大手IT企業の役員の報酬はどれくらいか。10年前と比べて大きな変化はあるのか。最大手である日立製作所、富士通、NECの実態を見てみよう。まずは、平均役員報酬の値である。各社の有価証券報告書に記載されている役員報酬の総額を役員の人数で割った単純平均値を算出した。
その結果、3社のうち最も平均役員報酬が大きかったのが、日立である。平均役員報酬は7150万円だった。日立については、社内取締役4人と執行役33人の合計37人の報酬を平均した。このうち、東原敏昭執行役社長兼CEO(最高経営責任者)や北山隆一執行役、齊藤裕執行役など7人の役員報酬は、1億円以上である。
富士通の平均役員報酬(取締役8人)は5110万円。このうち、山本正巳取締役会長と田中達也代表取締役社長の報酬額は1億円を超える。
一方、NECの平均役員報酬(取締役8人)が、3460万円となった。報酬が1億円を超えた役員はいない。