岩手県庁内の職員有志で組織する岩手県庁Ingress活用研究会は、位置情報を使うスマートフォン(スマホ)ゲーム「Ingress(イングレス)」を観光振興などに活用する活動の第1弾として、2014年11月9日に一般応募の参加者を交えた街歩きイベントを開催する。一般から募った参加者と研究会メンバーが3グループに分かれ、共に盛岡市内でIngressを楽しみながら、市内にゲームを楽しむために必要な仮想の拠点「ポータル」を増やすために活動する(図1)。
11月9日にイベント「ポータル探して盛岡街歩き」を開催する。Ingressは米Googleが提供する無料のスマホゲーム。ポータルは現実の場所にひも付けられた仮想の拠点で、このゲームではプレイヤーが緑と青の二手に分かれて、ポータルを奪い合い、陣取り合戦をする。岩手県はIngressが観光振興などに活用できると見て、9月25日に県庁職員有志で研究会を発足していた(関連記事)。
ポータルは神社仏閣、旧跡、公共施設、ユニークな建物や街角のオブジェなどにひも付けられる。プレイヤーが候補を見つけてゲーム内で申請でき、Googleが審査して認めるとゲーム内に「出現」する仕組み。ポータルの数が多いほどゲームの面白さは増すが、盛岡市内のポータルは東京などに比べてまだ少ないのが現状で、観光振興などに活用するには心もとないという。
そのため今回のイベントではまず盛岡市内のポータル数を増やすのを狙いとする。旧跡や神社仏閣などが受理されやすいため、もりおか歴史文化館や歴史文化に詳しい市民団体である文化地層研究会などの協力を得て、市内の知られざる旧跡などを観光をかねて探し歩くイベントを企画した。
イベントの告知チラシなども用意し、広く一般の参加を呼びかける(図2)。Ingressの活用に興味のある自治体や観光関係者などの参加も期待しているとする。一般公募の参加者は合計13人を予定する。研究会メンバーのほかにはゲームのガイド役として、岩手県立大学の学生が協力するほか、観光の見所などを解説するボランティアのガイドも同行。当日は3グループに分かれて市内を別々のルートで移動。ゲームを楽しみつつ、ポータル申請などの活動をする予定だ。
当初、最終段落に「岩手大学」との記述がありましたが、正しくは「岩手県立大学」です。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。[2014/10/24 15:00]