モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)は,Push-To-Talk Over Cellular(PoC)の候補仕様「OMA PoC 1.0 Candidate Enabler」を公開した。OMAが米国時間6月13日に明らかにした。OMAは,同仕様を「相互運用性のあるPoCサービスとアプリケーションを構築するための初のオープン・スタンダード」と説明している。
OMA PoC 1.0は,トランシーバのようにボタンを押すとすぐに他のユーザーと会話ができる技術をまとめたもの。複数ユーザーによるグループで会話したり,他のユーザーに既存のグループのことを知らせることもできる。
OMA PoC 1.0は,グループ・リストの管理を可能にする「OMA XML Document Management Enabler」,ユーザーのプレゼンス情報に関する「OMA Presence Enabler」を含め,OMAが策定したその他の仕様の機能を組み込んでいる。
「OMA PoC仕様を完成させることは,モバイル業界にとって重要なマイルストーンである。多くの通信事業者が,すでに消費者や企業顧客向けにPoCサービスを提供しており,ベンダーも製品を作っている。しかし,業界は,通信機器とサービス間において相互運用を円滑にするオープンな仕様を待ち望んでいた」(OMA会長のJari Alvinen氏)
OMA PoC 1.0の詳細については, OMAのWebサイトに掲載している。
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