コミュニティ ネットワークセンター(CNCI、代表取締役社長:奥村博信氏)とKDDIは2011年3月31日、KDDIの100%子会社であるKMN(代表取締役社長:小林直樹氏)が運営するMediaCatを会社分割の方法によりCNCIが承継し、それに伴いCNCIへKDDIが資本参加することについて同日に合意、会社分割に関する最終契約を締結したと発表した。
CNCIは、2008年に東海地区のMSO(複数のケーブルテレビ局を統括運営する企業)として発足し、ケーブルテレビ事業者8社をグループ傘下におく。総加入世帯48万世帯のユーザーを有する国内第3位のMSOである。今回の資本提携の目的は、東海地区におけるケーブルテレビ事業の発展という。KDDIは、CNCIの普通株式369万株(議決権比率:8.5%)を取得、中部電力グループのシーテック、トヨタ自動車に次ぐ第3位の株主となる。
この会社分割は、KMNを分割会社、CNCIを承継会社とする分割型吸収分割であり、CNCIがKMNからMediaCat事業を承継し、その対価として交付するCNCIの株式をKMNの株主であるKDDIが取得する形である(図)。なお、2011年6月下旬開催予定のCNCI定時株主総会及びKMN株主において承認されたのち、同年7月1日をメドに実施する予定。
CNCIはこれまでもKDDIとケーブルプラス電話やVODの業務提携で関係があった。今後、新サービスの共同開発や営業面での相互協力などを通じて、更なる事業拡大・付加サービスの向上を図っていく方針といく。
KDDIは、国内最大手MSOであるジュピターテレコム(J:COM、総加入世帯数は345万)の第2位の株主であり、国内第2位のMSOであるジャパンケーブルネット(JCN、同108万)の筆頭株主である。今回の資本提携で、全国で総加入世帯501万世帯のケーブルテレビのユーザーに、FMBCなどのサービスを提供する基盤を拡大するという。
またKDDIは全国106局のケーブルテレビ事業者とケーブルプラス電話などを通じて協業している。今後も、ケーブルテレビ業界全体の発展のサポートに取り組む計画としている。
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