Book:ナポレオン四代 中公新書
今年読んだ40冊目は野村啓介さんの『ナポレオン四代 二人のフランス皇帝と悲運の後継者たち』
ナポレオンといえば、フランス革命後に皇帝となったナポレオン・ボナパルトと、日本では幕末に当たる時期に皇帝となって普仏戦争で敗れて退位したナポレオン3世とが思い浮かぶ。
しかし、そもそも3世というからには2世はどこにいったのか疑問が残るし、3世の退位後の帰趨もよく知らなかった。
本書により、ローマ王として知られるナポレオン2世がオーストリアで所領を与えられて貴族と位置づけられるようになったことを知った。
また、3世の子はルイ皇太子としてチュイルリー宮殿で生まれ、普仏戦争敗北後はイギリス・ロンドン郊外のカムデン・プレイスに父とともに居住し、亡命政府のような存在であったが、父の死後も帝政派のシンボル的な存在で、第三共和政の政治シーンにも一定の影響を及ぼし、ナポレオン伝統の軍人としての活動はイギリス軍の中でアフリカに派遣されたりしていたが、そのアフリカで戦死するという結末を迎えた。
ナポレオンの子孫は現代にもなお、存在していて、折に触れて話題になっているようである。
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