米Googleが新たなログイン技術の開発に取り組んでいると、米誌WIREDの電子版が現地時間2013年1月18日に報じた。Googleセキュリティ担当バイスプレジデントのEric Grosse氏とエンジニアのMayank Upadhyay氏がまとめた論文が、今月発行されるセキュリティ分野の米専門誌「IEEE Security & Privacy Magazine」に掲載される予定。

 WIREDによると、Googleは「パスワードや単純な記号の組み合わせでは、ユーザーの安全性を確保するのにもはや十分とは言えない」とし、パスワードの代わりに小さいカードタイプの暗号生成デバイスをUSBリーダーに差し込んで、Googleサービスへのログイン認証を行う手法について実験している。

 GoogleではワンタイムパスワードのUSBトークン「YubiKey」を手がけるスウェーデンYubicoと協力し、将来はスマートフォンや指輪などでコンピュータに軽くタッチするだけで、オンラインアカウントにログインできるようにすることを考えている。パスワードが完全に不要になることはないだろうが、少なくとも複雑なパスワードを記憶する面倒から解放される可能性はある。

 Googleはすでに、自社以外のサービスにも適用可能なプロトコルとデバイスを組み合わせた手法を開発済みだという。Webブラウザーが当該技術に対応していれば、専用ソフトウエアなどをインストールしなくても利用できるとしている。

 なお、この方法ではデバイスの盗難や紛失といった問題が残っていると、米PCMag.comなどは指摘している。