マネーフォワードと、ロボ・アドバイザーを使った資産運用サービスを手掛けるお金のデザインが資本業務提携した。同日付で両社が発表した。両社のPFM(個人財務管理)サービスと資産運用サービスとを連携させた新サービスの開発などを目指す。
お金のデザインは、ETF(上場投資信託)特化型資産運用サービスを提供するスタートアップ企業。FinTechの有力領域の一つであるロボ・アドバイザーを活用し、投資ポートフォリオの作成やリバランシング作業などを自動で実施する。
お金のデザインは2015年12月1日に第一種金融商品取引業のライセンスを取得した。今までは資産運用サービスを提供する際、提携する海外の証券会社に口座を開設してもらう必要があった。今後はお金のデザインが顧客に対して直接、証券口座を提供できるようになる。一般ユーザーには敷居の高かった海外の証券口座開設というプロセスを省くことで、幅広い層に対してサービスを訴求していくものと見られる。
お金のデザインはライセンス取得に合わせて12月3日、グロービス・キャピタル・パートナーズ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズなどを引受先とする総額15億円の第三者割当増資を実施。マネーフォワードも引受先の1社として名を連ねていた。
お金のデザインと協業することで、マネーフォワードは個人ユーザー向けに投資分野のサービスを提供するなど、資産管理と資産運用とを融合させた新サービスの共同開発を視野に入れているもようだ。マネーフォワードはPFMサービスで300万人に上るユーザーを抱えている。同ユーザーが海外証券会社の口座を開設するのはハードルが高かった。お金のデザインの資産運用サービスを活用することで、顧客のメリットを引き上げたい考えだ。