arret:公認会計士と会社の共同正犯
虚偽記載半期報告書提出罪及び虚偽記載有価証券報告書提出罪について,当該会社と会計監査契約を締結していた監査法人に所属する公認会計士に会社代表取締役らとの各共同正犯の成立を認めた原判断が是認された事例
仕手筋に資金をつぎ込んで自社の株価操縦をしていた会社代表取締役が、60億円で仕手筋から株を引き取るときに、その60億円を会社から借り受けて、返済は不渡り確実のパーソナルチェックを会社に渡し、監査法人による精査を前にさらに小細工を重ねて会社の60億円は他に預けたかのような外観を作り出した。
これを報告書等に記載し、監査法人が適正意見を付けたのだが、実は監査法人の代表役員が上記の経緯を知らされていたという事案である。
このような事実関係からすれば,被告人は,前記2のとおり虚偽記載のある本件半期報告書及び本件有価証券報告書をBが提出することを認識するとともに,このことについてB及びCと共謀したとして,被告人に虚偽記載半期報告書提出罪及び虚偽記載有価証券報告書提出罪の各共同正犯が成立するとした原判断は正当である。
少し前のNHKのドラマ「監査法人」を彷彿とさせるような話である。ネタとなった事件なのかな?
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コメント
間違っているかもしれませんが、いわゆる「キャッツ会計士事件」ではないでしょうか?JAL破綻の頃、被告人の著書が本屋さんにかなりあった気がします。
投稿: はる | 2010/06/03 09:57