システムインテグレータのスターロジックは2008年4月28日,1業務あたり9万8000円でオーダーメイドによるシステム開発を請け負うサービスを開始した。名称は「ギョイゾー!(GyoiZo!)」。見積管理や会員管理といった業務が9万8000円でIT化できるという。
「ギョイゾー!」では9万8000円でシステム化する1つの業務を「インフォセット」と呼ぶ。インフォセットは請求書などの書類(帳票)と,それに関する作成・承認・修正・取り消し・削除などの機能からなる。またさまざまな検索条件でデータをCSVファイルとして出力でき,Excelなどで自由に分析,加工できる。
システムは,顧客との打合せから1週間前後で納品する。納入されたシステムに対しユーザーが納得しない場合は「利用開始から90日間であれば全額返金する」(スターロジック)という。
インフォセットを追加する場合,「インフォセットすくすく成長オプション」として1インフォセット4万円でシステム化する。また運用が不安という顧客に対しては,月額6万円で毎月1回の訪問による診断チェック,相談を行うサービスを提供する。
低価格でシステム化できる理由は,スターロジックが開発してきた生産性を向上させるフレームワークにある。Burixと呼ぶ。FlexによりFlashで実装した画面は「過去の様々な事例を分析した結果にもとづいて生まれた,ほとんどの業務ケースに対応できる定型パターン」(スターロジック)。
業務ロジックはスターロジックが開発したルールエンジン「S2Buri」上で開発する。あとでユーザー・インタフェースを差し替えたり,ロジックを追加することも容易であるとしている。スターロジックはS2Buriをオープンソース・ソフトウエアとして公開している。サーバー側のミドルウエアはオープンソース・ソフトウエアを使用するためライセンス料金も不要である。
サーバーは別途必要だが,顧客がすでに持っている古いパソコンをサーバーとして使用することも可能。「2008年内の早いうちに,顧客がサーバーを運用する必要のないASP形態での提供も予定している」(スターロジック 代表取締役社長 羽生章洋氏)。
スターロジックは2007年7月より,1タスクあたり8万円でシステムを構築するサービス「DoITyourself(ドゥアイティユアセルフ)」を提供している(関連記事)。「DoITyourself」は定額かつ低額のシステムインテグレーション・サービスとして話題になったが,スターロジックでは「『ギョイゾー!』は『DoITyourself』に比べてもさらに低価格。およそ4分の1から5分の1くらいになる」(羽生氏)としている。