アニメができたらいいなと妄想しているブログ

他人の作品を観て、「自分ならこうするのに」と、妄想するのって楽しいですよね。その妄想を割と本気でまとめてみたら、アニメの原作ができるんじゃないかっていう、さらに妄想なんですけれど、二次創作という名前の寄生をして、誰かに完成品を作ってもらおうと素材になりそうなものをばらまいています。

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2017春アニメ

CGアニメの敗北?

ベルセルク

僕は「未来のアニメは3DCGに向かってゆくと思っている派」なのですが、2017夏アニメは手描きアニメと思われる作品ばかりのように感じています。やっぱり、CGアニメは不評なのでしょうか。

CGアニメの不評を買っている原因のひとつに「動きが不自然」というものがありますが、これはCGが理由ではなく、そのオペレーションが確立されていないからだと僕は思っています。1970年代のスポ根アニメの中にはありえない動きをしているものもたくさんありましたから、いずれは解決できる問題だと思っています。ただ、そのためには人材が必要で、業界にお金が集まらないと能力のある人も集まらないわけで、そのスピードはすごくゆっくりになってしまいます。

で、ベルセルクのアニメが一旦終了(再開がいつになるのかわからない一区切り)したのですが、その終わり方が気になるのです。

シールケ

まあ、最後の「見せ場」が手描きになっていたということなのですけどね。たしか、放送前にwowowでやっていた特別番組では、CGによる作画にかなりの手応えを感じているようなお話を制作の人がしていたように記憶しているのですが、結局は手描きに軍配が上がったということなのでしょうね。現時点でCGアニメが発展途上なのは明らかなのですが、僕の目には、この作品のシーズン中の間に、その成長は感じられませんでした。乱暴な言い方ですが、「使えない」という判断が現場でも下されたのだと推測できます。

原作もあまり先に進んでいないようで、この続きのアニメ化はかなり不透明だということです。ですから、「最後は~」という気持ちが少なからずあったことは確かで、その結果が「手描き」というのは少しさみしい気持ちになってしまいます。もっとポジティブに受け止めることができればよいのですけどね。

CGと言っても、日本のアニメでは2.5Dくらいのポジションで、最終的に出来上がったものは2Dで、その作画のためのツールのひとつという位置づけというのが現状だと思います。メカやモブキャラではCG作画が中心になってゆくと思われます。問題はそこから先なんですけどね。

というより、あの作品をCGで作ってほしかったという残念な気持ちがあるのです。

話が複雑になるポイント

このシーンなんかはどういうリアクションをとればよいのか解らなくてとっても困りました。この作品は登場人物毎にエピソードがあって、その別々のエピソードが重なり合ってくることに面白いところがあるのですが、その重なる前の予兆というか、「引き」とか「タメ」みたいなものがあって、その部分が全体にメリハリをつけていというかすごく面白いところだと思っているのです。

ところが、その登場人物のビジュアルがいまひとつ弱くて、「たぶん」と思っているシーンで「ところで、誰だっけ?」みたいに、いつも躓いてしまうのです。もう「引き」とか「タメ」とか以前に、全体の流れに乗れていない感じなのです。

誰だ1

えっと、ケイが子供の時に車の中で契約書を出していた人とは別人だよね?とか、

誰だ2

えっと…誰だっけ?とか

誰だ3

えっ!知り合いなの?とか、すごく乗り遅れている自分がいるのです。まあ、宇川さんの登場の仕方だと、前回出会ったのはケイと美空が一緒のときだったようなミスリードになっています。

CGによる作画の利点はいくつかあると僕は思っていて、そのひとつがキャラの固定化だと考えています。固定化というのは、登場人物が区別できるということと、再登場時にすぐに誰なのか理解できるというもので、これはストーリーを作ってゆくにはすごく重要なことで、漫画やアニメに限らず映画や小説でも工夫を凝らす部分になっています。そのとき、手描きの作画よりもCGのほうが有利なのではと僕は考えているのです。

もうひとつは、細かい表情が作れると思っています。手書きの場合だとどうしても漫画からの影響が大きくて、「怒っている」「笑っている」などの記号として表情を扱ってしまいがちなのですが、CGでは「45%くらいで怒っている顔」とかパラメーターを使って「中間値」を表現することも可能になります。実際にはキャラクターの表情をどうやってパラメーターに対応させるのかとか、萌えデザインとの折り合いをどうするのかとかの問題はあるのですけどね。それにしても、こうやって並べるとよく分かるのですが、例に使った4人の女性キャラは揃って「無表情」なので本当にキャラがつかめないのですよ。そして、中心人物の春埼美空が「無表情」が特徴ということで、すごく難易度が高くなっているのです。

ズートピア

逆に、ディズニー・アニメはやりすぎくらいに表情が豊かなのですが、このやり取りなんかはそれがすごく良い結果を産んでいて、とても良く出来たシーンになっています。海外でアニメの映画が大ヒットしていて、それらがCGで作られたのものばかりなのを見ていると、日本のアニメが手描きにこだわり続けるのはなんだか、フィルムにこだわって映画を撮り続けているのと重なるような気もしています。

「それ」が良いのは理解できるし、「それ」にしか出せない表現というものがあることも理解できるのだけれど、「それ」はあくまでも手段であって、大切なのは観客を喜ばせること、面白いものを作ることナノじゃないかなあと妄想するのでした。

キャラの固定化については、もうひとつ腹案があるのですが、それはそれで長くなりそうなので次回に。


お化粧したり髪型を変えてもキャラが特定できるのか

タイトルの通りのパロディ漫画を作ってみました。前回の記事の実践編です。

進撃の化粧_001
アニよりも、エレンのほうが誰だかわかりませんね(笑)。僕の画力不足です。それにしてもエレンって暑苦しい奴ですね。



「サクラダリセット」 第9話 感想 3行キャラ解説

直接、この作品についてdisるわけではないのですが、ちょっと思いついたことがあって備忘録として。

s-魔女からの伝言

8話のラストと、9話のプロローグ部分に繰り返して出て来るシーンに、今後のストーリーのキーパーソンとなるであろう人物の描写がありました。「ここからですよね?」って、期待が膨らむシーンです(笑)。

人物あてクイズ

画像は公式HPから主な登場人物の紹介の画像をそのまま貼り付けて作ったものです。ぶっちゃけ、そのキーパーソンは、本編のセリフによると「中学生くらいでショートカットの、痩せた目が大きな女の子」で、この画像の中にいるのですが誰だかわかります?

パッと見で?

というのも、「これから、物語は佳境に入りますよ」という宣言のようなシーンだと思うのですが、そこで客席から「おお~」という声が上がるか?といえば、そこまで盛り上がらないんじゃないかなあ…と感じたからです。細かい話をすると、「あの子」という特定ができたはずのセリフが空振りしてしまって、「答え合わせ」で離陸できるほどのスピードを生み出せなかった感じです。理由として考えつくのは、原作が文字によるものでセリフをそのままなぞったら、キャラデザインのビジュアルとの「整合性」がうまくとれなかったことだと思われます。

「整合性」と呼んだのは、一旦、ビジュアル化してみて、重要度というか優先度が文字情報と揃っているのか確認作業をした後で、キャラ設定を確定しないとうまく伝わらないのではないかということです。例えば、「赤いカラーコンタクト」が、アニメの中でどのくらいの存在感があるのか、実際にそういうキャラを作ってみたら、「赤い目のキャラ」はアニメでは、髪の毛がピンクだったり青かったりするように、それほど特別の存在ではないので、「特に目立つほどではない」特徴になるということです。文字情報で「目が赤い」は、唯一無二なのですが、ビジュアルだとそこまでのレベルにならないということです。

特にアニメやマンガではデフォルメの影響が大きくて、基準点がどこなのかわかりづらいという前提でデザインする必要があるはずです。「オフィシャルイメージ」の画像では、全員同じくらいの体型なので「痩せた」というのは特徴にはなりにくく、「目が大きい」のはアニメにその特徴を使うのは無理があると思われます。小説のような「文字による原作」をアニメ化する上での注意点といえばそうなのですが、もっと突っ込んで「わかりやすいキャラ設定」というのも必要なのではないかと思いました。

春埼美空の噂

そしてこれは、第一話で「春埼美空」について語られたシーンのセリフを文字起こししたもので、彼女の特徴について話しています。そして、この「春埼美空」という人物は上のキャラ一覧画像の中にいるのですが、どの女の子なのでしょうか?画像の左の人物に「雰囲気が似ている」というのもヒントのはずです。この次のシーンでは早速「春埼美空」が登場するのですが、僕は話が見えなくて何度も繰り返して再生しました。きっと文字情報だけだと、想像した「春埼美空」とイメージがピッタリの女の子が屋上で待っていて、印象的なオープニングになっていると思うのです。これは、第一話の最初の印象的な部分で、特に重要だと思われるシーンなのですが、文字によるキャラ解説と実際のデザインにズレがなければすんなりと入って行けると思うのですが、みなさんはどうでしたか?

間違ってはいけないのは、特徴を単純にするのではなく、シンプルな表現でもわかるように整理しておくことだと思います。「3行あらすじ」というのを僕はよく使っていますが、何かで読んだ、「あらすじを3行にまとめても、面白さが伝わらないものは作り直したほうがよい」というモノの実践で、これはキャラ設定にも応用できるかもと思っています。つまり、「3行キャラ設定」。それで、キャラの特徴がつかめなかったり、魅力が感じられなかったら「作り直したほうがよい」ということです。

「アニメ化するにあたって、原作より若干の変更をさせていただきました」

というのは、よく起きる問題の原因のひとつなのですが、文字によるキャラ設定とアニメのビジュアルとのすり合わせの作業はどこでも行われていると思われ、お互いが補完するのがベストだと思うのですが、どうもそれが気に入らないファンの方が若干いらっしゃるようにも見受けられます。「雰囲気が似ている」ということは、キャラのビジュアルもそれを踏まえたデザインにする必要があるのです。

この作品は登場人物の内面について掘り下げゆくストーリーだと思われるので、あえて、キャラビジュアルは原作をトレースしたり、イメージビジュアルをリスペクトしないほうが良かったのではとか考えています。ソテとは全く関係なく、アニメのキャラに対して別の物を要求するファンがいることも事実で、そういうファンの購買力に支えられていたりと、問題は深みにハマっているのですけどね。

最近のライトノベルでは、挿し絵が「キャラ原案」のように進化して、登場人物のビジュアルイメージがアニメを作る以前に存在しているので、ややこしいことになっているのですけどね。

それをふまえて僕なりのアイデアも考えてみました。

ID-0 感想 SFの技術的解説について

SFに限らずファンタジー世界の作品を作ってしまうとその設定とか世界観が現実とは大きく異なっているわけで、観客や読者に共通理解をしてもらうためには色々と説明をしなければなりません。よくある漫画の失敗例で「最初の数ページが看板でいっぱい」というものがあって、まあ、説明文で溢れているという揶揄なのです。

アニメでも、説明を兼ねた導入部を利用することがよくあるのですが、この部分は「ツカミ」としての役割のほうが重要で、説明は後回しにしてとにかく派手にする場合のほうが多いようです。ここでは説明がおざなりになっていますから、何処かで改めて解説をする必要がありますが、これがあまり退屈になってしまうと観客が離れてしまうので、幾つかの工夫が必要になります。

マヤちゃんニュース

よくあるのが「テレビでニュースになる」というもので、導入部で派手な立ち回りをしたことをニュースにすることで、客観的な視点で説明できるようになります。当事者の顔写真を入れることで、キャラ紹介の意味合いも持たせることができたりかなり便利なのであちこちで多用されています。

今は誰だか解らなくてもよい

最初の立ち回りが起きた事件の「黒幕」もここで登場させるのもよくある手法で、「部下からの報告」という形を使って全体の説明を観客にすることができます。また、黒幕から質問させて、重要部分をさり気なく繰り返すことができたりします。

会議中

会議なんかも良い方法で、今まであったことの復習やこれから起こることの予習をするには最適なんじゃないかと思う程です。この作品では全員が名札付きで参加しているので、キャラ名の復習にもなっています。

SFでの短所は、ここで専門用語的なものを使う場合に、それらが架空のものなら用語自体を解説する必要があるのですが、それがまた文字だらけになってしまい文字の好きな人にとっては楽しみのひとつにはなるのですが、苦手な人には苦行になってしまいます。

用語解説

直球勝負というか、「用語解説」そのまんまですが、実際の用途は「文字起こし」だと思います。SFアニメの最大の失敗は「専門用語が聞き取れないこと」で、一気に話についてゆくことができなくなったりします。また、例のように字面から大体の意味まで理解できたりすると思います。漫画や小説などの原作がある場合、文字情報としてインプットされるのでかなり正確に把握できる利点があるのですが、アニメの場合はそこを補完する必要があると思われ、これはテレビのバラエティ番組が使っている手法で、「テロップ」と呼ばれているものなのですが、さすがに物語の間に挿入するわけにはいかないので、こうやって用語解説という形を取っています。ですから、小さい文字は重要ではなく、読まなくても差支えのない情報しか入れていないはずです。逆に、文字を小さくして読めないようにしているとも思われます。

そういう観客に情報を加えるための細かいテクニックはどんどん進歩していて、定番となったものや気づかれないようにひっそりと入っていたり様々です。ところが、今回大きな発明がありました。

クイズID-0

クイズです。作りや尺から予想するとCM枠の中に入っていると思われ、作品として評価するかどうかは微妙なのですが、毎回新しくなっているので、グレーゾーンではありますが、他の作品でも販売用ソフトのCMで過去映像を使って人物紹介などをしたりしているのでその中に入っていると思います。

今回の画期的な部分は、クイズ形式にすることでその重要な用語を印象づけている点です。問題になっているのは「用語」ばかりで、それも、この先ストーリーが進むに連れて「キーワード」になりそうなものばかりに思えます。更に回答者が名札付きで参加しているのでキャラ名のおさらいも兼ねています。4回目からは回答者にアマンザも加わっているので、この先新しいキャラが自己紹介的に回答者になる可能性もあります。

回答者の正確なんかも反映させるのかと思わせながら、全員でボケたりハチャメチャな展開になっていますが…



舞台は「ネオ秋葉原」

登場人物が大学生というのがとても無理があるんじゃないかと思っています。専門の研究は、やればキリがないし、その合間に一般教養科目とか演習とかレポートとか、特に理系の場合は「勉強」するのが目的で大学に通うものなんですよ。

で、考えたのが、街のパーツ屋さんなんですが、前提条件がいっぱいあります。場所は「ネオ秋葉原」で、名前の由来は完全にニンジャスレイヤーの「ネオサイタマ」のパクリです。今の秋葉原は電気街というよりもサブカルの街になっていますが、ロボットが一般家庭に浸透してきている未来(舞台となっている時代)では、そのメインテナンスやカスタムショップが台頭して、秋葉原の中心より少し外れた所に集中してそういうショップが集まった場所が「ネオ秋葉原」と呼ばれるようになっています。

昔の秋葉原が復活した雰囲気で、ロボット会館とかそういうビルもあったりします。お茶の水博志と天馬午太郎の二人は、その中でカスタムショップの経営をしていて、自作ロボットで大会(格闘ロボット?)の優勝を目指しています。お茶の水蘭は、近所のジャンク屋に入り浸っている工学系女子で、高校に通いながら兄のショップを手伝っています。

専門用語を使うと観客(読者)がついてこれなくなるというのは、上から目線の思い込みで、特に理系の話なんて特に意味のないことばっかりなので、それらしい雰囲気の単語を並べてリアルさを出したほうがよいと思っています。

s-山崎ザ麻耶

こんな会話でも、何だか怪しいものが格安で売っていて、その情報が「わかる人だけにしかわからない」けど、女子高生なのに「わかる」という説明にはなっていると思うのです。


本来の「鉄腕アトム」という作品が、基本的に昭和の作りであまり経済的な要素を考慮していないので、非現実的な部分の整合性をどうするのかということになります。卒業後のお茶の水博士は公務員なっていますから、ロボットを作っている暇なんかなさそうだし、天馬博士はニートだし…。

堤茂理也は若いけれどその才能を認められ、大企業からバックアップを受けていて業界では有名人で、妹がお茶の水博志のショップに時々お客として来ているという関係にします。お茶の水と天馬と堤の3人は同じ大学の同級生ということにして、すごく差がついてしまっているという設定です。

学園祭のような時系列的に制約のあるイベントを使わなくても、商店街の催し物とかなんとかセールとか新規テ店舗のオープンとか、イベントのネタはたくさん作れそうです。

<続く>


ロボット(A.I.)と法律

僕はこの作品が「ロボット(A.I.)が人間と共存してゆくためには?」をテーマにしていると思っているので、外堀が埋められていなくてユルユルになっているのが気になっているだけで、自分のイメージを固定するための作業を勝手にやってしまえば、それはそれでスッキリするのではないかと思っています。

ロボットが人間を吊るし上げる

このシーンを法律用語を使って説明すると、「私人逮捕をしているロボット」ということになります。「私人逮捕」というのは、現行犯の場合は被疑者の身柄を確保する行為について警察ではない一般人でも実力行使が認められているというもので、それがロボットにも適用されるかという、ものすごく重要な問題をサラリと流しているシーンです。

何が重要なのかと言って、法律ではまだ規定されていないことを新しく決めることがこの作品の骨子だと思っているからです。ドラマとして考えると、理屈や論理で作られたものがあるのだけれども、どうもそれが馴染めなくて、結局は人間の感情とか気持ちとかそういうものから導かれる答えは違ったものになって、それが「生きていること」「人間であること」の証明で、「ではロボット(A.I.)は?」というあらすじを考えているからだと思います。

現時点で、「私人逮捕」は人間だけに認められているはずで、それをロボットが行うとどうなるのかは、ストーリー上のものすごく重要な部分で、こういうほのぼのエピソードの中に組み込んではいけないものだと思っています。プロレスで言うと「選手紹介の時にいきなり必殺技を出してしまう」ようなもので、それはそれで、全体がとても「型破り」な作りで、以降、正統派ではない「何が起こるかお楽しみ」のストーリーであるという挨拶になってしまうと思います。

もうひとつ重要な問題は、逮捕した理由が「怪しい行動」にある点です。伴健作がスクラップ置き場で探しものをしていたのが「怪しい行動」なら、第2話でお茶の水蘭のしていた行為は何なのだろうということになります。細かいことを言うと、伴健作は通路部分と思われる場所にいて、そこから何かを見つけてスクラップに近寄った時点で逮捕されているのですが、お茶の水蘭はスクラップの野積みにされているところにまで立ち入っていますし、伴健作が逮捕されたときにもスクラップの山の中に立ち入っています。

僕が心配していたのはまさにこういう点で、ストーリーの整合性がムチャクチャになってしまっています。ロボットに限らず、自動車の自動運転など未来の技術で一番問題なのは「人間を傷つけてしまう可能性」なわけで、そういう可能性を含みながら存在を認めてもらうには、自身の正当性を認めてもらうことが最優先事項になるはずなので、「法の遵守」などはとても敏感な問題になるはずです。そこをないがしろにしてしまうと、作品のテーマそのものを崩してしまっているように思えてとても残念です。

蛇足になりますが、伴健作に「部外者は校内に立ち入る事ができない」と言っていながら、工事現場にぞろぞろと侵入しているのも同じ理由で、作品のテーマをぶち壊していると思います。

結局、お茶の水蘭の登場シーンをスターウォーズ風にしたかったのと、古いロボットに愛情を持っ接していたエピソードを割り込ませたかったための設定ですが、「スクラップ山積み」という風景にとても無理があるような気がして、この部分をどう書き換えるべきなのかを考えるのがこのブログだと思っています。

<続く>

(次回は、僕なりの設定変更を考えてみます)



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豊洲市場移転問題とアニメの関係

別のニュースが今はホットになっていて、ちょっと「忘れられた感」はあるのですが、この問題の解決の行方が未来に大きく関わってくると思うので、あの話題を絡めて考えないといけないと思うのですよ。

そもそもの問題の原因は、土地の持ち主が「自分のところの敷地内だから、ゴミくらい埋めちゃってもいいでしょう」で、済ませておいたら、土地を売却することになって、そのゴミの影響についての責任やら原状復帰とかをどうするのかという民意を統一させるような大きな話になってしまっています。

逆に言えば、そこのあたりの民意を予想をする行為がSFの範疇に該当すると思うので、誰かがやらなければならないはずなのですけどね。「NHKは何やってんだ」っていうことです。「自分の敷地の中だから~」というのは現時点でもNGのはずです。

ということで、法律関係の制限何かをざっと調べようと思ったのですが、結構複雑に絡み合っていて大変でした。その中でも一般廃棄物か産業廃棄物かという判断は重要で、そのどちらかで法律の適用が大きく変わるのですが、僕の見立てででは産業廃棄物に該当するであろうと判断になりました。

法律的な話は空想科学研究所というところがあるのでそこにお任せしようと思い、質問コーナーに丸投げしてきました。(゚Д゚)ノ⌒◯ 

質問文
「アニメや漫画では古くなったロボットがスクラップとして野積みになっていますが、あのようなゴミの保管は現在でも認められていない自治体がほとんだと思われ、人型ロボットが廃棄されるほどの未来ではますますそういう廃棄物に関する法令は厳しくなると予想されます。

実際に人型ロボットを廃棄する場合にはどういう法令上の制限があるのでしょうか?また、現時点で人型ロボットを廃棄する場合にはどのようにして行うのが適切なのか検証してください。(東京都限定で十分です)」

廃棄物に関する未来の話は大きく2つの話題になると思います、ひとつは環境問題と絡めたもので、なんだかんだ言いながら有害物質が含まれていたり、放置していると火災や腐食などの理由で有害物質が発生したりととか、最終処分までの道筋がない状態というものを認めない方向に向かっていると思われ、未来にはスクラップの存在自体がなくなってしまうとか考えられます。

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もうひとつはリサイクルですね。ゴミになっていたものを資源化することで、廃棄物の量を減らそうという動きは現実の世界でも、もう始まっています。再利用できるものは分別して残りを廃棄する考え方をもっと進んだ形にしているのが未来っぽいように思います。

そのあたりを考慮に入れて、最初の人物紹介を作り直してみました。

練馬大学の一画にゴミの分別工場のような建物があって、そこに分別作業を待っているロボットのパーツのようなものが何台かの台車に載せられている。作業員の詰め所のような小屋があってそこには「7」の文字の看板があって、中には学生と思われる二人の男が実験をしている。1人はお茶の水博志、もうひとりは天馬午太郎。ロボットのパーツが載せられた台車には「1」の文字(フォントは小屋の「7」と同じ)があって、小屋の中で実験をしていた学生の1人が出てきて、そのパーツの中を物色し始める。

お茶の水「たしか、4号タイプのサーボモーターがこの辺りに…」
天馬「・・・」
お茶の水「そんな顔しないでよ、ボクたち7研は特別予算で運営しているんだから、こうやってパーツ代が節約できるシステムになっているのはすごくありがたいことだと思わなきゃ…」
天馬「1研の部品じゃなければ、気にしねーよ。アイツらが予算の使い放題で、オレたちはリサイクル部品を使っているのって何か、こう…。同じ大学生なのに。」
お茶の水「そりゃ、『ロボットはロマンだ!』とか言って、変な所に高価な部品を使うから、教授たちから目をつけられちゃった、っていうのが大きいと思うんだけど…」
天馬「それにしても…」
お茶の水「だって、向こうは堤茂理也さんがいるからしょうがないよ…」


こんな感じで、1研が超エリートで、7研が底辺という説明も入れてみました。

お茶の水妹が、ロボット関係の趣味がある辺りも、パーツを無断で…みたいな形ではなくもっとカッコいいエピソードとか考えてみました。

お茶の水蘭が、研究所にこっそり(人見知りっぽく無口な感じで)やってきて、それを午太郎が見つけて、

天馬「おう、お茶の水妹よ、よく来た。早速例のやつを頼むぞ。」
お茶の水「例のやつって何?」
天馬「モンスターモーターを知らんのか?今、アマチュアモーターバイク界で必勝アイテムと呼ばれているんだぞ?」
お茶の水「え?売ってるの?」
天馬「私が設計して、蘭が技術担当だ。購入者の評価は平均で星が4.7で4週連続部門一位になっている。ちなみに、先週のレースの動画は『いいね』が…」

ロボット用のカスタムパーツをネット販売して、そこそこ儲かっているという…



「アトム ザ・ビギニング」第2話 感想 未来のリサイクル事情

基本的に揚げ足を取っているつもりはないのです。ただ、空想未来劇としてSFを捉える以上、「未来はこうなっているはずだ」というのは最優先事項のはずで、科学や技術の分野だけでなく社会情勢や倫理についても未来の予想をしないといけないのではと思っているのす。 

で、前回は障害者の立ち位置とかバリアフリーについて考察してみたわけなのです。今よりも良くなっているのか悪くなっているのかは「神のみぞ知る」のですが、どちらにせよ進化していなければならないと思っています。後退していたらマズいというか、「未来感」を削ぐことになってしまう気がしています。ですから、未来で大きな変化があると予想される、バリアフリーとかそういう人権思想を形にしているのが、未来っぽさを出す演出になるのではとか考えているのです。

ここからが<続き>の部分です。

障害者のいる社会と同じように、現在問題点が指摘されていて未来までには解決が望まれているのが「資源のリサイクル」だと思うのです。

反社会的行為?

また、この絵を使ってしまって申し訳ないのですが、イメージとしてはわかるのですが、実際にこういう場所を知っている人ってあまりいないと思うのです。スクラップと作品の中では呼んでいましたが、立派な産業廃棄物です。法律的には「事業活動により排出された 廃プラスチック類・金属くず・ガラスくずなど」をいい、事業活動には大学の研究も含まれますので、ここに積んであるものはストーリーから推測するとそれらに該当すると思われます。

こういう場所が一般的でないというのは、この絵のとおりだと法令上不適切な箇所があるので、実際には大学の研究によってできたゴミは違った形で保管されているからです。

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これは2014年にTwitterで拡散された画像で、不要になったロボットが捨てられているというものなのですが、産業廃棄物ですから、その保管や処理については法律で定められていて、それに沿ったストーリーを考える必要があるんじゃないかなあと心配しているのです。繰り返しますが、揚げ足取りが目的ではなく、タイムパラドックスみたいに、いろいろな角度から検証を繰り返すことで、新たな疑問や問題点が浮かび上がってきて、それがストーリーを作る上での「ネタ」になるんじゃないかなと画策しているわけなのです。

「ウルトラマンは法律上どうなのか?」という研究が一時期流行りましたが、そんな感じで「ロボットは…」ということを一度真剣に考えてみる時期なんじゃないかと思っていて、この「アトム ザ・ビギニング」という作品がそういう方向に向かっていると思っていたので、余計に噛み付いているのですけどね。

例えば、自動車のA.I. を使った自動運転なども、技術的には実用レベルに達しているそうなのですが、法令の整備が追いついていないので、製品化できないという話を聞いたことがあります。具体的には事故を起こしたら責任は所有者なのかメーカーなのかみたいな話です。それは面白い題材なのですが、いろいろと語りたいことがたくさんあるので次回に回すとして、今回はリサイクルを掘り下げようと思っています。

<また続く>


ちなみに、これは上のお茶の水蘭がスクラップ置き場から部品を集めている画像を、僕がTwitterで法律用語っぽい感じで解説した文章です 

「学校法人の敷地の中で野積みにされた産業廃棄物置き場に野良猫が住みつき、囲いなどの立入禁止措置が取られていないため、部外者である未成年者が無許可で物品を取得して持ち去ろうとしているところ」


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