そんなわけで今回紹介したいのが、先日2巻が発売された『ふら・ふろ』。
この漫画、結構小さいものに見るべきポイントがあると思うんですよね。マジメな意味にしろネタにしろ。
さて、早速本題に・・・と、いきたいところですが、まずはメインキャラ2人の簡単な紹介から。
左が
ハナ。ナツとともにボロアパートの管理人。入居者が少ない故に貧乏。
その行動のほとんどが思い付き、ガラクタ(本人曰く「ガラクタじゃない」らしい)を拾ってくる趣味があるなど、困った感じの人。唯一まともに役に立つ特技はアコギ。
右が
ナツ。ハナとともにボロアパートの管理をしている。よって貧乏。
あらかじめ言っておきましょう。
この子こそが、この漫画の萌えポイント(個人的)を一身に背負っている、と。詳細はのちほど。
では、ようやく本題に。
先ほど、小さいものに見るべきものがあると書きましたが、それは一体どこのことなのか?それを1個ずつ追っていこうと思います。
小さいもの、と言われて思い浮かぶものはなんでしょう。色々あるかと思いますが、まずはコレ。
みんな大好き(?)
幼女です。別に自分がロリコンだとか、そういうことではありません。・・・多分。
しかし、この漫画の幼い子供は実に可愛らしい。
こんなこと言ってると児ポ法が改正された日には逮捕されそうですが、幼い子が可愛いというのは、太古の昔から人間が抱き続けてきたごく自然な感情です。それを、このキャラクタたちは見事にくすぐってくれます。
特に、右のマフラーを巻いている子。作中では
お師匠としか呼ばれていませんが、この子がまあ愛らしい。
冬の日に、凍った水たまりを踏み割っていくあの楽しさ。誰もが経験したはずのあの興奮を、セリフなしで伝えるこのコマは、それを自分たちに思い出させてくれます。
他にも、ひらひらと舞う落葉を掴もうと必死になって飛び回ったり、服にくっつきむし(自分の所ではバカの実とか、バカと呼んでいますが)をつけて喜んだり。
最近『マイガール』を取り上げましたが、ああいう、ちょっと賢い子供じゃなかった人々がやったことのあるだろう遊びをなぞっていってくれているのが、非常にノスタルジィを思い起こさせます。
次に挙げたいのが、幸福度の小ささ。この漫画においては悪い意味には作用しません。
登場人物に、女子高生の
宮田アオという子がいるのですが、これがもう、本当に
幸が薄い。曲がり角で必ず人とぶつかると言うアオは、不意をついて通常よりも少し早く曲がれば当たらないのでは!?と、早速実行に移してみるのですが・・・
かつて、シャア少佐は「当たらなければ、どうということはない!」とおっしゃっていましたが、
どうやっても当たるのであれば、手の打ちようがありません。また、お花見に行けば、誰が掘ったのか落とし穴に落ち、ハナとナツがドッジボールをしていれば、ボールが脳天に炸裂したり、と
どこぞの執事もビックリの不幸っぷり。「どうせ私なんて、って思っていればどうということはないです」と、自分で言ってしまうあたり、ホントに不憫です。
メインキャラのハナとナツも、貧乏なために、冬、部屋に暖房器具がなかったり、夏はアイスじゃなくて氷で乗り切ったりと、中々過酷な生活を送っています。
そんな生活の中ですから、銭湯に行ったり、たい焼きを買ったりする、大したお金を使わない
小さな幸福に、見ているこっちも癒されます。
さて冒頭で、自分は「ナツこそがこの漫画の萌えポイントを一身に背負っている」と書きました。それこそが次の「小」、すなわち
胸の小ささです。
こんなことを言っていると、児ポ法が(ry作中では、ナツの胸囲は7・・・㎝とされています。
で、それってどのくらいなのさ?と、ある人に聞いてみたところ、曰く「限りなくまな板に近い」と。
そしてそれゆえに起きる悲劇。
商店街で買い物中、ハナが喫茶店の看板に「カップルでご来店のお客様にミニパフェサービス!!」と書いてあるのを発見。ナツにむりやり彼氏役を頼み、入店してみると。
大成功。しかし、それが堪えたのか、古着屋に行ってカッコイイジャージを発見するも。
この流れが素晴らしすぎる。普段、どうでもいいような格好をしている子が、急におしゃれをする。それにグッとくるんですよね。
そして、これもまた「小さいもの」が生んだ奇跡。本当にこの漫画の見るべきものは、小さいものにある、と声を大にして言いたいです。
最後に。
七夕の日、ナツはハナとアオを歩道橋の上へと連れて行きます。そこで見せたかったもの。
流星のような、車の流れ。惑星のような、家々の灯り。
小さな、小さな星空。明日も今日の風が吹く。大きな世界は変わっても、小さな流れは変わらない。
あなたも、この小ささに、癒されてみませんか。
- 2009/06/29(月) 02:40:13|
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