今日の見どころ→素っ裸に赤マント。というわけで最終回を迎えましたね、『Fate/Zero』。
今日のメインは、Bパート以降の『Fate/Zero』でも『Fate/stay night』でもない、それらの繋ぎの部分でしょうか。
細かく中身を話す前に、先に言っておきたいのですが、
ホント『stay night』見とけばよかった・・・!いや、あのBパートの部分って、アレ単体で見ても別にいいものだとは思うんですけども、やっぱり前作(というか原作?)であるところの『stay night』を見ておけばこそまた何か別に感じ入るものもあっただろうと。言ってみれば、
スターウォーズで、Ⅳ・Ⅴ・Ⅵを観ないままⅠ・Ⅱ・Ⅲを観終わった感じ。
もったいない。すげぇもったいない。
だって、切嗣邸の改修の時に竹刀持って駆け回ってた子が誰かもわからないんだもの。
ぐぬぬな気持ちを抑えつつ。
先週のエクスカリバー一閃で聖杯は見事に破壊され・・・てない!
器は壊れましたが、おかげで中身のアンリマユが外に流れ出す羽目に。
どんな理屈かはよくわかりませんが、冬木市に大火災をもたらします。
切嗣の願いを受けて目減りするばかりの世界を救うべく、聖杯の破壊を決意した切嗣ですが、目の前で起きているのは無用な死以外の何物でもなく。
壊れ、燃え尽き、消し炭になっていくばかりの人間たち。
必死になって生存者を救いに行く切嗣ですが、どれも事切れた者ばかり。
絶望。慟哭。
煤に塗れた手は、けして正義の味方のものではなく。
人を救う手でない、人を看取る手。
まさに
取り返しのつかないことをしてしまった・・・状態。まぁ聖杯をぶっ壊すとあんなことになるなんて、誰にとっても想像もつかないことではあったのですが、切嗣の自責の念にはすさまじいものがあっただろうことは容易に想像できます。
人を、世界を救いたかったのに、目の前で起きていることは自分の意に全く反することで。
それが自分の決断から生じたものであるなんて。
綺礼を見つけた時に憔悴しきってどうにも動けなかったのも仕方のないことかも。
だからこそ、士郎を見つけた時の歓び、感謝もわかろうというもの。
さて、アンリマユの泥に呑まれた綺礼とギルガメッシュですが、
生きてました。ワーオ。
正直、エクスカリバーを受けた時点でギル様は死んだものとばかり思っていたのですが、それを耐えた上、アンリマユで受肉するとは恐れ入る。
素っ裸だったけどな!綺礼に全裸でドヤ顔してたシーンは、ちょっと笑いをこらえられませんでした。
あと素っ裸に赤マントて、なにその
走れメロススタイル。
ギルに救出された綺礼、聖杯を勝ち取ったのはお前だ、その願いは今目の前のこの光景ではないか?とギルに諭され、高笑い。
なんという破滅。なんという邪悪。
ただ、これだけでは満足がいかないご様子。
どうして私はこれを望んだのか、という「過程」がわからない。
それを問い続けなければ。理解しなければ。
欲に忠実になった「わからない」綺礼の、答えを求める日々は続く。
しかし、心臓が動いてなくても生きてるって、それどうやったら死ぬんだよ・・・と。ホントにターミネーターみたいになってしまったのでしょうかね。
ついでにBパート。時臣師を刺殺したアゾット剣を凛に手渡した時は、
本当に悪趣味な奴だな(笑)と。そこまでやるのか・・・とびっくりしましたわ。
雁夜おじさんが一瞬出てきましたが、あれはアンリマユに呑まれたおじさんの脳内劇場ですよね、きっと。あの状態から家に帰ったとかないよ・・・ね?
願い・・・遠坂の女たちに慕われたいという願い。
しかして現実は、聖杯戦争に敗北した末の死。
実際に蟲蔵で蟲に食われて死んだわけではなくて、「桜の蔑みを受けながら」蟲に食われるというのが、おじさんにとって一番の絶望、わかりやすい絶望、すなわち死だったのかな、と思います。
アンリマユがちょっとした夢を一瞬見せてくれたと喜ぶべきか、
幼女の養豚場の豚を見るような目いただきましたー!と喜ぶべきか(オイ
ウェイバーくん、前途洋々って感じでしょうか。
聖杯戦争という悪夢を経験値として、この後の人生を真っ当に進んでくれそうなただ一人の人間ですね。
ライダーの遺した物品の数々を見て、感慨深くなるシーンとかね、
ホントに主人公やってんなと。
終わりも爽やかでしたね。
彼の今後に幸多かれ。
セイバーさんはなぁ・・・。
王になるべきは、私ではなかった・・・!とか言ってるけど、それ
思いっきりランスロットの言葉を裏切ってない?あなたこそが最高の王でしたとかなんとか言われてるんだからさ。
慕ってくれた円卓の騎士を裏切る言葉でしかないでしょう、それは。
怒りで裁かれたかった・・・というランスロットの言葉を鑑みれば、まぁ、感情を、弱い面を近しい臣下にほんのちょっとでいいから、見せてやればよかったのかな。
理性的に過ぎたか。
「王になるべきは、私ではなかった・・・!」が反省でなく、後悔だけであるなら、救われないなぁ。
だからこそ、次の聖杯戦争にもお呼ばれするのかもしれませんが。
5年後。
士郎を助けた切嗣は、彼に昔語りをします。
正義の味方に憧れてた、と。
ヒーローは期間限定で、大人になると名乗るのが難しくなるんだ・・・。
もっと早くに気づけばよかった。しょうがない。
諦観をもって語る切嗣に、士郎は「しょうがないから、俺が代わりになってやるよ」
じいさんは大人だから無理かもしれないけど、俺なら大丈夫だろ。
任せろって。じいさんの夢をさ。
切嗣。
切断と結合。
断ち切られた正義の味方になるという夢。
受け継がれた正義の味方になるという夢。
士郎という固く、強い結び目。
切って結ばれたこの夢の、行きつく先は。
―安心した・・・。
綺麗な〆でしたね。
実際この夢がどうなるのかっていうのは『stay night』をやればわかるんでしょうが・・・ああぁぁぁ・・・やっときゃよかった・・・(しつこい)
でも、叶うと信じてます。
絶望にまみれた展開は『Zero』だけで十分だよ、うん。
というわけで『Fate/Zero』も終了。
セイバーさんの思考は『stay night』で変わると思うので、特に思い残しはなし。
戦闘シーンも結構見どころがあって(ひとえに絵の綺麗さに起因する)、満足です。迫力はちょっと足らなかったかもだけど。
おおむね満足。面白かったです。
ただ悔いが残るとすれば、
イリヤともっかいクルミの芽を探しに行きたかった・・・。
テーマ:Fate/Zero - ジャンル:アニメ・コミック
- 2012/06/24(日) 07:38:30|
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