徳島県は2009年10月26日,独自開発のCMS(コンテンツ管理システム)「Joruri」(ジョールリ)で同県の公式サイトをリニューアルした。JoruriはRubyで開発しており,2009年度中にオープンソース・ソフトウエアとして公開する予定だ。
新しいホームページでは,更新の反映が迅速になるなどの効果が得られるという。また携帯電話向けのページも自動で作成できる。視覚障害者向けにテキストを音声に変換して読み上げる機能,弱視者向けに文字を大きくしたり白黒反転させる機能なども備えている。
Lotus Notesを利用していた旧ホームページから切り替えた。開発は県内の企業アイ・ディ・エスが担当した。徳島県では,県内企業へのITシステムの発注を拡大する方針を掲げている。
「Joruri」はJapan Originated Ruby-based RESTful and Integrated CMSを意味する。徳島県の名物である阿波人形浄瑠璃の三人遣いのように,ホームページを裏で支えるという意味を込めたという。またJoruriを公開し,サポートするためのWebサイトを開設している(関連記事「徳島県がRubyの独自開発CMS「Joruri」でサイトを刷新,OSSとして公開へ 」)。
徳島県では,情報システムを新しく導入する際に,オープンソース・ソフトウエアを優先的に採用する方針もとっている。コスト削減,ベンダー・ロックインの軽減のほか,オープンソース・ソフトウエアを使うことで,県内のIT企業への発注を拡大できると見ている。
◎関連リンク
◆徳島県ホームページ
◆徳島県知事記者会見[2009年10月26日](徳島県)
◆徳島県ホームページ作成システムの無償公開について(徳島県)
◆「県内企業優先発注及び県内産資材の優先使用のための実施指針」について(徳島県)
◆第4回徳島県OSS勉強会の開催について(徳島県)
◆徳島県ICT推進本部会議(平成19年度第1回)資料[PDF](徳島県)
◆Joruri公式サイト