2010/02/28
■開業つれづれ:「混とん、日医会長選 政党色薄めて対決」
自民も
ミンスも
医療に関してはどうしようもない、
という現状。
>民主党は、同党支持を鮮明にした日本歯科医師会を診療報酬で優遇した。
>党幹部は「(日医新会長が)自民系でいくなら干上がらせるだけ」
なんだかね。
これが日本の政治のレヴェルなんです。
クローズアップ2010:混とん、日医会長選 政党色薄めて対決
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
毎日新聞 2010年2月21日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/science/news/20100221ddm003040152000c.html
◇親自民・唐沢氏と親民主・原中氏
政権交代後初となる日本医師会(日医)の会長選(4月1日投開票)が3月1日、公示される。自民党との関係を重視してきた唐沢祥人現会長(67)、民主党に近い茨城県医師会の原中勝征会長(69)に加え、「第三極」を志向する京都府医師会の森洋一会長(62)が出馬を表明し、勝敗の行方は混とんとしている。当初は「民主か、自民か」の路線闘争の様相を呈していたが、原中、唐沢両氏とも幅広い支持を狙い、
政党色を消し始めた。
【佐藤丈一、中田卓二、野田武】
◆異変
20日夜、東京都内のホテルであった選対事務所開きの後、記者会見した唐沢氏は「自民と協調してきたとの指摘には反論しない」とした上で
「(協調しても)医療は片隅に置かれた。今回は政策中心だ」
と述べ、「親自民」の姿勢を修正した。
唐沢氏は06年、小泉改革に反発して自民党との関係悪化を招いた当時の日医執行部を批判し「自民党との関係修復」を訴えて当選した。今回は民主党が「政権交代の功労者」と言う原中氏が対抗馬に名乗りを上げたものの、「唐沢3選」は既定路線とみられていた。それが14日の大阪府医師会長選を機に、空気は変わり始めた。
「原中先生しか(与党との話し合いの)テーブルにつけない」
。14日、大阪府医師会長選で現職の酒井國男氏を破った元副会長の伯井俊明氏はそう強調し、会長選では原中氏を支持する意向を示した。
日医会長選は都道府県医師会の代議員約350人の投票で決まる。会員の多い近畿には代議員の割り当ても多く、大阪は東京(40人)に次ぐ33人だ。
異変はその近畿から起きた。7日の兵庫県医師会長選は、川島龍一神戸市医師会長が制した。川島氏は伯井氏と神戸大の同級生で、原中氏支持に回るとみられる。奈良、滋賀両県でも原中氏寄りの会長が当選した。
そのあおりで第3の候補、森氏は逆風を受けている。森氏は12日、6府県医師会でつくる近畿医師会連合の推薦を受けていたが、2日後に最大の支持者、酒井氏が大阪府医師会長選で敗れたためだ。
◆不満
鳩山政権は中央社会保険医療協議会(中医協)から日医執行部を排除し、診療報酬の配分決定に関与させなかった。民主党のさらなる報復を危惧(きぐ)する地方の声は無視できず、唐沢氏は20日に配った政策パンフレットにも「会長選を政権選択の場にしない」と記した。
一方、「親民主」を鮮明にしていた原中氏も「たまたま民主党に太いパイプがあるだけ」(陣営幹部)と姿勢を変えつつある。
新しい中医協委員には、原中氏の茨城県医師会代表も選ばれた。
それでも政府は
10年度の診療報酬改定で、開業医の収入の1割を占める
再診料を20円引き下げた。
民主党の支持率低迷も相まって、地方医師会には
「民主党に裏切られた」
との不満がくすぶる。
原中氏は医師会内では非主流派で、支持基盤も万全ではない。原中氏に近い勢力にも「政党とは是々非々で」(塩見俊次・奈良県医師会長)といった慎重論が目立ち始めた。民主党に色分けされることを嫌い、作製中の政策パンフでは民主党色を薄めるなど、路線修正に乗り出した。
「全方位外交」を掲げる地方医師会も出始めた。千葉県医師連盟は18日、共産党の志位和夫委員長らと初めて懇談した。同党関係者は「多くの開業医は経営難に苦しんでいる。1党だけと付き合うのはダメと意識しているのだろう」と推測する。
◇民主は静観の構え 自民、あきらめムード
1月29日、国会内で民主党と日医との初の勉強会があった。党側は山岡賢次国対委員長ら、日医側からは唐沢会長らが出席した。政権へのパイプがほしい日医と、次期参院選に向け日医の取り込みをもくろむ党側の思惑が合致した格好だ。しかし、話が参院選への対応に及ぶと、唐沢氏は「態度を鮮明にできない事情を理解してほしい」と答えるにとどめ、党側の失望を買った。
各候補が政党と間合いを取る中、民主党は「政党の代理戦争の色合いは薄くなった」とみて、日医会長選を静観する構えだ。
民主党は、同党支持を鮮明にした日本歯科医師会を診療報酬で優遇した。
参院選では公認候補の擁立を求めるなど、日医への対応とは歴然と差をつけている。
党幹部は「(日医新会長が)自民系でいくなら干上がらせるだけ」
とうそぶく。
かたや自民党。唐沢氏の3選に期待をつなぎながらも、野党の立場では「だれが当選しようと医師会と距離が生じるのはやむを得ない」(厚生族)とのあきらめムードも漂う。
07年参院選比例代表では、日医の組織内候補で自民党現職の武見敬三氏が次点で落選し、日医は集票力の衰えを露呈した。自民党は今回、日医の組織内候補として現職の西島英利氏を公認したが、唐沢氏再選でも安泰とは言えない。一方、原中氏は自分が当選すれば西島氏の推薦を取り消す考えで、西島氏は一層苦しくなる。
医師会長選の結果にかかわらず、団体頼みから脱却できるかが自民党に問われている。
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■日本医師会の歴代会長
初代 北里柴三郎 1916~ 31年 北里研究所長
2代 北島多一 1931~ 43年 慶応大医学部長
3代 稲田龍吉 1943~ 46年 東京帝大教授
4代 中山寿彦 1946~ 48年 東京都医師会長
5代 高橋明 1948~ 50年 東京帝大医学部長
6代 田宮猛雄 1950年 東京帝大医学部長
7代 谷口弥三郎 1950~ 52年 熊本県医師会長
8代 田宮猛雄 1952~ 54年 東京帝大医学部長
9代 黒沢潤三 1954~ 55年 東京都医師会長
10代 小畑惟清 1955~ 57年 東京都医師会長
11代 武見太郎 1957~ 82年 日本医師会代議員
12代 花岡堅而 1982~ 84年 長野県医師会長
13代 羽田春〓 1984~ 92年 東京都医師会長
14代 村瀬敏郎 1992~ 96年 東京都医師会理事
15代 坪井栄孝 1996~2004年 福島県医師会常任理事
16代 植松治雄 2004~ 06年 大阪府医師会長
17代 唐沢祥人 2006年~ 東京都医師会長
>「原中先生しか(与党との話し合いの)テーブルにつけない」
とか言いながら、
>新しい中医協委員には、原中氏の茨城県医師会代表も選ばれた。
>それでも政府は
>再診料を20円引き下げた。
…結局はどうしようもない、
ということです。
尻尾を振って
這いつくばって
足をなめたら餌をやる、
という社会主義的な制度。
このまま社会主義的なやり方で
じりじりと限界を超えた医療費の絞り方をすると
ある日突然、
崩れるように医療制度や
医療価格などが崩壊するでしょう。
その時、
国民は医療に手が届くでしょうか?
果てしない高級品としての医療を
信じられないほど低価格で提供させる
社会主義国家・日本。
自民からミンスに代わっても
ゲスなやり方で
医療を政争の具にしかしない現状では、
日本医療には暗黒しか見えていません。