jugement:ヤミ金が個人貸付のフリをしても公序良俗違反
ヤミ金と決めつけるのはどうかと思ったが、違法な高金利貸付を行うのはヤミ金と一括してもよかろう。
サラ金に借りに行って、もう貸せないから、友達から借りてきてあげると言われ、確かに貸してくれたが、その借用証書には年率も支払期日も書かれておらず、かつ、サラ金は「お礼」として毎月2万円を支払うようにと行ったそうだ。
まるで利息はとっちゃだめというイスラム教徒みたいだが、「お礼」を利息に換算すると、48%になる。
この事件では、被告はさらにカモにされており、上記のサラ金の代表者自身からも追加で20万円借り、月に2万円の利息をとられている(年利率120%)。
裁判所がこの貸付を公序良俗違反と認めたのは正当である。
また、総量規制のおかげで、この種の債務者が借金できなくなり破綻するのは、それによって真っ当な弁護士による債務整理にたどり着くのであれば、かえって歓迎すべきことであろう。自転車操業を続けている人は高利金融のおかげで生き延びているように錯覚しているだろうが、その実、追い込まれた弱みにつけ込まれてカモられ続けているのだから。
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