311福島原発災害から3ヶ月後の2011年6月、郡山市の小中学生14名が原告になって、いわゆる「ふくしま集団疎開裁判」を郡山市に対して起こしました。現在の高い放射線環境下で子どもたちを教育するのは憲法で保障された安全な環境のもとで教育を受ける子どもたちの権利を奪うものであるから、管轄行政府はただちに子どもたちを安全が保障された場所に疎開させ、教育を受けさせる義務がある、というのが原告側の主張でした。
4月24日、仙台高裁はふくしま集団疎開裁判の原告側の申立てを却下する判決を言い渡しました。
「チェルノブイリ原発事故によって生じた健康被害,福島県県民健康管理調査の結果,現在の郡山市における空間線量率等によれば,子どもたちは,低線量の放射線に間断なく晒されており,これによる,その生命・身体・健康に対する被害の発生が危惧され,由々しい事態の進行が懸念される。この被ばくの危険は,これまでの除染作業の効果等に鑑みても,郡山市から転居しない限り容易に解放されない状態にある。」
判決文のこの最初部分を読めば、だれでもこれは集団疎開を認める判決だと思うでしょう。子どもたちの生命が脅かされる可能性があり、被曝の危険は疎開しないかぎり避けられないと明言しているからです。ここまでは裁判官はいまの福島の現実を素直に認めていると言えます。
ところが本文に入ると論調はがらりと変わって、いますぐに悪影響がでるという確証がない、自主避難の道はあるのだからわざわざ郡山市が避難させる必要性がない、という不可解な論旨で被告の責任を回避しています。
これほど前文と結論がねじまがった判決文は、これを書いた裁判官たちがどんなにプレッシャーを受けていたかを如実に示していると思われます。そして子どもたちへの危険を認めながら、それに対してなにもできない裁判官の悲痛とも言える恐れと悲しみがこの文言から聞こえてくるのは私だけでしょうか。
このニュースはすぐ海外メディアで大きく報道されましたが、日本国内ではほとんど無視されました。NHKもまったく報道しませんでした。
原子力産業の恐ろしい支配のすごさをあらためて思い知らされます。
以下は弁護団による声明です。
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2013年4月24日仙台高裁決定についての声明(ふくしま集団疎開裁判弁護団)
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2013年4月24日仙台高裁決定についての声明
2013年4月26日
ふくしま集団疎開裁判弁護団
1 平成25年(2013年)4月24日,仙台高裁第2民事部は,福島県郡山市立小,中学生14人が,郡山市に対し,年1ミリシーベルトを超える環境下の学校施設で教育活動を実施することの差止め,及び,年1ミリシーベルト以下の環境下の学校施設で教育活動を実施することを求めた民事仮処分事件(いわゆる「ふくしま集団疎開裁判」)の抗告審(なお,抗告した子どもの数は10名)において,その申立てを却下する旨の決定をした。
2 決定理由の骨子は次のとおりである(分かりやすさのために,趣旨を変えない限度で言葉を足している)。
(1) チェルノブイリ原発事故によって生じた健康被害,福島県県民健康管理調査の結果,現在の郡山市における空間線量率等によれば,子どもたちは,低線量の放射線に間断なく晒されており,これによる,その生命・身体・健康に対する被害の発生が危惧され,由々しい事態の進行が懸念される。この被ばくの危険は,これまでの除染作業の効果等に鑑みても,郡山市から転居しない限り容易に解放されない状態にある。
(2)もっとも,中長期的には懸念が残るものの,現在直ちに不可逆的な悪影響を及ぼす恐れがあるとまでは証拠上認め難い。
(3) 子どもたちは,学校生活以外の日常生活において既に年1ミリシーベルトを超える被ばくをしており,引き続き郡山市に居住する限り,郡山市内の学校施設における教育活動を差し止めてみても,被ばく量を年1ミリシーベルト以下に抑えるという目的を達することができないから,子どもたちにこれを差し止める権利が発生する余地はない。
(4) 子どもたちに対して郡山市の学校施設で教育活動を継続することは,直ちにその生徒の生命身体の安全を侵害するほどの危険があるとまで認め得る証拠もないから,直ちに不当ではない。子どもたちの避難先での教育は地元の教育機関により行われるのが原則であり,避難元の公的教育機関がわざわざ地元の教育機関を差し置いてまで別の学校施設を開設する必要はない。子どもたちが自主避難した場合は,子どもたちは避難先の公的教育機関で教育を受けることで被ばく被害を回避する目的は達成される。言い換えれば,子どもたちは郡山市に対し避難先での学校教育を求めることはできず,また,郡山市は避難先で教育活動を実施すべき義務を負うものでない。
(5) 子どもたちに自主避難が困難とすべき事情は認められず,保全の必要性がない。
3 本決定は,低線量被ばくが子どもたちの生命,身体,健康に与える影響について2の(1)において正しい認識を示しながら,同(2)においては,「中長期的には懸念が残るものの,現在直ちに不可逆的な悪影響を及ぼす恐れがあるとまでは証拠上認め難い」と述べた。しかし,本決定が引用する福島県健康管理調査によれば,これまで100万人に1人と言われていた小児甲状腺がんが,僅か3万8000人の余りの検査で既に3名確定診断され,7名が強く疑われている。もはや,危険は中長期的なものではなく,今現在,健康被害について不可逆的な悪影響を及ぼす恐れがある可能性が高いのである。その意味でこの部分は重大な事実の誤認であり,撤回すべきである。
4 私たちは,子どもたちに対して教育を実施する憲法上の義務を負う郡山市は,子どもたちに対し,安全な環境下で教育を実施する義務がある,すなわち,子どもたちを避難させる義務を負うと主張していた。小中学校の設置場所については,「その区域内に設けるのが原則であるが,やむをえない理由がある場合は区域外に設けることもできる」(昭和34年4月23日文科省通達)のである。また,私たちは,経済的問題,子どもの気持ちの問題,行政による放射能安全宣伝の浸透等から,今の福島で自主避難を決断することがいかに困難であるかを力説してきた。しかし,本件決定は,子どもたちが自主避難すれば,郡山市としてやるべきことはなく,郡山に住み続けるのなら,郡山市が子どもの被ばくを1ミリシーベルト以下に押さえるすべはないという特異な理屈で,本件申立てを退け,私たちの上記主張には,全く答えることがなく,いわば「肩透かし」をした。
結局,裁判所は,チェルノブイリ報告書や福島県民健康管理調査の結果等から,子どもたちの生命身体への被害発生の危険性を正当に評価し,「由々しい事態の進行が懸念される」と強い調子で断定し,集団疎開は,「被ばく被害を回避する一つの抜本的方策として教育行政上考慮すべき選択肢である」とまで述べながら,子どもたちが郡山市に対して避難を求める権利を有することを認めず,匙を行政に投げ,司法としては,この現在進行中の深刻な人権侵害を手を拱いて見ているしかないと言ったのである。これは,「人権の最後の砦」としての司法が担うべき最も重要な職責を放棄するものにほかならず,強く抗議する。
5 郡山市を含む市町村,福島県,国は,せめて司法の上記2(1)の認識,憂慮を深刻に受け止め,速やかに子どもたちの被ばく回避のための抜本的な措置をとるべきである。
最後に,今後行政を動かしていくために,全国の,全世界の心ある市民の皆様に更なる支援をお願いしたい。弁護団としては,新たな提訴も選択肢の一つとして,一日も早い子どもたちの集団疎開の実現に向け,力を尽くす所存である。
以 上
日曜日, 4月 28, 2013
水曜日, 8月 01, 2012
放射能から命を守る6つの方法
ナチュラルニュース(NaturalNews)をご存知ですか。
これは、健康・環境に関わる重要な情報を毎週世界に発信しているネットワーク通信です。その編集者のマイク・アダムズは、まったくのボランティアで貴重な情報を世界に発信しています。
以下は昨日の記事です。とても参考になるので紹介します。 (私の感想や意見を書き足しています。)
http://www.naturalnews.com/036636_radioactivity_culture_life.html
「簡単にできる放射能から命を守る6つの方法」Dr. Gabriel Cousens
福島原発災害からの放射能を含む海流は現在北米沿岸に到達している。1987年のチェルノブイリ原発事故以来8ヶ月で、北米沿岸地域の乳幼児死亡率は245〜900%上昇した。その事実から、放射能は封じ込めることが不可能であり、それは世界中を汚染することを私たちは学んだ。
(このデータはアメリカのアーネスト・スターングラス博士等の研究によっています。スターングラス博士は、冷戦中米ソが盛んに核実験競争をしていた時期に、乳歯にストロンチウム90が蓄積しているデータと乳幼児死亡率の上昇率と核実験との相関性データを当時のケネディ大統領に示しました。その結果として締結された米ソ核実験禁止条約(1963年)の陰の貢献者です。博士は一貫して原発の健康に与える危険性を当初から訴えて来ました。私たちは2006年博士を日本講演に招待しました。そのときの青森での講演録がこれです。)
私たちは福島からの絶えまない放射能海洋汚染以外にも、さまざまな”日常的”な放射線被曝を受けている。放射線医療機器からの漏洩、空港の身体チェック、原子力潜水艦事故、劣化ウランの影響、CTスキャンやエックス線検査、放射能汚染されたタバコの煙、電子レンジ、食品被曝など多数ある。
(放射線は、科学的な定義で言えば電磁波のひとつです。光、電波、電気それから生体エネルギーである”気”も基本的には電磁波です。つまり電磁波には健康に有益なものと有害なものがあることになります。)
例えば、原子力災害と事故:1985年までの15年間に、世界14カ国で151件の深刻な原子力事故があり、また原子力発電所では27,000件の事故が報告されている。
X線:放射線疫学の世界的権威アリス・スチュアート博士はエックス線検査を受けた妊婦の幼児は、受けない妊婦の幼児より白血病の発症率が2倍になることを発見した。
(エックス線には安全値などないことを示したスチュアート博士を世界に知らしめたのが、スターングラス博士です。当時スチュアート博士は、低レベル放射線は無害だと主張する放射線医学界から徹底的に攻撃を受けていました。それは今日でも変わっていません。低レベル放射線(内部被曝)が有害であると認めると、原子力発電所そのものの立地ができなくなるからです。)
喫煙:タバコの煙には放射性粒子が含まれている。タバコ栽培で使用されるリン酸化学肥料にはラジウム226、そしてラジウム226の分裂生成物であるポロニウム210と鉛210、そしてカリウム40という放射性物質が含まれている。
私たちは福島災害の直接的な影響だけでなく、長期的な日常の危険な放射線被曝から私たちと家族たちを守ることが重要である。
私たちにできる6つの基本的方法:
1)食べ物を選ぶ
からだに十分なミネラルを摂っていれば、細胞は健康なミネラルに満たされる。細胞内に十分なミネラルがあれば、それ以上放射性ミネラルが吸収される可能性が減る。
(チェルノブイリからの深刻な影響を受けた国のひとつ、オーストリアの政府が放射能のからだに入って来る経路を調査したところ、80%が食べ物からということが分かりましたた。)
2)キレート(金属原子を中心にもつ錯体分子)
ある種の食べ物は放射性物質をとくに取り込み、膀胱と腎臓の排泄作用で体外に排泄する。海草類は自然界で最高のキレート剤であるアルギン酸ナトリウムを含む。ただ、出来るだけ汚染のない産地のものを選ぶこと。
I
3)抗酸化食品を増やす:被曝によってできるフリーラジカルを防ぐために抗酸化剤や食品と酵素をとる。
4)特に必要な食べ物と薬草:スピロリーナやクロレラ、大根、小松菜、キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜を増やす。蜂花粉(一日小さじ2杯)。ガーリックとタマネギを増やす。シベリア朝鮮人参、朝鮮人参、ローズマリーなど。
(放射線は体内の水分子を強力な発ガン物質であるハイドロオキシ水分子に変えます。これらの抗酸化食品はそれを防止するはたらきをします。)
5)アルカリ性の有機野菜
細胞液のPHがわずかにアルカリ性の方が細胞の酸化防止に役立つことが実証されている。アルカリダイエットとは、つまり野菜の生食ダイエットのこと。食物連鎖の放射能の生体濃縮を避けるためになるべく動物たんぱく質は避ける。ドイツのハイデルベルク大学の1978年の研究調査では、野菜にくらべ牛乳は15倍、牛肉は30倍の放射能が検出された。
(近年の酵素学の研究発達により、食べ物とからだに含まれる様々な酵素が健康維持に非常に重要な役割を演じていることが明らかになっています。酵素は48℃で破壊されてしまうため、食べ物を生で食べるローフード、あるいはリビングフードが見直されています。とくに日本の誇る漬け物は酵素をふんだんに含む食べ物です。)
6)政治的活動:放射線被曝から私たちを守るために、脱原発、劣化ウラン弾禁止、核兵器禁止、そして携帯電話とその中継搭の削減を求める政治的活動に関わる。
(中でも福島原発災害を受けている日本は、脱原発は緊急な課題です。市民のエネルギーを総結集して政治を動かすときです。)
これは、健康・環境に関わる重要な情報を毎週世界に発信しているネットワーク通信です。その編集者のマイク・アダムズは、まったくのボランティアで貴重な情報を世界に発信しています。
以下は昨日の記事です。とても参考になるので紹介します。 (私の感想や意見を書き足しています。)
http://www.naturalnews.com/036636_radioactivity_culture_life.html
「簡単にできる放射能から命を守る6つの方法」Dr. Gabriel Cousens
福島原発災害からの放射能を含む海流は現在北米沿岸に到達している。1987年のチェルノブイリ原発事故以来8ヶ月で、北米沿岸地域の乳幼児死亡率は245〜900%上昇した。その事実から、放射能は封じ込めることが不可能であり、それは世界中を汚染することを私たちは学んだ。
(このデータはアメリカのアーネスト・スターングラス博士等の研究によっています。スターングラス博士は、冷戦中米ソが盛んに核実験競争をしていた時期に、乳歯にストロンチウム90が蓄積しているデータと乳幼児死亡率の上昇率と核実験との相関性データを当時のケネディ大統領に示しました。その結果として締結された米ソ核実験禁止条約(1963年)の陰の貢献者です。博士は一貫して原発の健康に与える危険性を当初から訴えて来ました。私たちは2006年博士を日本講演に招待しました。そのときの青森での講演録がこれです。)
私たちは福島からの絶えまない放射能海洋汚染以外にも、さまざまな”日常的”な放射線被曝を受けている。放射線医療機器からの漏洩、空港の身体チェック、原子力潜水艦事故、劣化ウランの影響、CTスキャンやエックス線検査、放射能汚染されたタバコの煙、電子レンジ、食品被曝など多数ある。
(放射線は、科学的な定義で言えば電磁波のひとつです。光、電波、電気それから生体エネルギーである”気”も基本的には電磁波です。つまり電磁波には健康に有益なものと有害なものがあることになります。)
例えば、原子力災害と事故:1985年までの15年間に、世界14カ国で151件の深刻な原子力事故があり、また原子力発電所では27,000件の事故が報告されている。
X線:放射線疫学の世界的権威アリス・スチュアート博士はエックス線検査を受けた妊婦の幼児は、受けない妊婦の幼児より白血病の発症率が2倍になることを発見した。
(エックス線には安全値などないことを示したスチュアート博士を世界に知らしめたのが、スターングラス博士です。当時スチュアート博士は、低レベル放射線は無害だと主張する放射線医学界から徹底的に攻撃を受けていました。それは今日でも変わっていません。低レベル放射線(内部被曝)が有害であると認めると、原子力発電所そのものの立地ができなくなるからです。)
喫煙:タバコの煙には放射性粒子が含まれている。タバコ栽培で使用されるリン酸化学肥料にはラジウム226、そしてラジウム226の分裂生成物であるポロニウム210と鉛210、そしてカリウム40という放射性物質が含まれている。
私たちは福島災害の直接的な影響だけでなく、長期的な日常の危険な放射線被曝から私たちと家族たちを守ることが重要である。
私たちにできる6つの基本的方法:
1)食べ物を選ぶ
からだに十分なミネラルを摂っていれば、細胞は健康なミネラルに満たされる。細胞内に十分なミネラルがあれば、それ以上放射性ミネラルが吸収される可能性が減る。
(チェルノブイリからの深刻な影響を受けた国のひとつ、オーストリアの政府が放射能のからだに入って来る経路を調査したところ、80%が食べ物からということが分かりましたた。)
2)キレート(金属原子を中心にもつ錯体分子)
ある種の食べ物は放射性物質をとくに取り込み、膀胱と腎臓の排泄作用で体外に排泄する。海草類は自然界で最高のキレート剤であるアルギン酸ナトリウムを含む。ただ、出来るだけ汚染のない産地のものを選ぶこと。
I
3)抗酸化食品を増やす:被曝によってできるフリーラジカルを防ぐために抗酸化剤や食品と酵素をとる。
4)特に必要な食べ物と薬草:スピロリーナやクロレラ、大根、小松菜、キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜を増やす。蜂花粉(一日小さじ2杯)。ガーリックとタマネギを増やす。シベリア朝鮮人参、朝鮮人参、ローズマリーなど。
(放射線は体内の水分子を強力な発ガン物質であるハイドロオキシ水分子に変えます。これらの抗酸化食品はそれを防止するはたらきをします。)
5)アルカリ性の有機野菜
細胞液のPHがわずかにアルカリ性の方が細胞の酸化防止に役立つことが実証されている。アルカリダイエットとは、つまり野菜の生食ダイエットのこと。食物連鎖の放射能の生体濃縮を避けるためになるべく動物たんぱく質は避ける。ドイツのハイデルベルク大学の1978年の研究調査では、野菜にくらべ牛乳は15倍、牛肉は30倍の放射能が検出された。
(近年の酵素学の研究発達により、食べ物とからだに含まれる様々な酵素が健康維持に非常に重要な役割を演じていることが明らかになっています。酵素は48℃で破壊されてしまうため、食べ物を生で食べるローフード、あるいはリビングフードが見直されています。とくに日本の誇る漬け物は酵素をふんだんに含む食べ物です。)
6)政治的活動:放射線被曝から私たちを守るために、脱原発、劣化ウラン弾禁止、核兵器禁止、そして携帯電話とその中継搭の削減を求める政治的活動に関わる。
(中でも福島原発災害を受けている日本は、脱原発は緊急な課題です。市民のエネルギーを総結集して政治を動かすときです。)
火曜日, 3月 13, 2012
現実の共有
真実は、あるいは現実と言ってもいいかもしれません、ひとつです。
私と妻は80年代から環境保護活動に関わってきましたが、考えてみると正に人々に「現実を共有」してもらいたいという願いで様々な取り組みをしてきたとも言えます。
それはどうしてかと言うと、立場の異なる人たちがひとつの現実を共有できないかぎり、そこに対話も理解も生まれず、対立だけが残るからです。人と人がつながるためには、この現実の共有が必要条件です。
その意味でジャーナリズムとメディア(報道)のパワーは圧倒的であり、恐ろしいほどの”現実”を創造することが可能です。しかし彼らが報道という一方的な手段を握っている限り、一般の人々と広く現実を共有し、つながるためには、メディアを支配する彼らとまず現実を共有することが必要です。
高木仁三郎さんは、反原発活動に生涯を捧げ、その途中でガンに倒れた国際的にも著名な市民原子力科学者です。彼の業績は残された素晴らしい著作物からも明らかですが、彼の主張が正面から主要メディアでとり上げられたことはありませんでした。反原発の旗手として、原子力の恐ろしさを現場の科学者として訴えたきた彼の目には、311は起こるべくして起きたことだったでしょう。
高木さんの警告を真摯に受けた私たちは、いわゆる低レベル放射線被曝(内部被曝)の健康への深刻な影響を訴えるために2006年アメリカのアーネスト・スターングラス博士を日本に招聘して各地で講演会を開催しました。スターングラス博士は肥田舜太郎医師に低レベル放射線の影響を最初に伝えた人です。議員会館で報道各社を招いて記者会見を行いましたが、主要メディアで記事にしたところは皆無でした。私たちは原子力村の圧倒的パワーにただただ立ちすくむだけでした。
311一周年を迎えて、やっとジャーナリストたちの態度に変化が起こりつつあります。
とくに目に留まったのは京都新聞が社説ではっきりと日本が脱原発の道をとるべきだと書いたことです。
また報道ステーションのSPエンディングで司会者の古舘伊知郎氏が原発報道への反省決意表明をしたと聞きました。
そして今日読んだ共同通信の編集委員が書いた記事がこころに残ったので、ここにそのまま転載します。連載コラム「3・11に思う-われわれ科学記者と呼ばれる集団は、市民科学者の声にどれだけ真剣に耳を傾け、どれだけそれを社会に発信してきただろうか」と題したこの記事によって、多くのジャーナリストが目覚め、現実を共有してくれることをこころから願います。
連載コラム:「原発の不都合な真実」
東京電力福島第1原発事故後の1年を生きた。この1年間、記者として、それ以前に一市民として、自分は一体これまで何をしてきのか、これから何をするべきなのだろうと自問する日々が続いている。あの日以降、恐らくすべての日本人が、震災と原発事故後の日本でどう生きるのか、という問いに直面しているのだろう。震災と事故からわずか1年しか経っていない中で、一人の記者が感慨などを公表することにさして意味があるとは思えないのだが、編集部からの依頼もあって、今、自分の心の中にあるものをつづってみた。(共同通信編集委員 井田徹治)
私が東京の本社の科学部に配属されたのは1991年のことだった。当時の驚きの一つは「××省は」「●●庁は」という役所を主語にした記事ではないと意味のある記事ではないと考え、膨大な額の国家予算を投じて進められる巨大科学技術関連の記事を、官庁やその研究機関の研究者の話を基に、その意義や成果の十分な検証なしに発信する記者クラブ詰めの記者たちが、自分の周囲にいかに多いかということだった。
原発の安全性や電源としての優位性に関する神話、再生可能エネルギーは役に立たないという神話。最近では、「世界各国で原子力ルネッサンスが始まった」という神話。原発事故によって明らかになったこれらの多くの「神話」の形成に、そんな科学記者たちの行動が一役買ったことを否定するのは難しい。
だが一方で、1990年代の初めは、環境保護運動や反核運動が世界的な盛り上がりを見せ、その担い手である市民団体と、それを支える「市民科学者」の存在が重要度を増してきた時期でもあった。当時の日本で、官製の科学研究とは一線を画し、市民の側に足場を置いた「市民科学者」の重要性を指摘したのが故・高木仁三郎さんであった。高木さんの発言や行動に強い感銘と影響を受け、市民団体や市民科学者による研究報告などが提供してくれる、粗削りではあっても先見性と批判精神に富み、官製情報とはまったく違った弱者の視点に立った情報はとても新鮮だった。だが、役所の情報を、先を争って探り、役所からのリークを受けては記事を書く科学記者はいくらでもいたが、市民科学者の声に真剣に耳を傾ける記者は当時、まだ少なかった。
個人的には、役所からの官製情報からは距離を置き、市民団体やそれと行動をともにする内外の科学者たちの姿、そこからの情報を可能な限り発信する努力をしてきたつもりだった。少なくとも官製情報を基にした原発の安全神話や「原発は安定供給に貢献する安価な電源だ」との神話の形成に直接加担するようなことを、ジャーナリストとしてやってこなかったという自負もあった。だが、事故後の今、どう考えてみても自分の努力は不足していたと思う。私は科学部記者として1995年の阪神大震災の取材にかかわった。高木さんは震災直後、日本物理学会誌での論文の中で、巨大地震の後に非常用ディーゼル発電機の起動失敗などの可能性を列挙し「メルトダウンから大量の放射能放出に至るだろう」と指摘していた。不勉強にして、この論文の存在を知ったのはずっと後になってからのことで、それを記事することもしなかった。結果的に原子力にまつわる多くの神話の形成に少なからず加担してきたことに今、大きな責任を感じ、自らを恥じている。
そもそもわれわれ科学記者と呼ばれる集団は、市民科学者の声にどれだけ真剣に耳を傾け、どれだけそれを社会に発信してきただろうか。G8サミットなどの国際会議や官庁の取材、スペースシャトルの打ち上げなどの巨大プロジェクトの取材に投じるリソースの100分の1でも、市民科学者の取材に割いてきただろうか。
日常の取材の中で、電力会社と一体不可分となった原子力の安全規制、インサイダーだけで決められる原発と石炭火力を極度に偏重するエネルギー政策、再生可能エネルギーの拡大を阻むさまざまな利権といった問題を記者として知り、原発開発には極めて批判的なことを言いながら、心の中のかなりの部分を原発の安全神話が占めていたのだと今になって思う。
「科学における貧困の最大の理由は、大抵は豊かだと思い込むためだ。科学の目的は、無限の英知への扉を開くことではなく、無限の誤謬にひとつの終止符を打ってゆくことだ」というのはドイツの劇作家、ブレヒトの傑作の一つ「ガリレオの生涯」の中の一節である。
事故以来、この一文章がずっと頭に中にある。われわれ科学記者は、実はさして根拠のないことが多い「科学の豊かさ」にばかり気を取られ、多くの誤謬を一つずつ提起し、それを正していこうとする市民科学者の地道な努力に目を向けることは少なかった。
日本の市民科学者は、欧米の市民科学者に比べて、極めて不利な立場に置かれている。欧米なら簡単に入手できるような基礎的な情報や統計が、日本では役所や企業の手に握られたまま公開されずにいる。税制や寄付制度などが理由となって、市民科学者を支える市民団体の財政は常に厳しい。
だが、原発事故とその後の政府の対応の混乱は、今の日本において「オルタナティブな知」を担う市民科学者の存在がいかに重要であるかをあらためて示した。市民サイドに立った科学者が提供するオルタナティブな知の活動の不十分さ、それに真摯に耳を傾ける政策決定者と彼らを巻き込んだオープンな議論の場の欠如、十分な経験と知識を基にそれらを正確に伝えるメディアの不在。原発事故後に明らかになったこれらの問題点は、単に原子力やエネルギーだけの問題ではない。
1999年、JCOの臨界事故を受け、高木さんは、がんに苦しむ病床で「原発事故はなぜ繰り返すのか」(岩波新書)という本を書いた。その中で高木さんは「原子力時代の末期症状による大事故の危険」が「先に逝ってしまう人間の心を最も悩ます」と記し、「歴史を見通す透徹した知力と、大胆に現実に立ち向かう活発な行動力」を持つよう、残された者に呼び掛けた。
残念ながらわれわれ、残された者の努力は明らかに不十分だったと言わざるを得ない。2度とこの過ちを繰り返さないために、市民科学者たらんとする研究者が生まれ育つ環境を整え、日本社会全体でそれを支える仕組みを作ること。それが大切だと思う。
2012/03/11
私と妻は80年代から環境保護活動に関わってきましたが、考えてみると正に人々に「現実を共有」してもらいたいという願いで様々な取り組みをしてきたとも言えます。
それはどうしてかと言うと、立場の異なる人たちがひとつの現実を共有できないかぎり、そこに対話も理解も生まれず、対立だけが残るからです。人と人がつながるためには、この現実の共有が必要条件です。
その意味でジャーナリズムとメディア(報道)のパワーは圧倒的であり、恐ろしいほどの”現実”を創造することが可能です。しかし彼らが報道という一方的な手段を握っている限り、一般の人々と広く現実を共有し、つながるためには、メディアを支配する彼らとまず現実を共有することが必要です。
高木仁三郎さんは、反原発活動に生涯を捧げ、その途中でガンに倒れた国際的にも著名な市民原子力科学者です。彼の業績は残された素晴らしい著作物からも明らかですが、彼の主張が正面から主要メディアでとり上げられたことはありませんでした。反原発の旗手として、原子力の恐ろしさを現場の科学者として訴えたきた彼の目には、311は起こるべくして起きたことだったでしょう。
高木さんの警告を真摯に受けた私たちは、いわゆる低レベル放射線被曝(内部被曝)の健康への深刻な影響を訴えるために2006年アメリカのアーネスト・スターングラス博士を日本に招聘して各地で講演会を開催しました。スターングラス博士は肥田舜太郎医師に低レベル放射線の影響を最初に伝えた人です。議員会館で報道各社を招いて記者会見を行いましたが、主要メディアで記事にしたところは皆無でした。私たちは原子力村の圧倒的パワーにただただ立ちすくむだけでした。
311一周年を迎えて、やっとジャーナリストたちの態度に変化が起こりつつあります。
とくに目に留まったのは京都新聞が社説ではっきりと日本が脱原発の道をとるべきだと書いたことです。
また報道ステーションのSPエンディングで司会者の古舘伊知郎氏が原発報道への反省決意表明をしたと聞きました。
そして今日読んだ共同通信の編集委員が書いた記事がこころに残ったので、ここにそのまま転載します。連載コラム「3・11に思う-われわれ科学記者と呼ばれる集団は、市民科学者の声にどれだけ真剣に耳を傾け、どれだけそれを社会に発信してきただろうか」と題したこの記事によって、多くのジャーナリストが目覚め、現実を共有してくれることをこころから願います。
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連載コラム:「原発の不都合な真実」
東京電力福島第1原発事故後の1年を生きた。この1年間、記者として、それ以前に一市民として、自分は一体これまで何をしてきのか、これから何をするべきなのだろうと自問する日々が続いている。あの日以降、恐らくすべての日本人が、震災と原発事故後の日本でどう生きるのか、という問いに直面しているのだろう。震災と事故からわずか1年しか経っていない中で、一人の記者が感慨などを公表することにさして意味があるとは思えないのだが、編集部からの依頼もあって、今、自分の心の中にあるものをつづってみた。(共同通信編集委員 井田徹治)
× × × ×
私が東京の本社の科学部に配属されたのは1991年のことだった。当時の驚きの一つは「××省は」「●●庁は」という役所を主語にした記事ではないと意味のある記事ではないと考え、膨大な額の国家予算を投じて進められる巨大科学技術関連の記事を、官庁やその研究機関の研究者の話を基に、その意義や成果の十分な検証なしに発信する記者クラブ詰めの記者たちが、自分の周囲にいかに多いかということだった。
原発の安全性や電源としての優位性に関する神話、再生可能エネルギーは役に立たないという神話。最近では、「世界各国で原子力ルネッサンスが始まった」という神話。原発事故によって明らかになったこれらの多くの「神話」の形成に、そんな科学記者たちの行動が一役買ったことを否定するのは難しい。
だが一方で、1990年代の初めは、環境保護運動や反核運動が世界的な盛り上がりを見せ、その担い手である市民団体と、それを支える「市民科学者」の存在が重要度を増してきた時期でもあった。当時の日本で、官製の科学研究とは一線を画し、市民の側に足場を置いた「市民科学者」の重要性を指摘したのが故・高木仁三郎さんであった。高木さんの発言や行動に強い感銘と影響を受け、市民団体や市民科学者による研究報告などが提供してくれる、粗削りではあっても先見性と批判精神に富み、官製情報とはまったく違った弱者の視点に立った情報はとても新鮮だった。だが、役所の情報を、先を争って探り、役所からのリークを受けては記事を書く科学記者はいくらでもいたが、市民科学者の声に真剣に耳を傾ける記者は当時、まだ少なかった。
個人的には、役所からの官製情報からは距離を置き、市民団体やそれと行動をともにする内外の科学者たちの姿、そこからの情報を可能な限り発信する努力をしてきたつもりだった。少なくとも官製情報を基にした原発の安全神話や「原発は安定供給に貢献する安価な電源だ」との神話の形成に直接加担するようなことを、ジャーナリストとしてやってこなかったという自負もあった。だが、事故後の今、どう考えてみても自分の努力は不足していたと思う。私は科学部記者として1995年の阪神大震災の取材にかかわった。高木さんは震災直後、日本物理学会誌での論文の中で、巨大地震の後に非常用ディーゼル発電機の起動失敗などの可能性を列挙し「メルトダウンから大量の放射能放出に至るだろう」と指摘していた。不勉強にして、この論文の存在を知ったのはずっと後になってからのことで、それを記事することもしなかった。結果的に原子力にまつわる多くの神話の形成に少なからず加担してきたことに今、大きな責任を感じ、自らを恥じている。
そもそもわれわれ科学記者と呼ばれる集団は、市民科学者の声にどれだけ真剣に耳を傾け、どれだけそれを社会に発信してきただろうか。G8サミットなどの国際会議や官庁の取材、スペースシャトルの打ち上げなどの巨大プロジェクトの取材に投じるリソースの100分の1でも、市民科学者の取材に割いてきただろうか。
日常の取材の中で、電力会社と一体不可分となった原子力の安全規制、インサイダーだけで決められる原発と石炭火力を極度に偏重するエネルギー政策、再生可能エネルギーの拡大を阻むさまざまな利権といった問題を記者として知り、原発開発には極めて批判的なことを言いながら、心の中のかなりの部分を原発の安全神話が占めていたのだと今になって思う。
「科学における貧困の最大の理由は、大抵は豊かだと思い込むためだ。科学の目的は、無限の英知への扉を開くことではなく、無限の誤謬にひとつの終止符を打ってゆくことだ」というのはドイツの劇作家、ブレヒトの傑作の一つ「ガリレオの生涯」の中の一節である。
事故以来、この一文章がずっと頭に中にある。われわれ科学記者は、実はさして根拠のないことが多い「科学の豊かさ」にばかり気を取られ、多くの誤謬を一つずつ提起し、それを正していこうとする市民科学者の地道な努力に目を向けることは少なかった。
日本の市民科学者は、欧米の市民科学者に比べて、極めて不利な立場に置かれている。欧米なら簡単に入手できるような基礎的な情報や統計が、日本では役所や企業の手に握られたまま公開されずにいる。税制や寄付制度などが理由となって、市民科学者を支える市民団体の財政は常に厳しい。
だが、原発事故とその後の政府の対応の混乱は、今の日本において「オルタナティブな知」を担う市民科学者の存在がいかに重要であるかをあらためて示した。市民サイドに立った科学者が提供するオルタナティブな知の活動の不十分さ、それに真摯に耳を傾ける政策決定者と彼らを巻き込んだオープンな議論の場の欠如、十分な経験と知識を基にそれらを正確に伝えるメディアの不在。原発事故後に明らかになったこれらの問題点は、単に原子力やエネルギーだけの問題ではない。
1999年、JCOの臨界事故を受け、高木さんは、がんに苦しむ病床で「原発事故はなぜ繰り返すのか」(岩波新書)という本を書いた。その中で高木さんは「原子力時代の末期症状による大事故の危険」が「先に逝ってしまう人間の心を最も悩ます」と記し、「歴史を見通す透徹した知力と、大胆に現実に立ち向かう活発な行動力」を持つよう、残された者に呼び掛けた。
残念ながらわれわれ、残された者の努力は明らかに不十分だったと言わざるを得ない。2度とこの過ちを繰り返さないために、市民科学者たらんとする研究者が生まれ育つ環境を整え、日本社会全体でそれを支える仕組みを作ること。それが大切だと思う。
2012/03/11
水曜日, 2月 29, 2012
放射線とがん細胞
今日は放射線物理学と生体学の話です。ちょっと専門的な内容ですが、ガンがどうやって放射線によって誘因されるのかぜひ知って頂きたいと思います。
放射線の恐さは、科学者の世界でも「体が蜂の巣にされる」と言う程度の認識しかなく、放射線の破壊力のメカニズムは具体的には何も分かって無いのが現状です。ですから臭いも味も色もない放射線に対して本当の恐怖感も余り無いのだと思われます。
現 在の地球人のガンの発生率は明らかに異常であり、それは地球自体の陽化(注:宇宙生命論によれば森羅万象は常に陰から陽にと変化し、それを陽化と言う) が原因と思われるガン発生率の数万倍もの確率であって、地上に住む生物の肉体では、何と一分間に数個の割合でガン化が起こっている計算になります。これは 明らかに、外的な作用によって人工的に引き起こされていると解釈しなければなりません。その根本原因は、もう述べるまでもありませんが、放射線であり、そ れを生産している所の「原子炉」及び「放射能(核)兵器」だと断言できます。
アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾の影響については、多くの報告がされています。しかし、ここで述べる放射線とガンの因果は、戦地でも何でもない私たちの住む町の真只中で、毎日毎日被爆を受けている私たち自身の話なのです。
以下は「未来地球研究所」のウェブサイトからの転載です。
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放射線と水
放 射線(X線やγ線)という粒子の増幅エネルギーが、一体なぜ生物体の害毒になるのか、その詳細なメカニズムが分かっていれば、あの様な垂れ流し状態の原子 力発電所は造らなかっただろうし、また即座に停止していたと思われます。電気を得る方法は何も原子力に頼らなくても、ほかに火力、水力、そして自然エネル ギーの太陽光、風力、地熱などいくらでも手段があり、人類は自己の命と引き換えにしてまで電気が欲しいわけではないでしょう。放射線の具体的な恐さを知ら ないのは、一重に現代科学に原因があります。数学者が無理やり作った量子力学と素粒子物理学の“せい”だと言っても過言ではありません。ここではニュート ン力学に基づく現代科学を用いた説明ではなく、新しい科学理論(宇宙生命論)に基づいた放射線知識を知って頂きたいと思います。
生物の 体は、炭素骨格に配置された水素原子によって生命作用が営まれています。具体的な話をすれば、それらの水素配列が“水素電流”を生み出し、その「電流」や それが生み出す「電磁場」によって肉体が構成され生命の営みが行われています。タンパク質も糖も脂肪も、生体物質と呼ばれる物はすべて電線とも言えるこの 水素配列を備えており、そこには実際に電流が走って、“電磁場”と呼ばれる物質の「命」を宿しています。当然、一個の細胞の表皮膜にも電流が回転し、その 細 胞の記憶と意識を司る所の「命(細胞魂)」が形成されています。
放射線の恐さは、この生体電流を生み出す所の「水素原子」に直接作用 するところにあります。ご承知の様に、水素原子は一個の陽子と、その周囲を回転する一個の外殻電子から成り立っています。電子の軌道運動(角運動)が固有 の磁場を形成し、その磁場のN極から吹き出す中心磁束流が、水素配列を通じて「水素電流」と化し、次々と伝搬して行くわけです。それが生物体の中を走る 「生体電流」の正体です。
いま一本のX線を「水素原子」に照射して見ましょう。X線領域の光は、もともと陽子や中性子の振動から発生した もので、その波長領域の一連の光は同じ波長サイズである陽子や中性子にだけ選択吸収されるという特徴的な性質を持っています。X線を吸収した水素原子核の 陽子は激しく励起して、斥力(排他力)を増大させたその励起電荷は、自己が所有する外殻電子を吹き飛ばして、自ら裸の原子核、つまり単体の陽子へと変貌し てしまいます。何と原子が100万分の1の大きさの陽子に突然変身してしまうのですから、その時点で水素配列が乱れて電流がストップしてしまう事は想像で きるでしょう。
今度は、一本のγ線を「水素原子」に照射して見ましょう。γ線領域の光は、もともと電子や反電子の振動から発生するもの で、その波長領域の一連の光は、自己と同じサイズである電子や反電子に選択吸収されます。γ線を吸収した電子は身に余る強烈な増幅エネルギーを獲得したこ とにな り、自分自身の旺盛な電荷反発力によって軌道外へと飛び出してしまいます。原子核の陽子と、外殻軌道電子は、もともと微妙な電荷バランスの均衡の上に成り 立っていて、過分なエネルギー吸収は両者の電磁的な均衡を破ってしまうことになります。従って、X線を照射しても、またγ線を照射しても、どのみち電子は 飛び出て行くわけであり、水素原子の陽子化が起こります。
原子核と外殻電子が微妙な電荷バランスで成り立っているように、生物体の有機物 質も微妙な電荷バランスで成り立っています。たった一個の水素原子と言っても、それが抜けるということは「バケツ・リレー」の一員が抜けるのと同じです。 もしその水素が「組み立て体操」の土台を担う一員であったら、たった一個の水素原子の欠員の為に、全体が壊れてしまう場合もあります。しかし、この様な欠 員の事態は結構な比率で発生しており、その為の緊急対応機能を生物体は皆備えていて、細胞内なら電子伝達系酵素が、それが細胞外の血管内部ならばソマチッ ドが失った電子を供与して水素電線を修復してくれるのです。
水素原子の陽子化の本当の恐さは、陽子が持つ無機素粒子の強烈な電磁能力で あ り、その角運動半径の小ささにあります。一個の陽子(プロトン)が所有する磁石としての磁束密度は、何と一個の水素原子が持つそれの50万倍~100万倍 という途方もない馬力の持ち主であり、もしその小さな陽子が炭素原子や酸素原子の磁極に吸収されて磁極結合を起こした場合、その炭素や酸素は忽然と超能力 を呈示する“ヘラクレス原子”へと変貌してしまいます。この様な異常な力を有した原子は一般に“ラジカル原子”と呼ばれており、それが酸素原子の場合は特 に「活性酸素」と呼ばれています。
実は、放射線の恐さは水分子を“ラジカル化”する所にあります。水は通常、水分子がサークル的に結合し たクラスターを形成していますが、クラスターとクラ スターの間隙を埋めているのは、水の単体分子であり、それは普通「オキソニウム基:OH3 」と「ハイドロキシル基:OH」に別れて存在しています。H+ イオンとOH− イオンに別れるという現代化学の説明は理解の為の便宜上の話であり、実際には二分子体で別れています。いま放射線を水に照射すると、一個の電子を失ったオ キソニウム基は「オキソニウム・カチオン・ラジカル:OH2・」へ、そして同じく一個の電子を失ったハイドロキシル基は「ハイドロキシル・アニオン・ラジ カル:O・」へと変貌してしまいます。ここで「・」とは陽子の印です。
ここで、ビーカーの水に放射線を当てて、その中に300個のラジカル因子が発生したと仮定すると、100万倍の超パワーを持つラジカル因子が他の水分子を襲って、電子の奪い合いを始めます。一個のラジカル因子が水分子から電子を奪えば、今度はその奪われた水分子がラジカル化するわけですから、外からビーカーに電子が供給されない限り、その300個の欠員がいつまで経ってもなくならない事になります。ちなみに、一般の水には遊離電子は殆ど存在せず、それ自体は本来絶縁体を呈するものです。
たまたまクラスターを形成する水分子の水素原子が電子を奪われてラジカル化すれば、強烈な磁束がクラスターを貫く事になり、電磁的に活性したそのクラスターは、他のクラスターを引き寄せて結合し、数百~数千という巨大なクラスターを形成し、次第に流動性の無い粘性の高い汚れた水に変貌して行きます。
私たち生物の体は70%が水分である「水の化身」であり、体液や細胞液に満たされた準液体構造を呈しています。一見すれば、固体かなと思われる細胞の単孔膜の内側も、あるいは神経や骨髄の内部も組織液や髄液に満たされた液相を呈しています。そんな生物の体に放射線を照射すれば、固体組織には重大な欠員が発生する事はもちろん、体液の内部にはヘラクレス的なラジカル因子が大量発生し、そこら中で電子の争奪合戦が始まります。それよりも、「ハイドロキシル・ラジカル」がタンパク質の末端に取り付いただけで、そのタンパク電流が異常増幅されてタンパク組成が一瞬で変化してしまうばかりか、それと同じ様な現象は糖でも脂肪でも核酸でも起こります。
ラジカル因子とガン細胞
「オキソニウム・ラジカル」もあるいは「ハイドロキシル・ラジカル」も、言わばそれ自体が一種の「発電所」の様なものです。強烈な電圧が付加されると、本来流れるべき方向ではない方向へ降伏電流(逆電流)が走ってしまい、それによる様々な弊害が発生します。私たち生物の「命」ともいえる生物魂は、通常は左巻きの「左電磁場」であり、細胞の一個一個の電磁場も左電磁場を呈しており、また核酸分子の二重螺旋も、あるいは高次タンパクの螺旋配列も、皆一様に左巻きを基本として、そこには左巻き電流が流れています。その理屈は地球や太陽や銀河が左巻きで(反時計回り)ある事に起因します。
磁場世界のルールは、「外磁場が内磁場を命令支配する」というものです。その様な意味では、外磁場が内磁場を意のままに自由に操作する(操縦する)ことが“生命作用”そのものと言えます。細胞磁場は一つ上の組織磁場に操作され、またその組織磁場は一つ上の全体の磁場(生物魂)に支配されているというように、生物体には磁場の階層支配が事実上存在しています。この様なマクロからミクロに垂直に降下する縦支配は、磁場世界では当たり前の常識と言えるものですが、その法則は同種(左巻き)の磁場だけに通用するものであって、その内磁場が異質な「右磁場」を呈している場合は、左巻きの外磁場にとっては原則的に支配する事が出来ない対象物となります。
例えば、一個の細胞と酵素の関係で説明して見ましょう。細胞には通常、赤道電流と呼ばれる水素電流が走っており、細胞そのものをスッポリと覆い隠す「電磁場(細胞魂)」が形成されています。当然、左巻き電流が流れる構造になっていますから、形成される電磁場も「左電磁場」です。外磁場である細胞魂そのものが「左電磁場」であれば、細胞内で生産される酵素タンパクも普通は「左電磁場」を呈しており、そこには左巻きの電流が走っています。
しかし、その細胞液の中にたまたまラジカル水因子が発生し、その発電所の様な因子が酵素の端に吸着したと仮定して見ましょう。その強烈な電圧が付加された場合、その電圧の向き次第では、今まで正常に流れていた電流が正反対の向きに流れる場合もあります。その確率は何と50%です。今まで細胞の命令通りに動いていた(操作されていた)酵素が、突然細胞の命令に従わない狂った酵素に変貌してしまうのですから、これは一大事です。それは無線操縦のロボットが操縦者の支配を逃れて、突然自由に動き出すのと同じで、これは大変に危険な状態と言わざるを得ません。いずれにしても、左電磁場を呈する細胞には、右電磁場を呈する酵素を支配する事は出来ません。
さて、今度は細胞のガン化に付いて考えて見ましょう。通常、細胞には左巻き電流が走り、左電磁場が形成されていますが、たまたま体液の中に一個の「ハイドロキシル・ラジカル」が混じっていて、運が悪い事に、それが細胞膜赤道部の水素配列の上に吸着したと仮定して見ましょう。電流が流れている電線自体に「発電所」が付いたわけですから、その強烈な電圧は電気の流れを順方向か逆方向かのいずれかに誘導してしまいます。順方向に増幅電流が走っても、細胞は電磁的に興奮するだけのことで、人間に例えれば精力が倍増されて、興奮の余りやたらと走り回ると言う感じでしょうか。
しかし、電流が逆方向に起電され、降伏電流が走ったとすれば、その細胞自体が「右電磁場」に変化したことになり、組織磁場や生物魂の命令支配の管轄外へ出たことになります。もはやその右巻き細胞は誰の命令にも従わない狂った「ガン細胞」と化し、食べることと増殖することしか知らない原始無垢の“化け物細胞”へと変じてしまいます。細胞電流が左に走るか、それとも右に走るか、たったそれだけの理由で天地の違いとなり、しかもその確率は50%ですから恐ろしいと言わざるを得ません。
組織細胞の一つが“ガン化”したと言っても、それは結局のところ「DNA」を核膜の中に閉じ込めた有核細胞であり、無限増殖をコントロールされている細胞の場合は、余り恐ろしいことはありません。仮に勢い良く細胞分裂を始めたとしも、その半分は劣化細胞であり、細胞分裂方式では思うような増殖は決して出来ません。しかし、赤血球の様な無核細胞(増殖細胞)の場合は、ガン化した場合は大変なことになります。そもそも赤血球とは細胞分裂という方式を取らない、母体が子体を産み落とす形式の産卵的な増殖方法を取る生殖細胞であり、彼等は特に腸内腔や脾臓や骨髄で子細胞を産み落します。
もし、あなたが強烈な放射線をまともに浴びたとしたら、最初に被爆を受ける水は太い血管の血液です。たった一度の瞬間的な被爆で、数千万いや数十億という「オキソニウム・ラジカル」や「ハイドロキシ・ラジカル」が血液中に発生する事はもちろん、今度はそれらが一斉に赤血球に襲い掛かります。ラジカル水因子を吸着した赤血球がガン化する確率は50%、運良く一つもガン化が起こらなかったいう話は万が一にも無いでしょう。しかも、一度ガン化した赤血球は狂った様に増殖を始め、次から次へと幼弱なガン細胞(ガンの子供)を脾臓や骨髄の中で生産して行きます。さらに、それらは血液によって運ばれて、体の隅々にまで届いてしまうのです。もちろん、致死量の被爆をした場合は、体中のありとあらゆる所で、水素電線が分断され、組織機能(磁場機能)が一度にパンクして即死状態となります。
原子力発電所が排出する大量の水蒸気は皆被爆した水であり、それ自体からは放射能はほとんど検出されませんが、しかし、その水蒸気のほとんど100%が「オキソニウム・ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」から構成されているものであり、それが大気中に垂れ流されている状態です。大気の一成分がラジカル因子で汚染されているのですから、どうしようもありません。私たちが使用する飲み水や、吸い込む空気から、あるいは降り注ぐ雨から、最も危険なラジカル因子が体内に侵入して来るのですから、どうにも避けようがないのです。地球の大気や水は、すでにガイガー・カウンターでは検出できない「放射線」によって重度に汚染されている状態だと言っても構わないでしょう。
現在、ガンに犯されて生死の淵に立たされている多くの人間が、それがどうして自分の体内に発生したものか、本当の真実を何も知りません。もちろん、その最たる犯人である原子力発電所を運営している電力会社も法律で定められた安全基準の下に運転しており、まさか水蒸気ガスそのものが、最も激烈な発癌剤である事を知るよしもありません。これらは人類の無知(現代科学の無知)が産んだものであり、真実を知らない驕った科学者達の手によって行われた殺意の無い大量殺人と呼べるものです。つまり「人類の無知」が人を死に至らしめているのです。
強烈な発癌物質の一つである「ダイオキシン」が、一体どの様なメカニズムでガンを誘発するのか、あなたは知っていますか? あるいはガン細胞を殺す抗癌剤が一体どの様なメカニズムで細胞を殺すのか、今の医学者は本当に知っているのでしょうか? 両者は全く異なる化学物質なのに、なぜか水に作用して生み出すものは同じものです。それは「オキソニウム・ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」です。この意味があなたに分かりますか? なぜ抗癌剤と発癌剤が一緒なのでしょう。「抗癌剤を打てば殺される」というガン患者の悲痛な叫びを、医者たちはちゃんと聞いているのでしょうか? それが農薬のパラコートと何も変わらない「ラジカル因子発生剤」である事を知らないはずはありません。
以上で放射能の話は終わりますが、私たちはもう少し真剣に、放射能と癌発生を考えなければならないと思います。電気を優先させるか、それとも命を選択するのか、私たち人類は早急に結論を出さなければならないのです。
(生命体を支配する電磁場については『宇宙生命論』に解説があります)
放射線の恐さは、科学者の世界でも「体が蜂の巣にされる」と言う程度の認識しかなく、放射線の破壊力のメカニズムは具体的には何も分かって無いのが現状です。ですから臭いも味も色もない放射線に対して本当の恐怖感も余り無いのだと思われます。
現 在の地球人のガンの発生率は明らかに異常であり、それは地球自体の陽化(注:宇宙生命論によれば森羅万象は常に陰から陽にと変化し、それを陽化と言う) が原因と思われるガン発生率の数万倍もの確率であって、地上に住む生物の肉体では、何と一分間に数個の割合でガン化が起こっている計算になります。これは 明らかに、外的な作用によって人工的に引き起こされていると解釈しなければなりません。その根本原因は、もう述べるまでもありませんが、放射線であり、そ れを生産している所の「原子炉」及び「放射能(核)兵器」だと断言できます。
アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾の影響については、多くの報告がされています。しかし、ここで述べる放射線とガンの因果は、戦地でも何でもない私たちの住む町の真只中で、毎日毎日被爆を受けている私たち自身の話なのです。
以下は「未来地球研究所」のウェブサイトからの転載です。
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放射線と水
放 射線(X線やγ線)という粒子の増幅エネルギーが、一体なぜ生物体の害毒になるのか、その詳細なメカニズムが分かっていれば、あの様な垂れ流し状態の原子 力発電所は造らなかっただろうし、また即座に停止していたと思われます。電気を得る方法は何も原子力に頼らなくても、ほかに火力、水力、そして自然エネル ギーの太陽光、風力、地熱などいくらでも手段があり、人類は自己の命と引き換えにしてまで電気が欲しいわけではないでしょう。放射線の具体的な恐さを知ら ないのは、一重に現代科学に原因があります。数学者が無理やり作った量子力学と素粒子物理学の“せい”だと言っても過言ではありません。ここではニュート ン力学に基づく現代科学を用いた説明ではなく、新しい科学理論(宇宙生命論)に基づいた放射線知識を知って頂きたいと思います。
生物の 体は、炭素骨格に配置された水素原子によって生命作用が営まれています。具体的な話をすれば、それらの水素配列が“水素電流”を生み出し、その「電流」や それが生み出す「電磁場」によって肉体が構成され生命の営みが行われています。タンパク質も糖も脂肪も、生体物質と呼ばれる物はすべて電線とも言えるこの 水素配列を備えており、そこには実際に電流が走って、“電磁場”と呼ばれる物質の「命」を宿しています。当然、一個の細胞の表皮膜にも電流が回転し、その 細 胞の記憶と意識を司る所の「命(細胞魂)」が形成されています。
放射線の恐さは、この生体電流を生み出す所の「水素原子」に直接作用 するところにあります。ご承知の様に、水素原子は一個の陽子と、その周囲を回転する一個の外殻電子から成り立っています。電子の軌道運動(角運動)が固有 の磁場を形成し、その磁場のN極から吹き出す中心磁束流が、水素配列を通じて「水素電流」と化し、次々と伝搬して行くわけです。それが生物体の中を走る 「生体電流」の正体です。
いま一本のX線を「水素原子」に照射して見ましょう。X線領域の光は、もともと陽子や中性子の振動から発生した もので、その波長領域の一連の光は同じ波長サイズである陽子や中性子にだけ選択吸収されるという特徴的な性質を持っています。X線を吸収した水素原子核の 陽子は激しく励起して、斥力(排他力)を増大させたその励起電荷は、自己が所有する外殻電子を吹き飛ばして、自ら裸の原子核、つまり単体の陽子へと変貌し てしまいます。何と原子が100万分の1の大きさの陽子に突然変身してしまうのですから、その時点で水素配列が乱れて電流がストップしてしまう事は想像で きるでしょう。
今度は、一本のγ線を「水素原子」に照射して見ましょう。γ線領域の光は、もともと電子や反電子の振動から発生するもの で、その波長領域の一連の光は、自己と同じサイズである電子や反電子に選択吸収されます。γ線を吸収した電子は身に余る強烈な増幅エネルギーを獲得したこ とにな り、自分自身の旺盛な電荷反発力によって軌道外へと飛び出してしまいます。原子核の陽子と、外殻軌道電子は、もともと微妙な電荷バランスの均衡の上に成り 立っていて、過分なエネルギー吸収は両者の電磁的な均衡を破ってしまうことになります。従って、X線を照射しても、またγ線を照射しても、どのみち電子は 飛び出て行くわけであり、水素原子の陽子化が起こります。
原子核と外殻電子が微妙な電荷バランスで成り立っているように、生物体の有機物 質も微妙な電荷バランスで成り立っています。たった一個の水素原子と言っても、それが抜けるということは「バケツ・リレー」の一員が抜けるのと同じです。 もしその水素が「組み立て体操」の土台を担う一員であったら、たった一個の水素原子の欠員の為に、全体が壊れてしまう場合もあります。しかし、この様な欠 員の事態は結構な比率で発生しており、その為の緊急対応機能を生物体は皆備えていて、細胞内なら電子伝達系酵素が、それが細胞外の血管内部ならばソマチッ ドが失った電子を供与して水素電線を修復してくれるのです。
水素原子の陽子化の本当の恐さは、陽子が持つ無機素粒子の強烈な電磁能力で あ り、その角運動半径の小ささにあります。一個の陽子(プロトン)が所有する磁石としての磁束密度は、何と一個の水素原子が持つそれの50万倍~100万倍 という途方もない馬力の持ち主であり、もしその小さな陽子が炭素原子や酸素原子の磁極に吸収されて磁極結合を起こした場合、その炭素や酸素は忽然と超能力 を呈示する“ヘラクレス原子”へと変貌してしまいます。この様な異常な力を有した原子は一般に“ラジカル原子”と呼ばれており、それが酸素原子の場合は特 に「活性酸素」と呼ばれています。
実は、放射線の恐さは水分子を“ラジカル化”する所にあります。水は通常、水分子がサークル的に結合し たクラスターを形成していますが、クラスターとクラ スターの間隙を埋めているのは、水の単体分子であり、それは普通「オキソニウム基:OH3 」と「ハイドロキシル基:OH」に別れて存在しています。H+ イオンとOH− イオンに別れるという現代化学の説明は理解の為の便宜上の話であり、実際には二分子体で別れています。いま放射線を水に照射すると、一個の電子を失ったオ キソニウム基は「オキソニウム・カチオン・ラジカル:OH2・」へ、そして同じく一個の電子を失ったハイドロキシル基は「ハイドロキシル・アニオン・ラジ カル:O・」へと変貌してしまいます。ここで「・」とは陽子の印です。
ここで、ビーカーの水に放射線を当てて、その中に300個のラジカル因子が発生したと仮定すると、100万倍の超パワーを持つラジカル因子が他の水分子を襲って、電子の奪い合いを始めます。一個のラジカル因子が水分子から電子を奪えば、今度はその奪われた水分子がラジカル化するわけですから、外からビーカーに電子が供給されない限り、その300個の欠員がいつまで経ってもなくならない事になります。ちなみに、一般の水には遊離電子は殆ど存在せず、それ自体は本来絶縁体を呈するものです。
たまたまクラスターを形成する水分子の水素原子が電子を奪われてラジカル化すれば、強烈な磁束がクラスターを貫く事になり、電磁的に活性したそのクラスターは、他のクラスターを引き寄せて結合し、数百~数千という巨大なクラスターを形成し、次第に流動性の無い粘性の高い汚れた水に変貌して行きます。
私たち生物の体は70%が水分である「水の化身」であり、体液や細胞液に満たされた準液体構造を呈しています。一見すれば、固体かなと思われる細胞の単孔膜の内側も、あるいは神経や骨髄の内部も組織液や髄液に満たされた液相を呈しています。そんな生物の体に放射線を照射すれば、固体組織には重大な欠員が発生する事はもちろん、体液の内部にはヘラクレス的なラジカル因子が大量発生し、そこら中で電子の争奪合戦が始まります。それよりも、「ハイドロキシル・ラジカル」がタンパク質の末端に取り付いただけで、そのタンパク電流が異常増幅されてタンパク組成が一瞬で変化してしまうばかりか、それと同じ様な現象は糖でも脂肪でも核酸でも起こります。
ラジカル因子とガン細胞
「オキソニウム・ラジカル」もあるいは「ハイドロキシル・ラジカル」も、言わばそれ自体が一種の「発電所」の様なものです。強烈な電圧が付加されると、本来流れるべき方向ではない方向へ降伏電流(逆電流)が走ってしまい、それによる様々な弊害が発生します。私たち生物の「命」ともいえる生物魂は、通常は左巻きの「左電磁場」であり、細胞の一個一個の電磁場も左電磁場を呈しており、また核酸分子の二重螺旋も、あるいは高次タンパクの螺旋配列も、皆一様に左巻きを基本として、そこには左巻き電流が流れています。その理屈は地球や太陽や銀河が左巻きで(反時計回り)ある事に起因します。
磁場世界のルールは、「外磁場が内磁場を命令支配する」というものです。その様な意味では、外磁場が内磁場を意のままに自由に操作する(操縦する)ことが“生命作用”そのものと言えます。細胞磁場は一つ上の組織磁場に操作され、またその組織磁場は一つ上の全体の磁場(生物魂)に支配されているというように、生物体には磁場の階層支配が事実上存在しています。この様なマクロからミクロに垂直に降下する縦支配は、磁場世界では当たり前の常識と言えるものですが、その法則は同種(左巻き)の磁場だけに通用するものであって、その内磁場が異質な「右磁場」を呈している場合は、左巻きの外磁場にとっては原則的に支配する事が出来ない対象物となります。
例えば、一個の細胞と酵素の関係で説明して見ましょう。細胞には通常、赤道電流と呼ばれる水素電流が走っており、細胞そのものをスッポリと覆い隠す「電磁場(細胞魂)」が形成されています。当然、左巻き電流が流れる構造になっていますから、形成される電磁場も「左電磁場」です。外磁場である細胞魂そのものが「左電磁場」であれば、細胞内で生産される酵素タンパクも普通は「左電磁場」を呈しており、そこには左巻きの電流が走っています。
しかし、その細胞液の中にたまたまラジカル水因子が発生し、その発電所の様な因子が酵素の端に吸着したと仮定して見ましょう。その強烈な電圧が付加された場合、その電圧の向き次第では、今まで正常に流れていた電流が正反対の向きに流れる場合もあります。その確率は何と50%です。今まで細胞の命令通りに動いていた(操作されていた)酵素が、突然細胞の命令に従わない狂った酵素に変貌してしまうのですから、これは一大事です。それは無線操縦のロボットが操縦者の支配を逃れて、突然自由に動き出すのと同じで、これは大変に危険な状態と言わざるを得ません。いずれにしても、左電磁場を呈する細胞には、右電磁場を呈する酵素を支配する事は出来ません。
さて、今度は細胞のガン化に付いて考えて見ましょう。通常、細胞には左巻き電流が走り、左電磁場が形成されていますが、たまたま体液の中に一個の「ハイドロキシル・ラジカル」が混じっていて、運が悪い事に、それが細胞膜赤道部の水素配列の上に吸着したと仮定して見ましょう。電流が流れている電線自体に「発電所」が付いたわけですから、その強烈な電圧は電気の流れを順方向か逆方向かのいずれかに誘導してしまいます。順方向に増幅電流が走っても、細胞は電磁的に興奮するだけのことで、人間に例えれば精力が倍増されて、興奮の余りやたらと走り回ると言う感じでしょうか。
しかし、電流が逆方向に起電され、降伏電流が走ったとすれば、その細胞自体が「右電磁場」に変化したことになり、組織磁場や生物魂の命令支配の管轄外へ出たことになります。もはやその右巻き細胞は誰の命令にも従わない狂った「ガン細胞」と化し、食べることと増殖することしか知らない原始無垢の“化け物細胞”へと変じてしまいます。細胞電流が左に走るか、それとも右に走るか、たったそれだけの理由で天地の違いとなり、しかもその確率は50%ですから恐ろしいと言わざるを得ません。
組織細胞の一つが“ガン化”したと言っても、それは結局のところ「DNA」を核膜の中に閉じ込めた有核細胞であり、無限増殖をコントロールされている細胞の場合は、余り恐ろしいことはありません。仮に勢い良く細胞分裂を始めたとしも、その半分は劣化細胞であり、細胞分裂方式では思うような増殖は決して出来ません。しかし、赤血球の様な無核細胞(増殖細胞)の場合は、ガン化した場合は大変なことになります。そもそも赤血球とは細胞分裂という方式を取らない、母体が子体を産み落とす形式の産卵的な増殖方法を取る生殖細胞であり、彼等は特に腸内腔や脾臓や骨髄で子細胞を産み落します。
もし、あなたが強烈な放射線をまともに浴びたとしたら、最初に被爆を受ける水は太い血管の血液です。たった一度の瞬間的な被爆で、数千万いや数十億という「オキソニウム・ラジカル」や「ハイドロキシ・ラジカル」が血液中に発生する事はもちろん、今度はそれらが一斉に赤血球に襲い掛かります。ラジカル水因子を吸着した赤血球がガン化する確率は50%、運良く一つもガン化が起こらなかったいう話は万が一にも無いでしょう。しかも、一度ガン化した赤血球は狂った様に増殖を始め、次から次へと幼弱なガン細胞(ガンの子供)を脾臓や骨髄の中で生産して行きます。さらに、それらは血液によって運ばれて、体の隅々にまで届いてしまうのです。もちろん、致死量の被爆をした場合は、体中のありとあらゆる所で、水素電線が分断され、組織機能(磁場機能)が一度にパンクして即死状態となります。
原子力発電所が排出する大量の水蒸気は皆被爆した水であり、それ自体からは放射能はほとんど検出されませんが、しかし、その水蒸気のほとんど100%が「オキソニウム・ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」から構成されているものであり、それが大気中に垂れ流されている状態です。大気の一成分がラジカル因子で汚染されているのですから、どうしようもありません。私たちが使用する飲み水や、吸い込む空気から、あるいは降り注ぐ雨から、最も危険なラジカル因子が体内に侵入して来るのですから、どうにも避けようがないのです。地球の大気や水は、すでにガイガー・カウンターでは検出できない「放射線」によって重度に汚染されている状態だと言っても構わないでしょう。
現在、ガンに犯されて生死の淵に立たされている多くの人間が、それがどうして自分の体内に発生したものか、本当の真実を何も知りません。もちろん、その最たる犯人である原子力発電所を運営している電力会社も法律で定められた安全基準の下に運転しており、まさか水蒸気ガスそのものが、最も激烈な発癌剤である事を知るよしもありません。これらは人類の無知(現代科学の無知)が産んだものであり、真実を知らない驕った科学者達の手によって行われた殺意の無い大量殺人と呼べるものです。つまり「人類の無知」が人を死に至らしめているのです。
強烈な発癌物質の一つである「ダイオキシン」が、一体どの様なメカニズムでガンを誘発するのか、あなたは知っていますか? あるいはガン細胞を殺す抗癌剤が一体どの様なメカニズムで細胞を殺すのか、今の医学者は本当に知っているのでしょうか? 両者は全く異なる化学物質なのに、なぜか水に作用して生み出すものは同じものです。それは「オキソニウム・ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」です。この意味があなたに分かりますか? なぜ抗癌剤と発癌剤が一緒なのでしょう。「抗癌剤を打てば殺される」というガン患者の悲痛な叫びを、医者たちはちゃんと聞いているのでしょうか? それが農薬のパラコートと何も変わらない「ラジカル因子発生剤」である事を知らないはずはありません。
以上で放射能の話は終わりますが、私たちはもう少し真剣に、放射能と癌発生を考えなければならないと思います。電気を優先させるか、それとも命を選択するのか、私たち人類は早急に結論を出さなければならないのです。
(生命体を支配する電磁場については『宇宙生命論』に解説があります)
土曜日, 10月 29, 2011
福島・会津若松の土壌汚染
「ふくしま集団疎開裁判」はこの7月、ECRR(欧州放射線リスク委員会)科学議長のクリス・バズビー博士を日本に招いて、福島や東京などで講演会と記者会見を開催しました。その際、バズビー博士は講演会で訪れた会津若松市の土壌を持ち帰りましたが、その分析測定結果を報告していただいたので、ここに掲載します。
原子炉にしか存在しない放射性元素ウラン235の存在を示唆するこのデータを見ると、やはりという感じは否めません。
2011年7月、会津若松市内の日本キリスト教団若松栄町教会の駐車場の脇から私自身が表土(厚 み約 1 cm、約 200 g)を採取した。会津若松は福島第一原発の西方100 kmにある。ロシア製 SOSNA ツインチェンバー・ガイガーカウンターを用いて計測した地上 10 cm でのバックグラウンド放射線 量(自然放射線を含む)は 0.5~0.7 μSv/h であった。
分析用に持ち帰った採取表土の一部分はストロンチウム90の分析用に送り、残りは低解像度な らびに高解像度のガンマスペクトロメーターで長時間測定した。
その結果、以下に示すとおり多数の核種が存在した。図 1 は、ウラン娘核種トリウム234とトリウム231 に関連する低エネルギー領域での集中を示す高解像度スペクトラムである。表 1 は、検出された放射性核種とその線量を示す。
この会津若松の土壌サンプルのスペクトラムから、セシウム 134 とセシウム 137 の存在が示され た。アメリシウム 241 とネプツニウム 239 は両者ともこの測定時間内での近似検出限界である 10Bq/kg 以下だったために検出されなかった(表2)。
結論
セシウム 137 特有の線量は 8,000Bq/kg をわずかに超えるものだった。これは表土の厚さ 1cm に ついて 128kBq/m2 の表面汚染があることを示している。またこれは、7 月に現地でポータブル型 MCA2 インチ・ヨウ化ナトリウム検出器によって検出されたセシウム 137 の測定値 130kBq/m2 にほぼ一致 する。これに加え、ほぼ同量のセシウム 134 があり、合わせて 260,000Bq/m2 になる。このことから 理論的に、放射線量として 0.83μSv/h が導かれるが、これはガイガーカウンターによる実際の測 定値と近似するものである。
ここで興味深いことは、天然の土壌サンプルではあり得ないウラン 235 の崩壊娘核種であるトリ ウム 231 のピークが見られることである。天然のサンプル中ではウラン 238 とウラン 235 の比率は 138:1 である。しかしこのサンプルではほぼ 3:1 であるため、高濃度のウランがあることを示して いる。もちろん、ウラン 235 は福島第一原発 3 号炉の MOX 燃料の成分であるプルトニウム 239 の崩 壊生成物である。プルトニウム 239 はガンマスペクトロメーターでは検出できない。これらのピー クが弱いため(図 1)、この比率を基にこの結論を導くことには注意を必要とするが、ここでは余り にも多量のウランの存在が示されており非常に気がかりなことである。これをさらに確認するため にサンプルは質量分析(ICPMS)に送られることになっている。総ウラン濃度も非常に高く 112Bq/kg (予想値は約 10~20Bq/kg)である。ウラン汚染に関してはさらなる調査が必要である。
2011年10月26日 訳:森田 玄 監修:生井兵冶
原子炉にしか存在しない放射性元素ウラン235の存在を示唆するこのデータを見ると、やはりという感じは否めません。
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福島第一原発から100kmにある会津若松市の表土サンプルの高/低解像度ガンマスペクトロメーター分析結果が示す原子炉からのウラン汚染の存在
グリーン・オーディット・バズビー研究所 英国・アベリィストウィ
クリス・バズビー博士
分析用に持ち帰った採取表土の一部分はストロンチウム90の分析用に送り、残りは低解像度な らびに高解像度のガンマスペクトロメーターで長時間測定した。
その結果、以下に示すとおり多数の核種が存在した。図 1 は、ウラン娘核種トリウム234とトリウム231 に関連する低エネルギー領域での集中を示す高解像度スペクトラムである。表 1 は、検出された放射性核種とその線量を示す。
セシウム 137 特有の線量は 8,000Bq/kg をわずかに超えるものだった。これは表土の厚さ 1cm に ついて 128kBq/m2 の表面汚染があることを示している。またこれは、7 月に現地でポータブル型 MCA2 インチ・ヨウ化ナトリウム検出器によって検出されたセシウム 137 の測定値 130kBq/m2 にほぼ一致 する。これに加え、ほぼ同量のセシウム 134 があり、合わせて 260,000Bq/m2 になる。このことから 理論的に、放射線量として 0.83μSv/h が導かれるが、これはガイガーカウンターによる実際の測 定値と近似するものである。
ここで興味深いことは、天然の土壌サンプルではあり得ないウラン 235 の崩壊娘核種であるトリ ウム 231 のピークが見られることである。天然のサンプル中ではウラン 238 とウラン 235 の比率は 138:1 である。しかしこのサンプルではほぼ 3:1 であるため、高濃度のウランがあることを示して いる。もちろん、ウラン 235 は福島第一原発 3 号炉の MOX 燃料の成分であるプルトニウム 239 の崩 壊生成物である。プルトニウム 239 はガンマスペクトロメーターでは検出できない。これらのピー クが弱いため(図 1)、この比率を基にこの結論を導くことには注意を必要とするが、ここでは余り にも多量のウランの存在が示されており非常に気がかりなことである。これをさらに確認するため にサンプルは質量分析(ICPMS)に送られることになっている。総ウラン濃度も非常に高く 112Bq/kg (予想値は約 10~20Bq/kg)である。ウラン汚染に関してはさらなる調査が必要である。
2011年10月26日 訳:森田 玄 監修:生井兵冶
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放射能
火曜日, 10月 04, 2011
放射線と子どもたちの心臓病
放射能被曝による健康障害について、政府はもとより医学界や放射線の専門家たちはガンと白血病に注目しています。たしかにガンと白血病という深刻な病気を引き起こす要因であることは広島・長崎の被曝者そしてチェルノブイリ事故の被曝者のデータから明らかにされています。これは国際機関であるIAEA(国際原子力機関)、そしてそれが影響力を持つWHO(世界保健機構)も認めています。連日のマスコミ報道もまずガンということがなによりも焦点になっていますね。
しかし、これは恣意的、政治的に誘導されている見方だとヨーロッパに本部を置くECRR(欧州放射線リスク委員会)は主張しています。
原子力産業は背後に軍を抱える世界最大の産業であることから、その政治的影響力は絶大です。本来なら独立した民間機関であるIAEAやICRP(国際放射線防護委員会)も原子力産業の庇護のもとにあると言って間違いないでしょう。
ですから、放射能の危険性についてIAEAやICRPの指針は基本的に原子力産業擁護にならざるを得ません。つまり、なるべく放射能からの人体への影響を少なく評価するのがこの世界では以前から当たり前になっています。経済性のため、お金のためなら多少人間の犠牲が出ても仕方がないというのです。
日本政府や電力会社そして医学界も公にはそうはっきりとは言いませんが、いま彼らがやっていることを見れば自明なことです。
ガンと白血病ばかりを放射能の最大の影響としている政府やTEPCOや学界、そしてそれを報道するマスコミの主張は、広島・長崎とチェルノブイリによるガンと白血病の発症が極めて少なかったということに基づいているからです。ですから、今回の福島原発事故によるガンと白血病も人々が心配するほど起こらないというわけです。
しかし、そもそもIAEAやICRPの広島・長崎とチェルノブイリの健康被害データは信用できないとECRRは主張しています。実際はもっと深刻な影響が出ているのだと。2009年米国科学アカデミーはチェルノブイリ事故による世界の死者数は100万に達すると発表しました。これはわずか死者数千人とする政府側とはその差があまりにも際立っています。
もうひとつ、なぜ政府や原子力産業や諸機関がガンと白血病だけに注目し、ほかの病気はほとんどないと主張しているのか、その理由があります。
それは、被曝した人たちはガンや白血病を発症する前に心臓病で亡くなっている事実があることを認めたくないからです。
チェルノブイリ事故によって最も汚染されたベラルーシ出身で元ゴメル医療センター代表のユーリ・バンダシェフスキー教授は、子どもたちに心臓発作が頻繁に起きていることに気づき、それが放射線核種のセシウム137が原因であることを突き止め、ベラルーシ政府に早急な対策を講じるように求めました。ところが2001年、逆にバンダシェフスキー教授はまったく関係のない脱税罪で逮捕され8年の刑を宣告されました。これに対して不当な投獄から教授を救おうとアムネスティインターナショナルが国際的なキャンペーンを張り、またECRRのメンバーが欧州議会に働きかけて、欧州議会がバンダシェフスキー教授にパスポートを特別に発行することを決議した結果、2005年にやっと彼は釈放されました。
2009年のECRRギリシャ・レスボス会議でバンダシェフスキー教授は論文を発表し、その際エドワード・ラッドフォード記念賞を授与されています。
放射線被曝と心臓病との深刻な関係を示したこの論文は以来ECRRの内部資料とされ一般には公開されていませんでしたが、福島原発災害による深刻な健康被害が予想されるために、ECRRは今回この論文を急遽公表することにしました。
まず、ECRR科学議長バズビー博士の福島の人たちへの緊急声明ビデオです。
そして、バズビー博士から送られてきたバンダシェフスキー論文を解説する「福島の子どもたちの放射線被曝と心臓発作」を紹介します。
文中の図2.8「ベラルーシの死因構成、2008年」を見れば、心臓病による死が53%でガンはわずか14%であることが分かります。
バズビー博士は、福島の子どもたち全員にECG(心電図)テストを早急に実施し、不整脈のある子どもは直ちに汚染ない地域に避難させるべきだと忠告しています。
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福島の子どもたちの放射線被曝と心臓発作
クリス・バズビー
放射線被曝はガンと白血病を引き起こすと一般に考えられています。それは現在の放射線防護システムのリスクモデルが被曝による最終結果として予想しているものです。そのように、被曝した人が何年も経ってからガンを発症するのです。高線量では深刻な決定論的影響があり、結果として死に至ることが認められています。私は放射線核種のセシウム137の内部被曝による非ガン性影響について話したいと思います。これは、原子炉から出る寿命の長い主な汚染物質のひとつで、チェルノブイリのフォールアウト(放射性降下物)と福島からの汚染に存在していました。この物質に子どもたちが慢性的に被曝するときの影響と、それがどのように心臓の発達障害をもたらすのかについて考察したいと思います。
まず、これについて推測する必要はありません。データがあるからです。ユーリ・バンダシェフスキー教授がチェルノブイリ事故汚染によるベラルーシ地域の子どもたちの汚染被曝の影響について広範囲な研究を行っています。彼は、セシウム137平均体内負荷量が40Bq/kg以上の子どもたちが、不整脈、心不全(狭心症)、心臓発作などの致命的な心臓疾患に罹ったことを実証しました。以下の図1は、彼がその貴重な研究に対してエドワード・ラッドフォード記念賞を授与された2009年欧州放射線リスク委員会レスボス会議に寄与されたバンダシェフスキー論文からのものです。それによれば、約20Bq/kgを越えるレベルの汚染被曝をした子どもたちに、ECG(心電図)検査による不整脈が現れているのが分かります。
(図1)体内セシウム137濃度と不整脈(ECG修飾)のない子どもの数(バンダシェフスキー)
この研究のお陰で、彼はベラルーシ政府によって数年間刑務所に送られてしまいました。EUからの大きな圧力と、そしてEUが彼のパスポートを発行した後に、やっと彼は解放されました。
私はこの問題がどのように起こるのか、そのメカニズムについて簡単に説明したいと思います。
子どもの心臓モデル
ICRP(国際放射線防護委員会)の参考人体データによれば、5歳児の心臓質量は220gで、その組織細胞だけでは85gです。心臓は重要な器官で、そのはたらきは驚くべきものです。人間の一生を通して休みなく血液を送り出さなければいけません。心筋細胞はからだで最もエネルギーを費やす細胞で、疲れることなく、人間の平均寿命の間に30億回以上も休みなく収縮運動を繰り返します。人間の心臓ポンプの30億回にも昇る鼓動活動によって、7000リットルの血液が、無意識に、10万マイルの血管を通して毎日送り出されているのです。
心臓の筋肉細胞数は3 x 109個あるとされています。そのシリンダー状の寸法は約100-150μの長さで 20-35μの直径です。それらは1年に約1%の速さでしか再生されないので、心臓発作を経験した人なら皆ご存知のように、その細胞が傷つくことは非常に深刻なことです。
人間の心臓中に3 x 109 個の細胞があるとすると、細胞質量が85gの子どもの心臓の細胞密度はKg当たり3.5 x 1010になります。
セシウム137核種が筋肉に濃縮されることは長年にわたって知られています。50Bq/kgのセシウム137がこの心臓の筋肉細胞に入るとしましょう。これはセシウム137のベータ粒子から50の飛跡に当たり、たぶんその娘核種のバリウム137mのガンマ線崩壊から1秒間に20の飛跡もあるでしょう。これは合計70の飛跡/秒になります。それぞれの飛跡は約400個の細胞を攻撃します。セシウム137の汚染地域に住む慢性的にこのレベルの汚染を受ける子どもたちの場合、1年間の飛跡数は単純にKg当たり70x 60x60x24x365 = 2.2 x 109 になります。これは1個の放射線電子飛跡にヒットされる細胞数がKg当たり8.8 x 1011ということです。
このモデルでは、私たちはすべての心臓細胞が一つの放射線飛跡によって約25回ヒットされることがすぐわかります。もしこれらの飛跡のたった1%で細胞が死ぬとしたら、子どもの心臓はその機能の25%を失うことになります。その細胞がすべて死んでしまうからです。細胞の壊死は、老人の場合と同様に、伝導性の問題をもたらし、心臓不整脈と心臓発作が結果として起きて来ます。留意しなければいけないのは、心臓の筋肉は非常にゆっくりと以外は再生できないことです。実際、心臓細胞は再生しないものと元々考えられていました。60年代の大気核実験による炭素14が心臓中にあることが発見されたことで、1年で1%の細胞の再生があることが分かったのです。ですから、心臓はからだの非常に重要な器官であることが分かります。その細胞が破壊されると修復できないのです。チェルノブイリの子どもたちが心臓病に掛かり死んで行くのはそのためです。ベラルーシの成人人口が心臓病に掛かり死んで行く理由です。(図2、3:バンダシェフスキー2011)
(図2)ベラルーシ共和国の心臓病推移
(図3)ベラルーシの死因構成、2008年
福島
最近、福島の放射線汚染によって子どもたちに心臓発作が起きていると私たちは聞きました。従ってこれは予想されたことで、心筋中のセシウム137やほかの放射線核種による内部汚染の結果です。この発症の重大性を考え、ECRR委員会は2009年レスボス会議でのバンダシェフスキー論文を発表することにしました[http://www.euradcom.org]。
福島の汚染地域居住者について
これらの考察によって、汚染地区でセシウム137を飲食・呼吸している子どもたちに、臨床調査とECG(心電図)検査を行うことが急務です。心臓異常があるとされる子どもたちは全員直ちに汚染のない地域に避難させるべきです。もし心臓疾患がある子どもたちが見つかれば、すべての子どもたちを避難させることが緊急課題であるべきです。
放射線リスク評価の意味
放射線リスクの疫学的研究の評価項目(エンドポイント)としてガンと白血病にことさら注目するのは、年齢に対するガン発症率が心臓と循環系発症率では異なる傾向があるので、間違った方法です。この問題は放射線犠牲者の遡及調査を行えば明白なのですが、この方法を使う人たちはまだこのことを考慮に入れてないので、リスク係数の開発と実証ができていません。例としては、核実験兵士、ラジウムとトロトラスト被曝患者です。明白な論点は、心臓発作で死ねばガンは発症しないということです。この症候群は図3のベラルーシでも明らかですから、福島での場合は健康管理に於いて非常に重要になります。バンダシェフスキーによって明確に示されている内部核種被曝による広範囲な非特異性老化の影響が、たくさんの死をもたらす結果になることが危ぶまれます。これは図4にあるように、ベラルーシ人口がチェルノブイリ以後にマイナス人口置換になったことに示されています。
(図4)ベラルーシ共和国人口指数、1950-2004(バンダシェフスキー2011)
クリス・バズビー
訳:森田 玄
福島の子どもたちの放射線被曝と心臓発作 (PDF - 404 KB)
Radiation exposure and heart attacks in children of Fukushima (PDF - 253 KB)(原文)
以下は、バンダシェフスキー教授の論文「チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患」です。田中泉さんが訳してくださいました。
チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患 (PDF - 1.4 MB)
Non cancer illnesses and conditions in areas of Belarus contaminated by radioactivity from the Chernobyl Accident (PDF - 1.2 MB)(原文)
土曜日, 7月 30, 2011
死のゲーム:日本の核ルーレット
これは2004年5月23日にジャパンタイムズに載ったローレン・モレさんの特別寄稿記事です。
いま改めて読み返すと、彼女の言葉の一つひとつがほとんど現実になっていることに愕然とさせられます。そして同時に、そうなってしまったことでどんなにローレンさんが悲しく無念の思いにいるだろうと想像に難くありません。
ローレン・モレさんは、最後のプロフィールにあるように、アメリカの原爆開発の中心的研究所のひとつのサンフランシスコにあるローレンス・リバモア・核兵器研究所の研究員でしたが、内部告発者になって解雇されてから日本に来て、広島の原爆資料館を訪れて初めて放射能の本当の恐ろしさを知ったそうです。
それ以来、世界中で、そして日本全国で講演を行い、放射能の恐ろしさと原発の危険性についての情報を精力的に伝える活動をしてきました。
2006年には、この記事にも書かれているアーネスト・スターングラス博士を日本に招いて、二人で講演ツアーをしてくれました。(その時の講演記録はハーモニクスライフギャラリーのサイトで見られます)。
彼女は日本の自然と文化そして何よりも日本人をこよなく愛し、これまでも無償で私たちの活動を支援してくれています。最近では、欧州放射線リスク委員会(ECRR)科学委員長のバズビー博士の日本招聘の手伝いをしてくれました。(バズビー博士講演ツアー記録もハーモニクスライフギャラリーのサイトで見られます)。
原発を一日でも早く廃止することが急務です。
死のゲーム:日本の核ルーレット
ローレン・モレ
ジャパンタイムズ特別寄稿
まともな精神の人間なら原子力発電所をいくつも建てようとは誰もしない世界地域のリストのトップに、日本は確実に入るでしょう。
日本列島は環太平洋火山帯と呼ばれる南北アメリカ大陸、アジア、東南アジア島弧からなる大きな活火山、地殻構造環状ゾーンに位置します。この地域に発生する大きな地震と火山活動は太平洋地殻プレートの西方移動とアジアの下のほかのプレート沈み込みによるものです。
日本は沈み込み帯の端にあって、4つの地殻プレートの上にあるために、世界でも最も地殻運動の活発な地域のひとつに位置しています。海底下の激しいプレート活動による巨大な圧力と高温度によって日本の美しい島々と火山が生まれました。
にもかかわらず・・ジェネラル・エレクトリックとウェスティングハウスがすべての商業用原子炉の設計の85%を占める・・世界の多くの国々と同様に、日本は原子力を主要エネルギー源とする道を選びました。実際、世界三大原子力エネルギー国は、2000年に米エネルギー省で現存の118基の原子炉が認可されたアメリカ合衆国と72基のフランス、そして2003年内閣白書で52基の原子炉が運転中と記載されている日本です。
日本の52基の原子炉・・総発電量の30%をわずかに越える発電をしています・・がカリフォルニアと同じ大きさの地域にあり、それぞれが150km以内に位置し、そのほとんどは冷却用の海水が得られる沿岸地域に建てられています。
ところがこれらの原子炉の多くが活断層地帯の上に無頓着にも置かれています。とくにそこはリヒター・スケールでマグニチュード7~8の大きな地震が頻繁に起きる太平洋沿岸の引き込み帯なのです。日本で大きな地震が起きる頻度は10年以下です。日本ほど地殻的により危険な原発立地条件の地域は世界にありません・・原子炉としては世界で第三レベルの国にランクされます。
「今の状況は非常に危険だと思います」と、地震学者の石橋克彦神戸大学教授は言います。「いつ爆発してもおかしくない爆弾を抱えた神風テロリストのようなものです」。
昨年の夏、私は大地震の危険性を危惧する市民グループの要請で静岡県の浜岡原発を訪れました。その後私は記者会見で私が見出したことを話しました。
浜岡原発はふたつのプレートが交わる引き込み帯の真上に位置し、いつ大地震が起きてもおかしくないので、日本でもっとも危険な原発だと考えられています。
地元の市民たちと一緒に、私は原発施設周囲を歩いて回り、岩石を採集し、それが乗っている軟らかい堆積地層を調べ、その一帯をほぼ垂直に走っている断層の跡を追いました・・激しい地殻運動の証拠です。
翌日、掛川市民ホールと静岡県民ホールでの記者会見にたくさんの記者が来ているのに驚きました。ひとりのアメリカ人地球科学者の話を聴くためにどうしてわざわざ東京からやって来たのかと記者たちに訊ねると、今まで日本の原発がどんなに危険かを伝えるためにわざわざ来た外人はだれもいなかったからだと言われました。
私は、これは外圧の力だということ、そして同様な関心を持っているアメリカの市民たちの声もほとんどメディアから注目されないので、私たちもメディア報道を必要とするときには日本人に話してもらいたい・・有名な地震学者の石橋教授のような人に・・と彼らに言いました。
浜岡原発の深刻な危険性を裏付ける地質学的証拠を示されて、出席していた報道陣は明らかにショックを受けていました。政府への原発建設と運転認可申請書と供に、中部電力によって提出された航空写真は、いくつかの大きな断層が浜岡を横切っていること、そして会社が地震の危険を認知していることを明らかに示していました。彼らは注意深くそれぞれの原子炉を大きな断層線の中間に置いたのです。
「原子力発電所の基礎構造は岩盤上に直接固定されているので、リヒター・スケールでマグニチュード8.5の地震にも耐えられます」とこの電力会社のウェブサイトで主張しています。
私が行ったこの地域の岩石の調査から、施設下の堆積層は著しい断層の影響を受けていることを発見しました。1cm以下のずれの小さな断層もありました。
施設が乗っている岩石標本を手に取ると、それは指の中で砂糖のようにボロボロに崩れました。「でも電力会社はしっかりした固い岩石だと私たちには言いましたよ」と記者たちが言います。私は、「これが本当に固いと思いますか?」と言うと、彼らは笑い始めました。
昨年の7月7日、私が浜岡を訪れた同じ日に、石橋教授は札幌で開かれた国際測地学・地球物理学連合会議で、地震による核災害が日本だけでなく世界でも起こる危険があると訴えました。彼は、「原子力発電所の地震設計は、現代の地震学の観点から見て余りにも古いスタンダードを基にしていて不十分です。当局は地震による核災害が起こる可能性を認め、そのリスクを客観的に考慮しなければなりません」と語りました。
1999年9月の茨城県東海村で起きた日本の歴史に残る最大の原発事故の後で、周辺の住民たちをなだめるために大きく高価な緊急対応センターが各原発のそばに建てられました。
私は浜岡原発から数キロにあるこのセンターを訪れて、地震が原子炉冷却システムを破損し原子炉メルトダウンを引き起こすようななった事態に対して、日本は何の実質的な核災害計画を持っていないことに気づきました。
それに加え、緊急対応センターの関係者も言及していないことですが、地震によって使用済み燃料が保管されているプールの冷却水が失われる深刻な危険があります。昨年、米原子力規制委員会の2001年度調査に基づいた「科学と世界保障」誌の報告にもあるように、もしそれらのプール廃熱機能が損なわれ・・例えば、その中の水が漏れ出すことで・・燃料棒が過熱し燃焼すると、その中の放射性物質が大気中に放出されることになります。これはチェルノブイリをはるかに越える核災害になるかもしれません。
もし核災害が起きると、浜岡原発従業者たちと緊急対応センターの職員たちは直ちに致命的な放射線に被曝するでしょう。私が訪問したとき、緊急対応センターの技術者たちがセンター内の小さなシャワー室を案内し、個人用の”汚染除去”に使用していると言いました。しかし放射線を吸い込んで内部被曝してしまった緊急対応従業員たちにはそれは役に立たないでしょう。
神戸クラスのマグニチュードの地震で(神戸は浜岡と同じ引き込み帯の上にある)通信網、道路、鉄道、水道給水、下水道が破壊されたら、静岡県とそれ以遠の地域から何百万の住民をどのように避難させる計画なのか緊急対応センターの担当者たちに訊ねると、彼らは答えを持っていませんでした。
昨年、ジェームズ・リー・ウィット元米連邦緊急対策管理局長官が原発災害に対するアメリカ政府の緊急対応計画を査定するためにニューヨーク市民グループによって雇われました。ニューヨーク市からほんの80kmにあるインディアン・ポイント原発の災害への適切な対応計画が政府には何もないことを知って市民たちはショックを受けました。
日本政府も準備がない点では同じです。というのは、そのような災害を食い止め、処理できる適切な対応策などないからです。未然に防ぐことが考えられる唯一の効果的手段なのです。
1998年、51歳の日系アメリカ人技術者で、アメリカのジェネラル・エレクトリック(GE)に1980年から内部告発で解雇される1998年まで働いていたケイ・スガオカ氏は、GEがその得意先の東京電力(TEPCO)から隠していたと彼が主張する1989年の原子炉検査の問題を日本の原子力規制委員たちに警告しました。これによっていくつもの原発が停止に追い込まれ、日本の電力産業の改革がもたらされました。
☆ 訳注:これに関するTV報道:
その後、GEが実際に東京電力に通報していたことがGEの文書で明らかになりました・・しかし東電はその危険を引き起こす要因を政府の規制委員会に通知しなかったのです。
同じ内部告発者になった日本の原子力技術者の菊地洋一氏は、原子炉内の振動による冷却システム用パイプの亀裂といった、日本の原発施設のたくさんの安全問題について個人的に話をしてくれました。電力会社は”儲けを増やし、政府の監視を逃れるために、危険なゲームの賭けをしている”と彼は言います。
スガオカ氏も同じ意見で、「ほかのすべての問題の上に、もっとも恐ろしいことは、すべての原発が老朽化していて、常に強力な放射線と熱に晒されている配管システムや接続部の劣化を招いていることです」と語っています。
ほとんどの内部告発者たちのように、スガオカ氏と菊地氏は市民のヒーローですが、今では失業中です。
独立のアメリカ科学者グループの放射線と公衆衛生プロジェクト(RPHP)は、原発周辺に住む子どもたちから4,000の乳歯を集めました。そしてこれらの歯は検査され、ストロンチウム90という原発からの放出物質中の放射性核分裂生成物のレベルを測定されました。
生まれる前の子どもたちはお母さんの飲む水や食事を通してストロンチウム90に被曝されている可能性があります。原発の近くに住んでいる人は誰でも慢性的に食べ物と飲料水を汚染する低レベルの放射線をからだの内部で被曝しているのです。ガンや乳幼児死亡率そして知的障害をもたらす低体重出産の増加は、何十年間にわたる放射線被曝によるものと関連づけられています。
しかし、最近2003年1月にヨーロッパ議会のために出版された欧州放射線リスク委員会(ECRR)による低レベル放射線に関する独立報告書は、1945年から引き続きアメリカ政府によって日本で行われている広島と長崎の被曝者に対する原子・水素爆弾の研究が、放射線被曝のリスクを1000倍も過小評価していることを立証しています。
さらに、今年の3月26日・・アメリカの歴史上最悪の核災害であったペンシルバニア、スリーマイル島原発事故の25周年記念日のイブに・・放射線と公衆衛生プロジェクト(RPHP)は事故の影響に関する新しいデータを公表しました。これによると、風下の各郡で幼児死亡率が53%も上昇し、甲状腺ガンが70%以上増加しています・・ほかのすべての長・短期健康障害のように、アメリカ政府からは決して公表されないデータです。
日本で核災害が起きるかどうかという問題ではなく、いつそれが起きるかという問題なのです。
チェルノブイリ後の旧ソ連のように、日本は将来の世代が犠牲になる放射線疾病に苦しむ国になるでしょう。広範囲の農業地域汚染によって国民が深刻な健康障害を被るのは確実でしょう。経済は二度と元に戻らないかもしれません。
極めて危険な大地震と多くの安全性の問題と核廃棄物処理問題を考えれば、現在その原子炉の約半分が停止している日本が、原子力発電所を天然ガスといった化石燃料に転換すべき今が時期であり急務でもあります。この方法は新しい発電所を建設するよりも安価です。また、政治的問題やほかの障害がクリアされれば、巨大な埋蔵量を有するシベリアから比較的安いコストで天然ガスをパイプで送れることもできるでしょう。アメリカでは市民たちの圧力で電力会社に切り替えを促し、いくつかの原発が天然ガスに転換しています。
原子力の罠から逃れるこの方法を解説して、アメリカの大気核実験を停止させる助けをしたことで有名なアメリカの科学者アーネスト・スターングラス博士はこう語っています。「つい最近ではコロラドのフォート・セイント・ブレイン原子炉が、相次ぐ原子炉の問題の後で、化石燃料、実際は天然ガス、に転換されました。初期の原子炉はシンシナチーのジマー発電所ですが、当初は原子力発電所として設計されたのですが、運転開始前に天然ガスに変換されました。この転換はどのプラントでも可能でそのコストは新しいプラント建設費のわずかな分(20〜30%)で済みます。今あるタービン、トランスミッション設備、土地が使えるからです」。
天然ガスに転換してから、フォート・セイント・ブレイン発電所は原子力エネルギーからの2倍の発電量をはるかに効率的に安価に供給しました・・もちろん核の問題は一切なくです。
今こそ、将来の世代と日本経済の救済のために原子力燃料から化石燃料へ切り替える時です。
原文:The Japan Times "Japan's deadly game of nuclear roulette"
いま改めて読み返すと、彼女の言葉の一つひとつがほとんど現実になっていることに愕然とさせられます。そして同時に、そうなってしまったことでどんなにローレンさんが悲しく無念の思いにいるだろうと想像に難くありません。
ローレン・モレさんは、最後のプロフィールにあるように、アメリカの原爆開発の中心的研究所のひとつのサンフランシスコにあるローレンス・リバモア・核兵器研究所の研究員でしたが、内部告発者になって解雇されてから日本に来て、広島の原爆資料館を訪れて初めて放射能の本当の恐ろしさを知ったそうです。
それ以来、世界中で、そして日本全国で講演を行い、放射能の恐ろしさと原発の危険性についての情報を精力的に伝える活動をしてきました。
2006年には、この記事にも書かれているアーネスト・スターングラス博士を日本に招いて、二人で講演ツアーをしてくれました。(その時の講演記録はハーモニクスライフギャラリーのサイトで見られます)。
彼女は日本の自然と文化そして何よりも日本人をこよなく愛し、これまでも無償で私たちの活動を支援してくれています。最近では、欧州放射線リスク委員会(ECRR)科学委員長のバズビー博士の日本招聘の手伝いをしてくれました。(バズビー博士講演ツアー記録もハーモニクスライフギャラリーのサイトで見られます)。
原発を一日でも早く廃止することが急務です。
_______________________
死のゲーム:日本の核ルーレット
ローレン・モレ
ジャパンタイムズ特別寄稿
まともな精神の人間なら原子力発電所をいくつも建てようとは誰もしない世界地域のリストのトップに、日本は確実に入るでしょう。
日本列島は環太平洋火山帯と呼ばれる南北アメリカ大陸、アジア、東南アジア島弧からなる大きな活火山、地殻構造環状ゾーンに位置します。この地域に発生する大きな地震と火山活動は太平洋地殻プレートの西方移動とアジアの下のほかのプレート沈み込みによるものです。
日本は沈み込み帯の端にあって、4つの地殻プレートの上にあるために、世界でも最も地殻運動の活発な地域のひとつに位置しています。海底下の激しいプレート活動による巨大な圧力と高温度によって日本の美しい島々と火山が生まれました。
にもかかわらず・・ジェネラル・エレクトリックとウェスティングハウスがすべての商業用原子炉の設計の85%を占める・・世界の多くの国々と同様に、日本は原子力を主要エネルギー源とする道を選びました。実際、世界三大原子力エネルギー国は、2000年に米エネルギー省で現存の118基の原子炉が認可されたアメリカ合衆国と72基のフランス、そして2003年内閣白書で52基の原子炉が運転中と記載されている日本です。
日本の52基の原子炉・・総発電量の30%をわずかに越える発電をしています・・がカリフォルニアと同じ大きさの地域にあり、それぞれが150km以内に位置し、そのほとんどは冷却用の海水が得られる沿岸地域に建てられています。
ところがこれらの原子炉の多くが活断層地帯の上に無頓着にも置かれています。とくにそこはリヒター・スケールでマグニチュード7~8の大きな地震が頻繁に起きる太平洋沿岸の引き込み帯なのです。日本で大きな地震が起きる頻度は10年以下です。日本ほど地殻的により危険な原発立地条件の地域は世界にありません・・原子炉としては世界で第三レベルの国にランクされます。
「今の状況は非常に危険だと思います」と、地震学者の石橋克彦神戸大学教授は言います。「いつ爆発してもおかしくない爆弾を抱えた神風テロリストのようなものです」。
昨年の夏、私は大地震の危険性を危惧する市民グループの要請で静岡県の浜岡原発を訪れました。その後私は記者会見で私が見出したことを話しました。
浜岡原発はふたつのプレートが交わる引き込み帯の真上に位置し、いつ大地震が起きてもおかしくないので、日本でもっとも危険な原発だと考えられています。
地元の市民たちと一緒に、私は原発施設周囲を歩いて回り、岩石を採集し、それが乗っている軟らかい堆積地層を調べ、その一帯をほぼ垂直に走っている断層の跡を追いました・・激しい地殻運動の証拠です。
翌日、掛川市民ホールと静岡県民ホールでの記者会見にたくさんの記者が来ているのに驚きました。ひとりのアメリカ人地球科学者の話を聴くためにどうしてわざわざ東京からやって来たのかと記者たちに訊ねると、今まで日本の原発がどんなに危険かを伝えるためにわざわざ来た外人はだれもいなかったからだと言われました。
私は、これは外圧の力だということ、そして同様な関心を持っているアメリカの市民たちの声もほとんどメディアから注目されないので、私たちもメディア報道を必要とするときには日本人に話してもらいたい・・有名な地震学者の石橋教授のような人に・・と彼らに言いました。
浜岡原発の深刻な危険性を裏付ける地質学的証拠を示されて、出席していた報道陣は明らかにショックを受けていました。政府への原発建設と運転認可申請書と供に、中部電力によって提出された航空写真は、いくつかの大きな断層が浜岡を横切っていること、そして会社が地震の危険を認知していることを明らかに示していました。彼らは注意深くそれぞれの原子炉を大きな断層線の中間に置いたのです。
「原子力発電所の基礎構造は岩盤上に直接固定されているので、リヒター・スケールでマグニチュード8.5の地震にも耐えられます」とこの電力会社のウェブサイトで主張しています。
私が行ったこの地域の岩石の調査から、施設下の堆積層は著しい断層の影響を受けていることを発見しました。1cm以下のずれの小さな断層もありました。
施設が乗っている岩石標本を手に取ると、それは指の中で砂糖のようにボロボロに崩れました。「でも電力会社はしっかりした固い岩石だと私たちには言いましたよ」と記者たちが言います。私は、「これが本当に固いと思いますか?」と言うと、彼らは笑い始めました。
昨年の7月7日、私が浜岡を訪れた同じ日に、石橋教授は札幌で開かれた国際測地学・地球物理学連合会議で、地震による核災害が日本だけでなく世界でも起こる危険があると訴えました。彼は、「原子力発電所の地震設計は、現代の地震学の観点から見て余りにも古いスタンダードを基にしていて不十分です。当局は地震による核災害が起こる可能性を認め、そのリスクを客観的に考慮しなければなりません」と語りました。
1999年9月の茨城県東海村で起きた日本の歴史に残る最大の原発事故の後で、周辺の住民たちをなだめるために大きく高価な緊急対応センターが各原発のそばに建てられました。
私は浜岡原発から数キロにあるこのセンターを訪れて、地震が原子炉冷却システムを破損し原子炉メルトダウンを引き起こすようななった事態に対して、日本は何の実質的な核災害計画を持っていないことに気づきました。
それに加え、緊急対応センターの関係者も言及していないことですが、地震によって使用済み燃料が保管されているプールの冷却水が失われる深刻な危険があります。昨年、米原子力規制委員会の2001年度調査に基づいた「科学と世界保障」誌の報告にもあるように、もしそれらのプール廃熱機能が損なわれ・・例えば、その中の水が漏れ出すことで・・燃料棒が過熱し燃焼すると、その中の放射性物質が大気中に放出されることになります。これはチェルノブイリをはるかに越える核災害になるかもしれません。
もし核災害が起きると、浜岡原発従業者たちと緊急対応センターの職員たちは直ちに致命的な放射線に被曝するでしょう。私が訪問したとき、緊急対応センターの技術者たちがセンター内の小さなシャワー室を案内し、個人用の”汚染除去”に使用していると言いました。しかし放射線を吸い込んで内部被曝してしまった緊急対応従業員たちにはそれは役に立たないでしょう。
神戸クラスのマグニチュードの地震で(神戸は浜岡と同じ引き込み帯の上にある)通信網、道路、鉄道、水道給水、下水道が破壊されたら、静岡県とそれ以遠の地域から何百万の住民をどのように避難させる計画なのか緊急対応センターの担当者たちに訊ねると、彼らは答えを持っていませんでした。
昨年、ジェームズ・リー・ウィット元米連邦緊急対策管理局長官が原発災害に対するアメリカ政府の緊急対応計画を査定するためにニューヨーク市民グループによって雇われました。ニューヨーク市からほんの80kmにあるインディアン・ポイント原発の災害への適切な対応計画が政府には何もないことを知って市民たちはショックを受けました。
日本政府も準備がない点では同じです。というのは、そのような災害を食い止め、処理できる適切な対応策などないからです。未然に防ぐことが考えられる唯一の効果的手段なのです。
1998年、51歳の日系アメリカ人技術者で、アメリカのジェネラル・エレクトリック(GE)に1980年から内部告発で解雇される1998年まで働いていたケイ・スガオカ氏は、GEがその得意先の東京電力(TEPCO)から隠していたと彼が主張する1989年の原子炉検査の問題を日本の原子力規制委員たちに警告しました。これによっていくつもの原発が停止に追い込まれ、日本の電力産業の改革がもたらされました。
☆ 訳注:これに関するTV報道:
その後、GEが実際に東京電力に通報していたことがGEの文書で明らかになりました・・しかし東電はその危険を引き起こす要因を政府の規制委員会に通知しなかったのです。
同じ内部告発者になった日本の原子力技術者の菊地洋一氏は、原子炉内の振動による冷却システム用パイプの亀裂といった、日本の原発施設のたくさんの安全問題について個人的に話をしてくれました。電力会社は”儲けを増やし、政府の監視を逃れるために、危険なゲームの賭けをしている”と彼は言います。
スガオカ氏も同じ意見で、「ほかのすべての問題の上に、もっとも恐ろしいことは、すべての原発が老朽化していて、常に強力な放射線と熱に晒されている配管システムや接続部の劣化を招いていることです」と語っています。
ほとんどの内部告発者たちのように、スガオカ氏と菊地氏は市民のヒーローですが、今では失業中です。
独立のアメリカ科学者グループの放射線と公衆衛生プロジェクト(RPHP)は、原発周辺に住む子どもたちから4,000の乳歯を集めました。そしてこれらの歯は検査され、ストロンチウム90という原発からの放出物質中の放射性核分裂生成物のレベルを測定されました。
生まれる前の子どもたちはお母さんの飲む水や食事を通してストロンチウム90に被曝されている可能性があります。原発の近くに住んでいる人は誰でも慢性的に食べ物と飲料水を汚染する低レベルの放射線をからだの内部で被曝しているのです。ガンや乳幼児死亡率そして知的障害をもたらす低体重出産の増加は、何十年間にわたる放射線被曝によるものと関連づけられています。
しかし、最近2003年1月にヨーロッパ議会のために出版された欧州放射線リスク委員会(ECRR)による低レベル放射線に関する独立報告書は、1945年から引き続きアメリカ政府によって日本で行われている広島と長崎の被曝者に対する原子・水素爆弾の研究が、放射線被曝のリスクを1000倍も過小評価していることを立証しています。
さらに、今年の3月26日・・アメリカの歴史上最悪の核災害であったペンシルバニア、スリーマイル島原発事故の25周年記念日のイブに・・放射線と公衆衛生プロジェクト(RPHP)は事故の影響に関する新しいデータを公表しました。これによると、風下の各郡で幼児死亡率が53%も上昇し、甲状腺ガンが70%以上増加しています・・ほかのすべての長・短期健康障害のように、アメリカ政府からは決して公表されないデータです。
日本で核災害が起きるかどうかという問題ではなく、いつそれが起きるかという問題なのです。
チェルノブイリ後の旧ソ連のように、日本は将来の世代が犠牲になる放射線疾病に苦しむ国になるでしょう。広範囲の農業地域汚染によって国民が深刻な健康障害を被るのは確実でしょう。経済は二度と元に戻らないかもしれません。
極めて危険な大地震と多くの安全性の問題と核廃棄物処理問題を考えれば、現在その原子炉の約半分が停止している日本が、原子力発電所を天然ガスといった化石燃料に転換すべき今が時期であり急務でもあります。この方法は新しい発電所を建設するよりも安価です。また、政治的問題やほかの障害がクリアされれば、巨大な埋蔵量を有するシベリアから比較的安いコストで天然ガスをパイプで送れることもできるでしょう。アメリカでは市民たちの圧力で電力会社に切り替えを促し、いくつかの原発が天然ガスに転換しています。
原子力の罠から逃れるこの方法を解説して、アメリカの大気核実験を停止させる助けをしたことで有名なアメリカの科学者アーネスト・スターングラス博士はこう語っています。「つい最近ではコロラドのフォート・セイント・ブレイン原子炉が、相次ぐ原子炉の問題の後で、化石燃料、実際は天然ガス、に転換されました。初期の原子炉はシンシナチーのジマー発電所ですが、当初は原子力発電所として設計されたのですが、運転開始前に天然ガスに変換されました。この転換はどのプラントでも可能でそのコストは新しいプラント建設費のわずかな分(20〜30%)で済みます。今あるタービン、トランスミッション設備、土地が使えるからです」。
天然ガスに転換してから、フォート・セイント・ブレイン発電所は原子力エネルギーからの2倍の発電量をはるかに効率的に安価に供給しました・・もちろん核の問題は一切なくです。
今こそ、将来の世代と日本経済の救済のために原子力燃料から化石燃料へ切り替える時です。
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ローレン・モレは、ローレンス・リバモア核兵器研究所でユッカマウンテン・プロジェクトに関わっていた地球科学者です。1991年そのプロジェクトとリバモア研究所での科学データ隠ぺいを報告したことで内部告発者になりました。彼女は独立の国際的放射線専門家であり、カリフォリニア、バークレー市の環境委員です。日本には4回訪れ、放射線と平和問題に関して日本の市民グループ、科学者、議員たちと一緒に活動しています。彼女の連絡先は[email protected]です。原文:The Japan Times "Japan's deadly game of nuclear roulette"
土曜日, 7月 16, 2011
ECRR科学事務局長バズビー博士来日
311から今日まで、テレビや新聞などを通して、もう福島原発事故は収束に向かっている、放射能の危機は過ぎた、健康への深刻な影響はなにもない、などと盛んに政府関係者や専門家と称する輩が喧伝しているお陰で、国民の間ではなにか楽観的なムードが広まっているように感じているのは私だけでしょうか。同窓の友人がゴルフを楽しんでいると聞いて唖然としています。
実際には、福島県の多くの学校では文科省が暫定的に定めた安全基準をすでに越えているのです。
私たちは放射線被災をされている妊娠中のお母さんや赤ちゃんを抱えたお母さんたちを沖縄に疎開させる「つなぐ光」を立ち上げました。
また、「ふくしま集団疎開裁判」を支援しています。
そして、明日17日からイギリスのバズビー博士が急遽日本に来ることになりました。実際にどのくらいの放射能が福島そして東京に現在あるのか、最新の調査結果を報告会で発表していただきます。
以下はその案内です。周りの人たちにお知らせください。
************************************
欧州放射線リスク委員会(ECRR)クリス・バズビー博士緊急来日講演会・記者会見のご案内
来る7月17日から21日までの5日間、内部被ばくなどの研究で知られる欧州放射線リスク委員会(ECRR)科学事務局長のクリストファー=バズビー博士が緊急来日いたします。ご承知のとおり、バズビー博士は、内部被ばくを過小に評価してきた国際放射線防護委員会(ICRP)とは立場が異なり、これまで一貫して、内部被ばくや低量被ばくについて研究し、警告を続けております。
バズビー氏は来日に際して、あらかじめ独自に採取した塵などをもとに、福島県内及び都内に飛散している放射性核種の析結果を発表する予定です。また、福島県の会津若松や千葉県松戸市、東京都内で講演を行い、市民との交流も行います。事故後初めて来日するこのバズビー博士の記者会見を以下の要領で開催いたします。ぜひご参加ください。
記
バズビー博士の来日スケジュール
東京講演会
7月17日(日)16時~20時(開場15時50分)
会場:早稲田奉仕園 スコットホール講堂(新宿区西早稲田2丁目3−1)
定員:200名 / 参加費:1000円
連絡先:[email protected](堀)
実際には、福島県の多くの学校では文科省が暫定的に定めた安全基準をすでに越えているのです。
私たちは放射線被災をされている妊娠中のお母さんや赤ちゃんを抱えたお母さんたちを沖縄に疎開させる「つなぐ光」を立ち上げました。
また、「ふくしま集団疎開裁判」を支援しています。
そして、明日17日からイギリスのバズビー博士が急遽日本に来ることになりました。実際にどのくらいの放射能が福島そして東京に現在あるのか、最新の調査結果を報告会で発表していただきます。
以下はその案内です。周りの人たちにお知らせください。
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欧州放射線リスク委員会(ECRR)クリス・バズビー博士緊急来日講演会・記者会見のご案内
来る7月17日から21日までの5日間、内部被ばくなどの研究で知られる欧州放射線リスク委員会(ECRR)科学事務局長のクリストファー=バズビー博士が緊急来日いたします。ご承知のとおり、バズビー博士は、内部被ばくを過小に評価してきた国際放射線防護委員会(ICRP)とは立場が異なり、これまで一貫して、内部被ばくや低量被ばくについて研究し、警告を続けております。
バズビー氏は来日に際して、あらかじめ独自に採取した塵などをもとに、福島県内及び都内に飛散している放射性核種の析結果を発表する予定です。また、福島県の会津若松や千葉県松戸市、東京都内で講演を行い、市民との交流も行います。事故後初めて来日するこのバズビー博士の記者会見を以下の要領で開催いたします。ぜひご参加ください。
記
バズビー博士の来日スケジュール
東京講演会
7月17日(日)16時~20時(開場15時50分)
会場:早稲田奉仕園 スコットホール講堂(新宿区西早稲田2丁目3−1)
定員:200名 / 参加費:1000円
連絡先:[email protected](堀)
松戸講演会
7月18日(月)13時30分~16時30分(開場13時)
会場:松戸商工会議所5階大会議室
定員:200名
連絡先:[email protected](板倉)
会津若松講演会 沢田昭二名古屋大名誉教授との対話
7月19日(火)18時30分~21時(開場18時)
会場:「アピオスペース」展示ホール
(会津若松市インター西90番地)
定員:250名
連絡先:080-5557-5407(酒井)
東京記者会見
7月20日(水) 11時30分 開始予定
会場: 麹町報道会見場(東京都千代田区麹町2-2-4麹町YTビル2F)
主催: 自由報道協会
申込方法: 自由報道協会の会見申込みページ(http://fpaj.jp/?page_id=1406)より
件名を「7月20日クリス・バズビー博士記者会見出席希望」とし、
必須事項をお送り下さい。※必ず参加者本人がそれぞれ申し込んで下さい。
[申込締切]7月19日(火)18時まで
[会見に関するお問い合わせ]自由報道協会(FPAJ) 広報担当 畠山理仁
Tel.03-5213-4888 Fax.03-5213-4989 [email protected] http://fpaj.jp/
東京講演会
7月20日(水)午後13時30分~16時(開場13時)
会場:千代田区立内幸町ホール(東京都千代田区内幸町1-5-1)
定員:183名/参加費:1000円
連絡先:03−3296−2720(OurPlanetTV内 白石)
各会場とも事前の申し込みは必要ありません。
各会場とも入場は先着順となります。
最新の情報は必ずウェブサイトをご確認ください。
http://fukusima-sokai.blogspot.com/
各会場のUST中継(IWJ)のURL です。
17日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
18日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
19日 〈IWJ_FUKUSHIMA1〉 http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
20日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
[集会日程や取材全般へ対するお問い合わせ]
白石草 03-3296-2720 (OurPlanetTV内)
Tel:090-9824-5731 [email protected]
主催:ふくしま集団疎開裁判の会 代表 井上敏夫/弁護団長 柳原敏夫
[email protected]
*******************
外国の報道関係者にお知り合いがいましたら、以下を案内してくださるとありがたいです。
Press Release
To the Press
July 14, 2011
Dr. Chris Busby - Scientific Secretary of the European Committee on Radiation Risk (ECRR) - Emergency Visit to Japan
Press Conference & Lecture Schedule
From July 17 to 21, Dr. Christopher Busby, Scientific Secretary of the European Committee on Radiation Risk (ECRR) and well known for his research on internal radiation exposure will make an emergency visit to Japan. As you may know, Dr. Busby’s position differs significantly from that of the International Committee on Radiation Protection (ICRP), which he believes has greatly underestimated the dangers of internal exposure. Dr. Busby continues to research into both the dangers of internal exposure as well as the negative health consequences of low-dose radiation exposure. During his visit to Japan, Dr. Busby will present for the first time his analytical results for the various radionuclides that have been dispersed in Fukushima Prefecture and Tokyo, based on his original dust collection method, which was carried out in advance of his visit. His findings indicate that the official methods used to evaluate radiation exposure to the population are grossly inadequate. He is deeply concerned for the people of Japan as he feels they have not been given accurate data on the levels and types of radionuclides that they are being exposed to. Dr. Busby will give talks in Aizu Wakamatsu City, Fukushima Prefecture; Matsudo City, Chiba Prefecture; and in Tokyo, and will meet with local citizens. Visiting Japan for the first time since the nuclear accident, Dr. Busby will hold lectures and press conferences as outlined below. We sincerely look forward to your attendance at any or all of the events.
Dr. Busby’s Lecture Schedule in Japan
July 17 (Sun) 16:00 to 20:00 pm (Venue opens 15:50)
Location: Waseda Hoshien Scott Hall (2-3-1 Nishi Waseda, Shinjuku Ward)
http://www.hoshien.or.jp/english/index.html
Attendance limit: 200 persons
Participation fee: 1000 yen
Enquiries: [email protected]
July 18 (Mon) 13:30 to 16:30 p.m
Location: Matsudo City Chamber of Commerce, 5th Floor Conference Room
Attendance limit: 200 persons Participation fee: 500 yen
Enquiries: [email protected]
July 19 (Tue) 18:30 to 21:00 pm (Venue opens at 18:00 pm)
Location: Apio Space Exhibition Hall (90 Inter-nishi, Aizu Wakamatsu City)
Attendance limit: 250 persons
Participation fee: 500 yen
Enquiries: Ms. Sakai: 080 5557 5407
Interlocutor: Professor Emeritus Shoji Sawada of Nagoya University
***July 20 (Wed) 11:30 a.m. ***
Location: Kojimachi Press Conference Room 2F, YT Bldg. Kohjimachi 2-2-4 Chiyoda Ward, Tokyo
Sponsor: Free Press Association of Japan
Application: Free Press Association application web page: http://fpaj.jp/?page_id=1406
Please enter “Application for 20 July Dr. Chris Busby Press Conference participation” in the subject line and then fill out the required details. *Please ensure that each individual wishing to participate sends in their own separate application.
Deadline: By 18:00, 19 July
Enquiries: Free Press Association (FPAJ), PR Manager: Mr. Hatakeyama
Tel. 03-5213-4888 Fax. 03-5213-4989 [email protected] http://fpaj.jp
For more information regarding this press interview and all other events: Ms. Hajime Shiraishi: 03-3296-2720 (Our Planet TV) 090-9824-5731 [email protected]
July 20 (Wed) 13:30 to 16:00 pm
Location: Chiyoda Ward, Uchisaiwai Hall (1-5-1 Uchisaiwai Cho, Chiyoda Ward, Tokyo)
Attendance limit: 183 persons
Participation fee: 1000 yen
Enquiries: Ms. Hajime Shiraishi: 03-3296-2720 (Our Planet TV)
***July 20 (Wed) 16:30 to 18:30 pm***
Meeting with House of Representatives Members and Press Conference
Location: Diet Members' No. 1 Office Building of the Lower House, Conference Room No. 2
Attendance limit: 42 persons
The Press are definitely invited!
Enquiries: [email protected] (Ms. Irisawa)
_________________________
Sponsor: “Evacuate Children From Fukushima Lawsuit”, Representative Mr. Toshio Inoue, Chair of Legal Team, Mr. Toshio Yanagihara [email protected] Website: http://fukusima-sokai.blogspot.com/ (Japanese)
If there are English language problems when booking any of the events listed, contact Gen Morita: [email protected]
7月18日(月)13時30分~16時30分(開場13時)
会場:松戸商工会議所5階大会議室
定員:200名
連絡先:[email protected](板倉)
会津若松講演会 沢田昭二名古屋大名誉教授との対話
7月19日(火)18時30分~21時(開場18時)
会場:「アピオスペース」展示ホール
(会津若松市インター西90番地)
定員:250名
連絡先:080-5557-5407(酒井)
東京記者会見
7月20日(水) 11時30分 開始予定
会場: 麹町報道会見場(東京都千代田区麹町2-2-4麹町YTビル2F)
主催: 自由報道協会
申込方法: 自由報道協会の会見申込みページ(http://fpaj.jp/?page_id=1406)より
件名を「7月20日クリス・バズビー博士記者会見出席希望」とし、
必須事項をお送り下さい。※必ず参加者本人がそれぞれ申し込んで下さい。
[申込締切]7月19日(火)18時まで
[会見に関するお問い合わせ]自由報道協会(FPAJ) 広報担当 畠山理仁
Tel.03-5213-4888 Fax.03-5213-4989 [email protected] http://fpaj.jp/
東京講演会
7月20日(水)午後13時30分~16時(開場13時)
会場:千代田区立内幸町ホール(東京都千代田区内幸町1-5-1)
定員:183名/参加費:1000円
連絡先:03−3296−2720(OurPlanetTV内 白石)
各会場とも事前の申し込みは必要ありません。
各会場とも入場は先着順となります。
最新の情報は必ずウェブサイトをご確認ください。
http://fukusima-sokai.blogspot.com/
各会場のUST中継(IWJ)のURL です。
17日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
18日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
19日 〈IWJ_FUKUSHIMA1〉 http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
20日 〈Ch2〉 http://iwakamiyasumi.com/ustream-schedule/ustream2
[集会日程や取材全般へ対するお問い合わせ]
白石草 03-3296-2720 (OurPlanetTV内)
Tel:090-9824-5731 [email protected]
主催:ふくしま集団疎開裁判の会 代表 井上敏夫/弁護団長 柳原敏夫
[email protected]
*******************
外国の報道関係者にお知り合いがいましたら、以下を案内してくださるとありがたいです。
Press Release
To the Press
July 14, 2011
Dr. Chris Busby - Scientific Secretary of the European Committee on Radiation Risk (ECRR) - Emergency Visit to Japan
Press Conference & Lecture Schedule
From July 17 to 21, Dr. Christopher Busby, Scientific Secretary of the European Committee on Radiation Risk (ECRR) and well known for his research on internal radiation exposure will make an emergency visit to Japan. As you may know, Dr. Busby’s position differs significantly from that of the International Committee on Radiation Protection (ICRP), which he believes has greatly underestimated the dangers of internal exposure. Dr. Busby continues to research into both the dangers of internal exposure as well as the negative health consequences of low-dose radiation exposure. During his visit to Japan, Dr. Busby will present for the first time his analytical results for the various radionuclides that have been dispersed in Fukushima Prefecture and Tokyo, based on his original dust collection method, which was carried out in advance of his visit. His findings indicate that the official methods used to evaluate radiation exposure to the population are grossly inadequate. He is deeply concerned for the people of Japan as he feels they have not been given accurate data on the levels and types of radionuclides that they are being exposed to. Dr. Busby will give talks in Aizu Wakamatsu City, Fukushima Prefecture; Matsudo City, Chiba Prefecture; and in Tokyo, and will meet with local citizens. Visiting Japan for the first time since the nuclear accident, Dr. Busby will hold lectures and press conferences as outlined below. We sincerely look forward to your attendance at any or all of the events.
Dr. Busby’s Lecture Schedule in Japan
July 17 (Sun) 16:00 to 20:00 pm (Venue opens 15:50)
Location: Waseda Hoshien Scott Hall (2-3-1 Nishi Waseda, Shinjuku Ward)
http://www.hoshien.or.jp/english/index.html
Attendance limit: 200 persons
Participation fee: 1000 yen
Enquiries: [email protected]
July 18 (Mon) 13:30 to 16:30 p.m
Location: Matsudo City Chamber of Commerce, 5th Floor Conference Room
Attendance limit: 200 persons Participation fee: 500 yen
Enquiries: [email protected]
July 19 (Tue) 18:30 to 21:00 pm (Venue opens at 18:00 pm)
Location: Apio Space Exhibition Hall (90 Inter-nishi, Aizu Wakamatsu City)
Attendance limit: 250 persons
Participation fee: 500 yen
Enquiries: Ms. Sakai: 080 5557 5407
Interlocutor: Professor Emeritus Shoji Sawada of Nagoya University
***July 20 (Wed) 11:30 a.m. ***
Location: Kojimachi Press Conference Room 2F, YT Bldg. Kohjimachi 2-2-4 Chiyoda Ward, Tokyo
Sponsor: Free Press Association of Japan
Application: Free Press Association application web page: http://fpaj.jp/?page_id=1406
Please enter “Application for 20 July Dr. Chris Busby Press Conference participation” in the subject line and then fill out the required details. *Please ensure that each individual wishing to participate sends in their own separate application.
Deadline: By 18:00, 19 July
Enquiries: Free Press Association (FPAJ), PR Manager: Mr. Hatakeyama
Tel. 03-5213-4888 Fax. 03-5213-4989 [email protected] http://fpaj.jp
For more information regarding this press interview and all other events: Ms. Hajime Shiraishi: 03-3296-2720 (Our Planet TV) 090-9824-5731 [email protected]
July 20 (Wed) 13:30 to 16:00 pm
Location: Chiyoda Ward, Uchisaiwai Hall (1-5-1 Uchisaiwai Cho, Chiyoda Ward, Tokyo)
Attendance limit: 183 persons
Participation fee: 1000 yen
Enquiries: Ms. Hajime Shiraishi: 03-3296-2720 (Our Planet TV)
***July 20 (Wed) 16:30 to 18:30 pm***
Meeting with House of Representatives Members and Press Conference
Location: Diet Members' No. 1 Office Building of the Lower House, Conference Room No. 2
Attendance limit: 42 persons
The Press are definitely invited!
Enquiries: [email protected] (Ms. Irisawa)
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Sponsor: “Evacuate Children From Fukushima Lawsuit”, Representative Mr. Toshio Inoue, Chair of Legal Team, Mr. Toshio Yanagihara [email protected] Website: http://fukusima-sokai.blogspot.com/ (Japanese)
If there are English language problems when booking any of the events listed, contact Gen Morita: [email protected]
月曜日, 6月 06, 2011
免疫力を高めよう
健康への影響を心配しているみなさんへ
繰り返しますが、いま最も大切なことは正しい知識を持つことです。微量なら安全であるという政府や一部の科学者たちの言葉は科学的知見に基ずくものではなく、「政治的」な意見に過ぎません。放射線の量に安全値がないことは世界の科学者たちの間では常識です。ですから、対策としてはなるべく取り込まないというのが科学的に正しい態度です。
メルトダウンしている福島原発がいまだに収束解決のメドがたたない現状では、外出をなるべく避け、必ずマスクをするなどの対応は必要かと思います。
でも、何度かブログにも書きましたが、私たちの健康維持のために肝腎なのはいかに免疫力を高め、維持するかということにつきます。今回の原発事故以前からも日本だけでなく世界は放射線汚染されています。べつに今に始まったことではありません。どうして世界の大半の人々が現在ガンで亡くなっているのか考えれば自明でしょう。原爆や原発が開発される以前には人類にガンはほとんど無かったのです。
つねに放射線汚染(電磁波も含まれます)の中にいる私たちのからだの細胞中のDNAは、当然影響を受けますが、その素晴らしい自己修復再生能力のお陰で、多少傷ついてもDNAはきれいに元に戻るのです。もちろん、放射線の量が多くなれば元に戻る確立が減少し、結果としてガンが発症すると考えられています。このDNA再生能力が免疫力と言われるものです。
広島・長崎の原爆で爆心地付近にいても、その後長年生き残り、今でも生存している被曝者の方々がいます。話を聞くと、みなさん味噌、梅干し、お新香、玄米を食べてきたそうです。
私がみなさんにすすめる免疫力向上の第一は、このような日本の伝統食です。玄米以外はどれも免疫を高める酵素分がたっぷり含まれるものばかりですね。これに新鮮な野菜を加えれば理想的でしょう。(長岡式の酵素玄米にはもちろん酵素が含まれています。)
私たちは2年前からローフード(生食)を勧めています。それは前述のように、生の食物にはたくさんの酵素が含まれているからです。酵素は48℃で分解されてしまいます。最近の研究で酵素が私たちのからだの中で非常に重要なはたらきをしていることが明らかになってきました。(マシュー君もすすめているくらいです。)
ほとんど草しか食べない馬や牛や象がどうしてあのように凄い力を出せるのか不思議に思いませんか?
ローフードをすすめる理由のひとつは、私たちは放射性物質の80%を食べ物から取り込むというチェルノブイリの研究データがあるからです。もちろんなるべく汚染の少ない食物はとらないようにすべきですが、すでに環境が汚染されている現状ではなかなかそれも困難でしょう。
たとえ汚染されている食べ物でも、もちろん程度にもよりますが、それに含まれる酵素のパワーで免疫力を高めればそれに打ち勝つことができるはずです。
原爆の被曝生存者たちの証言がそれを裏打ちしています。
食物について、どうやらマッシュルーム類は放射能をより多く取り込む性質があるようですので、なるべく控えた方がいいでしょう。
いずれにしても、食品類の汚染データは随時公表されているので、それを参考にしてください。
また、これは特に妊娠中の女性や赤ちゃんや幼児を抱えるお母さんたちに訴えたいのですが、胎児や赤ちゃんや幼児は大人に比べ数倍から百倍の影響を放射線から受けます。しかも、その健康被害は数年のうちに現れます。ですから環境を変えることが不可能でしたら(私たちは「つなぐ光」を立ち上げています)、なにを自分と子どもたちが食べたらよいのか、できるかぎりの選択をしてほしいと思います。
最後に、免疫力は肉体的なことだけでなく、精神的なことにも大きく影響されます。怖れを煽るような情報に対しては正しい知識を求める努力も必要でしょう。その上で、自己のこころとからだのパワーを信じることが大切だと思います。
繰り返しますが、いま最も大切なことは正しい知識を持つことです。微量なら安全であるという政府や一部の科学者たちの言葉は科学的知見に基ずくものではなく、「政治的」な意見に過ぎません。放射線の量に安全値がないことは世界の科学者たちの間では常識です。ですから、対策としてはなるべく取り込まないというのが科学的に正しい態度です。
メルトダウンしている福島原発がいまだに収束解決のメドがたたない現状では、外出をなるべく避け、必ずマスクをするなどの対応は必要かと思います。
でも、何度かブログにも書きましたが、私たちの健康維持のために肝腎なのはいかに免疫力を高め、維持するかということにつきます。今回の原発事故以前からも日本だけでなく世界は放射線汚染されています。べつに今に始まったことではありません。どうして世界の大半の人々が現在ガンで亡くなっているのか考えれば自明でしょう。原爆や原発が開発される以前には人類にガンはほとんど無かったのです。
つねに放射線汚染(電磁波も含まれます)の中にいる私たちのからだの細胞中のDNAは、当然影響を受けますが、その素晴らしい自己修復再生能力のお陰で、多少傷ついてもDNAはきれいに元に戻るのです。もちろん、放射線の量が多くなれば元に戻る確立が減少し、結果としてガンが発症すると考えられています。このDNA再生能力が免疫力と言われるものです。
広島・長崎の原爆で爆心地付近にいても、その後長年生き残り、今でも生存している被曝者の方々がいます。話を聞くと、みなさん味噌、梅干し、お新香、玄米を食べてきたそうです。
私がみなさんにすすめる免疫力向上の第一は、このような日本の伝統食です。玄米以外はどれも免疫を高める酵素分がたっぷり含まれるものばかりですね。これに新鮮な野菜を加えれば理想的でしょう。(長岡式の酵素玄米にはもちろん酵素が含まれています。)
私たちは2年前からローフード(生食)を勧めています。それは前述のように、生の食物にはたくさんの酵素が含まれているからです。酵素は48℃で分解されてしまいます。最近の研究で酵素が私たちのからだの中で非常に重要なはたらきをしていることが明らかになってきました。(マシュー君もすすめているくらいです。)
ほとんど草しか食べない馬や牛や象がどうしてあのように凄い力を出せるのか不思議に思いませんか?
ローフードをすすめる理由のひとつは、私たちは放射性物質の80%を食べ物から取り込むというチェルノブイリの研究データがあるからです。もちろんなるべく汚染の少ない食物はとらないようにすべきですが、すでに環境が汚染されている現状ではなかなかそれも困難でしょう。
たとえ汚染されている食べ物でも、もちろん程度にもよりますが、それに含まれる酵素のパワーで免疫力を高めればそれに打ち勝つことができるはずです。
原爆の被曝生存者たちの証言がそれを裏打ちしています。
食物について、どうやらマッシュルーム類は放射能をより多く取り込む性質があるようですので、なるべく控えた方がいいでしょう。
いずれにしても、食品類の汚染データは随時公表されているので、それを参考にしてください。
また、これは特に妊娠中の女性や赤ちゃんや幼児を抱えるお母さんたちに訴えたいのですが、胎児や赤ちゃんや幼児は大人に比べ数倍から百倍の影響を放射線から受けます。しかも、その健康被害は数年のうちに現れます。ですから環境を変えることが不可能でしたら(私たちは「つなぐ光」を立ち上げています)、なにを自分と子どもたちが食べたらよいのか、できるかぎりの選択をしてほしいと思います。
最後に、免疫力は肉体的なことだけでなく、精神的なことにも大きく影響されます。怖れを煽るような情報に対しては正しい知識を求める努力も必要でしょう。その上で、自己のこころとからだのパワーを信じることが大切だと思います。
日曜日, 6月 05, 2011
内部被曝の証拠映像
環境や食品の放射線量について、どこまでが安全かさまざまな議論が起きています。これは目に見えない臭いも味もしない放射線の正体が、なかなか実感として捉えにくい存在であることも大きな理由でしょう。
広島や長崎での原爆のように、その場で瞬間的に犠牲になった方々はもちろん強力な被爆(ガンマ線)の結果ですが、後年になって現れるいわゆる内部被曝(低線量被曝)によるガン、白血病などのさまざまな疾病に関してはその直接的因果関係が科学的に実証するのが極めて困難です。それで、これまでの研究はどうしても統計学的な因果関係である確立論に限られています。
国際的な公式機関であるICRP(国際放射線防護委員会)とそれに準じるIAEA(国際原子力機関)は、それを根拠にいわゆる外部被曝が人体への主な影響を与えるとして、内部被曝の影響はほとんど無視してきました。たとえば、チェルノブイリの数年後からベラルーシなどの地域に住む人々に多発しているさまざまなガンは、放射線被曝が原因ではなくガン発見の技術が向上したから増加しているなどと主張しているのです。
(読者の方々はすでに外部被曝や内部被曝の違いなどの放射線の基本的知識を持っているでしょう。でもさらに知りたい方は、長崎のマンガ家である西岡由香さんが子どもでも分かるように素晴らしい「放射能Q/A」のブックレットをつくってくれましたので参考にしてください。)
2009年、長崎大学の放射線研究チームが長崎原爆の犠牲者の細胞内で、世の中でもっとも危険な物質と言われる放射性核分裂物質のプルトニウムが、60数年後のいまでも放射線を発している内部被曝の証拠撮影に成功しました。以下が当時のニュースです。
http://ihope.jp/2009/07/03122206.html
「アルファ線はヘリウムの原子核が高いエネルギーをもって飛んでいる粒子の流れで、一般に貫通力は小さく、物に当たるとその表面近くで簡単に止まってしまう。ところが、そのわずかな通過のあいだにもっていたエネルギーの全部を人体に与えることになるから、貫通力がないかわりに部分的な破壊力は大きい。だからアルファ線は一般に人体に対して危険度の高い放射線といえる。アルファ線を出す物質は、ウラン、プルトニウム、ラジウムなどである。」
ですから、この写真の示す意味は計り知れないほどに重要なのです。
プルトニウムのような半減期が極めて長い(24,000年)放射性核分裂物質をいったん体内に取り込んでしまうと、それがたとえ原子単位の超微量でも一生にわたって細胞内のDNAを傷つけ、ガンなどのさまざまな健康障害をもたらす原因になることが証明されたからです。
でも、前述のようにICRPやIAEAは内部被曝の深刻な健康被害を認めていませんから、今回の311原発事故で被曝をしていたとしても、計測しているのは外部被曝の線量だけで、ウラニウムやプルトニウムなどの内部被曝をもたらす放射性核種に関するデータは収集していません。
じつは、この長崎大研究チームのニュースが流れたのは西日本だけで、全国には放映されませんでした。あきらかに恣意的な圧力が掛かったわけです。そもそも日本政府が採用している放射線量の安全基準はICRPやIAEAが決めた値ですが、かれらは背後で核軍事兵器産業と密接に関わっている事実があります。彼らは核兵器産業と原子力産業(この二つは実は同じものです)の存続のためにはある程度の人間の犠牲はやむを得ないという立場です。
もし内部被曝という低線量放射線被曝によって人類の健康が著しく影響を受けることが明らかになれば、当然原子力産業そのものが、原発を含めて、成り立たなくなってしまいます。広島・長崎以降、内部被曝の人体への影響を訴えてきた良心的科学者や市民たちの声が抑えられてきたのは、地上最大のパワーをもつ原子力産業がほとんどの政治経済そしてメディアを支配して来ているからです。
いま大事なことは、正しい情報を見極め、こころからのメッセージにしたがって行動することでしょう。
(このニュースに関しては2009年7月のブログでもとりあげています。)
広島や長崎での原爆のように、その場で瞬間的に犠牲になった方々はもちろん強力な被爆(ガンマ線)の結果ですが、後年になって現れるいわゆる内部被曝(低線量被曝)によるガン、白血病などのさまざまな疾病に関してはその直接的因果関係が科学的に実証するのが極めて困難です。それで、これまでの研究はどうしても統計学的な因果関係である確立論に限られています。
国際的な公式機関であるICRP(国際放射線防護委員会)とそれに準じるIAEA(国際原子力機関)は、それを根拠にいわゆる外部被曝が人体への主な影響を与えるとして、内部被曝の影響はほとんど無視してきました。たとえば、チェルノブイリの数年後からベラルーシなどの地域に住む人々に多発しているさまざまなガンは、放射線被曝が原因ではなくガン発見の技術が向上したから増加しているなどと主張しているのです。
(読者の方々はすでに外部被曝や内部被曝の違いなどの放射線の基本的知識を持っているでしょう。でもさらに知りたい方は、長崎のマンガ家である西岡由香さんが子どもでも分かるように素晴らしい「放射能Q/A」のブックレットをつくってくれましたので参考にしてください。)
2009年、長崎大学の放射線研究チームが長崎原爆の犠牲者の細胞内で、世の中でもっとも危険な物質と言われる放射性核分裂物質のプルトニウムが、60数年後のいまでも放射線を発している内部被曝の証拠撮影に成功しました。以下が当時のニュースです。
http://ihope.jp/2009/07/03122206.html
この写真に写っている黒い2本の線は、細胞内に閉じ込められた長崎原爆の原料であるプルトニウムが核崩壊してアルファ線を放射している様を明瞭に示しています。一見するとなにか頼りない黒い線ですが、じつは非常に恐い放射線なのです。私が尊敬する核物理学者の故高木仁三郎さんの著書『食卓にあがった死の灰』(講談社現代新書)から、引用すると:
「アルファ線はヘリウムの原子核が高いエネルギーをもって飛んでいる粒子の流れで、一般に貫通力は小さく、物に当たるとその表面近くで簡単に止まってしまう。ところが、そのわずかな通過のあいだにもっていたエネルギーの全部を人体に与えることになるから、貫通力がないかわりに部分的な破壊力は大きい。だからアルファ線は一般に人体に対して危険度の高い放射線といえる。アルファ線を出す物質は、ウラン、プルトニウム、ラジウムなどである。」
ですから、この写真の示す意味は計り知れないほどに重要なのです。
プルトニウムのような半減期が極めて長い(24,000年)放射性核分裂物質をいったん体内に取り込んでしまうと、それがたとえ原子単位の超微量でも一生にわたって細胞内のDNAを傷つけ、ガンなどのさまざまな健康障害をもたらす原因になることが証明されたからです。
でも、前述のようにICRPやIAEAは内部被曝の深刻な健康被害を認めていませんから、今回の311原発事故で被曝をしていたとしても、計測しているのは外部被曝の線量だけで、ウラニウムやプルトニウムなどの内部被曝をもたらす放射性核種に関するデータは収集していません。
じつは、この長崎大研究チームのニュースが流れたのは西日本だけで、全国には放映されませんでした。あきらかに恣意的な圧力が掛かったわけです。そもそも日本政府が採用している放射線量の安全基準はICRPやIAEAが決めた値ですが、かれらは背後で核軍事兵器産業と密接に関わっている事実があります。彼らは核兵器産業と原子力産業(この二つは実は同じものです)の存続のためにはある程度の人間の犠牲はやむを得ないという立場です。
もし内部被曝という低線量放射線被曝によって人類の健康が著しく影響を受けることが明らかになれば、当然原子力産業そのものが、原発を含めて、成り立たなくなってしまいます。広島・長崎以降、内部被曝の人体への影響を訴えてきた良心的科学者や市民たちの声が抑えられてきたのは、地上最大のパワーをもつ原子力産業がほとんどの政治経済そしてメディアを支配して来ているからです。
いま大事なことは、正しい情報を見極め、こころからのメッセージにしたがって行動することでしょう。
(このニュースに関しては2009年7月のブログでもとりあげています。)
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放射能
金曜日, 4月 29, 2011
チェルノブイリ百万人の犠牲者
パレスチナ連帯・札幌代表の松元保昭さんからの情報をここに掲載させていただきます。原子力産業は人類に対する歴史上最大の犯罪だと言えます。地球上の原発はすべて廃炉にしなければいけません。私たちの将来の世代のために・・
きのう26日は、世界各国で「チェルノブイリ25周年」が現在進行中の「フクシマ」と重ね合わせて放映されたと聞いています。しかし日本のTV各局はそのような特集を組んではいなかったようです。私のヨーロッパにいる友人から次のようなメールが届いたので紹介します。(立場上名前は伏せてといいますから「匿名氏」にしておきます。)
「お元気ですか。原発事故による放射能の心配で大変だと思います。
きょう26日は、チェルノブイリ25周年で各国のTV局が特集で放映しています。
タイトルは「チェルノブイリとフクシマ」あるいは「チェルノブイリからフクシマ」です。
25年前のチェルノブイリ事故の映像が中心ですが、当時のソ連政府が事故状況を隠蔽していたこと、多くの作業員が勲章をもらったものの大量に被曝してその後亡くなっていること、石棺にひび割れがおきていまなお放射能が空中および地下水に漏れ出していることなどが映像とともに解説されていました。
番組の後半は、3・11から起きている現在のフクシマです。例の水素爆発の映像から、大量の汚染水の海洋投棄、1~3号機の止まらない放射能大気放出、4号機使用済み燃料プールの破損と冷却水の地下水や海洋の汚染が説明されたあと、避難所生活と避難民の訴え、放射能測定される子どもたちが映し出されていました。
そうして番組の最後に、チェルノブイリでいまなお白血病、甲状腺がんなどで苦しむ人々、水頭症や片腕がない指が6本などの畸形の子どもたちを、汚染されつづけるきのこの映像とともに流していました。
日本のNHKなどにはこのような映像はなかったと思います。つまり世界は今後、チェルノブイリからフクシマと結びつけて日本をイメージするだろうと思います。
すでに日本の農畜産物の輸入規制は始まっていますし、日本に行く飛行機はガラ空きだそうです。日本人は危機意識をもっているのでしょうか?
たいへんだと思いますが、がんばってご活躍ください。(匿名)」
以上がそのメール内容です。彼はドイツとイギリスとスペインの番組はほぼ似たようなものであったと言います。おそらく何百万人もがこれらの映像を観たことだろうと思います。
井の中の蛙である日本では、文科省をはじめ政府や東電が数値を操作しては依然として過小評価と「安心」を振りまこうとしています。文科省の20ミリシーベルト通達の最後には、「放射能を心配しすぎるとかえってトラウマになり他の病気を呼び起こすことにもなりますから子どもを安心させてください」などととんでもない危険性の隠蔽を画策しています。
「風評被害」か「原発被害」か議論がありましたが、もし航空会社や輸出業者、観光業者、あるいは日本政府が、各国政府や業者に向かって「風評被害」だなどと訴えたなら国際的な笑い者になるでしょう。
「原発事故被害」の過小評価と安全神話をもくろんでやまない政府や東電、原発推進勢力に同調する国民はともに、井の中の蛙、旧態依然の島国根性として国際的な笑い者になるでしょう。いまこそ反原発、脱原発の声に耳をかたむけ建設的な将来像をつくる時です。(松元)
※放射能被害の不可逆的な生命破壊を胸に刻むべきと思います。とくに「ミツバチがいなくなった」は衝撃的です。
■チェルノブイリ「百万人の犠牲者」(再掲)
http://www.universalsubtitles.org/en/videos/zzyKyq4iiV3r/
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きのう26日は、世界各国で「チェルノブイリ25周年」が現在進行中の「フクシマ」と重ね合わせて放映されたと聞いています。しかし日本のTV各局はそのような特集を組んではいなかったようです。私のヨーロッパにいる友人から次のようなメールが届いたので紹介します。(立場上名前は伏せてといいますから「匿名氏」にしておきます。)
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「お元気ですか。原発事故による放射能の心配で大変だと思います。
きょう26日は、チェルノブイリ25周年で各国のTV局が特集で放映しています。
タイトルは「チェルノブイリとフクシマ」あるいは「チェルノブイリからフクシマ」です。
25年前のチェルノブイリ事故の映像が中心ですが、当時のソ連政府が事故状況を隠蔽していたこと、多くの作業員が勲章をもらったものの大量に被曝してその後亡くなっていること、石棺にひび割れがおきていまなお放射能が空中および地下水に漏れ出していることなどが映像とともに解説されていました。
番組の後半は、3・11から起きている現在のフクシマです。例の水素爆発の映像から、大量の汚染水の海洋投棄、1~3号機の止まらない放射能大気放出、4号機使用済み燃料プールの破損と冷却水の地下水や海洋の汚染が説明されたあと、避難所生活と避難民の訴え、放射能測定される子どもたちが映し出されていました。
そうして番組の最後に、チェルノブイリでいまなお白血病、甲状腺がんなどで苦しむ人々、水頭症や片腕がない指が6本などの畸形の子どもたちを、汚染されつづけるきのこの映像とともに流していました。
日本のNHKなどにはこのような映像はなかったと思います。つまり世界は今後、チェルノブイリからフクシマと結びつけて日本をイメージするだろうと思います。
すでに日本の農畜産物の輸入規制は始まっていますし、日本に行く飛行機はガラ空きだそうです。日本人は危機意識をもっているのでしょうか?
たいへんだと思いますが、がんばってご活躍ください。(匿名)」
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以上がそのメール内容です。彼はドイツとイギリスとスペインの番組はほぼ似たようなものであったと言います。おそらく何百万人もがこれらの映像を観たことだろうと思います。
井の中の蛙である日本では、文科省をはじめ政府や東電が数値を操作しては依然として過小評価と「安心」を振りまこうとしています。文科省の20ミリシーベルト通達の最後には、「放射能を心配しすぎるとかえってトラウマになり他の病気を呼び起こすことにもなりますから子どもを安心させてください」などととんでもない危険性の隠蔽を画策しています。
「風評被害」か「原発被害」か議論がありましたが、もし航空会社や輸出業者、観光業者、あるいは日本政府が、各国政府や業者に向かって「風評被害」だなどと訴えたなら国際的な笑い者になるでしょう。
「原発事故被害」の過小評価と安全神話をもくろんでやまない政府や東電、原発推進勢力に同調する国民はともに、井の中の蛙、旧態依然の島国根性として国際的な笑い者になるでしょう。いまこそ反原発、脱原発の声に耳をかたむけ建設的な将来像をつくる時です。(松元)
※放射能被害の不可逆的な生命破壊を胸に刻むべきと思います。とくに「ミツバチがいなくなった」は衝撃的です。
■チェルノブイリ「百万人の犠牲者」(再掲)
http://www.universalsubtitles.org/en/videos/zzyKyq4iiV3r/
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土曜日, 4月 16, 2011
LLRCの勧告
ヨーロッパで活動している低線量放射線キャンペーン(LLRC)は、チェルノブイリ以降の健康への影響を研究している団体です。日本政府や原子力産業が指針としているIAEA(国際原子力機関)の放射線安全基準値は国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告値にしたがっているわけですが、問題はICRPは完全に原子力産業の息が掛かっている組織である事実です。彼らのデータは、広島・長崎とチェルノブイリを基準にしていますが、それは外部被曝データであり、もっとも深刻な内部被曝については無視し、その影響を意図的に低くしています。LLRCはその事実を追求し、放射線の本当の危険性を世界に訴えている数少ないグループです。以下はLLRCが送ってくれた最新情報です。なお、LLRCがそこで参照しているニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンスの最新情報では、チェルノブイリによって死亡した人は世界で100万人以上とされています。
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(LLRCのサイトから)
www.llrc.orgは、報告されているさまざまなレベルの放射性降下物(Fallout)に対して起こりうるガンのリスク計算ができるようにアドバイスと情報を更新しています。
日本政府によって発表されている”放射線量”データは危険性の目安にはなりません。そのデータは強いガンマ線を発するセシウム137についてのもので、単にモニタリングが容易であるからなのです。そのデータは、ウラニウムのようなアルファ線放射性核種とストロンチウム90のようなβ線放射性核種の存在の可能性を示す指標に過ぎません。そのどちらも検出がたいへん困難なものです。これらの汚染物質こそ真に健康に危害をもたらすのです。問題になっている使用済み核燃料プールから何百トンものウラニウムとプルトニウムが消失しているのにもかかわらず、政府関係者はだれもこの危険性について言及していません。LLRCのサイトからリンクした高解析度航空写真では、爆発後燃料プールがなくなっています。
食品へのアドバイス
50ベクレル/キロ(Bq/Kg)以上のセシウムが検出された野菜類やほかの食品は、大気汚染されており、それにはほかの放射性核種もあることを示しています。LLRCは、まったくほかに選択がない以外は、50ベクレルを超える食品は食べないようにアドバイスします。国民がそのような汚染食品を食べないように国際的な食料援助を求めるべきだと、私たちは日本政府に対して勧告します。
健康への影響の初期的サイン
リンパ節肥大と鼻孔の炎症を訴える東京区域に住む人たちから私たちは情報を受けています。このことから、これらの人たちはプルトニウムとウラニウム粒子を吸い込んでいる可能性があります。
LLRCのアドバイス
退避することがまったく無理でないかぎり、放射性降下物(Fallout)がない地域に退避してください。私たちのサイトで、各地域のデータがある日本政府のサイトへのリンクを示しています。
退避すべきかどうか?
私たちは、放射能汚染の健康への影響を評価する新しい科学的なアプローチをおすすめします。簡単に言うと、一時間あたり1マイクルシーベルトのレベルの汚染地域では、放射性降下物質によって個人が将来10年間でガンになる確率は11%増加します。
私たちの勧告の根拠
日本政府の関係当局は汚染レベルのデータをセシウム137の1時間あたりの放射線量というかたちで発表しています。ですから、チェルノブイリ後のスウェーデンでトンデル等によって用いられた堅実な、しかも控えめなガン研究と同じデータ基準を用いてガン発生率を計算することができるのです。スウェーデンはウラニウム燃料で汚染されたことで知られていますが、放射性降下物質(Fallout)の拡散分布はふつうセシウムのデータが使われます。ちょうど25年後の今日本でもそれは同じです。
トンデル等は1平方メートルの地面に100キロベクレルのセシウムがあるごとにガン発症が11%増加することを見出しました。そのガンは10年間で発症(診断)されています。もちろん10年以上後にもガンは発症しますが、トンデルの研究には含まれていません。その方法の詳細はLLRCのサイトにあります。
このサイトには放射性降下物の付加的な危険性計算の簡単な説明が載っています。
昨年ニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンスより出版されたチェルノブイリの人間、動物、植物への影響についての本をダウンロード(無料)することをお勧めします。
ECRR(放射線リスク・ヨーロッパ委員会)の勧告はこのサイトのリンク から無料でダウンロードできます。それによって日本の関係当局が論理的な科学的根拠にもとずいた産業廃棄物規制値を定め、一般市民を守るための予防措置を講じることができます。ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告とは異なり、ECRRのアドバイスはとくに予想される事故後の状況に適応するように考えられています。
当初の記事は現在ホームページから削除されていますが、サイトの別の箇所でアーカイブとして掲載します。数時間見られなくなります。手間が掛かっていることをお詫びします・・日本での緊急事態でLLRCへのアクセスがかつて経験しないレベルになっています。同様な理由で私たちはEメールでの問い合せにすべて答えられない状態です。読んではいるのですが、それらにすべて回答する余裕がありません。
サイトのリンクにあるビデオは、南から危険な行程に沿って近づいて行った際の放射線レベルを示しています。
*******************
(LLRCのサイトから)
www.llrc.orgは、報告されているさまざまなレベルの放射性降下物(Fallout)に対して起こりうるガンのリスク計算ができるようにアドバイスと情報を更新しています。
日本政府によって発表されている”放射線量”データは危険性の目安にはなりません。そのデータは強いガンマ線を発するセシウム137についてのもので、単にモニタリングが容易であるからなのです。そのデータは、ウラニウムのようなアルファ線放射性核種とストロンチウム90のようなβ線放射性核種の存在の可能性を示す指標に過ぎません。そのどちらも検出がたいへん困難なものです。これらの汚染物質こそ真に健康に危害をもたらすのです。問題になっている使用済み核燃料プールから何百トンものウラニウムとプルトニウムが消失しているのにもかかわらず、政府関係者はだれもこの危険性について言及していません。LLRCのサイトからリンクした高解析度航空写真では、爆発後燃料プールがなくなっています。
食品へのアドバイス
50ベクレル/キロ(Bq/Kg)以上のセシウムが検出された野菜類やほかの食品は、大気汚染されており、それにはほかの放射性核種もあることを示しています。LLRCは、まったくほかに選択がない以外は、50ベクレルを超える食品は食べないようにアドバイスします。国民がそのような汚染食品を食べないように国際的な食料援助を求めるべきだと、私たちは日本政府に対して勧告します。
健康への影響の初期的サイン
リンパ節肥大と鼻孔の炎症を訴える東京区域に住む人たちから私たちは情報を受けています。このことから、これらの人たちはプルトニウムとウラニウム粒子を吸い込んでいる可能性があります。
LLRCのアドバイス
退避することがまったく無理でないかぎり、放射性降下物(Fallout)がない地域に退避してください。私たちのサイトで、各地域のデータがある日本政府のサイトへのリンクを示しています。
退避すべきかどうか?
私たちは、放射能汚染の健康への影響を評価する新しい科学的なアプローチをおすすめします。簡単に言うと、一時間あたり1マイクルシーベルトのレベルの汚染地域では、放射性降下物質によって個人が将来10年間でガンになる確率は11%増加します。
私たちの勧告の根拠
日本政府の関係当局は汚染レベルのデータをセシウム137の1時間あたりの放射線量というかたちで発表しています。ですから、チェルノブイリ後のスウェーデンでトンデル等によって用いられた堅実な、しかも控えめなガン研究と同じデータ基準を用いてガン発生率を計算することができるのです。スウェーデンはウラニウム燃料で汚染されたことで知られていますが、放射性降下物質(Fallout)の拡散分布はふつうセシウムのデータが使われます。ちょうど25年後の今日本でもそれは同じです。
トンデル等は1平方メートルの地面に100キロベクレルのセシウムがあるごとにガン発症が11%増加することを見出しました。そのガンは10年間で発症(診断)されています。もちろん10年以上後にもガンは発症しますが、トンデルの研究には含まれていません。その方法の詳細はLLRCのサイトにあります。
このサイトには放射性降下物の付加的な危険性計算の簡単な説明が載っています。
昨年ニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンスより出版されたチェルノブイリの人間、動物、植物への影響についての本をダウンロード(無料)することをお勧めします。
ECRR(放射線リスク・ヨーロッパ委員会)の勧告はこのサイトのリンク から無料でダウンロードできます。それによって日本の関係当局が論理的な科学的根拠にもとずいた産業廃棄物規制値を定め、一般市民を守るための予防措置を講じることができます。ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告とは異なり、ECRRのアドバイスはとくに予想される事故後の状況に適応するように考えられています。
当初の記事は現在ホームページから削除されていますが、サイトの別の箇所でアーカイブとして掲載します。数時間見られなくなります。手間が掛かっていることをお詫びします・・日本での緊急事態でLLRCへのアクセスがかつて経験しないレベルになっています。同様な理由で私たちはEメールでの問い合せにすべて答えられない状態です。読んではいるのですが、それらにすべて回答する余裕がありません。
サイトのリンクにあるビデオは、南から危険な行程に沿って近づいて行った際の放射線レベルを示しています。
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放射能
日曜日, 3月 20, 2011
放射能を防ぐ黄緑野菜のパワー
どうして植物の葉はグリーンなのでしょう?
その本当の意味を知っている人は少ないかもしれません。
地球の植物がグリーンなのは、もちろん光合成作用で地中からの養分と大気中の炭酸ガスそして光エネルギーで葉緑素をつくっているからですね。
ところで太陽の光は、たしかに恵みのエネルギー(科学的には電磁波と呼ばれる)ですが、波長の違いで、同時に怖い光線でもあるのです。私たちが皮膚を太陽のもとに何時間も晒していたらどうなりますか?そうですね。皮膚がんになる可能性があります。それは主に目に見えない波長の短い紫外線がその原因です。ですから、人間と動物たちは発ガン光線でもある太陽の光を避けて、家や木陰や洞窟に身を隠します。
それは動くことができない植物でも同じはずです。植物も動物もからだをつくるシステムの基本はDNAで、両者のDNAにはほとんど差異がありません。でも、一日中陽の光をさんさんと受けている植物はガンにはなりませんね。不思議だと思いませんか?
その答えは、葉緑素が太陽光の発ガン成分、つまり主に紫外線などの電磁波を中和する能力があるからです。
怖い太陽光から自由に動けない植物は自ら葉緑素を合成して、ガンにならないように身を守っているのです。自由に逃げられる動物たちは、植物を食べることで、自分では合成できない葉緑素を取り込んで電磁波の影響、つまりガンから身を守っています。
葉緑素は、言わば最高の自然の抗がん剤と言えるでしょう。
放射能は電磁波の一種ですから、当然葉緑素はそのからだへの害を防ぐパワーをもっています。
いま私たちにできる自己や子どもたちの健康を守る放射能対策は、緑の野菜をたくさん食べることです。そしてできればサラダにして食べたいですね。48℃で酵素が破壊されてしまうので、なるべく熱を加えない食事、ローフードをおすすめします。
もし汚染が気になる野菜は、よく洗ってください。
そして、無条件の愛で葉緑素を提供してくれている植物や野菜たちに感謝しましょう。
その本当の意味を知っている人は少ないかもしれません。
地球の植物がグリーンなのは、もちろん光合成作用で地中からの養分と大気中の炭酸ガスそして光エネルギーで葉緑素をつくっているからですね。
ところで太陽の光は、たしかに恵みのエネルギー(科学的には電磁波と呼ばれる)ですが、波長の違いで、同時に怖い光線でもあるのです。私たちが皮膚を太陽のもとに何時間も晒していたらどうなりますか?そうですね。皮膚がんになる可能性があります。それは主に目に見えない波長の短い紫外線がその原因です。ですから、人間と動物たちは発ガン光線でもある太陽の光を避けて、家や木陰や洞窟に身を隠します。
それは動くことができない植物でも同じはずです。植物も動物もからだをつくるシステムの基本はDNAで、両者のDNAにはほとんど差異がありません。でも、一日中陽の光をさんさんと受けている植物はガンにはなりませんね。不思議だと思いませんか?
その答えは、葉緑素が太陽光の発ガン成分、つまり主に紫外線などの電磁波を中和する能力があるからです。
怖い太陽光から自由に動けない植物は自ら葉緑素を合成して、ガンにならないように身を守っているのです。自由に逃げられる動物たちは、植物を食べることで、自分では合成できない葉緑素を取り込んで電磁波の影響、つまりガンから身を守っています。
葉緑素は、言わば最高の自然の抗がん剤と言えるでしょう。
放射能は電磁波の一種ですから、当然葉緑素はそのからだへの害を防ぐパワーをもっています。
いま私たちにできる自己や子どもたちの健康を守る放射能対策は、緑の野菜をたくさん食べることです。そしてできればサラダにして食べたいですね。48℃で酵素が破壊されてしまうので、なるべく熱を加えない食事、ローフードをおすすめします。
もし汚染が気になる野菜は、よく洗ってください。
そして、無条件の愛で葉緑素を提供してくれている植物や野菜たちに感謝しましょう。
土曜日, 3月 19, 2011
茨城からの緊急支援要請
茨城のある方から悲痛なメールを投稿欄に昨日いただきました。以下は村上龍さんのMLからの転送です。
****************************************
□ 茨城にも避難民がいることを皆さんに知っていただきたい
■ 長塚智広:競輪選手・アテネオリンピック銀メダリスト
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■from MRIC
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
昨年参議院選挙茨城選挙区に立候補させて頂きました長塚智広です。
東日本大地震から1週間が経ちました。被災者の皆さまには心からお見舞いを申し
上げます。
東北地方の被害状況はとてつもないものであり、メディアでも沢山報道されていま
す。しかし、福島県に隣接する茨城県北部の情報はほとんど報じられていません。知
り合いから、県北がひどい状況である事を聞き、何とか状態を知りたいと、県北の市
議に地震直後から連絡を試みていました。17日になって、やっと高萩市議に連絡が通
じ、街の状況を知ることができました。議員の名前は伏せます。
高萩市はいわき市から約50キロ南下したところにあり、福島との県境は北茨城市、
その下が高萩市です。
被災直後の高萩市の避難民は5000人いましたが、大勢は家に戻り現在では50
0人まで減っているそうです。
避難所では市の手厚い保護で食料等は足りているものの、自宅に待機している人に
は食料、水、燃料が全く供給されない状態です。
北茨城に公立病院はあるものの、かねてよりの医者不足もあり、患者が殺到して医
者には疲労の色が濃く見えるそうです。
特にインスリンと、透析の設備がないために、患者は遠く離れた日立、水戸まで行
かなくてはならないとの事でした。しかし、街では燃料が枯渇しています。日立まで
は20キロ、水戸までは50キロもあり、そこまで歩いていくことは困難です。「町のガ
ソリンスタンドにガソリンが入った!」の情報が流れても、あっという間に売り切れ、
店まで行ったものの帰るガソリンがなく車を捨てて帰る人もいるらしいです。
国にも支援を要請しているものの、茨城県北の情報が少ないために、市議から情報
を上げてほしいと言われ、上げても進展がないとのことです。道路が寸断され、燃料
がなく公用車も動かないから、町の情報を知らせることが出来ません。ホームページ
は更新できるものの、高齢者でネットを使える人は多くありません。町には自衛隊も
来ているそうですが、町の情報を流してくれないので、住民は今どういう状態にある
のか? 今後の展望はどうなるのか? ということについて何も分からず絶望の中に
います。自衛隊もどういう状況にあるのか把握できていないのかもしれません。
高萩市には、いわき市や北茨城市からも避難民が来ているようですが、受け入れ態
勢は整っていません。茨城県の避難所はつくば市にある洞峰公園ですが、県北から1
00キロ以上離れています。
携帯電話はソフトバンクが1日前に復旧。ドコモ、AUも移動車が来るので間もなく
復旧するそうです。
住民は、「とにかく燃料と水が欲しい」と言うそうです。電気は復旧しているので
電気を使う暖房器具のある家庭は何とかなっているようですが、石油ストーブしかい
ない家庭はこの寒さで大変です。高齢者は特に大変です。
町の商店は昨日でほぼ在庫がなくなり、営業もできず、商品がいつ入るかも分から
ないそうです。
市では緊急災害用の備蓄食料を今配ろうか、数日あけて配ろうかを検討中だそうで
す。それが切れたら食料もなくなります。。。
茨城にも避難民がいることを皆さんに知っていただきたい。少しでも早く支援の手
が差し伸べられることを心から願っています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media] No.627 Extra-Edition6
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□ 茨城にも避難民がいることを皆さんに知っていただきたい
■ 長塚智広:競輪選手・アテネオリンピック銀メダリスト
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■from MRIC
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昨年参議院選挙茨城選挙区に立候補させて頂きました長塚智広です。
東日本大地震から1週間が経ちました。被災者の皆さまには心からお見舞いを申し
上げます。
東北地方の被害状況はとてつもないものであり、メディアでも沢山報道されていま
す。しかし、福島県に隣接する茨城県北部の情報はほとんど報じられていません。知
り合いから、県北がひどい状況である事を聞き、何とか状態を知りたいと、県北の市
議に地震直後から連絡を試みていました。17日になって、やっと高萩市議に連絡が通
じ、街の状況を知ることができました。議員の名前は伏せます。
高萩市はいわき市から約50キロ南下したところにあり、福島との県境は北茨城市、
その下が高萩市です。
被災直後の高萩市の避難民は5000人いましたが、大勢は家に戻り現在では50
0人まで減っているそうです。
避難所では市の手厚い保護で食料等は足りているものの、自宅に待機している人に
は食料、水、燃料が全く供給されない状態です。
北茨城に公立病院はあるものの、かねてよりの医者不足もあり、患者が殺到して医
者には疲労の色が濃く見えるそうです。
特にインスリンと、透析の設備がないために、患者は遠く離れた日立、水戸まで行
かなくてはならないとの事でした。しかし、街では燃料が枯渇しています。日立まで
は20キロ、水戸までは50キロもあり、そこまで歩いていくことは困難です。「町のガ
ソリンスタンドにガソリンが入った!」の情報が流れても、あっという間に売り切れ、
店まで行ったものの帰るガソリンがなく車を捨てて帰る人もいるらしいです。
国にも支援を要請しているものの、茨城県北の情報が少ないために、市議から情報
を上げてほしいと言われ、上げても進展がないとのことです。道路が寸断され、燃料
がなく公用車も動かないから、町の情報を知らせることが出来ません。ホームページ
は更新できるものの、高齢者でネットを使える人は多くありません。町には自衛隊も
来ているそうですが、町の情報を流してくれないので、住民は今どういう状態にある
のか? 今後の展望はどうなるのか? ということについて何も分からず絶望の中に
います。自衛隊もどういう状況にあるのか把握できていないのかもしれません。
高萩市には、いわき市や北茨城市からも避難民が来ているようですが、受け入れ態
勢は整っていません。茨城県の避難所はつくば市にある洞峰公園ですが、県北から1
00キロ以上離れています。
携帯電話はソフトバンクが1日前に復旧。ドコモ、AUも移動車が来るので間もなく
復旧するそうです。
住民は、「とにかく燃料と水が欲しい」と言うそうです。電気は復旧しているので
電気を使う暖房器具のある家庭は何とかなっているようですが、石油ストーブしかい
ない家庭はこの寒さで大変です。高齢者は特に大変です。
町の商店は昨日でほぼ在庫がなくなり、営業もできず、商品がいつ入るかも分から
ないそうです。
市では緊急災害用の備蓄食料を今配ろうか、数日あけて配ろうかを検討中だそうで
す。それが切れたら食料もなくなります。。。
茨城にも避難民がいることを皆さんに知っていただきたい。少しでも早く支援の手
が差し伸べられることを心から願っています。
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JMM [Japan Mail Media] No.627 Extra-Edition6
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月曜日, 7月 06, 2009
六ヶ所村再処理工場の現実
まずは6月26日に放送されたこのNHKニュースをごらん下さい。
このニュース映像に出て来る細胞中のプルトニウムは、わずかその1微粒子がミクロンという単位の目に見えない大きさの存在ですが、ほぼ半永久的に(実際にはPu239の半減期は2万4000年)、2mSv(ミリシーベルト)を超える強力な放射線をからだの細胞中で出しつづけるのです。
これを体内被曝と言います。NHKニュースは、広島・長崎の被曝者が外部被曝だけでなく、体内被曝に曝されていたこと、そしてそれが今でも細胞中のDNAを損傷することでガン発症の原因になっている事実を初めて明らかにしたことを伝えています。
この事実が示す重大な意味をはたしてどのくらいの人々が理解しているでしょうか。
ミリシーベルトとは、からだの受ける放射線の被曝量の単位です。例えば、自然界にも放射能はありますが、私たちは年間で2.4mSvの放射線を常に浴びているのです。それは非常に低い量だから人体には影響がないとされています。
でもここで問題になるのは、それが体内被曝だからなのです。
たしかに年間2.4mSvの自然放射線は、人体の皮膚を通過できないほど弱いものかもしれません。でも世の中で最も恐ろしい毒性をもつとされるプルトニウムの場合、それが一旦体内に取り込まれ、細胞中に留まると、アルファ線という強力な放射線を放出しつづけるのです。
これは一般に低レベル放射線(あるいは低線量放射線)と呼ばれるもので、政府や原子力業界は人体には危険はないとして、原子力施設から環境への放出やそれらから出る核廃棄物の処理をこれまで認めて来ました。
早い話が、怖い放射線物質でも薄めてばらまけば大丈夫という考えです。
現在、日本にある55基の原子炉、そして論議を呼んでいる六ヶ所村の再処理核施設が大手を振って存在できるのは、この低レベル放射線が人体には安全であるということがその根拠になっているからです。
低レベル放射線の人体への危険性を世界で初めて訴えたアメリカの核科学者がいます。X線被曝とガンとの関連性を示したアーネスト・スターングラス博士です。(ちなみに、博士はX線を1回受けるごとに、ガンになる可能性が倍増することを公表しました)。
スターングラス博士をいち早く日本に紹介したのは、自身被曝者である肥田舜太郎医師です。肥田先生も低レベル放射線の危険性にいち早く気づき、現在でも老齢のからだにむち打って講演などでご活躍なさっています。
以下は、肥田先生が翻訳したスターングラス博士とジェイ・グールド共著の「内部の敵」訳者あとがきからの引用です。
「『内部の敵』は、核時代の始まり以降、異常に増加したアメリカ女性の乳ガンの発症に明らかな地域差があること、その地域差は、核原子炉施設の50マイル、或は100マイル以内にある郡およびその集団、以遠の郡およびその集団、原子炉の風上の郡およびその集団と風下の郡およびその集団の乳ガン死亡率の差異に一致していることを、疫学的に証明し,問題のあった地域について、政府機関が「異常はなかった」と発表した放射線被害報告から、統計学の高度な知識と優れたコンピュータ技術を駆使して、隠ぺいされた低線量放射線による被害を見事に暴き出した貴重な調査研究です。・・・私は、体内に摂取された放射性物質からの低線量放射線の影響に、執拗に執着してきました。一つは,広島、長崎の入市被曝者の多数が、放射線の影響としか考えようのない複雑な病状に苦しみながら,「原爆放射線とは関係なし」として援護の対象から除外されてきたことへの強い憤りからであり、二つは,アメリカで被曝米兵や核産業の労働者、死の灰降下地域の住民などが、彼らの癌や、診断のつかない疾病が放射線とは関係なしと突き放されることに疑問を持ち、「放射線の衝撃(低線量放射線の人体への影響ー被曝者医療の手引き)」を書いた、故ドンネル・W・ボードマン医師をはじめ,政府、軍、企業の妨害と圧力に屈せず,低線量放射線被害者のために地味な活動を続けているアメリカの少数の学者、研究者たちの献身に触発されたからです」(肥田舜太郎)
しかし、スターングラス博士や肥田医師たちの主張は、原子力発電所の開発を原子力の平和利用という名目で押し進める政府と原子力業界の強力な圧力によって完全に抑えられてしまいました。原子力(核)施設はその構造上、まったく外に放射線を出さない訳にはいきません。前述したように、仕方なく薄めて毎日環境に放出しているのです。もし、スターングラス博士たちの研究結果を認めてしまったら、核施設から環境へなにも排出できなくなってしまい、それはすべての原子力発電所とその他の核施設を止めることを意味するからです。
日本の原子力発電所から排出されるすべての量を超える低レベル放射線を毎日排出している核施設が青森に建設されました。六ヶ所村再処理工場です。
先日、南房総の和田町テトラスクロールで「六ヶ所村再処理工場おはなし会」があり、原子力資料情報室の澤井正子さんが原子力産業の問題点と六ヶ所村再処理工場の最新情報について話して下さいました。
それによると、六ヶ所村再処理工場というのは、原子力発電所からでた核廃棄物(使用済み燃料)を化学再処理してプルトニウムを取り出すのが目的です。高温の濃硝酸で核廃棄物を融解させてプルトニウムを取り出そうというのです。
じつは、この技術はまだ未完成なのです。
核保有国が確かにプルトニウムを再処理行程で取り出していますが、工場周辺の汚染がひどく、また処理過程で生成される高濃度核廃棄物の安全な処理法もまだできていないのが実態です。しかもそれらはほとんどが軍事施設なので、汚染の実態は明らかにされていません。
六ヶ所村再処理工場はまだ本格稼働ではなく試験運転中です。実際、なにを試験しているかというと、濃硝酸液による化学反応によって使用済み燃料からプルトニウムとウランを取り出す実験をしているのです。その際、残り滓の硝酸と高濃度の放射能で汚れた廃液ができます。これを廃棄物として運ぶのには、液体のままではあまりにも危険なので、ガラスに閉じ込めて固化しようとしているのです。そして、それをキャニスターに詰めて地中深く埋めてしまえばひとまず安全だというわけです。
ところが、この放射能で汚れた廃液のガラス固体化がなかなかうまく行っていません。もう2年間もやっているのですが、失敗続きで、その上最近では反応施設内部で事故まで起こしてしまい放射能汚染がひどく、収拾のめども立っていないのが実状です。本格稼働にはこの廃液が固化されたガラスキャニスターが年間1000本も必要だというのですから、専門家も当分国が本格稼働の認可を与えることはないだろうと予想しています。
問題はこの試験中(アクティブ試験)にもすさまじい量の放射能が大気中と海中に排出されているという事実です。前述したように、政府も原燃も薄めて環境に放出しているから人体には影響がないという態度です。
スターングラス博士たちの低レベル放射線の研究と今回のNHKが報道した事実から、ほんの1微粒子のプルトニウムでも人体内部に取り込めば発ガン物質になることが証明されています。
大気中と海水中に放出された放射線は、かならず食べ物や水、空気に含まれて私たちの暮らしの中に戻ってきます。多くの食品には確かに様々な発ガン物質が含まれていますが、それらの発がん性化学物質からのエネルギーは、プルトニウムなどの放射性核物質が発するエネルギーに比べれば問題なく小さなものです。それがたったの1微粒子でも。
このNHKの内部被曝に関するニュースは西日本だけしか放映されなかったそうです。どうしてでしょう?国民全員に知らせるほどのニュース価値がなかったからでしょうか?
これもメディアコントロールですね。
スターングラス博士は元々原子力発電用の原子炉の設計にも携わっていた科学者です。アメリカとソ連が核実験を繰り返していた冷戦当時、核実験の死の灰(放射性降下物質)による放射線の影響で世界の子どもたちの白血病やガンが急増している事実を議会で報告し、ケネディ大統領がそれを知って米ソ核実験停止条約に調印するきっかけになりました。
スターングラス博士を2006年に私たちが日本に招聘した際、成田からの車の中で開口一番こう言ったことを今でもはっきり覚えています。
「原子力発電所はすぐ閉鎖しなければならない。人間は核物質を扱えるほどの科学技術をまだ持っていないよ」
アーネスト・スターングラス博士の日本での講演記録はここで見られます。
ハーモニクスギャラリー http://gallery.harmonicslife.net/main.php?g2_itemId=19
「内部の敵」はハーモニクスライフセンターで扱っているので、ご要望の方はご連絡ください。Tel04-7097-1011 1部2000円です。
このニュース映像に出て来る細胞中のプルトニウムは、わずかその1微粒子がミクロンという単位の目に見えない大きさの存在ですが、ほぼ半永久的に(実際にはPu239の半減期は2万4000年)、2mSv(ミリシーベルト)を超える強力な放射線をからだの細胞中で出しつづけるのです。
これを体内被曝と言います。NHKニュースは、広島・長崎の被曝者が外部被曝だけでなく、体内被曝に曝されていたこと、そしてそれが今でも細胞中のDNAを損傷することでガン発症の原因になっている事実を初めて明らかにしたことを伝えています。
この事実が示す重大な意味をはたしてどのくらいの人々が理解しているでしょうか。
ミリシーベルトとは、からだの受ける放射線の被曝量の単位です。例えば、自然界にも放射能はありますが、私たちは年間で2.4mSvの放射線を常に浴びているのです。それは非常に低い量だから人体には影響がないとされています。
でもここで問題になるのは、それが体内被曝だからなのです。
たしかに年間2.4mSvの自然放射線は、人体の皮膚を通過できないほど弱いものかもしれません。でも世の中で最も恐ろしい毒性をもつとされるプルトニウムの場合、それが一旦体内に取り込まれ、細胞中に留まると、アルファ線という強力な放射線を放出しつづけるのです。
これは一般に低レベル放射線(あるいは低線量放射線)と呼ばれるもので、政府や原子力業界は人体には危険はないとして、原子力施設から環境への放出やそれらから出る核廃棄物の処理をこれまで認めて来ました。
早い話が、怖い放射線物質でも薄めてばらまけば大丈夫という考えです。
現在、日本にある55基の原子炉、そして論議を呼んでいる六ヶ所村の再処理核施設が大手を振って存在できるのは、この低レベル放射線が人体には安全であるということがその根拠になっているからです。
低レベル放射線の人体への危険性を世界で初めて訴えたアメリカの核科学者がいます。X線被曝とガンとの関連性を示したアーネスト・スターングラス博士です。(ちなみに、博士はX線を1回受けるごとに、ガンになる可能性が倍増することを公表しました)。
スターングラス博士をいち早く日本に紹介したのは、自身被曝者である肥田舜太郎医師です。肥田先生も低レベル放射線の危険性にいち早く気づき、現在でも老齢のからだにむち打って講演などでご活躍なさっています。
以下は、肥田先生が翻訳したスターングラス博士とジェイ・グールド共著の「内部の敵」訳者あとがきからの引用です。
「『内部の敵』は、核時代の始まり以降、異常に増加したアメリカ女性の乳ガンの発症に明らかな地域差があること、その地域差は、核原子炉施設の50マイル、或は100マイル以内にある郡およびその集団、以遠の郡およびその集団、原子炉の風上の郡およびその集団と風下の郡およびその集団の乳ガン死亡率の差異に一致していることを、疫学的に証明し,問題のあった地域について、政府機関が「異常はなかった」と発表した放射線被害報告から、統計学の高度な知識と優れたコンピュータ技術を駆使して、隠ぺいされた低線量放射線による被害を見事に暴き出した貴重な調査研究です。・・・私は、体内に摂取された放射性物質からの低線量放射線の影響に、執拗に執着してきました。一つは,広島、長崎の入市被曝者の多数が、放射線の影響としか考えようのない複雑な病状に苦しみながら,「原爆放射線とは関係なし」として援護の対象から除外されてきたことへの強い憤りからであり、二つは,アメリカで被曝米兵や核産業の労働者、死の灰降下地域の住民などが、彼らの癌や、診断のつかない疾病が放射線とは関係なしと突き放されることに疑問を持ち、「放射線の衝撃(低線量放射線の人体への影響ー被曝者医療の手引き)」を書いた、故ドンネル・W・ボードマン医師をはじめ,政府、軍、企業の妨害と圧力に屈せず,低線量放射線被害者のために地味な活動を続けているアメリカの少数の学者、研究者たちの献身に触発されたからです」(肥田舜太郎)
しかし、スターングラス博士や肥田医師たちの主張は、原子力発電所の開発を原子力の平和利用という名目で押し進める政府と原子力業界の強力な圧力によって完全に抑えられてしまいました。原子力(核)施設はその構造上、まったく外に放射線を出さない訳にはいきません。前述したように、仕方なく薄めて毎日環境に放出しているのです。もし、スターングラス博士たちの研究結果を認めてしまったら、核施設から環境へなにも排出できなくなってしまい、それはすべての原子力発電所とその他の核施設を止めることを意味するからです。
日本の原子力発電所から排出されるすべての量を超える低レベル放射線を毎日排出している核施設が青森に建設されました。六ヶ所村再処理工場です。
先日、南房総の和田町テトラスクロールで「六ヶ所村再処理工場おはなし会」があり、原子力資料情報室の澤井正子さんが原子力産業の問題点と六ヶ所村再処理工場の最新情報について話して下さいました。
それによると、六ヶ所村再処理工場というのは、原子力発電所からでた核廃棄物(使用済み燃料)を化学再処理してプルトニウムを取り出すのが目的です。高温の濃硝酸で核廃棄物を融解させてプルトニウムを取り出そうというのです。
じつは、この技術はまだ未完成なのです。
核保有国が確かにプルトニウムを再処理行程で取り出していますが、工場周辺の汚染がひどく、また処理過程で生成される高濃度核廃棄物の安全な処理法もまだできていないのが実態です。しかもそれらはほとんどが軍事施設なので、汚染の実態は明らかにされていません。
六ヶ所村再処理工場はまだ本格稼働ではなく試験運転中です。実際、なにを試験しているかというと、濃硝酸液による化学反応によって使用済み燃料からプルトニウムとウランを取り出す実験をしているのです。その際、残り滓の硝酸と高濃度の放射能で汚れた廃液ができます。これを廃棄物として運ぶのには、液体のままではあまりにも危険なので、ガラスに閉じ込めて固化しようとしているのです。そして、それをキャニスターに詰めて地中深く埋めてしまえばひとまず安全だというわけです。
ところが、この放射能で汚れた廃液のガラス固体化がなかなかうまく行っていません。もう2年間もやっているのですが、失敗続きで、その上最近では反応施設内部で事故まで起こしてしまい放射能汚染がひどく、収拾のめども立っていないのが実状です。本格稼働にはこの廃液が固化されたガラスキャニスターが年間1000本も必要だというのですから、専門家も当分国が本格稼働の認可を与えることはないだろうと予想しています。
問題はこの試験中(アクティブ試験)にもすさまじい量の放射能が大気中と海中に排出されているという事実です。前述したように、政府も原燃も薄めて環境に放出しているから人体には影響がないという態度です。
スターングラス博士たちの低レベル放射線の研究と今回のNHKが報道した事実から、ほんの1微粒子のプルトニウムでも人体内部に取り込めば発ガン物質になることが証明されています。
大気中と海水中に放出された放射線は、かならず食べ物や水、空気に含まれて私たちの暮らしの中に戻ってきます。多くの食品には確かに様々な発ガン物質が含まれていますが、それらの発がん性化学物質からのエネルギーは、プルトニウムなどの放射性核物質が発するエネルギーに比べれば問題なく小さなものです。それがたったの1微粒子でも。
このNHKの内部被曝に関するニュースは西日本だけしか放映されなかったそうです。どうしてでしょう?国民全員に知らせるほどのニュース価値がなかったからでしょうか?
これもメディアコントロールですね。
スターングラス博士は元々原子力発電用の原子炉の設計にも携わっていた科学者です。アメリカとソ連が核実験を繰り返していた冷戦当時、核実験の死の灰(放射性降下物質)による放射線の影響で世界の子どもたちの白血病やガンが急増している事実を議会で報告し、ケネディ大統領がそれを知って米ソ核実験停止条約に調印するきっかけになりました。
スターングラス博士を2006年に私たちが日本に招聘した際、成田からの車の中で開口一番こう言ったことを今でもはっきり覚えています。
「原子力発電所はすぐ閉鎖しなければならない。人間は核物質を扱えるほどの科学技術をまだ持っていないよ」
************************
アーネスト・スターングラス博士の日本での講演記録はここで見られます。
ハーモニクスギャラリー http://gallery.harmonicslife.net/main.php?g2_itemId=19
「内部の敵」はハーモニクスライフセンターで扱っているので、ご要望の方はご連絡ください。Tel04-7097-1011 1部2000円です。
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放射能
木曜日, 7月 24, 2008
ココペリの語り
今回の東京平和映画祭と安房平和映画祭でもとりあげられたテーマのひとつは”核”問題でした。東京と館山で鎌仲ひとみ監督をゲストに迎え、「六ヶ所村通信no.4」が上映されました。鎌仲さんは、六ヶ所再処理工場の問題にやっと若い人たちの関心が芽生えてきて、実際に行動する若者たちが出て来たことを報告したかったと言います。映画の中では、自分たちの海が汚染されることに疑問を抱いたサーファーたちが、"WAVEMENT"という六ヶ所までのツアーを計画します。
放射能で汚染されることをたぶんもっとも敏感に肌で感じるサーファーたちは、サーフィンのメッカ、ハワイでも行動を開始しました。サーフライダーズファンデーションのメンバーである鴨川の上田真寿夫君は先週ハワイ大学での「六ヶ所村ラプソディー」上映会開催のためにホノルルに行ってきました。そのことが現地のテレビニュースでも放送されています。
(これがそのサイトです。)
放射能汚染についての最大で、もっとも根本的な問題は、低レベル放射能の危険性に関する科学的で政治的な合意がいまだないという事実です。政府と原子力業界そしてそれらに依存する科学者たちは、口を揃えて、放射能は薄めて環境に流せば人体に影響がない(安全)と主張してきました。これは、低レベル放射能は健康を害しないという意味です。
これに反して、低レベル放射能でも危険である、どんなに薄めても安全という基準(しきい値)などない、しかもその汚染は未来へ延々とつづくと主張する少数派のひとたちがいます。
そのなかのひとりで、劣化ウランの健康に与える影響を国際的に訴えているローレン・モレさんが、低レベル放射能の妊婦に与える影響を明らかにしたあるインディアン出身の若い女性科学者の話を送ってくれました。
「環境中ウラニウムに汚染されるひとびと:増加する不妊症と生殖器ガンの危険」
「ホピのためにナバホは大地を守ってくれている。われわれは、かれらに行って欲しくない。かれらにとってもここは聖なる土地だ。自然の神が怒るまえに去らなければいけないのは、白人たちだ。偉大なるスピリットによって、われわれはこの大地の世話人をまかされた。われわれはそれを祈りと儀式で守っている。それをお前たちは露天掘りとウラニウムの採鉱屑と発電所で汚し、レイプし、破壊した・・聖なる大地を!そしていま、最後の数少ないインディアンたちを追い出そうとしている、お前たちの汚れた仕事のために」
トーマス・バニヤッカ(ホピ)
ココペリの語り
ルード ドゥー ナズィヒイ ー ”癒されない痛み”
レイモンド・ウィッシュは、ニューメキシコ州腫瘍記録データがナバホ族レザベーション(居留地)のニューメキシコ編にあることを発見した。それによると、こどもの生殖器ガンが全米平均より17倍増加していることを示していた。レイモンド・ウィッシュについて「ガンの跡を追って」を書いたジャーナリストのウィリアム女史は、”これらはホルモン系に関係する極めて稀なガン”と報告している。
また別の1970年から1982年の記録データでは、これらのガンがニューメキシコのすべての先住アメリカ人の間で2.5倍増加していた。1981年のデータは、ウラニウム鉱山尾鉱(クズ)と各家族の異常出産例とが密接に関連している可能性を示していた。乳ガン(図7)は、心臓疾患につぐナバホ女性の2番目のキラーである。
1970年以来ニューメキシコインディアンの子宮および卵巣ガンが2倍から3倍に増加しているが、白人やヒスパニック系には何の変化が無かった。これが米国保健福祉省( U.S. Health and Human Services)を促し、ナバホ保健局とニューメキシコ州当局が共同で腎臓病の調査研究をする予算を与えた。
両者は1,300人のナバホ族と160カ所の飲料用井戸を調べ、病気のデータと飲料水中の汚染物質(ウラニウム、ヒ素など)分析をまとめることになっている。まだ4分の1の井戸を調査したばかりだが、放棄された鉱山から0.8キロメートル以内に住んでいる人たちから腎臓病と糖尿病を予測する著しいデータが出ている。
これは、地域のウラニウム汚染源が、多くの家族が自分たちの井戸があるナバホレザベーション区域の地下水を汚染していることを示唆している。人口の多い市街地区域に住む白人やヒスパニック系が使っている市営水道のおかげで、非インディアンでは子宮ガン発生率が低いことが説明できる。
ハツカネズミの研究と新しい成果
レイモンド・ウィッシュが2008年5月に博士号を修得したとき、彼女は、ウラニウムがエストロゲンホルモンかく乱物質(ディスラプター)であり不妊だけでなく乳ガン、卵巣がん、子宮がんの致命的な原因であることを明らかにする画期的な論文を共著ですでに発表していた。彼女と研究者たちは、米国環境庁水質基準30ピコキューリー/リットル(あるいは約1ベクレル)以下、言い換えると、米政府の考える最小の健康リスクレベルの劣化ウランで汚染された飲料水をネズミに与えた。その結果、
「ウラニウムの入った水を飲んだネズミは、一次卵胞の選別的減少、子宮体重の増加、子宮内管腔上皮細胞高位の増加、膣開口部の拡大、持続的膣細胞角質化を含むエストロゲン反応を示した。抗エストロゲンICI182,780を同時に投与するとウラニウムや合成エストロゲン、ジエチルスチルベストロールへの反応を抑えることができた。さらに、ウラニウム汚染水を飲んだ母ネズミはたくさんの通常の子ネズミを産んだが、それら一次卵胞は普通の飲料水を飲んだコントロールのネズミよりも著しく少なかった」
かれらの下した結論は;
「アメリカ南西部フォーコーナー地域のコロラド高原で数十年間行われてきたウラニウム採掘と処理のために、ウラニウム濃縮とこれらの研究で用いられた汚染経路は環境的に関連している。ウラニウムが内分泌かく乱化学物質であることをわれわれのデータは結論づけており、環境ウラニウムに汚染されている人びとは不妊や生殖器ガンのリスクが増えるので、追跡調査が必要である」
アンドレア・ゴア、オースティンのテキサス大学の神経内分泌学者で元国立科学ファンデーション顧問は、これを画期的な研究だと考えている;
「これは微妙な科学です。(ダイヤーとレイモンドーウィッシュの)仕事は、ほかの優れた研究室グループとも一致しています。内分泌かく乱の分野はそのメカニズムがいまだすべて解明されていないので、批判を受けますが、その結果は本当です。だからこそ動物実験研究が重要なのです。研究室の動物で見られる反応は人間でも起こりうるのです。なぜなら、私たちはともにまったく同じホルモンを持っているからです。エストロゲン受容体(レセプター)もよく似ています」
地球規模の人口減少、人類破滅の凶器
これは非常に重要なことだ。なぜなら低レベルのウラニウム汚染は、それがたとえEPA(米国環境庁)の飲料水基準以下であっても、ほんのわずかでもエストロゲンやホルモンかく乱因子になるからである。それは、単に多くの生物種のメスだけにではなく、地球上に影響することを意味している。
レイモンド・ウィッシュが明らかにしたことは、ひとつの生物学的システム(生殖系)のある影響であるが、それは人間や動物たちの非常に複雑なシステムのうちのより大きな相関的なシステムの一部分にすぎない。彼女の研究が示唆することは、これから何世代にわたって、恒常的な低レベル放射線の被曝によって、不妊と女性の生殖器ガンが増加し、未来の世代の生殖能力が低下していくだろうという予言である。
糖尿病で治療をほとんど受けられない妊婦はひ弱な新生児を産むので、糖尿病とウラニウム被曝との関係も重要である。ウラニウムが、膵臓とまた別のホルモンであるインシュリンの生成および働きに与える影響によって、ほかの内蔵システムも大きなダメージを受ける。環境中のウラニウムは、すでに世界中で急増する糖尿病の要因になっている。WHO(世界保健機構)は世界の糖尿病発生率が2030年までに10倍増加するだろうと予想している。
動物たちも環境ウラニウム汚染の影響を受けている。かれらは人間たちと同じホルモンと類似のエストロゲン受容体をもっているからである。6,500年前の恐竜絶滅以来のかつてない生物種の大量絶滅減少がこの惑星で起きつつある。それを示す徴候の例はどこにでもある。たとえば、報道されたロスアンゼルス市の飲料水中のウラニウムレベルの増加があるが、イラクとアフガニスタンでの劣化ウラン弾爆撃からの影響で2007年だけでも2倍に増えた。
2006年のイラクとアフガニスタンの爆撃から7~9日後にイギリスの大気中から劣化ウランが検出されている。タスマニアでは糖尿病が急増していると報告されている。1993年からタスマニアンデビルの数が、恐ろしい口内ガンで半減しているが、それはアーストラリアのウラニウム採掘と精錬がともに倍増した時期である。南半球の対気流で放射能ダストはほんの数日でタスマニアに到達する。
放射能はほかのもとは異なる。消すこともできないし、除くこともできない。つねに放射し、殺し続ける兵器だ。妊婦、胎児、こどもたちが、この世界人類滅亡兵器の主な標的である。カリフォルニア大学こそ、未だ終わっていない原子爆弾計画のマンハッタン計画の本拠地である。それは永遠にその名を残すであろう・・「世界を毒で汚染した大学」として。
放射能で汚染されることをたぶんもっとも敏感に肌で感じるサーファーたちは、サーフィンのメッカ、ハワイでも行動を開始しました。サーフライダーズファンデーションのメンバーである鴨川の上田真寿夫君は先週ハワイ大学での「六ヶ所村ラプソディー」上映会開催のためにホノルルに行ってきました。そのことが現地のテレビニュースでも放送されています。
(これがそのサイトです。)
放射能汚染についての最大で、もっとも根本的な問題は、低レベル放射能の危険性に関する科学的で政治的な合意がいまだないという事実です。政府と原子力業界そしてそれらに依存する科学者たちは、口を揃えて、放射能は薄めて環境に流せば人体に影響がない(安全)と主張してきました。これは、低レベル放射能は健康を害しないという意味です。
これに反して、低レベル放射能でも危険である、どんなに薄めても安全という基準(しきい値)などない、しかもその汚染は未来へ延々とつづくと主張する少数派のひとたちがいます。
そのなかのひとりで、劣化ウランの健康に与える影響を国際的に訴えているローレン・モレさんが、低レベル放射能の妊婦に与える影響を明らかにしたあるインディアン出身の若い女性科学者の話を送ってくれました。
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「環境中ウラニウムに汚染されるひとびと:増加する不妊症と生殖器ガンの危険」
ローレン・モレ
守護人と世話人「ホピのためにナバホは大地を守ってくれている。われわれは、かれらに行って欲しくない。かれらにとってもここは聖なる土地だ。自然の神が怒るまえに去らなければいけないのは、白人たちだ。偉大なるスピリットによって、われわれはこの大地の世話人をまかされた。われわれはそれを祈りと儀式で守っている。それをお前たちは露天掘りとウラニウムの採鉱屑と発電所で汚し、レイプし、破壊した・・聖なる大地を!そしていま、最後の数少ないインディアンたちを追い出そうとしている、お前たちの汚れた仕事のために」
トーマス・バニヤッカ(ホピ)
ココペリの語り
(ココペリは豊穣の神、アナサジの岩絵(グリフ)に描かれている古代の背中の曲がった笛吹き。赤子の誕生、農業、狩猟動物の繁殖を司る神で、南西部インディアンから崇拝されている)
ウラニウム採掘でひどく汚染されたナバホ・リザベーション(インディアン保留地)に育った少女が、アマサニ、祖母を乳ガンで失ったとき、9歳だった。彼女の母親もその後2回も乳ガンを患っていた。ステファニー・レイモンド・ウィッシュが北アリゾナ大学で分子生物学者になろうと決心したとき、乳ガンの根本原因を見つけることにその研究を捧げようと思った。
ルード ドゥー ナズィヒイ ー ”癒されない痛み”
レイモンド・ウィッシュは、ニューメキシコ州腫瘍記録データがナバホ族レザベーション(居留地)のニューメキシコ編にあることを発見した。それによると、こどもの生殖器ガンが全米平均より17倍増加していることを示していた。レイモンド・ウィッシュについて「ガンの跡を追って」を書いたジャーナリストのウィリアム女史は、”これらはホルモン系に関係する極めて稀なガン”と報告している。
また別の1970年から1982年の記録データでは、これらのガンがニューメキシコのすべての先住アメリカ人の間で2.5倍増加していた。1981年のデータは、ウラニウム鉱山尾鉱(クズ)と各家族の異常出産例とが密接に関連している可能性を示していた。乳ガン(図7)は、心臓疾患につぐナバホ女性の2番目のキラーである。
1970年以来ニューメキシコインディアンの子宮および卵巣ガンが2倍から3倍に増加しているが、白人やヒスパニック系には何の変化が無かった。これが米国保健福祉省( U.S. Health and Human Services)を促し、ナバホ保健局とニューメキシコ州当局が共同で腎臓病の調査研究をする予算を与えた。
両者は1,300人のナバホ族と160カ所の飲料用井戸を調べ、病気のデータと飲料水中の汚染物質(ウラニウム、ヒ素など)分析をまとめることになっている。まだ4分の1の井戸を調査したばかりだが、放棄された鉱山から0.8キロメートル以内に住んでいる人たちから腎臓病と糖尿病を予測する著しいデータが出ている。
これは、地域のウラニウム汚染源が、多くの家族が自分たちの井戸があるナバホレザベーション区域の地下水を汚染していることを示唆している。人口の多い市街地区域に住む白人やヒスパニック系が使っている市営水道のおかげで、非インディアンでは子宮ガン発生率が低いことが説明できる。
アーネスト・スターングラス博士は、半透膜フィルターシステムを使えば水中のウラニウムなどの重金属やほかの汚染物質を除けるだろうと勧めているが、これは1件あたり500ドルの政府の負担になる。博士は、汚染されている先住アメリカ人たちにこの浄水システムを提供する方が、アメリカ政府にとって、公共衛生調査研究費や恒常的なウラニウム汚染による高額な医療費を負担するよりもはるかに安くつくだろうと主張する。
ハツカネズミの研究と新しい成果
レイモンド・ウィッシュが2008年5月に博士号を修得したとき、彼女は、ウラニウムがエストロゲンホルモンかく乱物質(ディスラプター)であり不妊だけでなく乳ガン、卵巣がん、子宮がんの致命的な原因であることを明らかにする画期的な論文を共著ですでに発表していた。彼女と研究者たちは、米国環境庁水質基準30ピコキューリー/リットル(あるいは約1ベクレル)以下、言い換えると、米政府の考える最小の健康リスクレベルの劣化ウランで汚染された飲料水をネズミに与えた。その結果、
「ウラニウムの入った水を飲んだネズミは、一次卵胞の選別的減少、子宮体重の増加、子宮内管腔上皮細胞高位の増加、膣開口部の拡大、持続的膣細胞角質化を含むエストロゲン反応を示した。抗エストロゲンICI182,780を同時に投与するとウラニウムや合成エストロゲン、ジエチルスチルベストロールへの反応を抑えることができた。さらに、ウラニウム汚染水を飲んだ母ネズミはたくさんの通常の子ネズミを産んだが、それら一次卵胞は普通の飲料水を飲んだコントロールのネズミよりも著しく少なかった」
かれらの下した結論は;
「アメリカ南西部フォーコーナー地域のコロラド高原で数十年間行われてきたウラニウム採掘と処理のために、ウラニウム濃縮とこれらの研究で用いられた汚染経路は環境的に関連している。ウラニウムが内分泌かく乱化学物質であることをわれわれのデータは結論づけており、環境ウラニウムに汚染されている人びとは不妊や生殖器ガンのリスクが増えるので、追跡調査が必要である」
アンドレア・ゴア、オースティンのテキサス大学の神経内分泌学者で元国立科学ファンデーション顧問は、これを画期的な研究だと考えている;
「これは微妙な科学です。(ダイヤーとレイモンドーウィッシュの)仕事は、ほかの優れた研究室グループとも一致しています。内分泌かく乱の分野はそのメカニズムがいまだすべて解明されていないので、批判を受けますが、その結果は本当です。だからこそ動物実験研究が重要なのです。研究室の動物で見られる反応は人間でも起こりうるのです。なぜなら、私たちはともにまったく同じホルモンを持っているからです。エストロゲン受容体(レセプター)もよく似ています」
地球規模の人口減少、人類破滅の凶器
1945年以来、カリフォルニア大学と米国核兵器研究所はほかの核をもつ州と共同で、惑星地球とその大気を、その生物学的影響が未知であるウラニウムと核分裂物質で汚染しつくしてきた。
これは非常に重要なことだ。なぜなら低レベルのウラニウム汚染は、それがたとえEPA(米国環境庁)の飲料水基準以下であっても、ほんのわずかでもエストロゲンやホルモンかく乱因子になるからである。それは、単に多くの生物種のメスだけにではなく、地球上に影響することを意味している。
レイモンド・ウィッシュが明らかにしたことは、ひとつの生物学的システム(生殖系)のある影響であるが、それは人間や動物たちの非常に複雑なシステムのうちのより大きな相関的なシステムの一部分にすぎない。彼女の研究が示唆することは、これから何世代にわたって、恒常的な低レベル放射線の被曝によって、不妊と女性の生殖器ガンが増加し、未来の世代の生殖能力が低下していくだろうという予言である。
糖尿病で治療をほとんど受けられない妊婦はひ弱な新生児を産むので、糖尿病とウラニウム被曝との関係も重要である。ウラニウムが、膵臓とまた別のホルモンであるインシュリンの生成および働きに与える影響によって、ほかの内蔵システムも大きなダメージを受ける。環境中のウラニウムは、すでに世界中で急増する糖尿病の要因になっている。WHO(世界保健機構)は世界の糖尿病発生率が2030年までに10倍増加するだろうと予想している。
動物たちも環境ウラニウム汚染の影響を受けている。かれらは人間たちと同じホルモンと類似のエストロゲン受容体をもっているからである。6,500年前の恐竜絶滅以来のかつてない生物種の大量絶滅減少がこの惑星で起きつつある。それを示す徴候の例はどこにでもある。たとえば、報道されたロスアンゼルス市の飲料水中のウラニウムレベルの増加があるが、イラクとアフガニスタンでの劣化ウラン弾爆撃からの影響で2007年だけでも2倍に増えた。
2006年のイラクとアフガニスタンの爆撃から7~9日後にイギリスの大気中から劣化ウランが検出されている。タスマニアでは糖尿病が急増していると報告されている。1993年からタスマニアンデビルの数が、恐ろしい口内ガンで半減しているが、それはアーストラリアのウラニウム採掘と精錬がともに倍増した時期である。南半球の対気流で放射能ダストはほんの数日でタスマニアに到達する。
放射能はほかのもとは異なる。消すこともできないし、除くこともできない。つねに放射し、殺し続ける兵器だ。妊婦、胎児、こどもたちが、この世界人類滅亡兵器の主な標的である。カリフォルニア大学こそ、未だ終わっていない原子爆弾計画のマンハッタン計画の本拠地である。それは永遠にその名を残すであろう・・「世界を毒で汚染した大学」として。
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放射能
水曜日, 4月 16, 2008
放射能
環境汚染の中でもっとも恐ろしく、そしてもっともやっかいなものが、放射能です。放射性核物質を研究していた20世紀初頭の物理学者たちはそのことに気づいていました。広島・長崎の想像を超える核分裂反応のすごい威力に、核物理学者たちは正直おののいたことでしょう。ルーズベルト大統領の命令で極秘に進められたマンハッタン計画の基を築いたアインシュタインは、戦後一貫して核兵器開発禁止運動を支持しました。放射能の怖さを一番知っているのは研究者たちです。
米ソの冷戦のために第二次世界大戦後から50年代にかけて、核実験は盛んに行われてきました。当時のケネディ大統領に、アメリカを含む世界の子どもたちにガンや白血病が急増している事実と核実験との相関性を示すデータを見せて、1963年の米ソの核実験禁止条約(実際には部分的禁止条約)を実現させるきっかけをつくったのが、アーネスト・スターングラス博士です。
スターングラス博士は、一貫してエックス線やほかの低レベル放射線の健康に対する危険性を訴えてきました。そのおかげで、どのようなものであれ放射能は危険という一般的な理解が当時の放射線専門家たちの間にはあったのです。
70年代になって、原子力の平和利用ということが盛んに叫ばれ、アメリカ政府が後押しして原子力発電が開発、操業されるようになると、いつのまにか放射能が危険だという話しはどこかにいってしまい、低レベル放射能は安全だということが専門家のあいだでも通念になってしまうのです。
そして、スターングラス博士たちの主張する低レベル放射能の危険性は科学的根拠がないとして、学界からは異端視されるようになりました。
そのようにして原子力産業は、その安全性を学界と政府に保障され、大きく成長しました。
アメリカのスリーマイル島原子力発電所の事件やチェルノブイリ原子力発電所の事故で、あれほどの災害と犠牲者がでたのにもかかわらず、原子力産業と政府の圧力で、その成長は止まらず、今にいたっています。
しかし、イラク戦争をきっかけに劣化ウラン弾の影響がひろく問題にされるようになったことで、再び低レベル放射能の危険性が注目されるようになりました。
以下は、劣化ウランの問題を世界中に認識させることに大きく貢献したローレン・モレの報告です。
このなかで、放射能というものが自然のなかでどのように巡り回ってくるのか、それがどのような結果となって私たちの暮らしの中に現れてくるのかという実態を述べています。
どこまでいってもなくならない汚染物質・・・それが放射能です。
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マリン・カウンティ(郡)がなぜアメリカで最も高い乳ガン発生率なのか?
「放射線タイムズ」Vol. 6 No.2 2008年3月号より
ローレン・モレ著
河川沿岸と海洋沿岸にもっとも高いガン発生率
淡水は海水にくらべ放射性核物質濃度が高い。それは海水のはるかに大きな希釈性のためであり、また放射性核物質のとりこみが海水の塩に左右されるからである。希釈が汚染への解決にならないことは自明である。水中に放射性汚染物質を捨てることにはブーメラン効果がある。やがては放射能は川岸や沿岸に戻って打ち寄せるからである。事実、歴史上初めて行われたイギリス、レイク地域のガン発生調査(1850〜60年)で、アルフレッド・ハヴィランドは、もっとも高いガン発生率(自然界のバックグランド放射能による)は河川沿岸と海洋沿岸にあることを報告して、1900年以降に人工放射能が環境にもたらされる前に、ガンと環境との強い関連性を示した。1900年以前のガン発生率はガン研究におけるベースライン値になっている。
「環境放射能ジャーナル」の要約記事「北サンフランシスコとバハカリフォルニア沿岸海洋の放射性セシウム」を偶然みつけたことで、乳ガンについての謎に対する解答が得られた。サンフランシスコ北部のマリン・カウンティになぜ全米で最も高い乳ガン発生率があるのか調査するために、カリフォルニア大学は数億ドルも使ってきた。
水源地域の汚染
サンフランシスコ湾に流れ込む淡水のほとんどは、ネバダ州との境に沿って南北に走っているカリフォルニア沿岸のシェラネバダ山系からきている。シェラネバダの土壌は、核実験、チェルノブイリ、そして1989年に閉鎖されるまでサンフランシスコ東部で操業していたランチョ・セコ原子力発電所からの排出物による放射性物質によって汚染されている。ランチョ・セコ原子力発電所からの放射性排出物の約95%はシェラネバダ山系に雨や雪となって降り注いでいるからである。
1989年にランチョ・セコ原子力発電所を閉鎖に追いやった裁判の中で、サクラメント市営電力会社を保有する市民たちが、ローレンス・リバーモア・核兵器研究所と契約してランチョ・セコ原子力発電所のまわりの核分裂物質汚染の調査をしたことがある。裁判の参考人だったアーネスト・スターングラス博士から、私はそのリバーモア放射能報告書と弁護士たちとの交信記録を入手した。驚いたことは、リバーモア核兵器研究所が何十年にわたって世界中の放射能レベルを極秘にモニターしていただけではなく、地域の放射能も調べていたことである。実際に、1991年のことだが、私はリバーモア環境研究所で広島と長崎からの新しいサンプルがテーブルに置いてあるのを見たことがある。どうしていまだに広島と長崎をモニターしているのか訊ねると、「あそこはいまでも放射能汚染されているからだ」と言われた。
リバーモア核兵器研究所が極秘に世界中の放射能レベルをモニタリング
ローレンス・リバーモア核兵器研究所は、細かい堆積物に付着して年間1キューリーの放射性セシウムがサンフランシスコ湾を流れていることを計測したと報告している。粘度状粒子は荷電性が高く、水中に浮遊する放射性粒子を運ぶ役割を担っている。これがマリン沿岸のサンフランシスコ湾側に、すくなくとも60年間・・核実験が開始されて以来、毎日打ち上げられている低レベル放射能の恒常的に蓄積される発生源である。放射能危険性・ヨーロッパ委員会(ECRR)は、低レベル放射能の恒常的な被曝は、国際放射線防護委員会(ICRP)基準とリスクモデル予測に比べ最高1000倍の生物学的障害を与えると報告している。ICPR基準とリスクモデルは広島と長崎の原爆の調査研究を基にしているが、これはアメリカ政府がごまかして行ったものだ。放射性セシウムは核分裂プロセスの際に発生する何百もの放射性核物質のひとつに過ぎない。つまり、リバーモア報告書にある1キューリーのセシウムをはるかに越える放射能がサンフランシスコ湾北部を通って打ち上げられていることになる。さらに悪いことは、核実験からの劣化ウラン(DU)の汚染による世界の人びとへの影響が公式に計測報告されていないことである。しかし誰かがそれをモニタリングしているはずでる。原爆や水爆はすべてわずか20パウンド以下の重さの小さなプルトニウムコアのまわりを多量な劣化ウランが充填材として詰められている。世界的に糖尿病が蔓延しているが、これはウラニウム汚染による膵臓とインシュリン機能の障害が主な原因である。日本人男性の膵臓ガン死亡率は、大気核実験の最盛期である1945年から1965年の間に12倍増加した。
マリン・カウンティ:自然コントロールの研究
マリン・カウンティの研究は地球科学者が有効な自然環境実験のひとつとして研究対象にしている。マリン・カウンティの太平洋沿岸を自然コントロール、サンフランシスコ湾沼地を研究対象地域とするものである。また、それは汚染されている淡水と海水中の放射性核物質濃度による人びとの健康への影響を比較するのによい。マリン・カウンティの湾側沿岸と太平洋沿岸の泥サンプルを分析すると、シェラネバダ山系からの低レベル放射能が、アメリカで最も高い乳ガン発生率の原因であることが分かるだろう。シェラネバダ山系とマリン・カウンティの間、沼地の淀と干潟が形成され、そこにシェラネバダ山系から流れてくる汚染水が加わる低エネルギー環境地域では自閉症が多発している。環境中の放射能は累積的な影響を及ぼす。
私は「ハツカネズミ・レディー」
カリフォルニア大学は、ロス・アラモス国立研究所、ローレンス・リバーモア研究所、ローレンス・バークレー研究所を61年間まったく問題にされずに管理してきたが、何十億ドルも使って世界に放射能をまき散らし、さらに何十億ドルを使ってマリン・カウンティの乳ガン多発生を研究し、いまだに原因を究明できないでいる。しかし、ベイエリア乳ガン環境研究センター(BABCEC)が行った2006年1月21日の乳ガン会議で、ローレンス・バークレー研究所のメリー・ヘレン・マルセロス・ホフ博士は、600人の女性参加者を前にした講演で自分を「ネズミ・レディー」と紹介したあと次のように明言した、「ネズミの乳ガンは放射能が唯一知られている原因です」講演で博士はネズミを使った研究について繰り返し述べ、「放射能がネズミの乳ガン発生の唯一知られている原因です、ですから私はそれでネズミに乳ガンを起こさせています」と語った。博士は女性の乳ガンの原因をだれも特定できていないと語った。
ネズミの叫び
質疑の時間に、アメリカ政府のデータを基にした乳ガン発生率の拡大マップを掲げた。これは1985年から1989年の間のアメリカのすべての乳ガンによる死亡者の三分の二が原子力発電所と核兵器研究所から半径100マイルのところで起きていることを示したものである。
私は講演者のメリー・ヘレン・マルセロス・ホフ博士に、BABCERCがこの地域での乳ガンの原因として放射能を調査しているのか訊ねた。彼女は即座に、「私は微生物学者ですから!」と言って、放射能が明らかな原因であることを公表することを避けた。
カリフォルニア大学は、世界を汚染した大学として永遠に記憶されるだろう。
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米ソの冷戦のために第二次世界大戦後から50年代にかけて、核実験は盛んに行われてきました。当時のケネディ大統領に、アメリカを含む世界の子どもたちにガンや白血病が急増している事実と核実験との相関性を示すデータを見せて、1963年の米ソの核実験禁止条約(実際には部分的禁止条約)を実現させるきっかけをつくったのが、アーネスト・スターングラス博士です。
スターングラス博士は、一貫してエックス線やほかの低レベル放射線の健康に対する危険性を訴えてきました。そのおかげで、どのようなものであれ放射能は危険という一般的な理解が当時の放射線専門家たちの間にはあったのです。
70年代になって、原子力の平和利用ということが盛んに叫ばれ、アメリカ政府が後押しして原子力発電が開発、操業されるようになると、いつのまにか放射能が危険だという話しはどこかにいってしまい、低レベル放射能は安全だということが専門家のあいだでも通念になってしまうのです。
そして、スターングラス博士たちの主張する低レベル放射能の危険性は科学的根拠がないとして、学界からは異端視されるようになりました。
そのようにして原子力産業は、その安全性を学界と政府に保障され、大きく成長しました。
アメリカのスリーマイル島原子力発電所の事件やチェルノブイリ原子力発電所の事故で、あれほどの災害と犠牲者がでたのにもかかわらず、原子力産業と政府の圧力で、その成長は止まらず、今にいたっています。
しかし、イラク戦争をきっかけに劣化ウラン弾の影響がひろく問題にされるようになったことで、再び低レベル放射能の危険性が注目されるようになりました。
以下は、劣化ウランの問題を世界中に認識させることに大きく貢献したローレン・モレの報告です。
このなかで、放射能というものが自然のなかでどのように巡り回ってくるのか、それがどのような結果となって私たちの暮らしの中に現れてくるのかという実態を述べています。
どこまでいってもなくならない汚染物質・・・それが放射能です。
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マリン・カウンティ(郡)がなぜアメリカで最も高い乳ガン発生率なのか?
「放射線タイムズ」Vol. 6 No.2 2008年3月号より
ローレン・モレ著
河川沿岸と海洋沿岸にもっとも高いガン発生率
淡水は海水にくらべ放射性核物質濃度が高い。それは海水のはるかに大きな希釈性のためであり、また放射性核物質のとりこみが海水の塩に左右されるからである。希釈が汚染への解決にならないことは自明である。水中に放射性汚染物質を捨てることにはブーメラン効果がある。やがては放射能は川岸や沿岸に戻って打ち寄せるからである。事実、歴史上初めて行われたイギリス、レイク地域のガン発生調査(1850〜60年)で、アルフレッド・ハヴィランドは、もっとも高いガン発生率(自然界のバックグランド放射能による)は河川沿岸と海洋沿岸にあることを報告して、1900年以降に人工放射能が環境にもたらされる前に、ガンと環境との強い関連性を示した。1900年以前のガン発生率はガン研究におけるベースライン値になっている。
「環境放射能ジャーナル」の要約記事「北サンフランシスコとバハカリフォルニア沿岸海洋の放射性セシウム」を偶然みつけたことで、乳ガンについての謎に対する解答が得られた。サンフランシスコ北部のマリン・カウンティになぜ全米で最も高い乳ガン発生率があるのか調査するために、カリフォルニア大学は数億ドルも使ってきた。
さらに驚くべくことは、そこで報告されている放射性セシウムが、すでにローレンス・リバーモア・核兵器研究所によってサンフランシスコ湾の北端からメキシコのバハカリフォルニアの先端に到る沿岸海水で計測されていたことだ。マリン・カウンティの乳ガン発生パターンを地図にすることで、マリン・カウンティ半島のサンフランシスコ湾沿岸がもっとも乳ガン発生率の高い地域であることが判明した。サンフランシスコ湾の最深部はマリンの沖合で、毎日の潮汐で堆積物がもっとも多い流れがあるところだ。乳ガン発生率がもっとも低い場所はマリンの太平洋沿岸である。乳ガン発生率が場所によって差があるのは、環境要因があることの証拠である。ウェルシュ沿岸のような湾のマリン沿岸にある広大な干潟は、放射能に汚染された細かい堆積物が沈殿する低エネルギー地域になっている。
水源地域の汚染
サンフランシスコ湾に流れ込む淡水のほとんどは、ネバダ州との境に沿って南北に走っているカリフォルニア沿岸のシェラネバダ山系からきている。シェラネバダの土壌は、核実験、チェルノブイリ、そして1989年に閉鎖されるまでサンフランシスコ東部で操業していたランチョ・セコ原子力発電所からの排出物による放射性物質によって汚染されている。ランチョ・セコ原子力発電所からの放射性排出物の約95%はシェラネバダ山系に雨や雪となって降り注いでいるからである。
1989年にランチョ・セコ原子力発電所を閉鎖に追いやった裁判の中で、サクラメント市営電力会社を保有する市民たちが、ローレンス・リバーモア・核兵器研究所と契約してランチョ・セコ原子力発電所のまわりの核分裂物質汚染の調査をしたことがある。裁判の参考人だったアーネスト・スターングラス博士から、私はそのリバーモア放射能報告書と弁護士たちとの交信記録を入手した。驚いたことは、リバーモア核兵器研究所が何十年にわたって世界中の放射能レベルを極秘にモニターしていただけではなく、地域の放射能も調べていたことである。実際に、1991年のことだが、私はリバーモア環境研究所で広島と長崎からの新しいサンプルがテーブルに置いてあるのを見たことがある。どうしていまだに広島と長崎をモニターしているのか訊ねると、「あそこはいまでも放射能汚染されているからだ」と言われた。
リバーモア核兵器研究所が極秘に世界中の放射能レベルをモニタリング
ローレンス・リバーモア核兵器研究所は、細かい堆積物に付着して年間1キューリーの放射性セシウムがサンフランシスコ湾を流れていることを計測したと報告している。粘度状粒子は荷電性が高く、水中に浮遊する放射性粒子を運ぶ役割を担っている。これがマリン沿岸のサンフランシスコ湾側に、すくなくとも60年間・・核実験が開始されて以来、毎日打ち上げられている低レベル放射能の恒常的に蓄積される発生源である。放射能危険性・ヨーロッパ委員会(ECRR)は、低レベル放射能の恒常的な被曝は、国際放射線防護委員会(ICRP)基準とリスクモデル予測に比べ最高1000倍の生物学的障害を与えると報告している。ICPR基準とリスクモデルは広島と長崎の原爆の調査研究を基にしているが、これはアメリカ政府がごまかして行ったものだ。放射性セシウムは核分裂プロセスの際に発生する何百もの放射性核物質のひとつに過ぎない。つまり、リバーモア報告書にある1キューリーのセシウムをはるかに越える放射能がサンフランシスコ湾北部を通って打ち上げられていることになる。さらに悪いことは、核実験からの劣化ウラン(DU)の汚染による世界の人びとへの影響が公式に計測報告されていないことである。しかし誰かがそれをモニタリングしているはずでる。原爆や水爆はすべてわずか20パウンド以下の重さの小さなプルトニウムコアのまわりを多量な劣化ウランが充填材として詰められている。世界的に糖尿病が蔓延しているが、これはウラニウム汚染による膵臓とインシュリン機能の障害が主な原因である。日本人男性の膵臓ガン死亡率は、大気核実験の最盛期である1945年から1965年の間に12倍増加した。
マリン・カウンティ:自然コントロールの研究
マリン・カウンティの研究は地球科学者が有効な自然環境実験のひとつとして研究対象にしている。マリン・カウンティの太平洋沿岸を自然コントロール、サンフランシスコ湾沼地を研究対象地域とするものである。また、それは汚染されている淡水と海水中の放射性核物質濃度による人びとの健康への影響を比較するのによい。マリン・カウンティの湾側沿岸と太平洋沿岸の泥サンプルを分析すると、シェラネバダ山系からの低レベル放射能が、アメリカで最も高い乳ガン発生率の原因であることが分かるだろう。シェラネバダ山系とマリン・カウンティの間、沼地の淀と干潟が形成され、そこにシェラネバダ山系から流れてくる汚染水が加わる低エネルギー環境地域では自閉症が多発している。環境中の放射能は累積的な影響を及ぼす。
私は「ハツカネズミ・レディー」
カリフォルニア大学は、ロス・アラモス国立研究所、ローレンス・リバーモア研究所、ローレンス・バークレー研究所を61年間まったく問題にされずに管理してきたが、何十億ドルも使って世界に放射能をまき散らし、さらに何十億ドルを使ってマリン・カウンティの乳ガン多発生を研究し、いまだに原因を究明できないでいる。しかし、ベイエリア乳ガン環境研究センター(BABCEC)が行った2006年1月21日の乳ガン会議で、ローレンス・バークレー研究所のメリー・ヘレン・マルセロス・ホフ博士は、600人の女性参加者を前にした講演で自分を「ネズミ・レディー」と紹介したあと次のように明言した、「ネズミの乳ガンは放射能が唯一知られている原因です」講演で博士はネズミを使った研究について繰り返し述べ、「放射能がネズミの乳ガン発生の唯一知られている原因です、ですから私はそれでネズミに乳ガンを起こさせています」と語った。博士は女性の乳ガンの原因をだれも特定できていないと語った。
ネズミの叫び
質疑の時間に、アメリカ政府のデータを基にした乳ガン発生率の拡大マップを掲げた。これは1985年から1989年の間のアメリカのすべての乳ガンによる死亡者の三分の二が原子力発電所と核兵器研究所から半径100マイルのところで起きていることを示したものである。
私は講演者のメリー・ヘレン・マルセロス・ホフ博士に、BABCERCがこの地域での乳ガンの原因として放射能を調査しているのか訊ねた。彼女は即座に、「私は微生物学者ですから!」と言って、放射能が明らかな原因であることを公表することを避けた。
カリフォルニア大学は、世界を汚染した大学として永遠に記憶されるだろう。
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