刀語

2010年12月15日 (水)

刀語 第十二話(最終話)「炎刀・銃」

左右田右衛門左衛門の放った炎刀・銃による銃弾を浴びて倒れる尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督・奇策士とがめ。
驚く鑢七花に、右衛門左衛門はとがめの真の名が容赦姫であると語る。
全てを否定する否定姫と対立していたとがめの名前が容赦姫。否定姫がとがめは全てを受け入れると言ったように、名前も全てを容赦する訳ですね。

「姫様と奇策士の対立の物語が、このような終結を向かえたのは、全てお前のせいだ……
 虚刀流」

凶弾を浴びることになってしまったとがめ。
流石のとがめであっても銃弾まではどうしようもない。しかもとがめは自分の体がどれほど弱いかこれまで散々語っていますから。
七花のせいだと言うのは、彼が完了形変体刀であったから、という事か。

右衛門左衛門は情けを掛け、わざと急所を外す事で即座の絶命は避けた。
とがめの最後の言葉を聞いてやれ、と告げて立ち去っていく。
とがめを抱きかかえる七花。
必死にとがめに呼びかけた七花に、意識を取り戻したとがめは自ら銃弾を受けたことで炎刀・銃の特性を理解する。
奇策で今後の策を練るというとがめだが、自らが死にかけている状況において結果を覆すように策を思いつくはずもない。
「私たちの負けだ。
 ま、私が死ぬだけで、そなたが死ななかったのだから、良しとするか」

七花はとがめを医者に連れて行こうとするが、とがめは自分が助からない事を悟っていた。
七花に「ちぇりお」を気合いをいれるためのかけ声として日本中に流行らせてくれと頼むが、自分にはそんな事1人ではできない拒む。
この状況下において「ちぇりお」について語り出すか……とても死に際に交わす会話とは思えない。

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2010年11月19日 (金)

刀語 第十一話「毒刀・鍍」

数百年前。
戦乱の時代にあり、剣の鍛練をしていた鑢一根に剣の才能がないと語ったのは、完成形変体刀を作り上げ、完了形変体刀を作ろうとしていた刀鍛冶・四季崎記紀でした。
ただ剣の道を究めんとしていた彼に、記紀は彼の努力に花を咲かせてやろうと告げる。
「もっとも、しっかりとした根っこになれるかどうかはお前次第だがな……鑢一根」
名前も名乗っていないのに知っているという事は、最初から彼を目当てにして彼の前に現れていたという事なんだろう。この時点で既に完了系変体刀は人間であるという事が決まっていたのかな。

十ヶ月で十本の完成形変体刀を揃えた尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督・奇策士とがめは、そろそろこの旅も終りだと感じるようになっていました。
自分の頭脳によるものだと満足げなとがめですが、鑢七花はほとんど力業だと結構辛辣。思った通りの事を口にするだけになんとも。

左右田右衛門左衛門からの報告でとがめの正体を知った否定姫は、とがめとの複雑な関係を思いながらも、「こんな形」で彼女と決着をつけなければならない事に複雑な思いに駆られる。

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2010年10月19日 (火)

刀語 第十話「誠刀・銓」

雨風吹きすさぶ中で荒野に穴を掘り続けるとがめと、それを見守り続ける鑢七花。
とがめは穴を掘り続けていたとがめは薄れ行く意識の中で、幼い頃に虚刀流六代目当主・鑢六枝によって父・飛弾鷹比等が打たれるのを目の当たりにして白髪となった夢をみる。
とがめは小さい頃は黒髪縦ロールだったのだね。

尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督・奇策士とがめがこのような状況となっているのは、陸奥は百刑場にて『誠刀・銓』の所有者・彼我木輪廻と出会った事に発端する。
百刑場は飛弾鷹比等ら反乱を起こした者達が処刑された場所。
とがめだけが生き延びたのはどうやって生き延びたのだろうか。

仙人である輪廻は見る者によって姿が変わる。
とがめには幼い少女のように写るが、とがめには亡き父の姿に見える。
輪廻が彼女の立つ場所の地中十畳の位置に誠刀・銓があるので、1人で穴を掘るように指示したため、とがめは1人で掘り続ける事になった。
いつものとがめならば奇策を練るところだが、その姿を見たくないため、とがめはただ穴を掘り続ける。
おそらく七花ならば一日もあれば掘れるのだろうが、とがめ1人で掘れという指示なのでそれを破る事は出来ないのだろう。その条件を単純に破ってしまったら、何が起こるのか判らないしな。

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2010年9月13日 (月)

刀語 第九話「王刀・鋸」

出羽の天童将棋村で剣術道場・心王一鞘流の12代目当主である汽口慚愧に将棋の勝負で勝利したとがめは、約束通りに四季崎記紀の完成形変体刀『王刀・鋸』を賭けた鑢七花との勝負を承諾させるも、慚愧は防具も武器も持たない相手と勝負出来ないと言い出した。、やむなく防具をつけて竹刀を持った七花は上手く動けずにあっさりとやられました。
虚刀流の存在を知らない相手がこなゆきを除いたら初めてだったかな。

出羽天童将棋村は将棋の聖地。
慚愧との交渉は七花の敗北により失敗。
七花は第1話にあったように、武器を使う事が出来ず、武器を使用した方が無刀の頃よりも弱くなります。

刀の毒に当てられた様子のない慚愧の様子に、とがめは王刀・鋸は四季崎記紀の刀でありながらも四季崎記紀の刀の毒を持たない刀ではないかと推測。
七花は慚愧には張りつめていて隙がなく、あれほど真面目に刀に取り組んでいる人間を知らないと高く評価。
とがめはそんな七花の様子に不服げ。
むしろ清廉潔白過ぎるのが鋸の「毒」ではないのか。過剰なほどに真面目にしてしまう毒を持っていると考える方が納得しやすい。

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2010年8月17日 (火)

刀語 第八話「微刀・釵」

土佐の清涼院護剣寺で最強の存在である姉・鑢七実を殺した鑢七花は、とがめと共にひとまず尾張へと戻る事になりました。
京の都と同じぐらいに人で賑わっている町並みながら、幕府のお膝元という事でどこか堅苦しい空気の尾張ですが、そんな中にあって回りの空気を読まないように金のしゃちほこなどが飾られたど派手な外装で建てられた屋敷が一軒。
七花ですら空気の読めない屋敷だと笑い飛ばしたその屋敷こそ、とがめの屋敷でした。
なんでこんな派手派手な外見にしているんだろう。かなり目立ちたがりだからなんだろうか。
家具がないのは元々ないのではなく、戻らぬ覚悟で屋敷を出たので家具が無かったのか。

とがめの屋敷で1人鍛練していた七花の背後に忽然と現れる左右田右衛門左衛門は、刀の情報を伝えるためと七花を呼びにやってきた。
幕府直轄内部監察所総監督・否定姫から呼び出しを受けた七花のため、とがめは逢うつもりの無かった否定姫と対面。挨拶代わりに相手を罵倒し合う二人に、とがめは一人置いてけぼりでぽかんとした状態。
否定姫が復帰しただのなんだのと初登場の頃に口にしていたのは、とがめに嵌められて失脚していたからなのか。
壱級災害指定地域である不要湖に四季崎記紀の工房がかつて存在していたという。
不要湖には日和号と呼ばれるからくり人形が徘徊しており、近づく者は悉く殺す、そんな人の住めぬ場所です。

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2010年7月20日 (火)

刀語 第七話「悪刀・鐚」

四国は土佐。剣士の聖地・清涼院護剣寺に現れた鑢七実は、死霊山で覚えたという降霊術で両親の霊を呼び出しながらも、立ちはだかる僧兵を殲滅して、そこにて弟・鑢七花の到来を待つ事とした。
何故わざわざ四国へと思ったら、目立つところという事で剣の聖地と呼ばれる場所に目をつけたのか。

尾張へと戻る予定であった七花ととがめは、死霊山を襲い四季崎記紀の完成形変体刀十二本が一本『悪刀・鐚』を奪い去ったという謎の所有者を追い、急遽四国へと向かった。
そこで否定姫の懐刀・左右田右衛門左衛門からその相手が七実である事を聞かされる。
七花にとっては驚きと共に、七実なら死霊山を僅かな間に壊滅出来る実力というのも納得出来ることなのだろうな。

実の姉との戦いに躊躇する七花だが、七実はそんな七花が刀として弱くなったと残念がる。
刀を欲するのであれば自分を倒して手に入れろと語る七実に、七花は自分は島を出た時の自分とは違うと戦いを決意する。
七花も旅の間に少しは自身を身につけたという事か。
だが見稽古という特殊能力を持つ七実にとっては、七花がどれほど成長していようとも戦いの中で一瞬でその力も弱点も全てを把握出来てしまう。
技の難易度によっては一度見ただけでは身につけられないかもしれないのだね。しかし七実が狂犬と出会っていたら、あの忍術も覚える事が出来てしまったのだろうか?

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2010年6月11日 (金)

刀語 第六話「双刀・鎚」

日本列島の最北端に位置する厳しい環境に包まれた島「蝦夷」
その中でも極度の災害地域に指定され、絶対凍土の踊山に鑢七花と《奇策士》は上っていた。
山の頂上に住まうという凍空(いてぞら)一族が持つ『双刀・鎚』だが、とがめは凍空一族の事も鎚の事も何も知らず、七花からは奇策士とは策を練らない人間の事かとまで言われてしまう。
とがめはここに鎚が存在しているという情報だけを入手していたのか。まぁ、本来ならまだ来る予定ではなかったのに、蝦夷にやってきてしまったというのも情報不足の理由にはあるのだろうが。

薩摩から蝦夷へと移動したとがめの動きを報された否定姫。
左右田右衛門左衛門は否定姫によって顔に『不忍』の文字を書いたマスクをつけていた。
踊山の災害指定は山そのものではなく、凍空一族につけられたものであり、面白くなりそうだとほくそ笑む否定姫。
否定姫は何らかの理由で一線を退いていたのが、とがめが旅に出ている間に復活したようだ。
右衛門左衛門は「不忍」という面を付けられているという事は、忍者なのかな。

七花におぶられていたとがめは、自分が死んだら「ちぇりお」を自分の代わりに流行らせてくれだの、本当の幸せは誰かと共に歩む事だっただのと語っていたものの、寒いという感覚を理解できていなかった七花は、手足が凍傷になって動けなくなってしまった。
しかし凍傷になっている事にも気付かないというのは、鈍いにも程があるだろう。
吹雪の中で眠ってしまった七花だが、そこにひょっこり現れた凍空こなゆきが七花ととがめを背負って助けた。
外見に似合わぬ怪力少女だった。

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2010年5月27日 (木)

刀語 第五話「賊刀・鎧」

尾張幕府の否定姫(ひていひめ)は左右田右衛門左衛門から、尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督《奇策士》とがめが四季崎記紀が作った完成形変体刀十二本のうち4本を蒐集したとの報告を受ける。
彼らは日本最強の剣士・錆白兵を倒した事で、名をあげようと言う剣客から次々と狙われ続けていた。
白兵を日本一に据えたのは否定姫だという事。
とがめが調子に乗っていると笑う否定姫に、報告した右衛門左衛門は彼女の連れている虚刀流の鑢七花が、未だ傷一つ身体に受けておらず、侮りがたいと語る。
そんなとがめと七花が次に向かったのは薩摩。そこで待ち受けるは最強の防御を誇る賊刀・鎧。
否定姫は防御対防御、どうなるのかとほくそ笑む。
否定姫はとがめの正体を知っているという感じかな。
最終的には右衛門左衛門との対決が待っているのでしょう。

薩摩に到着したとがめたちは、早々に濁音港で行われている賭博闘技場で賊刀・鎧の所持者である校倉必(あぜくら かなら)の戦いを目の当たりにする。
西洋甲冑を模した日本刀であり、最強の防御力をもつ鎧。
それを所持している鎧海賊団の船長である必は、その強さ故に闘技場で絶大の人気を誇っていた。
日本式ではないのは、防御として隙間を作らないようにするためか。太い剣を叩き折るほどの強固な作りとなっているようだ。

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2010年3月11日 (木)

刀語 第三話「千刀・鎩」

尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督《奇策士》とがめと共に四季崎記紀が作った完成形変体刀十二本を探す旅に出た鑢七花が旅だって三ヶ月。
2人が次に向かったのは長らく幕府すら介入していない出雲国。
出雲国三途神社の敦賀迷彩の持つ「千刀・鎩」
意気揚々と神社の千段階段を上り始めたとがめですが、早々に音を上げた。肩車もおんぶもダメなので、何故かお姫様抱っこになりました。
こっちの方が恥かしくないとか、相変わらずとがめの思考回路はどこか一本ネジが緩んでます。

敦賀迷彩とは神主が受け継ぐ名称なので、実際には妙齢の女性でした。
訳ありの1000人の女性を巫女として抱える迷彩。彼女たちが帯刀している刀が千刀・鎩という事。
千対一で戦うとかいう無茶な展開が発生するのかと思ったよ。

迷彩と一対一で話をするとがめ。
千刀・鎩は他の刀と違い、使い捨てる事を前提として打たれている刀でした。しかし使い捨ての刀なのに、一本も折れたり放置されてたりして減ってはいないのね。あくまで他の完成形変体刀十二本に比べれば落ちるというもので、通常の刀よりも出来の良い業物なんでしょうか。
迷彩は虚刀流の後継者である七花に興味を湧き、彼の虚刀流と自分の千刀流のどちらが上か知りたいと感じ、一つの条件と引き替えに刀の提示を承諾する。
迷彩の条件とは千刀・鎩の最初の一本を見つけ出し、七花と勝負する事。
七花が勝利すれば千刀・釼を手に入れ、七花が負ければこれまでに手に入れた二本の刀を差し出すという条件。
七花は自分達が二本差し出すのに、相手は一本というのが不服のようですが、正確には向こうは千本なんだよね。千本で一本分の価値という事なのでしょうが。

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2010年2月11日 (木)

刀語 第二話「斬刀・鈍」

尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督《奇策士》とがめと共に四季崎記紀が作った完成形変体刀十二本を探す旅に出た鑢七花は、京の街にたどり着いた。
半裸な七花は町中では目立つのでとがめが服を購入したが、まともに着ていません。
夜の街道では盗賊が現れるも、あっさりと撃退。
危うくそのまま殺すところでした。
とりあえずまずは一般常識を教えるところからスタートしないといけないようだ。

一月が経過した頃。
未だにとがめと他の人を区別できない七花に髪を絡ませたり、舐めさせたりしながら匂いを覚えさせてました。端から見ると変な性癖のあるカップルにしか見えませんが。
因幡の下酷城に2本目の斬刀・鈍が存在する。あらゆる物断ち切る刀。
強固な鉋とではどちらが勝つかは不明だが、おそらくは後で作られた鈍であろうという事。
矛盾現象は起きず、必ず強い方が勝つのか。
旧将軍が刀狩りをした際に宇練金閣は刀の提出を拒んで、攻め込んだ敵を退けた現城主は宇練銀閣はその10代目。
城主でありながら浪人でもあるというのは、将軍に逆らった事で因幡は国として認められなくなってしまったからですね。

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