックニーというアーティスト

先日放送された「日曜美術館」は、デヴィッド・ホイックニーが特集されていた。

放送時間は私はいつもフルートの練習をしているので、後から録画で見ている。


現代美術には全く詳しくないので、このアーティストについてもあまり知らなかった。
なんでも、いろいろな手法を次々に試していて、紹介された作品はそれぞれ魅力的だと思った。

その中で、おもしろい展覧会のことが紹介されていた。

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1990年に東京で行われたものなのだが、その作品はファックスでプリントされたもの。
元は大きな絵で、それを4×4に16分割して、それを1枚ずつロサンゼルスから東京へファックスしてきたもの。
それを東京の画廊で元の配置へ戻して展示する。

モノクロのファックスだが、ホイックニーはモノクロームに対しても独特の感覚で作品にする。

私には絵心があるなぁぐらいしかわからないけれど。


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で、ここでつまらぬことを考えた。
原画はロサンゼルスにあって、それをファックスで送ったわけだが、聞くところによると、米国のファックスは通常レターサイズ(約216×279mm)である。日本のファックスは普通A4サイズ(210×297mm)だから微妙に形・大きさが違う。
だから日米間でファックスを送る場合は、適当な余白をおかないと画像が切れてしまうことになる。

番組で紹介されていたファックス画の再構成では、どのページにも余白がおかれているように見えたのだが、これはホイックニー、画廊承知の上でのことなのかな。

安物のファックスは感熱紙を使うものが多いが、感熱紙はかなり早く変色してしまう。熱転写式とかレーザープリンタとか、あるいはインクジェットとかだったのだろうか。

いずれにせよこういう企画は話題性、よくいえばコンセプトの問題で、同じことをやれば同様にうけるとも思えない。とはいうものの、所詮、コピーでも十分ありがたがる庶民としては、ファックスでなくて端末の画面で喜んでいるわけだが。

ちなみにホイックニーはタブレットとかでも作品を作っているそうだ。番組でも紹介されていた。
ビデオディスプレイというのは光で絵を描くものである。伝統的な絵画は絵具を使う。それぞれ減算混合、加算混合である。
以前、そのことに注目した言説を耳にしたことがある。ひょっとしたらホイックニーが言ったことかもしれない。

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