自らの肉体が傷つく事も厭わず戦う方法を選んだ美樹さやか。
「やり方さえ判っちゃえば簡単なもんだね……
これなら負ける気がしないわぁ」
佐倉杏子に借りは作らないと魔女を倒して手に入れたグリーフシードを差し出す。
そんなさやかを哀しげに見つめる鹿目まどかは、激しい疲労にふらつくさやかを支えて帰路につく。
「あのバカ……」
さやかの後ろ姿を見つめる杏子。
雨の降る中、バスを待つ二人。
「さやかちゃん……
あんな戦い方、無いよ……」
見てるだけで痛かった、感じないから傷ついても構わないなんてダメだと語るまどかに、才能のない自分にはそんな戦い方でなければ勝てないのだと告げる。
あんな戦い方ではさやかのためにならないというまどかだが、さやかは今の自分は魔女を殺すためだけに存在するのだと語る。
さやかの幸せために何かしたいと思うまどか。
「だったらあんたが戦ってよ」
キュゥべえからまどかにはもの凄い才能があると聞いたさやかは、自分のために何かしたいのなら、自分と同じ境遇になれと迫る。同情で人間を捨てる事は出来る筈がないと冷たく言い放つ。
遂に精神的に壊れ始めている負の感情が抑えられないご様子です。。
「何でも出来るくせに、何もしないあんたの変わりに、私がこんな目に会ってるの。
それを棚に上げて、知ったような事を言わないで!」
さやかはまどかを拒絶する。
さやかはまどかに辛く当たる自分に嫌悪していた。そんな彼女のソウルジェムの濁りが強まる。
本当は自分が望んで魔法少女になったのであり、まどかには何の罪も無い事は百も承知していて、それでも自分の辛さを誰かにぶつけないと気が済まなくなってしまっているのだろう。恭介に対して出来る筈もなく、かと言って魔法少女の事を知らない仁美に対しても出来ない。結局事情を知っているまどかに罪を押しつけてしまったわけだ。
そしてソウルジェムがいよいよヤバい事になってきた。
ワルプルギスの夜の出現予測場所まで絞り出している暁美ほむらは、杏子にあくまで統計で判明したのだと説明する。
過去にワルプルギスの夜が見滝原町に出現した痕跡はなく、ほむらの言葉を信用しきれないでいる杏子は、もう少し手の内をみせてもいいのではないと告げる。
と、そこに自分も同感だとキュゥべえが姿を現した。
キュゥべえに激しい憎悪を向ける杏子に対して、キュゥべえは重要な情報を報せにきたと告げる。
さやかは肉体だけでなく精神的にも消耗が激しく、彼女自身が呪いを生み始めており、このままではワルプルギスの夜よりも先に厄介な事になるかもしれないので、注意した方が良いと警告する。
キュゥべえの言葉を理解できない杏子だが、キュゥべえはほむらに聞いてみれば良いと告げる。
キュゥべえが伝えていない筈の知識を所有している彼女の正体に言及しようとするが、ほむらはキュゥべえを追い返す。
「彼女のソウルジェムは穢れを溜め込みすぎたのよ。
早くなんとかしなければ、取り返しの付かない事になる」
第1話から散々言われていたソウルジェムの穢れ。それが完全に溜まってしまった時にどうなるのか。そもそも何故みんなその事についてキュゥべえに確認しようとしなかったのだろうか。
ソウルジェムをグリーフシードで回復させなければいけないのが、ただ魔法が上手く使えないだけとか思っていたのだろうか。
少なくとも、今の杏子たちはソウルジェムが自分たちの本当の魂であると知っている以上、それが穢れる事の危険性というのをもっと把握しても良さそうなものなのに。
キュゥべえがわざわざ報せにきたのは、本当は心配してではなく、ほむらの正体を確認しようとしての事ではないのだろうか。
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