フラム・・・。覚書程度に。
ゼハートはいいやつだったのかもしれないが、司令官の器ではなかったということか。結局、死んだ連中の名前を憶えているとかなんとか言っていたが、それを溜めているだけで、飲み下すことができなかった。自分の中で折り合いが付けられなかった。いっそ強迫観念と化していた。
だから決壊した。
だから力が下のアセムに負けた。
そういう意味では兵士のままでいるのが格に合った男であったし、イゼルカントの人を見る目が曇りきっていたともいえる。
人であることを捨てて、人が人でいられる世界を目指したがゆえに、その矛盾を突かれた。
死ぬ間際には自分の心情を吐露するという「人らしい」最期を迎えた。
ここで、「おっ」と思わされたのは、
レギルスの目がツインアイになっていたこと。もちろん、死ぬ前からツインアイ状態にはなっていたけれど、あの瞬間にもツインアイだったというのが重要。
ヴェイガンのMSって、ラインセンサー状の「ピロピロピロ」目だったわけだけれど(レギルスも同様)、あれは如何にもな「人間らしさ」を排除した結果なんだろう。もちろん、序盤でUEと呼ばれて、人間じゃないかもしれないというミスリードを誘うための装置でもあったはず。
翻って、ここでレギルスがライン目を捨てて、ツインアイであるというのは、まさしく
人間性への回帰そのものであろう。
死ぬ前だけでなく、フラムが死んだのにガンダムが健在であることに激昂したあの時点で、司令官(人であることをやめた、使命のみに生きる者)の仮面は取り払われていた。だから今回は、最初からツインアイだったのだろう。
ディーヴァ撃沈。
誰もいなくなった艦を見て、艦長が「私たちの艦」って言ったのは、まだ「家」と呼べるほどの期間が経過していないからなんだろうな、と。でも、ここは「家」って言ってほしかったな。
んでもって、AGEビルダーさんも爆砕。
これをもって、以後決してガンダムが進化することはなくなったし、新しいガンダムが造られることもなくなった。
すなわち、
「戦う兵器/戦いを生み出すシステム」が消滅したということで、キオの願いをある側面では満たしていることになる。
でも、ここは登場人物の誰かが自発的に破壊するとかして、その意志を示してほしかった。どうにも、たまたまぶっ壊れてラッキー☆以上の意味が見出せない。尺がなかったのか、それとも脚本にその発想がなかったのか。もったいない。
フラムちゃん死亡。
生きていく希望をなくした。
というのは言い過ぎだけど。
完全にメインヒロインだったよね。
この前打ち出した「正ヒロイン」の格に、最もあてはまっていたのがフラムだったのではなかろうか。なんたって戦うヒロインだし。
可愛い子が死ぬのはガンダムAGEの悪しき風習(死ぬ前の過程の杜撰さで)だと思っているが、今回もそれが発揮されてしまった格好。
そしてキノコ絶対許さない・・・と思っていたが、ジェノアスのアクションがかっこよすぎたから、「許さない」レベルにしておこうか・・・(何様)
クルクルッと手首を回すシーンとかね、もうね・・・フラム・・・(結局)
まぁ、彼の執念(フラムを殺すことに何の意味があるのかわからないけど。クランシェのパイロットを殺されたからにしては、そいつの描写がなさ過ぎて、名前すら憶えてないので、なんだか微妙)が表れたシーンであったと言える・・・んだろうなぁ・・・。
総じて、脚本の酷さはあったが、演出・声優さんの演技が光っていた印象。
ところで、今日キオの出番が何一つなかったけど、彼、主人公だよね?「戦いを止める」とかアレの一つ覚えみたいに唱えてるけど、南無阿弥陀仏って唱えてれば極楽浄土に行けるわけじゃないんだから、ちゃんと何か行動で示してほしい。
その行動する余地も、あと1話で終わりかぁ・・・。いったい何ができるのか、不安でもあるけど、期待があるのも確か。
頼むぜ・・・脚本・・・。
テーマ:機動戦士ガンダムAGE - ジャンル:アニメ・コミック
- 2012/09/16(日) 18:56:42|
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