グーグルは2012年10月16日、ラックマウント型企業向け文書検索アプライアンスサーバーの新モデル「Google Search Appliance 7.0(GSA 7.0、写真1)」を日本で販売開始すると発表した。既に米国で発表済みの製品と同一製品である(関連記事)。
GSAはGoogleの一般消費者向け検索エンジンをベースに、企業内での利用に特化した様々な要件を盛り込んでアプライアンスサーバーとしてパッケージ化した製品だ。旧モデル(GSA 6.0)と比べた場合の最大の特徴は、「ユニバーサル検索」と呼ぶ機能。検索結果を全てHTMLベースで出力するため、パソコンのほか、タブレット端末やスマートフォンなどデバイスを問わずに検索・閲覧できる。検索の元になるデータとして、Microsoft SharepointやSAP、Salesforceなど様々な企業用ソフトで管理されている文書を幅広く検索対象に含めるようにした。
さらに、使い勝手を向上させるためにいくつかの機能を追加した。PDFやWord、PowerPointファイルなど主要なファイル形式のサムネイルを生成して検索結果画面でプレビューできる機能や、60言語以上に対応する自動翻訳機能、検索しようとしていることに関して詳しいと思われる社内の専門家を探し出す「エキスパート検索」機能などである。
藤井彰人エンタープライズ部門シニア プロダクト マーケティング マネージャー(写真2)は、「海外市場のGSAの導入実績に比べれば、日本市場ではまだ拡販の余地がある。膨大な文書・図面を管理している金融機関や製造業などを対象に販売を強化したい」と説明する。
ハードウエアの詳細仕様は公表していないが、旧モデルよりも処理性能を向上させており、「1台で2000年当時のGoogle.com全体のインデックス数である10億ページ分に相当するデータを検索できる」(藤井氏)という。
価格は、年間1万5000ドル(50万文書まで対応)から。以前のモデルのGSAのサポート契約期間が残っていれば、原則として無償でアップグレードできる。