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木曜日, 7月 03, 2014

大和ごころ

7月2日朝日新聞社説から引用

■9条は死んでいない
 解釈は変更されても、9条は憲法の中に生きている。閣議決定がされても、自衛隊法はじめ関連法の改正や新たな法制定がない限り、自衛隊に新たな任務を課すことはできない。
 議論の主舞台は、いまさらではあるが、国会に移る。ここでは与党協議で見られたような玉虫色の決着は許されない。
 この政権の暴挙を、はね返すことができるかどうか。
 国会論戦に臨む野党ばかりではない。草の根の異議申し立てやメディアも含めた、日本の民主主義そのものが、いま、ここから問われる。
             __________
海外に住む人間として、日頃強く意識するのが「日本」そして「日本人」としてのアイデンティティです。 日本の素晴らしい歴史文化はもちろん世界に誇る私たちの財産と言えるですが、その根底にある民族としての意識に「大和ごころ」があると思います。
それは「和」を尊ぶこころではないでしょうか。

250万人の自国民の犠牲者と、計り知れない数の他国民の犠牲者をもたらした第二次世界大戦の反省にたって、私たち日本人は「戦争放棄」という未曾有の決断を下したのです。

日本国憲法ができたいきさつに関してさまざまな論議があり、中でもこれはアメリカ占領軍に押し付けられた憲法だという意見もあります。

日本国憲法、とくに「戦争放棄」の条項成立の経過については、平和主義者と知られた当時の幣原首相が、内密にマッカーサー占領軍司令官にそれを加えるように要請したことが明らかになっています。マッカーサーはそのとき非常に驚いたと同時に感激したと自伝に書いています。
たしかに「戦争放棄」が天皇制維持との交換条件だったことも事実のようですが、日本国民の大半が「戦争放棄」を宣言する9条を喜んで認証したことは確かです。
それは1945年のあの当時の現実、つまり軍事力をもつことが決して安全と平和をもたらさないことに全日本人が心底から気づいたからではないでしょうか。

その気づきがあったからこそ、9条がこれまで尊重され、私たち日本国民の誇りにもなり、国家と民族のアイデンティティにもなっているのです。
私は、生まれながらに持っているこの「大和ごころ」である9条を自分のアイデンティティとして、これからも決して捨てずに、守って行こうとおもいます。


月曜日, 2月 11, 2013

詩『新しい人たちに』

2011年3・11原発災害直後に郡山市に対して提訴された福島の子どもたちの集団疎開裁判については、これまで何度かこのブログでも紹介しています。原告側弁護士の井戸謙一さんは、2006年志賀原発差止めという画期的な判決を下した裁判長として知られています。以下は井戸さんから転送されてきた中村純さんという京都に避難している詩人の作品です。私も深くこころを動かされたのでここに紹介させてください。

        *************

新しい人たちに

あなたたちに詫びなければならない
素足で歩ける大地
思い切り倒れ込める雪原
せせらぎに飛沫をあげて歩く浅瀬の川
木漏れ日にふり仰ぐ森
色とりどりの落ち葉のプール
大地のエネルギーを蓄えた安全な作物
それらすべてを奪ってしまったことを

あなたたちに詫びなければならない
私たち大人の無知と無自覚と愚昧の結果
薄汚れた札束と引き換えに失われた日々
きらびやかな電飾の嘘
オール電化の指一本で回す生活
セシウム四百九十ベクレルのおしゃれなランチ
美しく盛り付けられた遺伝子組み換えのディナー

あなたたちに詫びなければならない
あなたのいのちの遺伝子が傷つき
あなたの体からセシウムが検出され
あなたの甲状腺が腫れたこと

私たちにできるのは
真実を探し続けること 伝え続けること
闘い続けること あなたたちを連れて逃げること
ひとつひとつの野菜や肉や魚を選び
私たち自身の手でくらしを紡ぎなおすこと

もう一度はじめから やり直そう
海が汚れる前の 土が汚れる前の あの日
一番最初の あのときから
じんるいが 間違えたあのとき
原子力発電所が 私たち女の胎内 一番最初のいのちの源まで
まっすぐに 直進を始めた あのとき

中村 純
詩集『3・11後の 新しい人たちへ』2012年9月30日刊より
     *****************

月曜日, 3月 19, 2012

ライトワーカーの仕事

ウォールストリート金融界を中心に全米で話題になっていることのひとつに、3月14日のニューヨークタイムズに「私がゴールドマンサックスを辞める理由」という内部告発の寄稿記事があります。これは世界最大の金融投資会社のひとつであるアメリカのゴールドマンサックスに12年間務めた役員が、金儲けのためには平気で顧客を騙す会社の体制を「これほど腐敗し破壊的な環境は見たことがない」と糾弾する会社への縁切り状をこの日の新聞に公開したのです。

この人の良心が目覚めたのですね。これも光が世界に増している一つの徴候でしょうか。

ハワイにいるスピリチュアルなリーダーの一人であるドリー・メイさんも、かつては不動産売買で成功した会社の社長でしたが、80年代の不況で一夜の内に2,500万ドルという負債を抱えて倒産し、一時は債権者が700人にも昇ったそうです。でもそれがきっかけで内なる世界に目覚めたのです。ドリーさんの書いた「ライトワーカーの仕事」をたまたま手にした雑誌にみつけ、とても心を動かされたので、ドリーさんの了承を得てここに転載させていただきます。

でもマシュー君の言う、私たちの細胞が”炭素基盤からクリスタル基盤に変化”していることが科学的に実証されているとドリーさんは書いていますが、私はまだ確認していません。

         ********************


ライトワーカーとは、自分が輝く愛の光の灯台であることを知っている人です。この光は癒したり、感じたり、ただそうあるために使われます。それは愛と歓びの波動です。それはやろうと思えばできますが、押し出したり、操作する必要はありません。ライトワーカーはなにもしていないように見えるかもしれません。でもそこに存在することが、何気なく微妙な素晴らしい方法で、ほかの人たちの気持を落ち着かせ、気づかせ、その存在を高めるのです。灯台は単に輝く光です。ほかの人たちがその光を受けて何をするかは、その人たちが選択し創造することです。

ライトワーカーの仕事は光になることです。そうすることで、このアセンションが進行している時代になにが起きているのか理解できず混乱している人たちの気持を落ち着かせます。それらはチャクラ(からだのエネルギーの中心)の覚醒、極度の不眠症、なかなか良くならない関節痛や筋肉痛、めまい、記憶喪失(認知症とは違います)、心悸亢進、頭痛、一過性の異常症状などです。このような症状を経験している人たちは病気ではありません。それは問題ではないのです。

さまざまな問題について人々が不安を訴えて来ます。関節痛、視力異常、頭痛、腹痛、食生活の変化、不眠症、めまいなどです。その人たちの心配と恐れは実は私たちが見ている新しい”映画”に興奮しているためなのです。私たちはスクリーンに釘付けになって、少々取り乱しているのです。べつにそうする必要はありません。だれかに相談して、答えてもらって恐れや不安を鎮めてもらうのもいいでしょう。でもそれよりは、自分自身の内に問いかけて、自己のハイアーセルフとつながって不安をなくす方がいいです。心配ありません。ほんとうに大丈夫なのです。

地球の第三次元の自己に転生する前にあなたがつくった本来の人生プラン/合意に、あなたは間違いなく沿って進んでいます。あなたはこの地球の変換時にここにいるように選んで来ているのです。あなたのからだは実際に炭素基盤からクリスタル基盤に変換しつつあります。科学がこれを証明しているのです。各細胞のDNAとその炭素基の原子量が変化するところを科学者たちが観察しています。

考えても見てください。私たちは肉体的、エネルギー的に変化して細胞がより多くの光に満たされるようになるのです。クリスタルの光の存在に一瞬でなるのではありません。それはからだとこころと精神に慣れるように徐々に起こります。あなたの魂はすでにそれがどこに向っているのか知っています。

あなたのエネルギー体には7つのチャクラが背骨に沿って走っていますが、それらがこの地球に入ってくる新しい高エネルギーの光の波動を受け取り、そのような変化の多くをコントロールしています。太陽光と月光は黄色みが減ってさらに明るく白くなります。これらの近い天体とほかの遠い天体からの光の波動エネルギーがこの変化を生みます。このような変化に反抗し、否定し、拒否する人たちには変化は起こりません。その人たちは、その考えにふさわしい場所を自分たちで見出すでしょう。恐れる必要はありません。すべてうまく行っています。変化のために私たちはここに来たのです。汽車がいま駅を離れようとしていますが、行きたくないと言う人たちがいます・・問題ありません。

では、光がいったい何だというのでしょう?科学はあらゆる存在するものが、X線、紫外線、レーザー光線、ダークホール、太陽光、ラジオ波などの巨大な光のスペクトラムのようなものだと理解し始めています。光によって物が起こります。それは波で伝わります。それがあらゆるものの波動を変換することで、現在この惑星とこの宇宙とそのあらゆる存在に変化を起こしています。あらゆるものにです。長い間科学の謎であった失われた環(ミッシングリンク)に私たちがなるのです。過去の最後の変化は動物から考える人間でした。今回の変化は人間から、統一、平和、愛、歓びの感覚をもつ宇宙人です。それは宇宙の高い意識の兄弟愛からの再結合の中で、双対性を超え、善悪を超えた分離の和解という私たちの真の人間性です。これがささいな変化ではないことは明白です。

惑星と宇宙とそしてあらゆる創造物と供に、一つの種として私たちはいま改良され、グレードアップされつつあります。私たちはこれが起こる助けをすることに合意したのです。このレベルアップは私たちの世界だけのことではありません。多次元レベルでのことです。大きな違いは、このようなことはこれまでに起きませんでした。変化の間、ほかのどのような存在たちも肉体を持ったまま留まったことはありません。ところが、いまここにはたくさんの人間ではない存在たちがいて、私たちが宇宙でも未曾有の出来事を経験できるように、愛情を持って支援し、見守り、導き、指揮してくれているのです。

ライトワーカーの仕事は闇に気づいていて、しかしそれに飲み込まれないでいることです。ライトワーカーは、全人口の1%の支配者たちの腐敗、欲、欺瞞、濫用などの重大な悪行為を知り、彼らがどのようにメディア、政治、金融、食料、宗教を通して私たちにそのような卑劣な行為を行っているか気づいているでしょう。その気づきは闇に光をもたらすためのものです。それによって隠されていたことが明らかにされるのです。気づきの光を輝かせることが、いまやパワーを失いつつある闇の人たちのいる陰の世界を明らかにするのです。それが彼らを弱くするだけでなく、光が来ない前には彼らの身の安全からできなかった立場を変えるチャンスにもなるのです。

私たちはこのすべてにどう関わっていくのか決めなければなりません。私たちは許しのこころをもつライトワーカーになれます。私たちは報復、罰則、投獄、公共での恥を要求する迫害者にもなれます。ライトワーカーは愛と思いやりと許しを選びます。私たちは完全ではありませんが、私たちがみなワンネスであること、そのような悪党たちはこの転生での目的があってその役割を演じる合意をしたことを思い出すことができます。すべては私たちのいまのこの気づきのために起きているのです。それらによって、私たちの心の中にある陰の深さを知ることができます。この人生ではそれほどひどいことはしていないかもしれませんが、私たちの数多くの転生や思考や怒りの中のどこかで、ほんのつかの間かもしれませんが、その陰が生きていたのです。

あらゆることが変化しています。いま母なる地球にこうしていることはワクワクする時です。私には平和と愛と歓びがすぐ近くに来ていることが感じられます。私たちが一緒にこれを実現させ、この地球をより高い波動の、癒された、全体の、愛に満ちた、飢餓のない、豊穣と光に満ちた星にしましょう。

もしあなたがこれを読んでいるのなら、あなたもライトワーカーです。

お帰りなさい。

原文: http://www.dollymae.blogspot.com/2012/02/lightworkers-job.html

月曜日, 3月 21, 2011

ハワイからの祈り



ハワイ・南コナの聖地、ヒキアウ・ヘイアウで、先祖たちの魂と聖域を護る仕事をしている友人のジミー・メデイロスがレレ(祈りの祭壇)をつくって、そこに聖なる木を供えて祈りの儀式を始めているというメールを今もらいました。

アロハ、ジミー。ありがとう。

ホピのメッセージ

鴨川の真魚さんからです。

*********************

ホピ国からのメッセージが届きました。
北山耕平さんによる緊急翻訳です。
必要な人に伝えてください


2011年3月17日

ホピは今、バランスを失ったこの私たちの世界で危機に直面した日本の人々のために、そして世界の人々のために祈っている。

われわれは現在、みな母なる地球の大きな変化の時のなかにおり、今起きていることはすでにわれわれのエルダーによって以前から予言されていた。われわれの予言も、われわれの儀式も、地球のわれわれの聖なる大地が泣いていることを伝えている。そしてわれわれの子供たちは、彼らの未来のためにホピがバランスを回復してくれることを求めはじめた。

われわれのエルダーたちは、この幾多の変化のなかをいかに通り抜けるかについて、導きを与えてくれていた。人類は今すべてのいのちが従うことになる細い道を選びつつあり、われわれはいつかこの日が来ることを知っていた。

ホピとして、われわれは、あなたがわれわれの仲間に加わり、母なる地球とすべてのいのちのバランスをとるための祈りの輪に加わることを求める。われわれは、たくさんの祈りをとおして多くの良きハートと共に祈ることで、われわれのエルダーたちが言っていたように、この間に起きた出来事の衝撃を軽減することが出来ると信じている。

ダライラマや世界の人々と共に、日本と地球とすべてのいのちのために癒しを送るための祈りに、われわれはホピとして加わる。この変化の時にあって、われわれは世界のすべての人々に、よりバランスのとれた生き方に戻ることを求める。

ホピは言う。われわれがこの変化の時を通り抜けていけるための道はあると。それは、地球を敬い、そのすべてのいのちを敬い、母なる地球の上を優しく歩くことだと。われわれのハートを未来に繋がるこの細い道の心とひとつにもう一度つなぎ直すことだと。

われわれの子供たちの未来の世代のすべてのいのちのために、庭で作物を育て、それに水を与えることで、われらの聖なるいのちを敬い、あなたのハートを母なる地球を讃えるホピに繋ぎ合わせてください。


カワク・ワ ロロマニ
(ありがとう。未来に良きことが起こりますように)


リー・ウェイン・ロアマイェステワ
キクモングイ シュンゴパヴィ村チーフ


Lee Wayne Loamayestewa
Kikmongwi, Chief of Shungopavi Village
[email protected]

火曜日, 9月 21, 2010

国際平和の日

Summit MembersのJPG

今日、9月21日は国連が定めた「国際平和の日」です。いまこの瞬間、世界各地で平和を祈る様々な催しが行われています。ちょうど1年前のこの日、平和省プロジェクト(JUMP)の日本代表として私たちは中南米コスタリカの首都サンホセに滞在していました。グローバルアライアンスの第4回平和省地球会議に出席していたのです。上の写真はその最終日の国立劇場での閉会式のあとの記念写真です。じつは、そのとき一緒だったアメリカ代表のキャサリーンさんが今日送ってくれました。

平和省プロジェクト(JUMP)は政府内に平和省をつくろうという目的ではじまった団体です。そのような同じ目的で活動している団体が世界中にあり、そのネットワークがグローバルアライアンスで、ほぼ1年おきに平和省地球会議を開いています。第3回の会議は千葉で開催され私たちがホスト役を務めました。来年2011年には南アフリカのヨハネスバーグで第5回平和省地球会議が開かれます。

いま、目覚ましい勢いで平和を求める草の根の動きが世界各地で高まっています。この数年で人々の意識が確実に変化しているのを感じます。

この宇宙で、いまだに戦争しているのは地球ぐらいの星だそうです。資源や宗教、信条の違い、民族の違いから争うなど、ほかの宇宙文明社会ではとっくに過去のことだと・・。
そろそろ人類はあらゆるレベルでの暴力を捨て、真の自由と愛に目覚める段階に進むときではないでしょうか。

木曜日, 5月 13, 2010

米軍普天間基地の移設問題

沖縄の米軍「普天間基地」移設問題は、いよいよ暗礁に乗り上げた様相を呈して、マスコミは指針が定まらない鳩山政権の無能ぶりに、厳しい批判を連日浴びせていますね。

私は、以前にも述べましたが、今回の基地移転問題は戦後の日米軍事同盟のあり方を日本国民があらためて問い直す絶好の機会ではないかと思っています。確かに、全国各地に米軍基地は散在していますが、私たちがそのほとんど(70%)を沖縄に押し付け、沖縄の人々を米軍の戦略下に翻弄させて見て見ぬふりをしてきたことは事実です。

戦争を放棄した平和憲法を有する独立国に外国軍隊が何万人も常駐し、連日軍事訓練を行い、しかも地元民のほとんどがそれに反対している状態は”異常”なことです。その異常さ(欺瞞)に私たちが気づく必要があるのです。

歴代政府と主要マスコミは、あたかも日本の安全保障のためにはアメリカ軍の存在が必須であるかのような主張を一貫して繰り返してきましたが、果たしてそうでしょうか。もし、アメリカ軍基地がなくなったら、仮想敵国とされる中国や北朝鮮が日本に攻めて来ると本当に彼らは信じているのでしょうか。もしかしたら、その人たちはそう信じたいのでしょう。

チャルマーズ・ジョンソン元カリフォルニア大学政治学教授は、著名な日本や中国の政治研究家で、アメリカと東洋とのバランスある視点に立った国際政治に関する考察は常に真の平和を希求する態度で貫かれています。5月6日にロスアンゼルスタイムズ紙に投稿した文章「もう一つの沖縄戦」で、彼は次のように書いています。

米国は第二次大戦以来世界130ヶ国に700あまりの基地を作ってきたのだが、沖縄の基地ほど悲しい歴史を持つものはまれであろう。」

第二次大戦での沖縄戦では、多数の沖縄市民が本土決戦のための犠牲にされ、敗戦後、今度はアメリカの軍事基地にされるという悲しい歴史です。

昨年、鳩山由紀夫氏が日本の総理大臣となったが、彼の率いる民主党は普天間の返還と海兵隊員の沖縄からの完全な撤退を米国に求めるという公約によって選挙 に勝ったようなものであった。しかし鳩山首相は今月4日、沖縄を訪れ、県民に対し深く頭を下げて米国の要求を呑むように頼んだのだ。・・・鳩山首相の態度は臆病で卑劣だと思うが、日本をこのような屈辱的な袋小路に追い込んだ米国政府の傲慢さの方が更に遺憾である。 米国はその軍事基地の帝国を保持することで頭が一杯になってしまったようだが、我々にはもはやそんな資金もないし、基地の「受け入れ国」の多くがますます反対の声を大きくしてきている。米国は高慢さを改め、普天間基地を米国本土の基地(私の家の近所にあるキャンプ・ペンドルトンなど)に戻し、65年間も耐えてきた沖縄の人々に感謝するべきであろう。」

現代は地球のどこにでもボタンひとつでミサイルを打ち込めるハイテク戦争の時代です。米ソ冷戦時代からの基地など実際はすでに無用の長物になっているのです。それを知っているのがアメリカ軍の当事者です。ただ、それを認めたくないだけです。まして、アメリカは世界に800カ所、総計50万人と言われる軍関係者を毎日養っているだけでなく、戦争までやっているのです。

また彼は、最近ある雑誌社のインタビューにこう答えています。

沖縄では少女暴行事件の後も米兵による犯罪が繰り返されているが、米国はこの問題に本気で取り組もうとしていない。日本の政府や国民はなぜそれを容認し、米国側に寛大な態度を取り続けているのか理解できない。おそらく日本にとってもそれが最も簡単な方法だと考えているからであろう。

実を言えば、米国には普天間飛行場は必要なく、無条件で閉鎖すべきだ。在日米軍はすでに嘉手納、岩国、横須賀など広大な基地を多く持ち、これで十分である。・・・・しかし、普天間基地が長い間存在している最大の理由は米軍の内輪の事情、つまり普天間の海兵隊航空団と嘉手納の空軍航空団の縄張り争いだ。すべては米国の膨大な防衛予算を正当化し、軍需産業に利益をもたらすためなのだ。」

「米軍基地は世界中に存在するが、こういう状況を容認しているのは日本だけであろう。もし他国で、たとえばフランスなどで米国が同じことをしたら、暴動が起こるだろう。日本は常に受身的で日米間に波風を立てることを恐れ、基地問題でも積極的に発言しようとしない。民主党政権下で、米国に対して強く言えるようになることを期待する。」

「日本にはすでに十分すぎる米軍基地があり、他国から攻撃を受ける恐れはない。もし中国が日本を攻撃すれば、それは中国にこれ以上ない悲劇的結果をもたらすだろう。中国に関するあらゆる情報を分析すれば、中国は自ら戦争を起こす意思はないことがわかる。中国の脅威などは存在しない。それは国防総省や軍関係者などが年間1兆ドル以上の安全保障関連予算を正当化するために作り出したプロパガンダである。過去60年間をみても、中国の脅威などは現実に存在しなかった。」

「北朝鮮は攻撃の意思はあるかもしれないが、それは「自殺行為」になることもわかっていると思うので、懸念の必要はない。確かに北朝鮮の戦闘的で挑発的な行動がよく報道されるが、これはメディアが冷戦時代の古い発想から抜け出せずにうまく利用されている側面もある。一般の米国人は日本を守るために米国がどんな軍事力を持つべきかなどほとんど関心がないし、そもそも米国がなぜ日本を守らなければならないのか疑問に思っている。世界で2番目に豊かな国がなぜこれほど米国に頼らなければならないのか理解できない。それは日本人があまりに米国に従順で、イージーゴーイング(困難を避けて安易な方法を取る)だからではないか。」

そろそろ私たちは自分自身の考えで、物事を常識で捉え、判断することをしないと、またあの悲惨な歴史を繰り返すことになりはしないでしょうか。

日曜日, 4月 18, 2010

非暴力的科学とは

アメリカの権威ある「米国公共衛生ジャーナル」にこんな記事が出ていました。

大手の健康保険会社が20億ドルものお金を、マクドナルドやバーガーキング、ケンタッキーフライドチキン、タコベルといった巨大ファーストフード企業に投資しているというのです。

これらの保険会社は儲けを人々を不健康にさせる業界に再投資することで、さらに多くの保険加入を獲得しようというのです。要するに、健康保険会社にとって、人々の健康などはどうでもよいということなのでしょう。

そのような大衆を不健康にすることで利益を得ようという企業は保険会社にとどまりません。製薬会社も、健康にいいどころかどちらかというと害になる安い化学ビタミン剤の会社に巨額を出資をしているのです。

もっと怖い話は、米国歯科医師会は水銀アマルガムという歯の詰め物の特許を持っていて、そのために子どもの歯の詰め物に水銀アマルガムを今も薦めているというのです。水銀はご存知のように水俣病の原因になった物質で神経系麻痺を引き起こす恐ろしい元素です。日本では今ではほとんど使われなくなっているようですが、アトピーや鬱病などさまざまな症状の原因になっている可能性があるので、過去に水銀アマルガムの詰め物をしていて心当たりがある人は、一度歯科医と詰め物を入れ替える相談をしたほうがいいでしょう。

以上の事実から言えることは、これらの大企業がひとびとの病気の要因をつくることで利益を得ているという全体的な病んだ産業構造です。彼らがいわゆるジャンクフードと言われるガンや心臓病、糖尿病などを引き起こす可能性のある食べ物を人々に提供することで儲けるのであれば、まさに人間の生命の苦しみや犠牲の上にこの産業が成り立っていることになります。

でも、もう少し広い視野でよく考えてみると、私たちが何気なく投資したり、貯金しているお金がとんでもないところに使われている可能性があることに気づきます。

たとえば、世界でもトップクラスの保有高を誇る日本の郵便貯金や銀行預金などはどうでしょう。

私たちが銀行に預けてある預貯金で、銀行は日銀の政府短期証券を購入します。日銀はそのお金(私たちの貯金)で為替介入、すなわち円を売ってドルを買い、米国債に投資するという流れになっています。そこで困ったことは、アメリカは自国の税収では軍事費が賄えずに、国債を売ったお金でそれを調達している事実です。しかも日本はアメリカの国債のお得意先になっているのです。実際、現在日本の米国債保有高は中国を抜いて世界一になっています。つまり、アメリカの戦争の費用を賄っているのは、間接的に私たちの貯金なのです。

これはお金の流れが引き起こす、皮肉で悲劇的な結果です。何気なく使っているお金が、知らない内に、まわり回っておそろしい破壊的なことに使われていることを意識している人が何人いるでしょう?

そもそもお金自体には何の責任はありません。アメリカの健康保険会社がマクドナルドに投資するのも、企業として利潤追求のための当然の行為なのかもしれません。

そして、お金という通貨そのものが、大企業に支えられた巨大な金融システムに支配されている現状の世界では、人間性などという価値観が入り込むすき間など皆無だという ことです。

それを資本主義とか社会主義とか呼ぼうと関係なく、私たち一人ひとりがこのお金のシステムに加担し、それを利用し、そしてまた支えていることには変わりありません。私たち自身がその問題の当事者だという非常に困ったことになっているのです。戦争を止めよう、企業の環境破壊を止めようなどと叫んでいる私たち自身が、間接的にそれらを支えていると言ったらどう思いますか?

どうしてこのような状況になったのでしょう。ある人たちはお金が存在し始めた有史以来からのことだと言います。でも、これほど人間性を破壊するシステムに成長したのは、どちらかと言うと人類史では近代西欧に始まると思います。じっさい、キリスト教やイスラム教では、お金で儲けること、つまり利子をつけるのは”邪悪”と考えられ禁止されていました。もちろん、それは表向きで、当時ユダヤ人たちが一手に握っていた金貸し業の最大の顧客は教会と国王だったそうです。でも、イスラム教では今日でも利子は禁止されています。

では、なにが決定的な変化のきっかけになったのでしょうか。私は、それを近代科学の始祖と言われる天才ニュートンの出現が最大の起因になったと考えています。

なぜ科学がお金と関係するのでしょう?

じつは、ニュートン以前の人々の信仰や哲学、思想そして生き方を支えていた根源的ものは、”神”の存在であり、万物は神の創造物であり、しかも神によって動かされ、生かされていると信じられていました。いわゆる宗教的宇宙観であり世界観であったわけです。(この点では、仏教や神道、儒教、インド宗教などの東洋思想とその他の世界のアニミズム的宗教は基本的に同じと考えてよいでしょう。)ですから、お金も神の創造物で”神聖”な存在なのですから、利子で儲けるなど神に対する冒涜になるわけです。

では、アイザック・ニュートンが何をしたのでしょう?もちろん、彼は得意の数学的才能を駆使して「万有引力の法則」を世に知らしめたのですが、彼の”業績”はそれだけではありません。ニュートンはその数学の師匠であるルネ・デカルトが考えていた宗教的宇宙物理観をひっくり返してしまったのです。

それはどういうことかと言うと、前述のようにニュートン以前は万物は神のパワーで動かされていると考えられていたので、物自身に独自の力があり、勝手に動いたり、引っぱったりはしないことになっていたのです。ところが、「万有引力の法則」はその神のパワーをばっさり取り去って、物自体に力(引力)があると数学的に示したのです。これは、それまでの人々の宇宙・世界観そして宗教観に決定的な影響を与えました。俗にいえば、神の呪縛から自由になったのです。ニュートンが近代科学の祖と言われる所以はそこにあります。

物はそれ自身独立した存在であり、神であろうと何であろうと、それに勝手に影響を与えることはできないという「唯物主義思想」がそこに生まれました。それは人間理性の勝利であり、また科学的実証性が近代人類の普遍的価値観の基礎になったという意味でもあります。

そしてそれまで隠れてやっていた”利子”が晴れてその権利が認められて合法的になったのです。

私たちは、科学的理性を尊重するように教育されて来ました。世の中の出来事や存在に感情や気持ちをはさむことは、客観的判断を誤るとされて来ました。そして数学が至上のものとされて来ました。物には感情などなく、ただ存在し、性質と量や数や重さがあるだけだと教えられて来ました。昨今の拝金思想やモノ崇拝に始まる人間性の喪失や混乱は、いまの政治経済文化システムがたしかにその要因をつくっていますが、その根源的なルーツはこの近代科学中心主義であり、それに端を発した非人間性的ハイテク文化が人類に蔓延していると思うのです。

真の人間性を忘れ、人間のいのちを害する行為や状態を私たちは”暴力的”と言います。その意味で、科学中心主義に根ざした今の文化は基本的に暴力的文化なのです。健康保険会社が儲けのために人 々の健康を害する食品販売に加担するのは暴力的行為ではありませんか。私たちの銀行に預けたお金が、戦争に使われるのは暴力的行為ではありませんか。必要悪だと言って、地球から莫大な量の石油を毎日掘りあげ、ガソリンとして使って大気を汚染し、また廃棄処理不可能なプラスチックに加工して世界中にばらまくことは?農薬は?学校教育は?病気の治療は?民主主義は・・・?

公平 か、正当かにかかわらず、それは事実です。人間性を忘れた科学そのものが暴力的であり、それに支えられている現代社会のあらゆるシステムそのものも本質的に暴力的だと言っても過言ではないでしょう。

ですから、どんなに今の政治経済システムをいじくっても、現代の人々の考え方を支配しているその科学的概念や価値観が変わらない限り、根本的な問題解決にはならないでしょう。

ちなみに、ニュートンの言う”万有引力”、つまり重力が本当にあるのか実証されてはいません。それはあくまで数式からの仮説に過ぎないのです。リンゴがなぜ落ちるのか?当たり前に思えるその理由が証明されていません。

いま望まれるのは、唯物主義的観念に陥っている近代科学に代わる真の科学の登場です。だからといって、またニュートン以前の”神の科学”に戻ろうというわけではありません。人間の精神性や宇宙エネルギー(東洋では”気”と呼びますね)などの形而上的存在と形而下的存在を統合する新しい”非暴力的”な科学です。平和の科学と言っても良いでしょう。

それがもうすぐ人類にもたらされる予兆を感じています。

土曜日, 3月 06, 2010

韓国強制併合100年

「以前から気にはなっていたのですが、玄さんは未だに東京裁判史観に洗脳されたままなのが残念です。過去の中国やアメリカとの戦争はもうかなり真相は解明されていますので、お時間のある時に図書館ででもお勉強なさって下さい。そしたら日本のやらせとか’卑劣な’とかは言えなくなると思います。戦後も日本が両国との情報戦に負け続けているのは残念です。特に朝日新聞の貢献には涙が出ます。」
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このような”お叱り”の投稿をいただきました。”東京裁判史観”というものがどういうものか私にはピンときませんが、この方の言う”日本のやらせとか”卑劣”なとかは問題ないという考えには、それこそ興国・皇国思想による情報操作の影響が色濃く感じられます。

それに、”過去の中国やアメリカとの戦争はもうかなり真相は解明されて”いるというのも、たしかにそうですが、それらがはたして一般に広く知らされているのかということとは問題が異なります。

ところで、今年は日本の韓国強制併合100年にあたることを、『月刊マスコミ市民』(2010年3月号)の伊藤成彦氏の記事で知りました。こんなことを書くと、また”強制”ではなく”国際合意”だったなどとまたあらぬところからクレームが来るかもしれません。でも、1910年8月22日に大日本帝国政府が軍事的に制圧していた大韓政府に、「韓国併合条約」を強制したことは歴史的事実であることは明らかです。私たちは、このような隣国との歴史をほとんど教えられていません。(たしかに図書館に行けばあるのでしょうね)。参考に、そのときの経緯を伊東氏の文章から引用しましょう。

「併合条約の強制に先立って、日本は1894〜95年の日清戦争に勝って清の勢力を韓国から追放し、ロシアに接近した高宗皇帝の妃明成皇后を1895年10月に暗殺し、1904〜05年に日露戦争でロシアに勝ってロシアの影響力を駆逐し、1905年7月に桂・タフト日米秘密協定によって米国のフィリピン支配と日本の韓国支配を相互に承認し、8月には第二次日英同盟を結んで日本の韓国支配と英国のインド支配を相互に承認し、9月に日露講和条約によって韓国での日本の支配をロシアに承認させました。」

日清戦争の勝利をきっかけに、日本帝国がいかに列強欧米諸国と肩を並べて植民地獲得に奔走したのか読み取れます。

「こうして、米英ロとの談合によって日本の韓国における独占的支配権を認めさせた上で、伊藤博文は1905年11月に騎兵・砲兵・歩兵5万の軍隊を率いてソウルに乗り込み、高宗皇帝の反対にもかかわらず、第二次日韓協約(保護条約)を強制して、韓国政府から外交権を奪い、日本の統監がソウルに駐在して韓国の外交を管理しました。さらに1907年の第三次日韓協約によって韓国の内政一切も統監の監督下に置き、その上で1910年に併合条約を強制したのです。」

こうして韓国がこれから36年間日本の事実上の植民地にされたのですが、その間の自由を奪われた隣国韓国国民の苦しみは想像するに及びません。そのことについて私たちはどこまで知らされているのでしょう。もし、日本が反対に韓国の植民地になっていたらどうでしょう。日本語の使用が禁じられ、名前までも韓国名にされ、しかも自治権を奪われる生活を36年間も押し付けられることを想像してみて下さい。しかし、第二次大戦後の日本は、あきらかにこの歴史的事実に対して誠実な態度をとってきたとは言えません。

「日本の植民地支配は、日本の敗戦によって1945年8月に終わった筈でした。しかし、日本政府は韓国の統治権を韓国に渡したのではなく、米国に渡し、今度は米国の支配下で朝鮮半島の南北分断政策をすすめ、李承晩政権や朴正煕政権を支えて日本の植民地支配の責任を曖昧にしました。そのために、日本外務省は今なお、併合条約は「有効」だと主張して謝罪せず、「竹島(独島)」は日本領だと言い張っています。つまり、日本の敗戦から65年が経ちながら、日本政府は今なお「過去の清算」をきちんと済ませていないのです。」

ここで問題になっていることは、日本政府が1910年の併合条約が当時の国際法のもとでは有効だったと主張している点です。でもこれはどう考えても、常識論から言っても無理があるでしょう。当時と今とでは状況がまったく異なります。歴史的な過去の根拠に合法性があるといっても、それは現在でも通用すると主張するのはまったく傲慢な態度とされても仕方ありません。このような過去の国際条約の問題に関して、国連は1969年「条約法に関するウィーン条約」を制定し、「国の代表者に対する強制」「武力による威嚇又は武力の行使による国に対する強制」は「無効」と定めているのです。

当時の日本と韓国との関わりを客観的に公平に見て、併合条約が両国民の平和的合意の上で成立したと主張する人はいないでしょう。

韓国強制併合100年をむかえて、韓国と日本の市民団体が「日本の植民地支配の完全な清算を求める」行動を起こしており、先日東京で集会が開かれましたが日本のマスコミはまったく無視したようです。

世界平和は、個々の人間たち自ずからの内に平和を築くことでしか道は拓かれないと思います。日韓相互の過去の痛みを清算しないで、どうして平和がありえるでしょう。

月曜日, 2月 01, 2010

沖縄と日米関係

沖縄の普天間基地移転問題が紛糾しています。鳩山政権が相変わらず煮え切らない態度でこの問題への返答を繰り返しているため、マスコミはこぞって政府批判を強めているようです。

でも、鳩山政権がこれまでの自民党による対米追従的な沖縄政策からの脱却を昨年そのマニフェストで宣言したという事実は非常に重要だと思います。民主党は「緊密で対等な日米関係を築く」と明言したのですから。

「緊密で対等な日米関係」とは、沖縄の普天間基地移転問題について言えば、いったいどういう関係なのでしょうか。

そもそも戦後60年以上にわたって、外国の軍隊を集中的に常駐させ、沖縄島民にその重圧を押しつけその意志を無視してきたことが「対等な日米関係」と言えるでしょうか。

沖縄に米軍基地が第二次大戦後置かれるようになった経緯を考えるにあたって、注目すべき歴史的事実があります。日本の降伏を迫った連合国のポツダム宣言を、日本は1945年8月15日に受け入れ戦争が終わったのですが、ポツダム宣言の12項には「前記諸目的が達成せられ且日本国国民の自由に表明せる意思に従ひ平和的傾向を有し且責任ある政府が樹立せらるるに於ては聯合国の占領軍は直に日本国より撤収(てっしゅう)せらるべし」と書かれていたのです。戦後今日まで続いているアメリカ軍による日本駐留は、ポツダム宣言違反なのです。そこに「対等な日米関係」が築かれるわけがありません。

このポツダム宣言違反をすり替え、米軍基地を正当化、法制化する目的で考えられたのが日米安保条約(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約)です。1960年、岸内閣によって締結された新安保条約はその6条で「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と書かれています。これは要するに日米軍事同盟条約です。これによって、日本はアメリカの軍事政策に完全に組み込められ、アメリカの敵国とされる諸国(当時はソ連、中国、北朝鮮などの共産主義諸国)との平和的な外交の道が閉ざされてしまったのです。それは第二次世界大戦であれほどの犠牲を出しながら、そして、憲法9条で戦力の保持を永久に放棄しながら、日本が極東、そして世界の平和への導き手になる道が閉ざされたことでもあります。

私はいわゆる70年安保闘争当時は大学生で、校内キャンパスでは連日全共闘や左翼諸派の学生たちが校内バリケードをはって命がけの運動をやっていたことを覚えています。大学に入学した途端学園封鎖になり授業がなかなか始まらないという異常な毎日でした。私はノンポリでそれには参加しませんでしたが、彼らが真剣に平和な日本を理想として闘っていたことは確かなことです。

以上は、政治学者の伊藤成彦氏が雑誌「マスコミ市民」に連載中の「故宇都宮徳馬氏の日米安保条約神格化否定論を顧みる」(2010年1月号)の文章に触発され、また一部引用して書いていますが、それには故宇都宮徳馬が1957年に当時上院議員で民主党副大統領候補といわれたジョン・F・ケネディに会ったときのことが以下のように書かれています。「ボサボサ髪で折り目のつかない服を着た闊達な青年政治家がいきなり次のように言った。『私は日本にアメリカ軍隊が常時駐留していることに反対である。その理由は第一に、核兵器の時代、通常兵器をもった軍隊が現地に駐留していてもたいした戦略的な意味をもたない。第二に、現地駐兵は、そこの住民との間に良好な関係を維持することは難しく、しばしばトラブルを起こす。第三に、現地駐兵は駐留する軍隊の風紀、規律の維持が困難であり、軍幹部をしばしばスポイルする』」。

さすがケネディの指摘は鋭いです。まさにその通りのことが沖縄で起きました。もしケネディがもっと長く生きていたら、ベトナム戦争はもっと早く終わり、日米安保条約が見直されたかもしれません。

さて、以上のことを踏まえて「普天間基地」問題に戻ると、鳩山首相の「緊密で対等な日米関係を築く」ためには、単なる基地移転では済まないことが明らかです。

伊藤成彦氏は、「沖縄を含めて在日米軍基地と日本及びアジアとの平和の関係を根本的に考えることです」、さらに”米国は中国を封じ込めるつもりはない”とのオバマ大統領の発言に触れて、「日本とアジアの状況は、オバマ政権の登場によって大きく変わりつつあります。鳩山内閣はこの変化をさらに促進して、真に対等・平等な日米友好関係を創出するために、日米安保条約を日米平和条約転換する決断をするべきです」と主張しています。

日本の平和外交に関しては、主要マスコミは赤旗を除いてすべて日米安保軍事同盟を最重要視し、鳩山政権もそう明言しています。

どこまで鳩山首相が「平等な関係」を築けるか、果たして大きな決断をできるか、その平和への希求の真価が問われています。

土曜日, 9月 19, 2009

コスタリカ平和省サミット会議

「世界中の国に”平和省”が出来て何年か経って,人々は過去を振り向いて言うでしょう、「どうしてこんなに長く掛かったのだろう?」。じっさい、私たちには教育、保健厚生、経済、産業などあらゆる分野の省庁があるのに、どうして平和省がないのでしょう?平和こそこれらの問題を解決する鍵なのに」
チベットのラマ僧ジャムゴン・ミファム・リンポチェ

Sakyong RinpocheのJPG

世界各国の政府を見回して気づくことは防衛省(国防省)が必ずあることです。つまり防衛のための軍隊を統治する組織だと言ってもいいでしょう。ですから自衛隊があります。でも、残念なことにその反対、つまり平和を促進する政策をつくり実行する省庁がないのです。あらゆる政策は”力”(あるいは軍事力)がその背景にあることが前提になっていて、それが当たり前になっているのが世界の政治の現状です。

平和の概念をもっと積極的に政策として立案し、法制化し、実施する省庁のアイデアは第一次世界大戦の後からヨーロッパを中心に起こりました。現在までそれはソロモン諸島とネパールに実現され、先月コスタリカ議会は司法平和省を正式に設置する法案を承認し、コスタリカが世界で3番目の平和省のある国になりました。アメリカでは、民主党のデニス・クシニッチ下院議員が実際に現在”平和省設立法案”をオバマ政権の議会に提出しています。すでに、400数十人の議員のうち70名の議員がその議案の支持署名をしているのです。

アメリカの平和省設立運動に呼応して、国際的なネットワーク組織、「平和省グローバルアライアンス」が設立され、私たちも日本での運動組織として「平和省プロジェクト・JUMP」を2006年に立ち上げました。そして、2007年には第三回平和省地球会議が千葉来更津のアカデミアパークで開催されました。

いま、第4回平和省地球会議(グローバルアライアンスサミット会議)がここコスタリカの首都サンホセで開かれていて、私も参加しています。詳しい情報はきくちゆみのブログで毎日更新されていますので、ぜひごらん下さい。会議の模様は毎日インターネットで同時中継されていて、どなたでもチャットを使って参加できます。

木曜日, 8月 06, 2009

広島デー

今日は8月6日、64回目の広島原爆記念日です。

印象に残った言葉や文章を拾い書きしてみました。

広島のJPG

「私は、女学校二年のとき広島で被爆しました。・・私のクラスは爆心から1キロ強のこの地点(雑魚場町)で、作業中に被曝して全滅したからです。クラス38人中37人が8月20日までに死に,奇跡的に助かった1人も37歳で癌のため亡くなりました。私は病気で学校を休んだために助かりました・・。傷つき母校に逃げて来た友達は,顔が洗面器のように膨れ上がって、体や腕から焼けた皮膚が垂れ下がっていました。・・原爆は、すべてを焼き尽くしてしまう凶悪な兵器ですが,広島の場合、12〜3歳の子どもが多く殺されたことを知って頂きたいと思います。「強制建物疎開」というのがあり、全市をあげての大作業がありました。この作業の主力が中学校・女学校や国民学校高等科1、2年生の子どもたちでした。早朝から鍬やスコップを担いで,家から現地まで歩いて行ったのです。・・・この作業で死んだ子はわかっているだけで6000人余、もっと多いという説もあります。この作業で死んだ子どもということに,私は大変こだわり続けております。・・・たまたま学校を休んで助かった私は、「運の良い子」と言われました。でも私は,生き残ったことを素直には喜べないのです。私は「運が良かった」として、死んだ友は「運が悪かった」のでしょうか。自分が原爆を落としたのではないのに,原爆で生き残った人は「すまない」と言います。私はほぼ健康に生きて来ましたが、この心の辛さ,心の傷は墓場に行くまで続くと思います。もし癒えることがあるとすれば、それは核兵器を廃絶できたときだと思います。」

関千枝子(作家・元毎日新聞記者)シンポジウム・絵と詩は訴えるから『核兵器は廃絶できる』月刊マスコミ市民(2009年8月号)

「私はその日、誰ともまったく喋ることができなかったことを覚えている。一人として喋る相手がいなかった。たった一人になって歩いて行った。そのとき私はサマーキャンプにいたのだ。そのことを聞いた私は森の中に歩いて行き、2時間ほどひとりだけでいた。そのことを誰とも話すことができなかったし、みんなの反応をまったく理解できなかったのだ。自分は完全にひとりぼっちだと感じた」
その孤立が、私たちの時代の最も偉大で、最も過激な社会派思想家の一人を産むことになった。アメリカ帝国に陽が傾くとき、それはそうなるだろうし、またそうなるに違いないが、ノーム・チョムスキーの業績は生き延びるだろう。

(ノーム・チョムスキー:広島に原爆が落ちた日の回想インタビュー。チョムスキー、16歳のときの思い出)アロンダテ・ロイ著「ノーム・チョムスキーの孤独(2003/9/1)」より

「私が小さい頃、この日のために・・こんなことをする私たち家族は、この国では少数のそのまた少数でした・・原爆の惨禍のドキュメンタリーフィルムを上映しました。古い16ミリ映写機にフィルムを装填し、あの破壊された町と遺体のショッキングな、揺れて、荒い白黒映像が、無感情なナレーターの淡々とした事実の語りとともに、居間の壁いっぱいに写るのを観ていたことを今日でも思い出します。・・・若い頃、記憶が”失せない”ようにと、私の家族と友人たちはこの恐ろしい記念日を遠い場所からデモとビジルをすることで思い起こすようにしてきました。その儀式の最後には死んだ人々のために水面に紙で出来た灯籠を流すこともよくやりました。これは気ままなアメリカの夏の一夜のこととは確かに言えませんが、当時小さかった私でも、まるで原爆の被曝者たちを知ってるかのように身近に感じていました。なかでも、小太りであまり動かなかった私は、貞子と千羽鶴の話には不思議と引きつけら、また混乱させられました。・・・・しかし、今現在、ほとんど知られてもいないし、論議もされていませんが、アメリカの核装備状況は危険なほど強大です。権威ある原子力科学者ブルテンによれば、アメリカは今でも5,200の核弾頭を維持し、その一方でオバマ政権は今年だけでも核兵器の研究開発に60億ドル以上も予算を組んでいるのです。・・・来年の始めには、オバマ政権が従来の核兵器がアメリカの兵力の中核パワーを占めるという核戦略の見直し報告を完了することになっています。もし、オバマがこの4月にプラハで発表した反核声明を裏付けるのであれば、そのような兵器が使用されるシナリオを制限するような文書になるでしょう。・・・64年前の今週、日本の二つの都市を破壊し余りにも多くの人命を奪った爆弾は、今日の核兵器に比較すれば取るに足らないものだったことも知るべきです。広島に落されたリトルボーイは15キロトン。アメリカの現在の核兵器は100から300キロトンです。1945年当時の都市ではなくても、今日の大都市でも破壊できるのです。・・・考えられないような,想像もできないようなことに思えます。大げさに聞こえるかもしれません。でも、それは思いたくもない、でも知らなければならない真実です。広島と長崎の人々そして私たちの未来の子どもたちがこれを理解することを要求しています・・64年は遅すぎます・・でも、少しでも早すぎることはありません」

フリーダ・ベリガン「64回目にあたって:ノーモア核戦争/広島と長崎の思い出」(トムディスパッチ/2009年8月3日)
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フリーダ・ベリガンは、アメリカの有名な反戦平和活動家で何回も反政府活動の容疑で逮捕投獄されたフィリップ・ベリガンの娘で、彼女自身も平和活動家です。彼女の家族のように今日の広島デーを毎年反核運動の記念日としてデモやビジルをするアメリカ人は意外とたくさんいるのです。4年前、私は今日のこの日オレゴン州ポートランドでの広島デーに誘われて参加し、町をデモし反戦反核ビラを配るという経験をしました。たしかに、アメリカの小都市で、参加者もたぶん50人もいなかったかもしれません。デモの後は公園に集まって、踊ったり、歌ったり、みんなで餅つきをしました。このような広島デーの催しが毎年アメリカ中の各地で行われている事実に、私は少々驚かされました。けっしてベリガン家族は少数中の少数ではないのです。アメリカの平和活動家の層は、私たち日本人には想像できないほど奥深く厚いことを知ってもらいたいと思います。果たして、この日本で広島原爆記念日を忘れないために、そして核のない世界を祈って、人々が集まってなにかするという市町村がいくつあるでしょうか?唯一の原爆被災国の日本人として、これでいいのでしょうか?



土曜日, 1月 17, 2009

愛は新しい宗教

愛は新しい宗教

いま世界に起きているのは戦争と暴力で
暗いことばかりのように見える

でも、それと同時に、穏やかに静かに、
見えない所で、ほかのことが起きている

内なる変革が起きつつある
より高い光に導かれている人たちがいる

それは沈黙の変革だ
内から外へ
下から上へ

自分の正体をそろそろ明かそう

私は、秘密の、隠れた世界作戦の
組み込みシークレットエージェントだ

スピリチュアルな陰謀がある
私たちには、この惑星のすべての国に潜伏組織がある

私たちのことはテレビでは見ないだろう
新聞にも出てこない
ラジオでも聞かない

かっこよいことはしない
ユニフォームもない
好き勝手なカッコで人種もスタイルもない

私たちのほとんどはこっそりと働いている
世界中のあるゆる国や文化で
隠れて静かに働いている
大きい町小さい町、山々や谷、農地や村々、部族や離れた島々で

通りですれ違っても気づかないだろう
私たちはこっそりやっているから
表には出てこないし
別にだれの手柄になっても関係ない
やることをやるだけだ

ときどき通りでお互いが分かるときがある
そんなときは黙ってうなずいて、誰も分からないようにそのまま行き過ぎる

日中は当たり前の仕事をしているふりをしているが
それは表向きのことで、本当の仕事が始まるのは夜だ

私たちのことを”心の軍隊”と呼ぶ人もいる
心のパワーで新しい世界をゆっくりと造ろうとしているんだ

私たちが情熱をもって喜んで動いているのは
中央司令部からの命令があるからだ
それがスピリチュアル情報局(SIA)だ

私たちは誰も見ていないときに
秘密の愛の爆弾を落す


抱擁
音楽
写真
映画
優しい言葉
微笑み
瞑想と祈り
ダンス
社会活動
ウェブサイト
ブログ
無差別の親切

それぞれが独自の才能で独自のやり方で自分たちを表現する

「この世界の内に望む変化に、あなた自身がなりなさい」
これが私たちの心に留める一番のモットーだ

変革はそうすることのみ可能なことを知っている
私たちには海をすべて合わせたくらいのパワーがあることを
静かに心から知っている

私たちの仕事はゆっくりと慎重だ
山を造るように
ちょっと見ても分からないだろう
でも、そうやって、これから数世紀の内には
大陸プレートさえも動かすだろう

愛は21世紀の宗教だ

別に高い教育などなくてもいい
特別な知識がなくても理解できる

それは、心の知性から来て
人類すべての、時間を超越した進化の動悸の内に
埋め込まれている

この世界に望む変化にあなた自身がなる
あなた以外にそれをやる人はいない

私たちはいま募集中だ
あなたも私たちに参加するかもしれない
もうそうしているかも・・
誰でも歓迎だ・・
ドアは開いている・・
ブライアン・ピアグロシ
(著書”The Big Glow"より)

訳文責: 森田 玄

水曜日, 1月 07, 2009

イスラエルとパレスチナ

デービッド・アイクという人のことをたぶん多くの人が知っているか、あるいは聞いたことがあるでしょう。彼の”ワールドオーダー”に対する暴露についてはいろいろと意見が分かれるかもしれません。でも、昨日受け取った彼のメッセージは、パレスチナとイスラエルとの関係を考えるうえでとても参考になったばかりでなく、彼の平和への熱い想いにも感動しました。

特に、ユダヤ教の聖典である旧約聖書の引用から、はるか昔に遡るイスラエルの宗教的排他思想および選民思想を理解せずにこのガザの悲劇を理解することはできないことは卓越な指摘です。

デービッド・アイクは、影の世界支配パワーであるロスチャイルド帝国の真実を広く暴いていますが、その金融世界への影響力を阿部芳裕さんが素晴らしい本にまとめてくれました。「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」という本で、現在ベストセラーになっているそうです。


アイクのニュースレターの抄訳です。

   *************************

デービッド・アイクのニュースレター、2009年1月4日

「イスラエルについての真実を語る時」

GazaのJPG

アメリカの対外援助の3分の1がイスラエルへのものだ。イスラエルは世界人口に占める割合はわずか0.001%に過ぎず、しかも世界最高の個人所得の国のひとつだ。これには、企業と個人からの私的援助は含まれていない。

2007年の統計によれば、アメリカ政府は裕福なイスラエルに毎日680万ドル以上の援助を与えた。一方、ガザ地域とウエストバンク(西岸地区)の悲惨なパレスチナ人たちには、たった30万ドルだ。

アメリカのイスラエルへの軍事援助は2007年には25%以上も増加し、年間30億ドルにも達している・・しかも、この額は10年間の保証つきだ。これとその他の援助によって、イスラエルは第二次大戦以降アメリカの最大の軍事援助を受ける国になった。

また、アメリカはイスラエルの戦闘機や兵器や軍事技術の最大供給国だ。その結果、イスラエルはアメリカ空軍を除けば世界最大のF-16戦闘機編隊を保有している。

アメリカはなぜこんなことをするのか?それはロスチャイルド家がイスラエルとアメリカの政治体制を支配しているからだ。この二つを結ぶネットワークをシオニズムと呼ぶ。これはロスチャイルドが造ったもので,イスラエル国家自身がそうだ。

シオニスト集団のパワーはイスラエル、アメリカ、ヨーロッパ以遠にまで及ぶが、遊び場のいじめっ子のように、今でもガザの人々のような弱い者たちもいじめている。

これを書いている時点で430人のパレスチナ人の男、女、子どもが殺され、2000人以上が負傷している。彼らは無防備の無実の人たちを無差別に爆撃しているのだ。なんと勇敢なイスラエルの男どもよ。彼らのヤウエの神もさぞ誇りに思うだろう。

「お前たちの神がこれらの民をお前たちに与え、それをお前たちが征服するときは、彼らを徹底的に破壊するのだ。彼らを相手にしてはならない。憐れみも掛けてはいけない」 
                
                       (旧約聖書)申命記 7章1−4

私たちが今ガザで目撃していることは、そこでもまたレバノンでも、これまで何回も繰り返されて来たことで、旧約聖書にある殺戮だ。冷酷で、計算され、無情の虐殺だ。

「そうして彼らは1万2千の兵士をヤベッシュ・ギリアッドに送り、女子どもも含め、そこの住民を皆殺しにしろと命令した。『これがお前たちがやることだ』彼らは言った。『すべての男たちと処女でないすべての女たちを殺せ』」

                 (旧約聖書)士師記 21章10−24

「それから私は神が他の男たちに言うのを聞いた、『町まで彼について行け。そして額に印が無い者たちはすべて殺すのだ。情け容赦するな。皆殺しにするのだ・・年寄り、女子供もすべてだ。しかし、印ある者には触るな。この寺院からお前たちの仕事を始めよ」

「彼らはまず70人の指導者たちを殺した。『寺院を汚せ!』神が命令した。『庭を死体で埋め尽くせ。さあ行け!』そうして彼らは町中に入って行き、言われた通りのことをした」

                  (旧約聖書)エゼキエル書 9章5−7

旧約聖書にある血に飢えた”神”と、イスラエルを支配している無慈悲、無情の人工知能がやっていることの共通点を数えれば際限がない。それこそ、ロスチャイルド家の生物ロボットたちの仕業で、魂もなく、同情心も、やったことに対する憐れみもパソコンほどにもない。

イスラエル軍がガザでやっていることを、イスラエルとアメリカ(供にロスチャイルドの道具だ)以外のイランや他の国がやったらどうなるか想像してみよう。世界中から非難の矢を受けるだろう。イスラエルとアメリカは勿論のこと、国連安全保障委員会の決議が通り、経済制裁や”無実の人々”を救うための軍事介入もあるだろう。

しかし、イスラエルがやると、私たちには、”イスラエルの立場を理解して”虚しい休戦停止や暴力非難の声を上げるだけで、まもなく大統領に就任する”チェンジ”のオバマの沈黙しかないのだ。他の人たちが見ているのはほんの一部に過ぎない。なぜなら、イスラエルは完全にロスチャイルドが牛耳っている国だ。だから他の国の同じルールが通じない。元イスラエル首相のアリエル・シャロンはこう言っている:

「イスラエルには他の人間たちを裁く権利がある。しかし、ユダヤ人とイスラエル国家を裁く権利は誰にも無い」

そしてゴルダ・メイヤー元首相は同じシオニストの傲慢さをこう漏らしている:

「この国は神自身の約束を果たすためにある。その正当性を問うこと自体馬鹿馬鹿しい」

ユダヤ人の“ホームベース”は、最初からロスチャイルドの領土にある。それは同族結婚で世界にはりめぐされたイルミナティと知られる秘密結社のネットワークで組織されている。

2006年のイスラエル軍によるレバノン攻撃の際、イスラエルの作家のバリー・チャミッシュが、エヴェリン・ロスチャイルドの孫と会った時のことを語っている。

チャミッシュは、レバノンとの”戦争の成果”を享受していたのはたった7家族だけだったことを知ったと言う。そのロスチャイルドの孫は、「ロスチャイルドが自分の道具としてイスラエルを造ったんだ。それでますます富を増し、支配力を得るようになった。それを破壊させることなどさせない」と語った。

ロスチャイルドは初期のヨーロッパからのイスラエル入植者たちの資金を援助する一方で、ドイツではユダヤ人や他の人たちを恐ろしい目に遭わせる裏工作をしていた。そして、それを理由に、ユダヤ人たちを飼いならした家畜のように使ってパレスチナに於ける彼らの長年の目標であるロスチャイルドーイルミナティ拠点を構築した。

彼らはその計画を“シオニズム”と呼んだ。この言葉はユダヤ人と同義語のようによく用いられているが、それは実際にはロスチャイルド家によって作られ宣伝されている政治的運動であり、それには多くのユダヤ人たちが反対している。

イスラエルのいじめっ子たちはいつも他のテロ活動を非難しているが、彼らの国家そのものは、イルガンやスターン・ギャングというような最もグロテスクな組織のテロ活動によって、作られたものだ。彼らが爆撃とテロ活動でイスラエルを産んだのだ。

これらのテロ集団のリーダーには、メナヘム・ベギン、ヤツァーク・シャミール、アリエル・シャロンといった殺人者たちがいる。かれらはイスラエルの首相になって、厚かましくもアラブのテロを非難したのだ。そして今日に到るまで、その殺人者たちはパレスチナ人を皆殺しにするゴールに向かって進んでいる。


ロスチャイルドに支配されたシオニストのテロリストたちが、イスラエル国家を爆撃して1948年に誕生させて以降、80万人と言われるパレスチナ人が自国から逃れて避難民となった。彼らの子孫たちは400万人と言われている。

そして、世界はただ傍観していた・・いまのように・・なぜなら、イスラエルの思う通りだからだ。公正とか公平、誠実、憐れみなど通用しない。

その目的は常にパレスチナ人を順々と破滅させていくことだった。それはイスラエルが出来るはるか前からのことだ。ロスチャイルドに支配されたイギリス政府がパレスチナにユダヤ人国家を建設することを支持した1917年のバルフォー宣言では、「現存するパレスチナの非ユダヤ系人民の市民権・信教の自由は決して阻害されない」と書かれていた。

しかし、ロスチャイルドの仲間のチャイム・ワイズマンはその後こう言った。「アラブ人たちの質問についてだが・・イギリス人たちはそこには何十万の黒人がいると我々に言ったが、そんなことは些細なことだ」確かにそれ以降どうでもいいことになっている。彼らを消し去るゴールに今ほど近い時はないからだ。

イスラエルの最初の首相で、これまたテロリストのデーヴィッド・ベン・グリオンは仲間内ではこの事実を隠すことはなかった。イツァーク・ラビン元イスラエル首相は、1979年10月23日のニューヨークタイムズの無検閲バージョンの追想記でこう言っている:

「我々は外で散歩していた。ベン・グリオンも一緒だ。アロンは質問を繰り返した・・パレスチナ人をどうするべきでしょう?ベン・グリオンは手の仕草で答えた『追い出んだ』」

今起きているガザのパレスチナ人に対する爆撃作戦はまさにその目的の最終段階だ。彼らはパレスチナ人たちをガザ地区(幅5km長さ40kmの地域)にとじ込めている。それは巨大な強制収容所のようなものだ。そこを出入りするすべての人間、救援食料、医療品やほかの必要物資を彼らが支配している。

イスラエルが国境検問所を閉じたら、それまでだ。パレスチナ人は閉じ込められて、ロスチャイルドの下でテレアビブ政府と軍を支配する冷酷非道な輩たちの憐れみを乞うしかない。そして、今やその国境検問所も閉鎖され、人道的支援を入れるように呼びかけているのにもかかわらず、イスラエルがガザをめちゃくちゃに爆撃している。

イスラエル政府にはそういった声を聞こえないのだと思う。なぜなら、彼らのコンピュータ脳は”人道的”とか、そのための”援助”という言葉を識別できないからだ。ただし、”アメリカ政府からイスラエルへの”とあれば別だが。そうすればはっきり分かる。

最近あるジャーナリストがガザの状況をこう伝えている:

「イスラエルは3年にもなる包囲でガザを棺桶同様にした。そのお陰で、サハラ以南のアフリカ地域に劣らない栄養不良をもたらし、下水は通りに垂れ流れで海を汚染し、集団懲罰につぐ集団懲罰で家々は今だにブルドーザーで潰されている。男、女、子どもが今でも狙撃され殺される。子どもたちは衝撃音で聴力を失い、その多くが心的外傷ストレス障害(PTSD)になっている。その大半は”殉教者”になる以外何の希望も無い」

人々をそこまで無慈悲に扱うことがどうやってできるのか?その質問には、過激派シオニストが本当に自分たちを神の選民だと信じていること,従ってパレスチナ人は家畜以下だと考えていることを理解しないと答えられない。

イスラエル元首相でテロリストのメナヘム・ベギンはイスラエル国会での演説でパレスチナ人を”二本足で歩く獣”と表現した。別の元首相でテロリストのイツァーク・シャミールは1988年にイスラエルの入植者たちに「パレスチナ人たちは『バッタのように、石と壁に頭をぶつけられて潰されるだろう』と語った。

元首相でテロリストのアリエル・シャロンは、外務大臣だった1998年当時にその計画はパレスチナ人たちに対するものだということを明らかにした。

「国民にはっきりと勇気をもって時代とともに忘れかけているいくつかの事実を示すことがイスラエルの指導者たちの責務だ。その最初のものは、アラブ人たちを立ち退かせ、彼らの土地を没収しないかぎり、シオニズムも植民地化もユダヤ人国家も無いことだ」

その計画とは、貧困と飢えと戦争を使ってパレスチナ人たちを殺し、追い出して、シオニストたちの領土を拡大して”偉大なるイスラエル”を造ることだ。その計画が着々と今進んでいる。
ブッシュ政権はこの8年間”ネオコン”というそれ自体アメリカ/イスラエル二重国籍者とシオニストたちが支配する組織によって支配されてきた。それには、ポール・ウォルフォウィッツ、リチャード・パール、ドウブ・ザッカイム、ウィリアム・クリストル、ロバート・ケイガン、エリオット・アブラムズ、ダグラス・フェイス、ジョン・ボルトン、ロバート・ズーリック、ディック・チェイニー、ドナルド・ラムズフェルドなどがいる。ネオコンのゴッドファーザーはドイツ生まれユダヤ人”哲学者”の故レオ・ストラウスだ。彼は国民は敬虔なエリートたちによって統治されるべきだと信じていた。

しかし、シオニスト支配の時代も確かに終わっている。なぜなら”ミスター・チェンジ”が”権力の座”にもうすぐ座るからだ。そうであって欲しいものなのだが。バラク・オバマは、ラーム・エマニュエルをホワイトハウス首席補佐官にしたように彼の新政権をシオニストで固めている。

エマニュエルの父、ベンジャミンは前述したパレスチナのイルグンというテロ集団のメンバーだった。だから、オバマ政権がイスラエル/パレスチナ政策で”公平”でバランスある立場をとることを私たちは明らかに期待できる。オバマがガザ爆撃に沈黙しているわけである。

オバマ政府は隷属的にイスラエル支持になるだろう。なぜなら、彼はその大統領席を守るためにはアメリカの圧倒的なシオニストロビーの力が必要だからだ。彼の副大統領のジョー・バイデンは長年のイスラエルのカバン持ちだ。彼はイスラエルのテレビで、「私はシオニストです・・ユダヤ人でなくてもシオニストになれます」と言っている。ヒラリー・クリントン国務長官もイスラエルの手下だ。もしイランが神の選んだ国を核攻撃したらイランを必ず消滅させると言っている。

もしイスラエルがイランを核攻撃したらイスラエルを消滅させると彼女は言うだろうか?あり得ない。

パレスチナ人たちにはチャンスはあり得なかった。なぜなら常に不利な立場に置かされ、ゲームは不正に操作されてきたからだ。第一次世界大戦当時、ロスチャイルドに支配されたイギリス政府はパレスチナのアラブ人たちに、もしオットーマン・トルコと戦ってパレスチナと他の土地から追い出したらパレスチナの独立を褒美としてあげようと言った。

パレスチナのアラブ人たちは同意し、トーマス・エドワード・ローレンス大尉”アラビアのロレンス”によってイギリスからの支援を得てオットーマン帝国を敗退させた。しかし、褒美は独立ではなかった。それは最初にイギリスの委任統治であり、そしてその後のシオニスト支配のイスラエルの占領だった。

ローレンスが後に認めているように、アラブ人たちは騙されたわけだ。そしてそれからずっと騙されている。あの”ロードマップ”や”平和交渉”は常に無意味に終わるようになっているのだ。それらは現状維持のためのもので、やがてはパレスチナ人たちを基本的にすべていなくさせるまでの口実だ。

イスラエルは、ガザ”自治政府”を公式に支配しているパレスチナ人組織ハマス による攻撃の”報復”として人々を殺していると常に言う。しかし、支配とは名ばかりで、実際はイスラエルがガザに出入りする物や人をすべて決めているのだ。

ハマスの戦闘員はこれまでのところ旧式なロケットを発射して4人殺した。確かに遺憾なことだし、あってはならないことだ。ハマスを弁護する気持ちは無い。それはまた同じ独裁的存在だ。しかし、自分自身にこう問いかけてみるといい。ほぼ60年間に渡る抑圧と迫害の後に、しかも世界が何もしない今のパレスチナ人たちがいる状況に、あなた自身が置かれたらどうするか?

不正を除いたら、その不正への暴力的応酬の動機を除くことになる。惨めな境遇を受け入れるか、戦うかという場に人を置けば、誰かは必ず後者を選ぶ。

根本的な原因である”不正”に立ち向かう代わりに、イスラエルは数日間で最新技術を用いた爆撃で応酬し、何百人を殺し何千人を負傷させた。その内の少なくとも90%はロケット攻撃とは何の関係もない男、女と子どもたちだ。2007年には、一人のイスラエル人に対して25人のパレスチナ人が殺された。それは単なる”自己防衛”ではすまない。

パレスチナ人たちへのこの残虐行為は、シオニストのテロ組織がイスラエル国家保存のために暴力的作戦を始めて以来続いているが、その継続している凶悪行為は”反ユダヤ主義”のレッテルを貼られるという恐れによって抑えられている。

ロスチャイルド帝国は、名誉毀損防止組合(ADL)といった多くの”反差別”組織のネットワークを大々的に造って来た。そうすることで、アメリカやそれ以外でイスラエルやその支配するネットワークを明らかにしたり非難する者たちは誰でも”反ユダヤ”とか”人種差別主義者”と言って決めつけて来た。

政治家たち(わずかな者を除いてすべて脅かされ、あるいは報酬を受けて黙らされている)、大学教授たち、私のような人たち、そして何かの社会的存在の人たちは、イスラエルのことやたまたまユダヤ人である人のことを暴露すると即座にADLから糾弾され、ロボット”左翼”のロボット過激派からの支援を得て中傷されてしまう。

自分たちを選民だと主張し,その上他を差別主義と非難するという皮肉には驚き呆れるばかりだ。

ユダヤ人の中には優れたノーマン・フィンケルシュタインのような専横に楯突く人がいるが、”自己嫌悪者”と言われ、その結果、職も失い、生活できなくなるケースが普通だ。ロスチャイルドに比べれば、どの独裁者も顔負けだ。

自分たちのことが怖いからといって、パレスチナ人たちのことを見過ごすことはできないし、するべきではない。一体我々は何だ、ネズミか?

これは人種差別ではない。これはファシズムだ。何もできない悲劇の人々に対する日ごとの殺戮だ。私が言うことにADLや、プロパガンダを繰り返す青臭い連中のような“左翼派”がどう思おうが関係ない。

言わなければいけないことがあるから、誰かが言ったまでのことだ。

ところで、シオニストたちの計画は、イルミナティのファミリーと結託したはるかに大きな世界計画の一部であるが、それを進めている連中は一般のユダヤ人のことなどどうでもいいと思っている。その大きな目標の前には、彼らは単なる使い捨てに過ぎない。

イスラエルの最初の首相でテロリストのデービッド・ベン・グリオンはこう言った。

「もし、ドイツにいる子どもたちをイギリスに移すことで全員を救うことができるが、イスラエルに移すにはその半分しか救えないと知ったら、私は後者を選ぶ。なぜなら、私たちの前にあるのはこれらの子どもたちの数だけでない。イスラエル国民の歴史的報いがあるからだ」

こんなことを言うとは、なんという病んだ心だ?そういう者が1948年からイスラエルを治めている。

私たちは、ユダヤとか非ユダヤとかイスラムといった馬鹿馬鹿しい、子どもじみた呼び名を捨て、あらゆる人々への平和と公正の名の下に一緒になる必要がある。ユダヤ人の不正とかパレスチナ人の不正があるのではない。ただ不正があるのみだ。

ある人に公正で、他には不正であれば、それは誰にとっても公正ではあり得ない。すべての人にとって適用できないのなら、そんな公正など意味がない。そして、世界が沈黙を続け、見て見ぬ振りをしているかぎり、それがパレスチナ人たちに適用されることは決してないだろう。
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原文:David Icke Newsletter

日曜日, 12月 14, 2008

僕はセイウチに会った

12月8日は、太平洋戦争の開戦記念日ですけれど、また、ビートルズのジョン・レノンの命日でもありますね。

38年前の1969年、そのころはベトナム戦争まっただ中で、ちょうど今のイラク・アフガン戦争と同じような背景でした。ジョンとヨーコは”ピースベッドイン”という世間を賑わすパーフォマンスで彼ら特流の平和活動をやっていました。

ある日、ジェリー・レビタンという名の14歳の男の子が、ちょうど”ピースイン”中のジョン・レノンとヨーコ・オノが泊まっているモントリオールのルームに忍び込みました。そして、彼らの会話をもとにつくられた短編アニメ映画「僕はセイウチに会った」は2008年度アカデミー賞のベスト短編アニメにノミネートされ、マンハッタン短編映画フェスティバルでは「最優秀アニメ賞」を獲得したのです。

以下は、その短編アニメ「I Met the Walrus」(僕はセイウチに会った)と訳です。もちろんこれは1967年にジョンが作曲した”I am the Walrus"にちなんでいます。

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1969年、14歳のジェリー・レビタンはテープレコーダーを持ってジョン・レノンをインタビューしようと、泊まっているホテルの部屋に忍び込んだ。

ジェリー:ジョン、あのー、聴かせて欲しいんですけど。あなたとアメリカの関係とか、アメリカへの入国問題について、どうなっているんですか?

ジョン:たくさんの人が僕がアメリカに来ることを良く思っていないんだ。僕がなにか暴力的な革命でも起こすと思っているようだが、そんなことはするはずがない。それに、平和運動もやって欲しくないようだ。平和運動は大きくなっているからね。戦争はビッグビジネスだよ。だから彼らは戦争が大好きだ。なんといっても戦争で彼らは太って喜ぶからね。僕は反戦だから、いつも蚊帳の外に置かれるのさ。でも、そのうち大丈夫になるよ。彼ら自身が平和に反対だって認めてるようなもんだからね。

ジェリー:ええと。僕たち若ものが何か手伝えることがありますか?

ジョン:自分自身のことをしっかりやってくれれば、それが僕を助けることになるんだよ。
戦闘的な革命家たちが言ってる革命の一つでも、それでどうなったか訊いてみるがいい。ロシアでもフランスでもどこでも同じさ。彼らがやることは破壊して、それをまた建てる。それを建てた人間たちがそれにしがみついて、支配者層になるんだ。君たちだって数年経てばその支配者層だ。部屋にいていろいろな機械があれば便利で楽だし、それをわざわざ壊すこともなくなる。大事なことは反抗することだよ。でも非暴力でだ。暴力が暴力を生む事は知っているだろう。やればやられるだけの話だ。それが宇宙の法則だよ。彼らには兵器もあるし、金もある。暴力でどう戦うかを知っているさ。なにしろ、何千年もそうやって僕らを抑え込んで来たんだからね。彼らが知らない唯一のものは非暴力、それとユーモアさ。
平和を広めるにはたくさんのやり方がある。平和のためだったら何でもやるんだよ。平和のためのオシッコだっていい。平和のためのスマイルだっていい。平和のために学校行くのも、また行かないのもいい。なんでもいいから平和のためにやるんだ。
人々次第だ。あいつらがこうしてるんだとか、われわれを戦争に巻き込もうとしてるとか言って、政府の所為には出来ない。僕らがそうさせてるんだよ。もし本当に変えようと思ったら出来るんだ。僕らに出来るんだよ。

ジェリー:ポールやリンゴ、ジョージはどうなんですか?

ジョン:僕ら4人はみなそれぞれの道を行ってるんだ。ジョージには彼自身の生き方があって、そのままに生きている。
通りに出て平和をよこせと叫んで、仲間たちをやっつけるなんてのはよくない。
いいかい、目を覚ます事だよ。でも非暴力でなければいけないんだ。
それはなかなか難しいんだ。なぜなら、僕らは内側では暴力的だからださ。誰でも心の奥にヒットラーがいる。誰でもこころの奥にキリストがいる。だからさ、自分のちょっとでもいいなあと思うところをやっていくんだよ。

ジェリー:あの、新聞で読んだんですが、ジョージは素晴らしいギタリストだなんて皆感じてるようだけど、僕はちょっと違うなあという感じなんです。どうも外れてるんじゃないかと。ビートルズは神のような存在で、彼はいまでもそのシンボルなんですが。でも、学校でどんなバンドが好きかいと訊くと、ビージーズだなんて言うんです。それで、どうしてビートルズじゃないんだい。かれらはすごいじゃないか、と言うと、みんなは、例えば、マリワナ容疑とかヒッピーだとかアメリカから追われて、汚いとか言うんだ。

ジョン:ああ、堅物のださい連中のようだね。パパとママの袖の下から出たばっかりなんだよ。

ジェリー:そうですね。かれらはロボットみたいです。あなたの曲をずっと聴いていて、なにかメッセージがあるんだと感じるんです。

ジョン:ミュージックは、なんでもどんなレベルでもそこにメッセージがあるんだよ。君がどのレベルで感じているにしてもだ、僕がそれを書いて歌っているときにはそれを感じていたんだ。でも、自分で書いて、録音して、演奏した曲をしばらく聴かないでいて、数ヶ月たって、寝転がっているときに、そんなときにビートルズのアルバムを聴くんだ。なるべく客観的にだ。すると、それはあらゆることについて言ってるんだと分かるんだよ。
うん、それはイギリスのこと。USSRのこと。無のこと。USAのことだ。そこに聞こえるすべてがある。分かるかい、すべてがそこにあるんだ。ちょうど花と同じだ。そこにすべてある。あるがままだ。じっと見ていればやがて答えがすべてそこにあることが分かる。音楽も同じさ。

(大きな箱の鍵かい?知らないねえ。どこにあるんだか・・・)

月曜日, 11月 17, 2008

YES WE CAN

来年1月20日にアメリカ合衆国大統領に就任するバラク・オバマが、果たして全世界が期待するような光をすべての存在に照らすメッセンジャー、指導者になるのか、あるいは、巷で噂されているようなブッシュの二の舞になるのか、今の時点ではわかりません。

でも、これだけは言えます。あの暗黒時代の始まりだった2001年9月11日以来、この7年間で、世界にこれほど希望と勇気を与えてくれた人物はありませんでした。まさしく、暗黒の中に差し込んだ輝く光です。

そして、じつはその光を絶やさず、大きな灯明にするのは、オバマではありません。私たち地球人類すべてに掛かっているのだと思います。もうシニカルに無関心になっている時期は終わりました。これからは、すべての人々がそれぞれの領域で関わっていく時代です。

そうです、素直に新しい世界のリーダーの出現を祝おうではありませんか。

http://mediasense.com/Yes-We-Can/index2.htm

日曜日, 8月 10, 2008

非・暴力と非暴力

Jean de Dieu BasaboseのJPG

昨年の9月、千葉で行われた平和省地球会議にルワンダ代表として来日したジョーン・ドゥ・デュー・バスボーゼさんから、今月発刊した”Shalom"(平和)というニュースレターが送られてきました。ご存知の方も多いでしょうが、ルワンダは多数の犠牲者を出した内戦を経験してきた中央アフリカの国です。そのニュースレターに非暴力についての素晴らしい短い論文があったのでここに紹介します。"Shalom"(英文)はここで見られます。

「生き方としての非暴力」 ジェフ・ハリス

私は、非・暴力と非暴力との重要な違いについて学びました。それは政治学といった専門分野から、思うに、平和学を区別する違いです。

非・暴力は、暴力の反対で、暴力的手段を用いないということです。体罰のかわりに、親がこどもを部屋にとじ込めたり、教師がこどもに清書させることです。親や教師の目的は、こどもに勝つことであり、こどもに負けさせることです(そして多分、体罰を避けるために別のやり方することです)。

非暴力は暴力の不在というだけではありません。ガンジーの言うサンスクリット語の”アヒムサ”は、暴力の不在だけではなく、その反対の意味を積極的に強調しています。ガンジーとマーティン・ルーサー・キングにとっては、非暴力とは人間に対する極めて肯定的な態度であり、それには争いの相手も含まれ、敵を傷つけようとする考え方を捨て、愛の態度で向かうようにと諭しています。かれらはこれをアガペ(無償の愛)、ギリシャ語の精神的な愛だと言っています。アガペから出る行動がサティアグラハ(無抵抗不服従運動)であり、三つの主な原則があります:人への尊敬、強制のかわりに説得の強調、これらの目的のために使われる手段とその目的との一貫性です。

非・暴力(敵を打ち負かす他の手段として、暴力にかわるもの)と非暴力(愛に基き、相手を尊重し、打ち負かす意図をもたないもの)との違いは非常に重要です。これは大きな課題であり、非・暴力を用いることをさらに超えるものです。ガンジーとキングにとって、このような新しい発想に到るまでには、精神的な支えが極めて重要でした。

(ジェフ・ハリスは南アフリカ、クワズル・ナタル大学の紛争解決と平和学プログラム主任教授。サハラ砂漠以南の"Achieving Security:開発国の軍隊に代わる効率良い解決と軍事紛争からの回復"の編集者。)