刀語 第十二話(最終話)「炎刀・銃」
左右田右衛門左衛門の放った炎刀・銃による銃弾を浴びて倒れる尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督・奇策士とがめ。
驚く鑢七花に、右衛門左衛門はとがめの真の名が容赦姫であると語る。
全てを否定する否定姫と対立していたとがめの名前が容赦姫。否定姫がとがめは全てを受け入れると言ったように、名前も全てを容赦する訳ですね。
「姫様と奇策士の対立の物語が、このような終結を向かえたのは、全てお前のせいだ……
虚刀流」
凶弾を浴びることになってしまったとがめ。
流石のとがめであっても銃弾まではどうしようもない。しかもとがめは自分の体がどれほど弱いかこれまで散々語っていますから。
七花のせいだと言うのは、彼が完了形変体刀であったから、という事か。
右衛門左衛門は情けを掛け、わざと急所を外す事で即座の絶命は避けた。
とがめの最後の言葉を聞いてやれ、と告げて立ち去っていく。
とがめを抱きかかえる七花。
必死にとがめに呼びかけた七花に、意識を取り戻したとがめは自ら銃弾を受けたことで炎刀・銃の特性を理解する。
奇策で今後の策を練るというとがめだが、自らが死にかけている状況において結果を覆すように策を思いつくはずもない。
「私たちの負けだ。
ま、私が死ぬだけで、そなたが死ななかったのだから、良しとするか」
七花はとがめを医者に連れて行こうとするが、とがめは自分が助からない事を悟っていた。
七花に「ちぇりお」を気合いをいれるためのかけ声として日本中に流行らせてくれと頼むが、自分にはそんな事1人ではできない拒む。
この状況下において「ちぇりお」について語り出すか……とても死に際に交わす会話とは思えない。
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