鉄筋コンクリート部材とせん断破壊、せん断補強筋
1)はりに作用する主な力
2)鉄筋コンクリートのはりに対するせん断力とせん断破壊
3)一般的にせん断力をうけるRC部材
4)せん断補強筋
1)はりに作用する主な力
●せん断力
・せん断とは物体をはさみ切るような作用をいう。
・物体のある断面に平行に、互いに反対向きの一対の力を作用させると物体はその面に沿って滑り切られるような作用を受ける。これがせん断作用で、このような作用を与える力をせん断力という。
●曲げモーメント
・真っ直ぐな形状の部材に起きる応力の1つ。
・外力を受けて部材が曲げられようとする時に、その部材の最も外力を受ける点の近くに、部材を扇形状にひし曲げて抵抗しようとする力が働く。
この部材を曲げようとする力のことを「曲げモーメント」という。
2)鉄筋コンクリートのはりに対するせん断力とせん断破壊
・鉄筋コンクリート造のはりは、通常、長方形の断面。
→はり要素は、せん断力によって菱形に変形
→はり要素の一つの対角線は圧縮を受け、もう一つの対角線は引張受ける
→コンクリートは、圧縮に強く、引張に弱いので、引張を受ける方向とは直角の方向にひび割れが生じる。
→ひび割れが伸展すると、はりのコンクリートはひび割れを境にして、2つのかたまりに分かれようとする。
〇せん断破壊
・RC部材がせん断力の作用を受けると,斜めひび割れが発生
→圧縮力をコンクリートで,引張力を鉄筋で受け持たせるというRCの基本的な機構が損なわれ,破壊に至る場合がある。
・斜めひび割れの発生がせん断破壊の特徴。
・せん断破壊は,曲げ破壊と異なり,部材が破壊するまであまり変形しないで,急激に耐力を失う。
3)一般的にせん断力をうけるRC部材
①はり・柱のような細長い部材(棒部材)
②スラブや壁などのような面状の部材(面部材)
③特殊な考慮が必要な箇所や部材(打継面,ディープビームなど)
4)せん断補強筋
・地震の揺れなどで建築部材がずれて切断されるせん断による破壊を防ぐために使われる鉄筋。
・主筋に巻きつけて束ねる形で「せん断補強筋」が使われる。
・柱の主筋に水平につけるものを「帯筋」や「フープ」、梁の主筋に垂直につけるものを「あばら筋」や「スターラップ」という。その本数や間隔は構造計算によって決まる。
・高強度せん断補強筋にスパイラル筋や溶接閉鎖型筋がある。
〇主筋
・柱や梁のような建物の構造を支える軸が曲がらないようにする鉄筋。
2)鉄筋コンクリートのはりに対するせん断力とせん断破壊
3)一般的にせん断力をうけるRC部材
4)せん断補強筋
1)はりに作用する主な力
●せん断力
・せん断とは物体をはさみ切るような作用をいう。
・物体のある断面に平行に、互いに反対向きの一対の力を作用させると物体はその面に沿って滑り切られるような作用を受ける。これがせん断作用で、このような作用を与える力をせん断力という。
●曲げモーメント
・真っ直ぐな形状の部材に起きる応力の1つ。
・外力を受けて部材が曲げられようとする時に、その部材の最も外力を受ける点の近くに、部材を扇形状にひし曲げて抵抗しようとする力が働く。
この部材を曲げようとする力のことを「曲げモーメント」という。
2)鉄筋コンクリートのはりに対するせん断力とせん断破壊
・鉄筋コンクリート造のはりは、通常、長方形の断面。
→はり要素は、せん断力によって菱形に変形
→はり要素の一つの対角線は圧縮を受け、もう一つの対角線は引張受ける
→コンクリートは、圧縮に強く、引張に弱いので、引張を受ける方向とは直角の方向にひび割れが生じる。
→ひび割れが伸展すると、はりのコンクリートはひび割れを境にして、2つのかたまりに分かれようとする。
〇せん断破壊
・RC部材がせん断力の作用を受けると,斜めひび割れが発生
→圧縮力をコンクリートで,引張力を鉄筋で受け持たせるというRCの基本的な機構が損なわれ,破壊に至る場合がある。
・斜めひび割れの発生がせん断破壊の特徴。
・せん断破壊は,曲げ破壊と異なり,部材が破壊するまであまり変形しないで,急激に耐力を失う。
3)一般的にせん断力をうけるRC部材
①はり・柱のような細長い部材(棒部材)
②スラブや壁などのような面状の部材(面部材)
③特殊な考慮が必要な箇所や部材(打継面,ディープビームなど)
4)せん断補強筋
・地震の揺れなどで建築部材がずれて切断されるせん断による破壊を防ぐために使われる鉄筋。
・主筋に巻きつけて束ねる形で「せん断補強筋」が使われる。
・柱の主筋に水平につけるものを「帯筋」や「フープ」、梁の主筋に垂直につけるものを「あばら筋」や「スターラップ」という。その本数や間隔は構造計算によって決まる。
・高強度せん断補強筋にスパイラル筋や溶接閉鎖型筋がある。
〇主筋
・柱や梁のような建物の構造を支える軸が曲がらないようにする鉄筋。