Nimesのホテル、少しだけ消費者法
フランスのNîmesという町を20数年ぶりに再訪した。
古い建物を残しつつ新しい建物を継ぎ足した裁判所やローマの円形劇場が保存状態よく残されていることで有名な町だが、同時にデニムの名称の語源でもある。de Nîmes、すなわちFrom Nimesというわけだ。
そのニームで泊まったホテルが、Hôtel Marquis de la Baume, Nîmesというところで、この名前でも広報はされているが、どうやらNew Hotelチェーン傘下に入ったらしく、New hotel de la Baumeというのが正しい名前らしい。
さて、このホテルは四つ星で、それなりに素晴らしい内装で、また従業員もサンパで感じが良い。しかも、四つ星としては格安だ。
しかし、問題はWiFiの出来が悪いのが最大の難点だ。
広告では、全館無料WiFiありとあって、それを決め手に予約をしたのだが、チェックインの後にカウンターのお姉さんに聞くと、ロビーからしかアクセス出来ない、部屋にはWi-Fiスポットがないという。
しかたがないのでロピーでアクセスしたが、部屋に戻ってみると同じ手順でアクセスできる。つまり電波は部屋にも届いているのだ。
こういうのをなんというのだろうか? 少なくとも全館無料WiFiと広告していたのであるから、カウンターのお姉さんの説明を鵜呑みにすれば不実告知だ、優良誤認だ。しかしカウンターのお姉さんのいうことにもかかわらず、実際には部屋からでもアクセスできたのだから、まあ結果オーライか。
ただし、さらに難点があって、二台のパソコンを同時に繋ぐと、エラーでまくりでほとんどまともにアクセス出来ないのである。おそらく一台分のIDパスワードしか発行していないのであろう。
私達のいずれかのみがアクセスしているときは快適なので、他のお客さんはWiFi使っていないようだ。というかひょっとして我々しか客がいないのか?とも思うが、廊下では別のお客さんたちを見かけたので、そうでもないらしい。
で、エラーとなるとログインページにリダイレクトされてしまうのだが、これをサファリが覚えたらしく、iPhone経由でローミングでつないでも、なおログインページにリダイレクトされてしまう癖がついた。どうしてくれよう。
その他、バスタブは使えて嬉しいのだが、シャワーに切り替えるところのスイッチが壊れているのか、シャワーにはならない。石鹸はバスタブに使って洗い流すという、ドイツ人の皿洗いみたいなやり方を余儀なくされる仕組みだ。
フランスのホテルに文句をつけたらキリがないというのは重々承知だが、四つ星の表示がなくというものである。
消費者法と題したのは、上記のホテル紹介サイトに記載されているWiFi無料、全館アクセス可能という表示が、行ってみたら違ったという場合の消費者契約法または景表法上の扱いと、不満ながら泊まった後はどうなのかという辺りの問題を、次に消費者法関係で話をする機会があれば、ネタにしようと思ったからである。
オンライン広告は「勧誘」には当たらないと解されているのだが、オンライン広告表示でも申込に直接因果関係が認められるのは明らかであり、これを勧誘と言わずして何が勧誘か、というところだ。
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