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■開業つれづれ:「研修医の農作業「待った」=厚労省「医療に該当せず」-大分大、中止へ」

地域医療研修として

>研修医に行っていた農家や旅館での研修

>1人が1週間、九重町の農家で搾乳や苗代づくり、ラベンダーの植え替え作業などを体験。

>もう1人も5月に2週間程度、温泉旅館に泊まり込んで接客や配膳(はいぜん)、風呂掃除をしたり、自然保護施設での活動を経験したりした。





まあ、普通の感覚では

これで医師の研修になる方が

おかしいと思います。



>既に研修した2人には別の医療機関で再研修

…ご愁傷様です。






研修医の農作業「待った」=厚労省「医療に該当せず」-大分大、中止へ

時事ドットコム 2010/05/29-09:08

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010052900078


 大分県九重町の町立飯田高原診療所が大分大学付属病院から受け入れた

研修医に行っていた農家や旅館での研修

について、

厚生労働省が「内容が研修目標に当てはまらない」

として、中止を指示したことが29日、分かった。

これを受け、大分大は研修を取りやめ

るとともに、

既に研修した2人には別の医療機関で再研修

させる方針を決めた。
 飯田高原診療所は今年度、大分大付属病院の研修医4人を受け入れる予定だった。4月にはこのうち1人が1週間、九重町の農家で搾乳や苗代づくり、ラベンダーの植え替え作業などを体験。もう1人も5月に2週間程度、温泉旅館に泊まり込んで接客や配膳(はいぜん)、風呂掃除をしたり、自然保護施設での活動を経験したりした。
 野瀬善明所長は「医師が患者の心情を理解できないと信頼関係は生まれない。地域の人と触れ合うことで、人間性を磨く機会になる」と研修の狙いを説明する。
 これに対し、厚労省医事課は同省局長通知「臨床研修の到達目標」で規定した

「地域医療」に該当しないと判断。

28日に九州厚生局を通じて大学側に中止を求めた。







だんだんおかしなことになってきましたが、

単純に地域医療研修が

”地域に医師をリクルートする場”

に変化してきているのを

物語っています。










逆にこれが認められていたら

医師研修って何なんだ?

ということ。









福島医大でも、

福島学なんか

やっている場合じゃないですよ(1)。






志を世界に向けて、

というのは今の医師にはダメで、

とにかく地元の、

それもかなりへき地に定着させる、

というのが国と地域の目標です。




なんて矮小な目標なんでしょう。






それからしたら、

厚労省が

「農作業や旅館業務は医師研修じゃない」

という当たり前の判断ですら

斬新に思えてきます。

情けない話ではありますが。








(1)医学関係者を失笑の渦に巻き込んだ「福島学」。
福島医大では必須だそうです。これで落第する可能性がある、ということです。

■必須「福島学」…ネタじゃないのか(笑)!! 「福島医大が必修科目に「福島学」」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-494.html















関連記事

■開業つれづれ:グーグル病 「ネット検索で「重病だ」と思い込む 「グーグル症」患者が医者困らせる」

ネットで見たんですが、

という話を切り出す患者さんは

多くいます。




プリントアウトを持参したり、

この前はiPhoneで

説明していた患者さんもいました。



情報を得ることは悪いことではありませんが、

時として、

不十分だったり誤った情報を

ネットで拾ってくると

患者さんの思い込みの修正に

大変な時間がかかることがあります。














ネット検索で「重病だ」と思い込む 「グーグル症」患者が医者困らせる

J-CASTニュース 2010/5/29 10:00

http://www.j-cast.com/2010/05/29067075.html?p=all

体調が悪いと感じた人が、思いついたキーワードを使ってインターネットで症状を検索した結果、誤った自己診断をしてしまう――。検索エンジン「グーグル」の名を冠した、このような

「グーグル症」

にかかる人が増えているという。

勝手に「自分は重病だ」と思い込む。

医師の診察を受けても「ネットで調べた治療方法と違う」と信用しない。

こうした「素人判断」はかえって症状を悪化させる方向に導きかねない。医師にとっては、自分の診断や治療法の有効性を患者に納得させる必要もあるという。

深刻な病名が出てくると「これだ」

米サウスタウンスター紙(電子版)は2010年5月16日、「増加するグーグル症」という記事を掲載した。

グーグル症(英文「Google-itis」)

とは記事中に登場する医師による造語。自分の病状を知ろうとネットで検索した結果、サイトに書かれている治療法を鵜呑みにしたり、深刻な病名が出てくると「これだ」と思い込んでしたりする「症状」だ。

記事中の医師は、例えば患者の首のリンパ腺部分が腫れていると、まずウイルスや感染症を疑うという。だがキーワードで検索すると、リンパ腫や白血病と言った重病も出てくる。これらはいわば「最悪のシナリオ」なのだが、それでも「自分がこの病気だったら」と不安に駆られて、医師が正しい診断を下しても納得せず別の検査を求める患者もいるようだ。

日本語で「首、リンパ腺、腫れ」と入力して検索してみると、当てはまる症状を解説するサイトがいくつも出てきた。中には「悪性リンパ腫」「リンパ節結核」という病名もあり、「自分はこの病気では」と自己判断してしまう人がいるかもしれない。

ライブドアブログでは「グーグル症」について、議論があった。「症状を調べて最悪を想定して医者に行くのはなにも悪いことじゃない」との意見がある一方で、

中途半端に知識あると自己診断しちゃうんだよね

「医者も大変だな。

ネットで得たにわか知識で自分の命を診断しようとするやつがいる時代

じゃ」など、ネット検索だけに頼るのは危ないという見方もある。

「ネットと違う治療法だから治らない」

日本でも「グーグル症」は見られるようだ。ある大学病院に勤務する耳鼻科医に聞くと、診察を受ける前にネットで「自己診断」する患者は珍しくないという。声枯れに悩む中高年の患者がネットで調べた後に病院を訪れ、「喉頭がんではないでしょうか」と切り出してきたり、

「私がネットで調べた治療法と違うから、治るのが遅いんじゃないですか」

と文句を言われたりというのはよくあるそうだ。

顔面神経マヒで苦しむ子どもを連れてきた母親も、この耳鼻科医にかかる前に病状や対処法をネットで調べていた。さらに母親は、ネットを介して別の医師に相談していたという。だが、母親から医師に対しての病状説明が不十分、不正確だった。医師からはメールで対処法のアドバイスがあったものの、「一度専門医に診せてください」と書かれていたという。

母親は、そのアドバイス内容と実際に診察した耳鼻科医の治療法が少し異なるのを見て、「違うやり方のようですが大丈夫ですか」と不安な様子を見せた。

「心配だったのか3、4日連続で病院に来られました」

と耳鼻科医は振り返る。

「グーグル症」に有効な対応策はあるのか。この耳鼻科医の場合、

「医学の本や論文を見せて、自分の治療法が正確で経験に基づいたものだと丁寧に説明しました」。

患者の不安を取り除くことが何より必要だと考えているという。耳鼻科医自身は、患者がネットで自分の病気の情報を集めるのは悪いとは思っていない。「しかし、

自己判断で決め付けるのは危険。

ネット検索に時間を費やすなら、

早く医師の診察を受けて適切に処置してもらうことを勧めます」






こちらが原文です。

'Google-itis'

です。






Doctors see more cases of 'Google-itis'

Patients surf their symptoms, self diagnosing


May 16, 2010

http://www.southtownstar.com/lifestyles/2273834,051610googleitis.article


BY MAURA POSSLEY
It was a Friday night and Dr. James Valek had clocked out for the day. But the doctor knows better than to think his day is ever done. In the stands at his daughter's basketball game, his cell phone chirped.

Calling was a new mother, frantic after spotting an odd mark on her baby daughter. An online search had the woman convinced her baby had the measles.

"At halftime, I ran over there," recalled the doctor, who practices in Chicago's Mount Greenwood community. "And the kid had a pimple."

More patients every day - at their office, on their lunch breaks, late at night - are searching the Internet to diagnose every oddity and symptom they find.

But doctors here say the wealth of information doesn't necessarily help the health outcomes in their lives.

"This was a well-educated person who was just worrying herself silly," said Valek of his house call. "The problem is, is the information correct? How people sort through whether that information is truly reliable - that's the difficulty."

Cure with a click of a button

Southland doctors agreed the Internet has transformed the way many patients approach their health care.

As more patients arrive in exam rooms carrying printouts of information they found online, the medical community has taken notice.

Some of the country's most reputable medical institutions and organizations, including the Mayo Clinic and the U.S. Centers for Disease Control, operate sites that the average person can look to for help diagnosing an ailment.

One advantage the Internet has that a doctor's office doesn't - it's always on call.

"You turn to the Internet because that's what you know and it's easy and it's quick," said Flossmoor mother Traci Dominy about caring for her 2-year-old son, Chase. "Whenever you go see the doctor, you have a million questions, but then you forget everything you wanted to ask."

And aside from your monthly service bill, surfing your symptoms comes without a doctor's office co-pay or other charges not covered by insurance.

"I don't use it to diagnose," Evergreen Park mother Ellen Chesley said. "If the doctor gives a diagnosis, I will certainly see what more info I can find out about it."

'Google-itis'

The increased numbers of patients self-diagnosing online has led to more cases of what Dr. Prashant Deshpande calls "Google-itis" - when healthy people excessively type symptoms into the Google search engine.

Des hpande, of Southwest Pediatrics in Palos Park, says what this practice does best is increase paranoia. Search engines are better at pointing a patient toward rare diseases, when it's more likely they're suffering from something more commonplace, he said.

When Deshpande may see a patient with a swollen lymph gland in their neck, he first assumes it's been caused by a virus or a strep infection.

"If you go online and type in 'neck lymph swelling,' there will also be sites that will tell you about lymphoma, leukemia," the pediatrician said.

That can lead to patients demanding extra testing, as they worry of rare conditions they read about online but which their doctor has discounted in their particular health scenario, Deshpande said.

This can be particularly dangerous given the immense amount of information - including false or misleading information - online, doctors said.

"It provides you with a lot of 'what ifs' and what could happen," said Dominy, the Flossmoor mom. "Your mind kind of starts to wonder about worst-case scenarios. But chances are it's not."

It's the reason Valek now has a computer in his exam rooms - to search along with his patients and discount their fears.

"I'm not looking for a relationship where the patient accepts my word as the gospel truth," he said. "I just feel the Internet brings so much misinformation to the (exam) room that we have to fight through all that before we can get to the problem at hand."

A partnership

The Internet has emerged as a more trusting source for patients, too, creating an uphill battle for physicians.

In embracing the Internet's role in their patient's health care, doctors said they create better relationships with their patients. No longer is it between a doctor who knows all and a parent who knows nothing.

"I try to create a partnership and a feeling of ease between the parent and the information they're getting," Deshpande said.

What they all tell their patients is this: Not everyone is the same, so not everyone will find an answer with the click of a button.

"They're really looking for someone to say, 'Let's walk through this together,' " Valek said. "Then at the end, they realize, 'I really didn't believe what I was finding.' "








現代病としては

急性Wii炎 Acute Wiiitis(1)

とか、

Nintendo thumb 親指けんしょう炎(1、コメント欄)

とかあります。





ただ、

今回の'Google-itis'のほうが

たちが悪くて、

納得しなければ

すぐにいろいろな病院のドクターショッピングが

始まってしまいます。




かなり偏ったブログやホームページが

たまたま検索順位が高く、

それをもとに難病の可能性を中心に

レアケースの話を延々とするかたも

いらっしゃいます。





グーグルの検索一つで

人の命にかかわることすらあるでしょう。

専門家の意見を軽視し

インターネットのほうを重視するのは

いかがなものかとは思います。






結局は、さんざんいろいろ言いながら

結果についてはすべて責任が医師にある、

自分は「自己決定権」はあるけれども

「自己決定義務」は全然ないよ、

というのが日本の患者さんの特徴で、

信じられない話ですが

最高裁もこれを支持しています(2)。






言いたい放題で、

未熟なネットの話をもとに

専門家の意見に反論するけれども

まったく自分の体の治療に関して

責任を持つ、という気はないのです。

悪いのはすべて医師。




暴走するネット医師

なんて言い方をマスコミはされていますが(3)、

患者さんのほうがよっぽど暴走、暴発しています。

●●小町とか見ていて腹立つ

患者さんの投稿も結構あります

(最近では、熱が3,4日続いた子供を

夜中に病院に連れて行って、「昼来てください」

を言われて逆切れ、コメント欄で袋叩きでも

いまだにその意味が分かっていない、とか)。




なんでマスコミは

医師を職業でくくって”暴走”という

レッテル張りをしようとするのに

患者さんのことは

”暴走するネット患者”

とは言わないのでしょう?









は~。疲れます。










え?

偉そうに言うけど

このブログはどうだって?

ネットだし?



…もちろん、

信用なんかしちゃいけないですよ…。








(1)
急性Wii炎 Acute Wiiitis
http://ameblo.jp/med/entry-10036326374.html

(2)
■「記者日記:医師の説明 /埼玉」 義務を知らない人々
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-630.html

(3)
■開業つれづれ:「ネットで医師暴走、医療被害者に暴言・中傷」 匿名ブロガーは日医に再教育されるらしい(笑)
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1323.html














関連記事

■開業つれづれ:法科大学院も終了 「法科大学院で初の撤退 姫路獨協大が発表」


専門家でも大量生産可能

とでも思っているんでしょうか?

国は?




我慢比べのチキンレースをしていた

法科大学院。



結局は法曹の秩序をぶち壊して

単純な弁護士の

供給過剰を引き起こしただけでした。




医師数の増加も

同じことで、

医療費、診療報酬を引き上げずに

大量の医師を生産すれば

システム的に歯科のように崩壊するでしょう。











法科大学院で初の撤退 姫路獨協大が発表 

神戸新聞 2010/05/28 00:10

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003029620.shtml


 姫路独協大法科大学院(姫路市上大野)は27日、2011年度以降の学生募集停止を決定したと発表した。運営する「独協学園」の理事会で決定後、会見した吉崎暢洋法務研究科長は、

新司法試験の合格者が計3人

と少なく入学志願者が減り続けたことや、

全国的に法科大学院への志願者数が減少

する現状に触れ、「努力したが、限界があった」と話した。


 吉崎科長は募集停止の理由について「

10年度の入学生がゼロ

で在学生が17人になり、法科大学院に求められる授業が困難となった」と説明。09年度の決算は約1億1千万円の赤字だったという。近隣の大学院との連携や統合などについても「検討したが、具体化に至らなかった」と明かした。

 学生が修了後、同大学院を廃止する。学生は最長8年まで在籍可能で、廃止は早ければ2012年度末、遅くとも16年度末。廃止後は「修了生教育センター」(仮称)を設置し、修了生の司法試験をサポートする。

 また、専任の教授と准教授計13人については、転出や同センターでの勤務、他学部への異動など希望に添う方針を示した。吉崎科長は「できるなら継続したかった。残念だ」と話した。

(青山真由美、大島光貴)


姫路独協大の奥村勝彦学長の話

 法曹の適正を有する志願者を確保することが著しく困難になってきた。募集停止後は、在学生や修了生が法曹で活躍できるよう教育、サポートに全力を尽くしたい。






医療は国定料金です。




いくら需要があっても

あまりにひどい低価格だと

赤字になり、

撤退するしかなくなります。




そして、

すでに開業医でも3割が赤字

というのが現実です。




法科大学院がつぶれ、

歯大が続々と定員割れを起こし

近日中の廃校が現実味を帯びてきました(1、2)。



そしてシステム改革や医療費増額なしの

ミンスの”医師倍増計画”が

発動されたら

もう医療界は法曹界同様、

即死するでしょう。








(1)今年の定員割れ

■開業つれづれ:歯科終了 「私立歯大の定員割れ拡大、高収入のイメージ崩れ」 歯科医師ワーキングプア
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1386.html

(2)去年も定員割れ

■歯科 ついに大幅定員割れ 「私立歯大の6割定員割れ、歯科医過剰感か…読売調査」 医療費抑制で歯科が逝く
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-772.html


























関連記事

■開業つれづれ:後期高齢者医師 「82歳の産婦人科医奮闘 卵管破裂19歳救う」: 追記あり


よくある消防の

救急搬送。

>日立市消防本部から「女性が下腹部の痛みを訴え、少し出血している」

なんてったって

搬送した者勝ち。

受け取ったら負けです。



>「ここまでひどいとは思わなかった」と驚いた。

なんて

ビックリの後期高齢者一人に

患者さんをお任せして

さっさと救急隊は撤収。




>すぐに血液を取り寄せ、輸血と点滴を開始し、酸素を吸入。

>手術を受け入れる病院探しも一人でこなした。



ここまで全部放置プレイ。




あんまりひどいと

気の利く救急隊は、

「先生、どうしましょうか」

と高次の病院を暗に勧めたりしますが、

>機転を利かせ、救急車を待機させておいた

おじい様が

機転をきかさないと

本当に帰っちゃうかもしれないところが

茨城のデフォ。










82歳の産婦人科医奮闘 卵管破裂19歳救う

2010年5月27日 読売新聞


http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20100526-OYT8T01213.htm

 高萩市在住の女性(19)が4月20日、子宮外妊娠による卵管破裂で一時ショック状態に陥ったが、自宅から120キロ離れた土浦市の病院で一命を取り留めた。その陰には、当番医として同病院に女性を引き渡すまでの間を処置したベテラン医師の奮闘があった。

 この医師は水戸市笠原町の久野産婦人科医院長の久野克也さん(82)。同20日午後10時過ぎ、

日立市消防本部から「女性が下腹部の痛みを訴え、少し出血している」

と連絡を受けた。県北や水戸市で受け入れ病院がないとのことだった。

 救急車で到着した女性は診察後、急激に血圧が低下し顔色が真っ青に変わった。久野さんは

「ここまでひどいとは思わなかった」と驚いた。

卵管が破裂し、腹腔(ふくこう)内に大出血していると内診などで診断した。

 「ぐずぐずしていると、大量出血で死んでしまう」。

すぐに血液を取り寄せ、輸血と点滴を開始し、酸素を吸入。

手術を受け入れる病院探しも一人でこなした。

機転を利かせ、救急車を待機させておいた

ことも奏功した。ようやく搬送先が土浦協同病院に決まったが、移動中に点滴や輸血が外れることを恐れ、救急車に一緒に乗り込んだ。翌21日午前2時半過ぎ、同病院に到着。手術は成功し、女性は28日に無事退院した。

 卵管が破裂し短時間で大量出血が起きた場合、命を落とす危険もある。久野さんは「珍しい例だったが、医師としてやるべきことをやっただけ」と振り返る。

 県内では、産婦人科医の確保や救急医療体制の整備が急務となっている。土浦協同病院の藤原秀臣院長は「今回の出来事は県内の救急医療の光と影を浮き彫りにしたと言える。

久野さんは患者の命を救い、茨城の医療も救った恩人

」と話している。








82歳の後期高齢者医がルート確保から

搬送先の手配までしたのがすごいのか、

82歳の後期高齢者までかりだして

当番をさせる日本の医療システムがむごいのか、

82歳の医師に堂々と

救急患者を押し付ける水戸の救急隊がひどいのか、

よくわからない記事です。




>久野さんは患者の命を救い、茨城の医療も救った恩人

…どこからそんな発想が出るのか

理解できません。

”茨城の医療を救った恩人?”

このことで茨城の医療が

救われたんでしょうか?




結果が悪ければ、

逆に茨城の医療の破壊者に

なっていたのでしょうか。






82歳の後期高齢者でも

医師は救急搬送を受け

奴隷奉公をしています、

というお話でした。





2010.5.22 追記: 

ご指摘がありましたので

一部本文中の表記を変えております。

ご指摘ありがとうございました。













関連記事

■開業つれづれ:「井上雄彦 最後のマンガ展 重版「仙台版」」 行ってきました

行ってきました

井上雄彦 最後のマンガ展 重版「仙台版」。


CIMG4592-2.jpg


これがファイナルのファイナル。




上野にはいけませんでしたが、

行って良かった。





入口にいきなり仙台版の新作。

でっかいよ…。





公式HP

http://www.flow-er.co.jp/



仙台版HP
http://www.flow-er.co.jp/sendai/


全編、バガボンドです。

一つの作品というか

コミックを読んでいくような感覚です。






出来たら、

バガボンドを読んでから

見られることをお勧め。




2008年に

この漫画展は上野で公開されているので、

バガボンドの27-28巻あたりが

刊行されたとき。




ここまでよまなくても

小次郎編の途中までは

読んでおいた方がいいかも。






おつう、

2枚しかないけど

思わず涙ぐんじゃったりしました…。






宝蔵院 胤栄、

若い胤舜のほうじゃなく、

「にゃむ」の爺さん

もいい味出してます。









出口で売られている

「いのうえの」満月編は

この作品を収めたもので、

4500円。

作品を見に来た人だけが

購入可能ということで、

少々お高いのですが、ぜひゲットしておきたいです。







仙台版の最終日は6月13日。

きっと、

6月に入ったらすごい混んじゃいますので、

ぜひぜひ

お早めに。





バガボンド最新刊

バガボンド(33) (モーニングKC)バガボンド(33) (モーニングKC)
(2010/05/27)
井上 雄彦

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関連記事

■開業つれづれ:伊賀崩壊の巻 ニンニン「瀬戸際の救急医療:/上 伊賀地域、医師不足深刻 /三重」




ご存じ、

毎日が叩き潰した地域医療。


>待合室から人気が消えたのは、翌日の明け方ごろ。

>ところが、

>朝には患者の家族1人が怒り出す一幕




新聞報道で叩かれまくった

地域医療のなれの果てが

この住民の姿です。








瀬戸際の救急医療:/上 伊賀地域、医師不足深刻 /三重

毎日新聞 2010年5月25日 地方版


http://mainichi.jp/area/mie/news/20100525ddlk24040350000c.html

 ◇公立病院機能分担、具体的な姿見えず

 「助かった命ではなかったのか。安心して救急医療を受けられないのは深刻な問題だ」--。今年3月、伊賀市の自宅で倒れて救急搬送された女性(当時78歳)が、

県内外の7病院に「処置多忙」などで受け入れを拒否

された問題。女性は約2時間後に運ばれた津市内の病院で、翌日に亡くなった。近所に住む第一通報者の男性(66)は当時の状況を振り返り、こう話した。

 男性などによると、倒れた女性は当日朝から体調を崩していた。夕方、心配した別の住民が郵便受けから家をのぞき込み、女性が玄関先で倒れているのを発見。通報した男性は消防団長の経験もあり、救急車と救助工作車を呼び、女性が救出されたのを見届けて現場を離れた。

 ところが、救急車は受け入れ先が見つからず、その後も現場を1時間以上離れられなかった。後で聞いた男性は「伊賀の救急事情の大変さは分かっていたが……。早く搬送先が見つかってほしいと願うしかなかった」と振り返る。

 ×  ×  ×

 大型連休前半の5月1日。伊賀市立上野総合市民病院が、同月の輪番制シフトで唯一24時間連続の救急受け入れを担当する日となっている。過酷な勤務実態を知ろうと、内科外科計2人の医師が対応にあたる救急外来の待合室で一日の流れを見学させてもらった。

 伊賀市、名張市双方からの救急車が朝から何度も到着し、夜10時ごろにも待合室には治療を待つ患者の家族ら10人ほどが詰め掛けていた。

待合室から人気が消えたのは、翌日の明け方ごろ。

ところが、

朝には患者の家族1人が怒り出す一幕

もあり、自宅で待機中だった同病院の事務長が駆け付けて対応した。24時間で診察したのは26人だが、

実際に入院したのは3人だけ

だった。

 川口寛・上野総合市民病院院長職務代理者は「7月以降には

内科医が異動で村山卓前院長1人だけになる可能性

もあり、そうなれば内科系の入院患者は受け入れられない。機能分担の議論も進んでいるが、医師不足のままでうまく機能するだろうか」と疑問視する。

 ×  ×  ×

 伊賀地域の救急医療体制の深刻化に歯止めがかからない。特に上野総合市民病院の勤務医減少が顕著で、04年度に

最大26人

いた常勤医は、今年4月現在で

15人にまで急減

。同30人でほとんど変動のない岡波総合病院(同市)、同24人でピーク時から4人減にとどまる名張市立病院と比べ突出している。

 さらに、上野総合市民病院で2次救急に対応できる

内科系の医師3人全員

が、7月には派遣元の三重大に戻るなどして

ゼロになる可能性

がある。伊賀、名張両市長は3月、両市の公立病院による7月以降の機能分担実施を視野に入れた確認書に調印したが、具体的な救急医療の姿はいまだに見えてこない。7月の“ヤマ場”を乗り越えても、伊賀地域での拠点病院建設という難題がひかえている。

 伊賀地域の救急医療が目指すべき姿とは何なのか。院長主導で経営を黒字化し、医師確保にも成功している公立病院、住民運動が地域医療の再生につながった病院など、参考にすべき他地域の取り組みを紹介する。【伝田賢史】

〔伊賀版〕






「放置」「たらい回し」「恥を知れ」と

報道で医療関係者を叩きまくって、

あまりにひどい現状に

救急に医師がいなくなってから

今度は「医療崩壊」と

さけぶマスコミはいったい何なのでしょう。





自分でぶっ壊しておいてから

”壊れている!”と叫ぶのは

あまりにクレーマー的です。




たんなる

不幸を作り出して記事にする

自作自演にしか

思えません。





伊賀の医療関係者の方々、

引き際をお間違えなきように。

ニンニン。















関連記事

■開業つれづれ:島根 皮膚科専門医10人未満? 「島根大医学部付属病院:動画通信で診療支援 皮膚科医不在、隠岐島前病院に /島根」


島根県の人口は72万人ぐらい。

下手な都市より少ないぐらいですが、

一応、県です。



専門医でもメジャーなものから

マイナーなものまでありますが、

皮膚科専門医は激レアではありません。




大学病院もあるのに

>県内の皮膚科専門医は10人未満

ホントかよ。

…島根の方々、

ご愁傷様です。










島根大医学部付属病院:動画通信で診療支援 皮膚科医不在、隠岐島前病院に /島根


毎日新聞 2010年5月20日 地方版

http://mainichi.jp/area/shimane/news/20100520ddlk32040582000c.html


 皮膚科の医師が不在となっている隠岐島前病院(西ノ島町)の診察を支援するため、島根大医学部付属病院は今年から、双方向で動画を通信できるシステムを使い、専門医が現地の医師に助言する遠隔診療支援を始めた。

 同病院によると県内の皮膚科専門医は10人未満で、県西部や隠岐には1人もいない。

 同病院は、医療情報部の花田英輔准教授らが、遠隔地のカメラを通して、モニターに動画を映し出す通信システム

「ミュー太」

を03年末に開発。皮膚科専門医がリモコンでカメラを操作しながら患者を観察し、実際に診察している内科医らに助言する遠隔医療支援の仕組みを作った。06年から益田赤十字病院、07年から西ノ島町立国民健康保険浦郷診療所で導入している。

 島根大医学部付属病院は、浦郷診療所より交通の便が良くて入院施設もある島前病院にシステムを移すため、約200万円かけて通信環境を整備。2月から2週間に1度の支援を始めた。花田准教授は「今後は診療科を広げ、医師や看護師の研修でも活用したい」と話した。【細谷拓海】





さすがに変だと思って

皮膚科専門医をチェック。




皮膚科専門医マップ
2010年05月現在 5,739名

http://www.dermatol.or.jp/member/senmoni/meibo/senmoniindex.jsp


島根には

一応30件がヒットしますが、

本人の希望登録が必要なので、

実人数はもっと多いと思います。




出雲市だけで17人。

大学あるしね。




これは亡霊軍団?

名ばかり皮膚科専門医とか

皮膚科医名義貸しw?







新聞もこんなに簡単に間違いを

看破される時代になりました。

裏取らないんですね。

”島根は専門医10人未満の皮膚科医砂漠”

ということを言いたいのかな、新聞は。





>ミュー太

よりももっとするべきことが

別にある気がしますが、

一体どうなんでしょう?




島根県民はミュー太とやらで

多大な恩恵を受けるんでしょう、

きっと。
















関連記事

■開業つれづれ:東北、臍帯血移植終了へ「臍帯血バンク存続危機 赤字拡大 宮城で表面化」


東北の「宮城さい帯血バンク」は

法人の継続断念も含めて

検討しているようです。





医療技術の進歩は

著しいのですが、

診療報酬などの体制はそれに追いついていません。



あるいは国は

わざと料金を追いつかせないようにして

新技術では赤字になるように

仕組んでいるようにしか思えません。




これが

混合医療になると、

”新技術”という範囲が

どんどん広がり、

国の負担を減らすために

爆発的に個人の負担が増えるでしょう。





そんなゆがみが出ているのが

「宮城さい帯血バンク」

の現状のようです





臍帯血バンク存続危機 赤字拡大 宮城で表面化

産経ニュース 2010.5.21 08:03

http://sankei.jp.msn.com/life/body/100521/bdy1005210806002-n1.htm



 新生児の臍(へそ)の緒から採取され、白血病などの治療に使われる「臍帯血(さいたいけつ)」。その保存・提供を行う各地の

「臍帯血バンク」が資金不足

に揺れている。「宮城さい帯血バンク」は資金難から平成23年度以降の存続が危ぶまれ、他のバンクも厳しい運営を強いられている。(佐藤好美、道丸摩耶)

 「日本さい帯血バンクネットワーク」によると、日本の公的な臍帯血バンクは11カ所。5月19日現在、計3万3016本の臍帯血が保存されている。

 経営危機が判明したのは東北地方唯一の「宮城さい帯血バンク」。

保存されている臍帯血は1051本と全国最少。

各バンクへの補助金は採取数などに応じて配分されるため、同バンクへの補助金はここ数年、2千万円前後にとどまる。同バンクは設立当初の寄付金を切り崩して運営してきたが、23年度にはそれも尽きる見通しだ。

 ◆構造的な問題

 採取数の少ない宮城では経営危機がいち早く露呈したが、経営基盤がもろいのは、宮城に限った話ではない。関係者からは「このやり方では、早晩やっていけなくなることは分かっていた」との声が漏れる。

 理由の1つは構造的な問題。骨髄移植は患者が現れた後にドナーから骨髄を採取する。しかし、臍帯血は新生児の臍の緒から採取するため、患者が現れるまで保存・管理するコストがかかる。患者に移植できてもバンクに入る診療報酬は1件約17万円に過ぎず、赤字が埋めきれない。

 「東京都赤十字血液センター臍帯血バンク」の管理責任者、高梨美乃子(みのこ)医師によると、同バンクで赤ちゃん1人分の臍帯血(1ユニット)使用までにかかる費用は、施設費を除いて約100万円。うち、診療報酬で2割弱、補助金で7割が賄われ、残り1割が赤字だという。移植件数が増えるほど赤字額が増えるのが実態だ。

 一方、米国では1ユニットの使用に約250万円が支払われる。これが採取や保存・管理、移送費用になる。


◆診療報酬を要請

 現状打破のため、「日本さい帯血バンクネットワーク」の中林正雄会長は4月、国に「臍帯血や管理費に診療報酬を認めてほしい」と要請した。

不足額を補助金で埋めるのでなく、

移植までの費用を診療報酬でみてほしいというわけだ。


 臍帯血移植は当初、子供や体の小さい女性にしか適用できなかった。骨髄移植のすき間を縫う事業だった側面もある。

しかし、今や3万人以上の臍帯血が保存され、

実績も年に約900例と骨髄移植に迫る。

高梨医師は「実績は骨髄移植に比肩するのに、補助金は少ない。骨髄移植にある個人負担もない分、バンクが赤字を負う」と訴える。

 しかし、厚生労働省は「各バンクの経営が厳しいことは把握しているが、収支が合うバンクもある。いかに収支をとんとんに持っていくかだ」(臓器移植対策室)とし、今後についても「ネットワークで話し合うと聞いている」と、様子見の構えだ。

 名古屋大医学部の鈴木律朗准教授(造血細胞移植情報管理・生物統計学)は「

臍帯血移植なしでは、今や白血病治療はできない。

それなのに、補助金で賄うから今回のようなことが起きた。

臍帯血移植のシステムを機能させるには、かかる費用を医療保険で賄い、医療費に組み込むのが妥当だ」と話している。

                  ◇

 ■「必要な治療 国に守る義務」

 バンクの経営危機に、患者も不安を募らせている。

 患者代表として、日本さい帯血バンクネットワークの運営委員を務める愛知県豊川市の加藤徳男さん(39)は「宮城の問題が表面化してむしろ良かった。このまま、他もつぶれてしまっていたら、何のためにバンクを作ったか分からない」と言う。

 加藤さんは28歳のとき、地域の健康診断がきっかけで「慢性骨髄性白血病」と診断された。4年後に急性に転化。移植が必要になり、医師からすぐにできる臍帯血移植を勧められた。

 当時、成人の臍帯血移植は少なかったが、「患者の会で知りあった人が臍帯血移植に成功していた。生きている人がいるのは心強かった」と加藤さん。運良く適合しそうな臍帯血が見つかり、平成14年に名古屋市の病院で移植を受けた。「移植にはお金がかかると思っていたから、医療費以上の費用は必要ないと知って逆に驚いた」という。

 予後は順調。移植患者に投与される「免疫抑制剤」も不要になり、今では普通の生活を送っている。「臍帯血が採取できる施設はほとんど増えておらず、治療も東京に集中したまま。臍帯血移植という治療が必要なのは明らか。バンクを守る義務は国にもあると思います」と話している。







医療に対して診療報酬で対応する。

それが当り前なのですが、

診療報酬では赤字になる分野が

数多くあります。




そして、

それを埋めるために

行われているのが補助金制度。




補助金は行政の胸先三寸で

決まりますから、

病院を行政の好きなように動かすには

「診療報酬は安く、補助金をちらつかせて病院に首を縦に振らせる」

というやり方が広く用いられています。





そして、

臍帯血治療のように

医療技術の急速な進歩で

大きな需要が発生しているのに

「診療報酬マイマス、補助金頼み」

という分野はこのまま

「国定料金のために赤字倒産」

ということになるわけです。









宮城は、

>保存されている臍帯血は1051本と全国最少。

ということで補助金によるスケールメリットが

ない様子。




>各バンクの経営が厳しいことは把握しているが、収支が合うバンクもある。

って、単純に

東京みたいにでかいといいけど、

宮城でなんか臍帯血バンクやるな、

ということなんでしょうか。






日本さい帯血バンクネットワーク HP

https://www.j-cord.gr.jp/ja/index.html


各バンク別さい帯血保存公開状況
https://www.j-cord.gr.jp/ja/status/keep_status.html

北海道臍帯血バンク 2,779

宮城さい帯血バンク 1,050

東京臍帯血バンク 6,019

東京都赤十字血液センター臍帯血バンク 3,307

神奈川臍帯血バンク 1,804

東海大学さい帯血バンク 4,998

東海臍帯血バンク 3,003

京阪さい帯血バンク 1,765

兵庫さい帯血バンク 3,425

中国四国臍帯血バンク 2,704

福岡県赤十字血液センターさい帯血バンク 2,215

合計 33,069


ということのようですから、

次は神奈川か京阪あたりが

規模的に小さいので

危ないかもしれません。






今回の診療報酬改定は

24時間電話対応加算とか

紙の無駄を大量にだす

超微細明細書発行とか、

わけのわからないことが多いのですが、

このような根本的な構造異常は

まったく修正されていません。





このままでは

東北では臍帯血移植が

終了します。





国の決めた料金設定ですから

維持できないのは国の方針

ということです。



関係者の方々

お疲れ様でした。










関連記事

■開業つれづれ:「救急医療に開業医協力」 自分で自分の首を絞める

和歌山では市民病院に

薬ほしい

という外来患者OKの体制を作った模様。








>市民病院にも「薬を出してほしい」という患者が来ている。

>当番で来ていた開業医に薬の処方を頼み、山本院長は重症患者の到着を待った。

>「私1人だけだったら、薬の処方の方は断った可能性もある」




…どうかんがえても

おかしいとおもいませんか?




これを繰り返せば、

さらに救急外来は

軽傷、コンビニ受診の方々で

あふれかえることになるでしょう。





救急医療は救急でなければいけない筈で、

アメリカのように入っただけで数万円、

ということにしない限り

「薬ちょうだい」

という方々に時間外対応している

余裕はないと思います。








救急医療に開業医協力

asahi.com 2010年05月21日
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000001005210001

当番の開業医に電子カルテの操作方法を説明する山本勝広院長(奥)=橋本市民病院

■病診連携 取り組み広がる


 医師不足やコンビニ受診、大病院への患者の集中といった状況の下で負担増が深刻になっている各地の病院の救急外来。地域の開業医が協力し、こうした病院の勤務医をサポートする動きが県内で広がっている。(上田真美)


・県も体制維持へ予算


 橋本保健医療圏(橋本市・伊都郡)で中核的な役割を果たす橋本市民病院(同市小峰台2丁目)。昨年10月から、日祝日の午前9時~午後5時に伊都医師会の開業医の協力を得ている。内科の救急外来で、当直の勤務医と共に診療にあたる。主に軽症者を開業医が診て、勤務医は重症者や病棟の患者に対応する。


 4月の第3日曜である18日。午後3時前、他病院から「重症患者を受け入れて欲しい」という連絡が、当直の山本勝広院長に入った。ちょうど、

市民病院にも「薬を出してほしい」という患者が来ている。

当番で来ていた開業医に薬の処方を頼み、山本院長は重症患者の到着を待った。

「私1人だけだったら、薬の処方の方は断った可能性もある」

と山本院長は言う。処方が済んですぐに救急車が到着、山本院長は最重症かどうかの判断や治療に専念した。


 県内では、すでに新宮市立医療センター、国保日高総合病院(御坊市)で同様の連携がスタートしているほか、小児初期救急では和歌山北部小児救急医療ネットワーク(和歌山市)や、南和歌山医療センター(田辺市)が実施している。


 橋本市民病院では昨年9月、他の病院から派遣されていた医師2人が引き揚げたため、内科医が7人に減った。救急や当直が立ちゆかなくなるため、県の指導や先例を参考に、伊都医師会を通じ連携を申し入れた。協力すると手を挙げた開業医は17人。山本院長は「開業医の先生が軽症者を診てくださると、勤務医は入院が必要な重篤患者に集中することができる。とても助かっている」と話す。


 一方、開業医は勤務が増えることになるが、伊都医師会の横手英義会長は「地域の医療崩壊を防ぎ、地域住民の健康を守るためにも、疲弊している拠点病院勤務医に協力したいという気持ちだった」と理解を示す。


 県も各地の連携をふまえ、昨年度策定した地域医療再生計画に救急医療の病診連携を盛り込んだ。橋本保健医療圏と、導入を検討している那賀保健医療圏(岩出市・紀の川市)で連携を始めるため、医師の日当などに1720万円を今年度予算に計上した。県医務課の担当者は「病診連携によって現在の救急医療体制を何とか維持してもらって、その間に医師の増員など、中期的な施策が実るようにしたい」と話している。












和歌山がそれほどまでに充実した

医療体制を

作ろうとしているとは思いませんでした。




開業医の方も

勤務医の方も

ご愁傷様です。




関連記事

■開業つれづれ:第2波 「昭和大で新型インフル集団発生―山梨県発表」

以前にも何度か書かせてもらっていますが、

個人的な意見ですが

ワクチンの予防効果が無くなる

今年夏ごろに

新型インフルの再流行が

あるかもしれません。












昭和大で新型インフル集団発生―山梨県発表



2010年05月18日 18:51 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/27665.html


 山梨県は5月17日、昭和大で新型インフルエンザ患者が集団発生したと発表した。82人がインフルエンザ様症状を発症、PCR検査でうち2人の新型インフルエンザ感染が確認された。県の担当者によると、中には簡易検査でB型陽性と判明した患者もいるという。


 県によると、12日に学生2人がインフルエンザ様症状を発症。14日までに簡易検査でA型と診断された学生が14人いたため、このうち2人にPCR検査を実施し、15日にいずれも新型インフルエンザ陽性と判明した。これを受けて、17日に学内のインフルエンザ様症状の患者を確認したところ、学生81人、職員1人の計82人が発症していた。ただ、いずれも軽症で、入院患者はいなかった。

 大学では、発症者を1週間の出席停止とした。





口蹄疫といい、

新型インフルといい、

現場は国の方針に振り回されています。




今年のあまりにひどい国の対応に

私は新型インフルを含めた予防接種は

もうおこなわないつもりです。






新型インフルも

口蹄疫も

第2、第3波がこれから

押し寄せるかもしれません。






国を守るというより

組織を守る

責任を問われないようにする

という保身ばかりが目につく

国の行政。






なんだか日本は

もうどうしようもないほど

低い安全レヴェルに

落っこちてしまった気がします。

そうでなくても

感染症、ワクチンに関しては世界の三流国なのに。














関連記事

■開業つれづれ:口は出すけど金も人も出さない「花泉診療所:「民のことは民で」 知事、指導するが支援せず /岩手」


県の関係職員はきっと

大きく伸びをしながら

「いやー、県の問題じゃないから楽だ」

とか言っているのではないでしょうか。






ほぼいない常勤医、という

量子力学的な表現をされていた

花泉診療所(1)。



県はつい最近、

診療所を移管したばかりで

「民間の問題になったんだから

口は出すけど人も金もださないよ」

とホッとしています。







花泉診療所:「民のことは民で」 知事、指導するが支援せず /岩手

毎日新聞 2010年5月18日 地方版

http://mainichi.jp/area/iwate/news/20100518ddlk03040150000c.html


 県立花泉地域診療センターから移管され、4月に開業した医療法人・白光の花泉診療所(一関市)で常勤医が決まらず、入院患者を受け入れていない現状について、達増拓也知事は17日、県として支援する考えはないことを明らかにした。

 この日の定例会見で、「県立病院も厳しい環境の中で医師確保に努めている。

民にできることは民が頑張るのが移管の趣旨

だ」と述べた。常勤医の確保には「民間独自の工夫やネットワークに期待したい」と白光の努力を促した。さらに

「ベッドが欲しいという地元の期待に応えるために移管した。

早急に入院が可能な態勢を取るよう指導したい」

と話した。【山口圭一】






自分たちでさんざんだめだったのに、

民間に移管したとたん、




>ベッドが欲しいという地元の期待に応えるために移管した。

>早急に入院が可能な態勢を取るよう指導したい



指導する、なんてひどすぎ。

自分の責任の時はなにもなく、

他の人に渡したとたんに

「早急な指導」対象になるわけです。





だから、

岩手に医師がいないのかもしれません。





(1)
■開業つれづれ:シュレーディンガーの医師 「花泉診療所常勤医ほぼ不在」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1392.html








関連記事

■開業つれづれ:寄付したぞ 口蹄疫


大変な状況になってきた宮崎口蹄疫問題。





さっそく寄付完了しました。

寄付の概要を記事にまとめておりますので

ぜひご参考にしてください(1)。





私の場合は申請してから丸1日で

寄付の番号の返事があり、

すぐに【Yahoo!公金支払「ふるさとに寄付しよう」】

から支払いができました。





ちなみにYahoo! IDがあったら

クレジットカードは登録などしていなくても

すぐに支払いが可能です。



↓ご参考になりましたら幸いです↓

(1)
■開業つれづれ:口蹄疫関連 寄付、募金について: 追記あり
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1408.html












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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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