原田隆史著 「大人が変わる生活指導」
プロゴルファーを指導する江連忠さんは、自分が目指すべきゴールはどこで、そこに到着するために解決すべき課題はなんなのかを、明確に具体的にしていくための手段として毎日、日誌を書くことを推奨しています。
「人生のプロジェクト」の著者山崎拓巳さんは、自分の中にある「小さな心の声」を外に出してあげませんかと言います。その手段として提案されているのは“日誌”です。
アインシュタインはこんな言葉を残しています。
原田隆史著 「大人が変わる生活指導」のご紹介。
江連忠さんも、山崎拓巳さんも、そして原田さんも“日誌”のことを話しているのですが、皆さんが伝えたいのは、「毎日、短い時間でも構わないので、自分と向き合う時間を持つこと」の大切さのような気がします。その一つの手段として日誌を推奨しているのだと思います。
そこで保健体育の教師として、そして生活指導の担当として、また陸上部の監督として子供たちを指導し、7年間で陸上競技の個人種目で13回の「日本一」、約400校が参加する大阪府大会で12回連続の男子総合優勝、5回連続の男女総合優勝という“奇跡”を実現します。
陸上競技で素晴らしい実績を残せたのは、もちろん技術的な指導もあったのだと思いますが、その指導の中心となったのは、挨拶や身だしなみに始まる態度教育や清掃活動、奉仕活動といった生活改善に根ざした人間力の向上だったのです。
そして、指導の中心の、更なる中心となったのは、“書く”ことでした。「書いて、書いて、書きまくる」と表現されています。とにかく書く。
“書く”フォーマットとなるのは、「目標設定用紙」です。この中で、以下の項目等を明確にしていくのです。
先に「生活改善に根ざした人間力の向上」と書きましたが、違う言い方をすると「心づくり」ということです。そのために生活面で毎日行う行動として、例えば、
こんなことが、例えば仕事上の目標達成に関係あるのかよって思わなくもないのですが、ある生命保険会社の法人向け営業部門が、もともと営業経験の無い人たちを対象として実際に行った研修の成果が紹介されています。
半年間の研修のラスト2週間で、上のような生活面での目標設定を行った結果、目標とした所定の金額の法人契約を取ることが出来たとのこと。もちろん、これだけのお陰ではないと思いますが。
松虫中学校の教員時代に、その時、砲丸投げで日本一を達成した生徒は、優勝後のインタビューで胸を張って、こう言ったそうです。
人生に成功するための全ての基本は、日常生活の中にあるのかもしれません。
これは、「日誌」を書くことで、心を整理していくことです。その日すべきことを日誌に書いて、その日の終わりに、できたことと、できなかったことを仕分け、明日はどうすればできるのかを考えて、翌日の行動計画を日誌に書いていきます。
明日のこと、先のこと、そして未来のことを“漠然と”考えていると、私たちはだんだん不安になってきます。その不安を解消するためには、自分の心を整理して未来への準備をしていくしかないのです。
それが日誌を書くことである、とのこと。
話は戻りますが、「考える時間」を自分の生活習慣の中に取り入れることが大切ってことです。そのための最良の手段が「日誌」なんだと。
また、日誌を書くということは、毎日の行動計画を立てて、小さなステップをこなしていく手段となります。そうすると、目標に対する意識が鋭くなっていくんです。
色々な目標を達成するための、具体的な一つひとつの行動とその行動目的を明記し、一日の振り返りを行い、明日の行動計画を書いていく。
日々の行動計画。目標達成とは、これに尽きるのでしょう。
毎日20分間、日誌を書くと決める。とにかく20分間書いてみる。先ず書くという習慣を身に付けることから始めてみましょうか。
無期懲役囚は、獄中でだらだらと過ごしては、しょっちゅう問題を起こす一方で、死刑囚の中には目をギラギラと輝かせて、これまで文字など書いたことがなかった人が執筆を始めたり、一心不乱に絵を描きはじめる人もいるそうです。
それは、死刑囚の人生には期限が与えられているからです。死ぬまでの期限を切られた人間は、これまでの人生を振り返り、「自分はこれでいいのか?」と真剣に自分の人生と向き合うようになるのです。
残された時間を、一刻一秒も無駄にするまいと、何事にも必死で向き合い、あるべき姿に向かって突き進まずにはいられないのです。
死刑囚に限らず、不治の病に冒された人など、人は期限を切られて初めて、自分のあるべき姿、自分の人生の目的を追い求める強い動機を得ることがあるようです。
でも、考えてみれば誰もがいつかは死ぬのです。その意味では、私たちはみな死刑囚なのです。
皆、いつかは人生の幕を閉じる時が必ず来ます。
その時あなたは、「私の人生に悔いはなかった!」と言えそうですか? 自分の人生に後悔は無かったと言えるように、毎日ほんの少しの時間、自分自身との対話をしてみましょうか。
「人生のプロジェクト」の著者山崎拓巳さんは、自分の中にある「小さな心の声」を外に出してあげませんかと言います。その手段として提案されているのは“日誌”です。
アインシュタインはこんな言葉を残しています。
「自分が知る限りにおいて、何かを成し遂げた人の共通点は日誌だった」
原田隆史著 「大人が変わる生活指導」のご紹介。
毎日、自分と向き合う時間を持つ
金メダリストたちの行動を調べたときに、「日誌を書くこと」がその共通点として浮かび上がってきたと本書の中で紹介されています。「日誌こそ、自分自身を映し出す鏡であり、自分の人生理念を探る上で、最良の手段です。理念や価値観を見つけるためには、それについて、毎日毎日、自分自身と向き合い考える習慣をつけなければなりません」
江連忠さんも、山崎拓巳さんも、そして原田さんも“日誌”のことを話しているのですが、皆さんが伝えたいのは、「毎日、短い時間でも構わないので、自分と向き合う時間を持つこと」の大切さのような気がします。その一つの手段として日誌を推奨しているのだと思います。
書いて、書いて、書きまくる
原田さんは大学卒業後、中学校教師となり、先生としての3校目の赴任先である大阪市立松虫中学校で、多くの問題(いわゆる“荒れた中学校”だったわけです)と対面します。そこで保健体育の教師として、そして生活指導の担当として、また陸上部の監督として子供たちを指導し、7年間で陸上競技の個人種目で13回の「日本一」、約400校が参加する大阪府大会で12回連続の男子総合優勝、5回連続の男女総合優勝という“奇跡”を実現します。
陸上競技で素晴らしい実績を残せたのは、もちろん技術的な指導もあったのだと思いますが、その指導の中心となったのは、挨拶や身だしなみに始まる態度教育や清掃活動、奉仕活動といった生活改善に根ざした人間力の向上だったのです。
そして、指導の中心の、更なる中心となったのは、“書く”ことでした。「書いて、書いて、書きまくる」と表現されています。とにかく書く。
“書く”フォーマットとなるのは、「目標設定用紙」です。この中で、以下の項目等を明確にしていくのです。
- 目標(最高の目標、中間の目標、絶対達成できる目標)
- 目標達成期日
- (目標達成に際し)予想される問題点
- その問題の解決策
- (目標を達成するための)具体的行動(ルーティン行動と期日のある行動)
奥さんと30分会話をする -- おい、おい、おい! -- でも、出来てる?
自分自身との対話、自分の心の中を探る作業なのです。思いを“文字”という形で自分の外に出してあげる、それも整理した形で出すことで、自分としっかり向き合うことができ、その結果として、将来あるべき姿、志や理念を明確に描けるようになっていくのでしょう。先に「生活改善に根ざした人間力の向上」と書きましたが、違う言い方をすると「心づくり」ということです。そのために生活面で毎日行う行動として、例えば、
- 毎朝5時に起きる
- 毎晩12時までに寝る
- 毎朝ゴミを出す
- ビールを1日1本にする
- 野菜を欠かさない
- 奥さんと30分会話をする
- 子どもの勉強を見てあげる
- 靴を揃える
こんなことが、例えば仕事上の目標達成に関係あるのかよって思わなくもないのですが、ある生命保険会社の法人向け営業部門が、もともと営業経験の無い人たちを対象として実際に行った研修の成果が紹介されています。
半年間の研修のラスト2週間で、上のような生活面での目標設定を行った結果、目標とした所定の金額の法人契約を取ることが出来たとのこと。もちろん、これだけのお陰ではないと思いますが。
松虫中学校の教員時代に、その時、砲丸投げで日本一を達成した生徒は、優勝後のインタビューで胸を張って、こう言ったそうです。
「毎日欠かさずお皿洗いをしたおかげです」
人生に成功するための全ての基本は、日常生活の中にあるのかもしれません。
将来のことを漠然と考えていると不安になってくる -- だから言葉にして整理する
さて、日誌に戻ると、上で述べた「心づくり」にはいくつかの段階があるのですが、その一つの段階に「心を整理する」というものがあります。これは、「日誌」を書くことで、心を整理していくことです。その日すべきことを日誌に書いて、その日の終わりに、できたことと、できなかったことを仕分け、明日はどうすればできるのかを考えて、翌日の行動計画を日誌に書いていきます。
明日のこと、先のこと、そして未来のことを“漠然と”考えていると、私たちはだんだん不安になってきます。その不安を解消するためには、自分の心を整理して未来への準備をしていくしかないのです。
それが日誌を書くことである、とのこと。
話は戻りますが、「考える時間」を自分の生活習慣の中に取り入れることが大切ってことです。そのための最良の手段が「日誌」なんだと。
また、日誌を書くということは、毎日の行動計画を立てて、小さなステップをこなしていく手段となります。そうすると、目標に対する意識が鋭くなっていくんです。
色々な目標を達成するための、具体的な一つひとつの行動とその行動目的を明記し、一日の振り返りを行い、明日の行動計画を書いていく。
日々の行動計画。目標達成とは、これに尽きるのでしょう。
毎日20分間、日誌を書くと決める。とにかく20分間書いてみる。先ず書くという習慣を身に付けることから始めてみましょうか。
私たちは誰もが、いつ死刑執行されるか分からない死刑囚なんです
刑務所で充実した生活を送るのは、意外なことに無期懲役囚よりも死刑囚だそうです。無期懲役囚は、獄中でだらだらと過ごしては、しょっちゅう問題を起こす一方で、死刑囚の中には目をギラギラと輝かせて、これまで文字など書いたことがなかった人が執筆を始めたり、一心不乱に絵を描きはじめる人もいるそうです。
それは、死刑囚の人生には期限が与えられているからです。死ぬまでの期限を切られた人間は、これまでの人生を振り返り、「自分はこれでいいのか?」と真剣に自分の人生と向き合うようになるのです。
残された時間を、一刻一秒も無駄にするまいと、何事にも必死で向き合い、あるべき姿に向かって突き進まずにはいられないのです。
死刑囚に限らず、不治の病に冒された人など、人は期限を切られて初めて、自分のあるべき姿、自分の人生の目的を追い求める強い動機を得ることがあるようです。
でも、考えてみれば誰もがいつかは死ぬのです。その意味では、私たちはみな死刑囚なのです。
皆、いつかは人生の幕を閉じる時が必ず来ます。
その時あなたは、「私の人生に悔いはなかった!」と言えそうですか? 自分の人生に後悔は無かったと言えるように、毎日ほんの少しの時間、自分自身との対話をしてみましょうか。
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