ライダー、イスカンダル王・・・夢に生き、その夢を臣下、民に示し、魅了した。
その疾走は、何処までも気高い!
二人の王が(ギルちゃんに言わせれば、王は自分だけ)、遂に激突する。 紛れもない正面衝突となる。
ライダーは姑息な手など考えるキャラじゃないし、アーチャーは自分が絶対と信じ込んでいるから考える必要もないんだな。
それにしても、これから殺し合おうってのに、杯を交わすとは・・・ホント 英霊さんの考える事は判らない、切嗣なら こう言うかな?
ライダーの号令の下、アイオニオン・ヘタイロイが発動する。
出現する王の軍勢、圧倒的な大軍がアーチャーに向け、進撃を開始する。
たった一人に対し、何たる暴挙・・・知らない人が見たら、こう思うだろうが、これでも足りないのだ。
この時のウェイバー、一緒に叫んでいる。 もう立派に軍勢の一員だ。
「この俺が手ずから理を示そう」 アーチャーは乖離剣エアを抜いた。
何となく憂いを含んだ表情にも見える。
「いざ仰げ、エヌマエリシュを!」
その一撃は地を裂き、王の軍勢を呑み込んだ。
そればかりではない、アイオニオンヘタイロイの結界を崩壊させる。 正に一撃だった。
対界宝具と呼ばれるエヌマエリシュ、これは時空間そのものを破壊するのか?
またトンデモなくチートな代物だ。 一種の亜空間で敵を覆ってしまうアイオニオンヘタイロイにとって、極めて相性の悪い宝具だとも言える。
ただ ふと思ったのだが、ライダーはアイオニオンヘタイロイを発動させる時、軍勢をアーチャーの至近に配置するように出現させたらどうだったろうか?
エアを発動させる暇も与えず襲いかかったとしたら、勝機はあったのでは?
真っ正直に正面から突っ込み過ぎている、しかも距離を取り過ぎている。
遠距離戦を得意とするアーチャークラスを相手に、不味い戦術だったと言えるのだが・・・
ライダーの性格からして、そんな戦術は採らないか・・・採れなかったのかも知れないし・・・・・・
この時点で勝負は決したと言える。
「ウェイバー・ベルベットよ、臣として余に仕える気はあるか?」 ライダーは徐にウェイバーに問うた。
「貴方こそ僕の王だ。 貴方に仕える、貴方に尽くす。 どうか僕を導いてほしい、同じ夢を見させてほしい」 涙ながらに、ウェイバーは答えるのだ。
別れの時が来る、その確信が涙を溢れさせる。
「生きろウェイバー・・・全てを見届け、そして生き永らえて語るのだ、貴様の王の在り方を・・・このイスカンダルの疾走を!」 これがイスカンダルと云う王の姿か、少年にとって それは この上なく輝かしい、そして貴い。
見守る臣下、ウェイバーの為に自らの覇道を示さんとライダーは駆ける。
迎え撃つゲート・オブ・バビロン・・・
降り注ぐ無数の宝具、愛馬は消滅し自らは傷つくが、疾走を止める事はない。
ライダーの剣はアーチャーの頭上に迫るが、そこで止まる。
ゲート・オブ・バビロンより伸びた鎖がライダーを縛ったからだ。
本当に、「次から次へと、珍妙なものを・・・」
「夢より醒めたか、征服王・・・」
「そうさなあ・・・此度の遠征も また、存分に、心躍ったのう・・・」
「時の果てまで、この世界は余さず俺の庭だ。 故に俺が保障する、此処は決して そなたを飽きさせる事はない」 アーチャー、いやギルガメシュは“お前”ではなく、“そなた”とライダーを呼んだ。
認めたのか? “友”ではないにしても、好敵手として・・・本人は認める訳はないだろうが・・・
「そうか、この胸の高鳴りこそが・・・オケアノスの潮騒だったのだ」 静かに、安らかに呟く。
ライダーは消滅する、その生き様はウェイバーの脳裏に刻まれたのだ。
アーチャーはウェイバーに迫り、「お前がマスターか?」 と問う。
「違う、僕は臣下だ」 ウェイバーは答える。
「だが小僧、真に忠臣であるならば、亡き王の敵を討つ義務がある筈だが?」 アーチャーの問いは続く。
ウェイバーは、「できない」 と答える、「生きろ」 と命ぜられたからだ。
「忠道、大義である。 ゆめ、その在り方を損なうな」 この言葉を残し、アーチャーは消え去った。
ウェイバーは嗚咽する、余りにも大きな喪失が彼の心を苛むのだ。
しかしウェイバーは、余人には まず得られない至宝を手に入れたのではないか?
彼の王の生き様は、何物にも代えがたい財産として彼の人生を潤すに違いない。
彼は、聖杯以上のものを手入れたと言ってもいいかもしれないな。
しかしギルちゃんも なかなかに漢だった。 今までは傲慢極まりない俺様野郎に過ぎないと思っていたが、実に気味の良い振る舞いを見せてくれた。
こんな所が あるから人気が出るのかもね。
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セイバーさんは、どんどんと救いの無い状況に堕ちていく・・・
バーサーカーの正体は、サー・ランスロット。
かつての円卓の騎士で、アーサー王の友であった。
第一の騎士と言われた彼がバーサーカーに堕ちている、ライダーの言葉がセイバーの脳裏に甦る。
救うだけで導く事をしなかった・・・その王としての在り様が、ランスロットを追い詰めたのか?
何とも救いのない・・・しかし具体的には、何があったのだ?
次回で判るだろう。
車を人力で押すセイバー
なんちゅー怪力だ!
その疾走は、何処までも気高い!
二人の王が(ギルちゃんに言わせれば、王は自分だけ)、遂に激突する。 紛れもない正面衝突となる。
ライダーは姑息な手など考えるキャラじゃないし、アーチャーは自分が絶対と信じ込んでいるから考える必要もないんだな。
それにしても、これから殺し合おうってのに、杯を交わすとは・・・ホント 英霊さんの考える事は判らない、切嗣なら こう言うかな?
ライダーの号令の下、アイオニオン・ヘタイロイが発動する。
出現する王の軍勢、圧倒的な大軍がアーチャーに向け、進撃を開始する。
たった一人に対し、何たる暴挙・・・知らない人が見たら、こう思うだろうが、これでも足りないのだ。
この時のウェイバー、一緒に叫んでいる。 もう立派に軍勢の一員だ。
「この俺が手ずから理を示そう」 アーチャーは乖離剣エアを抜いた。
何となく憂いを含んだ表情にも見える。
「いざ仰げ、エヌマエリシュを!」
その一撃は地を裂き、王の軍勢を呑み込んだ。
そればかりではない、アイオニオンヘタイロイの結界を崩壊させる。 正に一撃だった。
対界宝具と呼ばれるエヌマエリシュ、これは時空間そのものを破壊するのか?
またトンデモなくチートな代物だ。 一種の亜空間で敵を覆ってしまうアイオニオンヘタイロイにとって、極めて相性の悪い宝具だとも言える。
ただ ふと思ったのだが、ライダーはアイオニオンヘタイロイを発動させる時、軍勢をアーチャーの至近に配置するように出現させたらどうだったろうか?
エアを発動させる暇も与えず襲いかかったとしたら、勝機はあったのでは?
真っ正直に正面から突っ込み過ぎている、しかも距離を取り過ぎている。
遠距離戦を得意とするアーチャークラスを相手に、不味い戦術だったと言えるのだが・・・
ライダーの性格からして、そんな戦術は採らないか・・・採れなかったのかも知れないし・・・・・・
この時点で勝負は決したと言える。
「ウェイバー・ベルベットよ、臣として余に仕える気はあるか?」 ライダーは徐にウェイバーに問うた。
「貴方こそ僕の王だ。 貴方に仕える、貴方に尽くす。 どうか僕を導いてほしい、同じ夢を見させてほしい」 涙ながらに、ウェイバーは答えるのだ。
別れの時が来る、その確信が涙を溢れさせる。
「生きろウェイバー・・・全てを見届け、そして生き永らえて語るのだ、貴様の王の在り方を・・・このイスカンダルの疾走を!」 これがイスカンダルと云う王の姿か、少年にとって それは この上なく輝かしい、そして貴い。
見守る臣下、ウェイバーの為に自らの覇道を示さんとライダーは駆ける。
迎え撃つゲート・オブ・バビロン・・・
降り注ぐ無数の宝具、愛馬は消滅し自らは傷つくが、疾走を止める事はない。
ライダーの剣はアーチャーの頭上に迫るが、そこで止まる。
ゲート・オブ・バビロンより伸びた鎖がライダーを縛ったからだ。
本当に、「次から次へと、珍妙なものを・・・」
「夢より醒めたか、征服王・・・」
「そうさなあ・・・此度の遠征も また、存分に、心躍ったのう・・・」
「時の果てまで、この世界は余さず俺の庭だ。 故に俺が保障する、此処は決して そなたを飽きさせる事はない」 アーチャー、いやギルガメシュは“お前”ではなく、“そなた”とライダーを呼んだ。
認めたのか? “友”ではないにしても、好敵手として・・・本人は認める訳はないだろうが・・・
「そうか、この胸の高鳴りこそが・・・オケアノスの潮騒だったのだ」 静かに、安らかに呟く。
ライダーは消滅する、その生き様はウェイバーの脳裏に刻まれたのだ。
アーチャーはウェイバーに迫り、「お前がマスターか?」 と問う。
「違う、僕は臣下だ」 ウェイバーは答える。
「だが小僧、真に忠臣であるならば、亡き王の敵を討つ義務がある筈だが?」 アーチャーの問いは続く。
ウェイバーは、「できない」 と答える、「生きろ」 と命ぜられたからだ。
「忠道、大義である。 ゆめ、その在り方を損なうな」 この言葉を残し、アーチャーは消え去った。
ウェイバーは嗚咽する、余りにも大きな喪失が彼の心を苛むのだ。
しかしウェイバーは、余人には まず得られない至宝を手に入れたのではないか?
彼の王の生き様は、何物にも代えがたい財産として彼の人生を潤すに違いない。
彼は、聖杯以上のものを手入れたと言ってもいいかもしれないな。
しかしギルちゃんも なかなかに漢だった。 今までは傲慢極まりない俺様野郎に過ぎないと思っていたが、実に気味の良い振る舞いを見せてくれた。
こんな所が あるから人気が出るのかもね。
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セイバーさんは、どんどんと救いの無い状況に堕ちていく・・・
バーサーカーの正体は、サー・ランスロット。
かつての円卓の騎士で、アーサー王の友であった。
第一の騎士と言われた彼がバーサーカーに堕ちている、ライダーの言葉がセイバーの脳裏に甦る。
救うだけで導く事をしなかった・・・その王としての在り様が、ランスロットを追い詰めたのか?
何とも救いのない・・・しかし具体的には、何があったのだ?
次回で判るだろう。
車を人力で押すセイバー
なんちゅー怪力だ!
テーマ : Fate/Zero 2ndシーズン ジャンル : アニメ・コミック