オフィス・ソフト「ThinkFree Office」の開発元である韓国のHaansoftは2006年12月第3週,オンライン・サービス大手の米Googleから提案されたThinkFree Officeの一括買収計画を拒絶したという。Haansoftの関係者は,「米YouTubeの買収を指揮したGoogleの担当チームと,12月に2回接触した」と述べた。

 HaansoftのThinkFree Officeには,2つの製品がある。1つはWeb対応版であり,米Microsoftと対抗するために,オンライン・ストレージや簡単に使えるファイル共有機能を提供する。もう1つはJavaベースの標準的なソフトウエア・アプリケーションだ。多くの類似製品と同様に,ThinkFree OfficeスイートはMicrosoft Office 2003の文書フォーマットと互換性があり,ワープロ/表計算/プレゼンテーション機能を備える。Web対応版は無料で利用できる。

 Haansoftは「当社の管理下からThinkFreeを手放すことに興味はないが,極めて基本的な機能しかないWebベースのワープロ/表計算サービスを立ち上げたばかりのGoogleと協力する用意はある」としている。一方のGoogleは「現在Microsoftの支配下にあるオフィス・プロダクティビティ・ソフトウエア市場を狙っていない」と主張するものの,この数カ月間はゆっくりとしたペースで同市場に向かって進んできた。