日本オラクルは,主として同社のアプリケーションを使うユーザー企業向けに,アプリケーションの稼働状況を監視する運用管理ソフトの新版「Oracle Enterprise Manager 10g Release 4」を,2008年2月5日に出荷した。新たにJavaプロファイラ機能を追加した。価格は,37万5000円から。

 Oracle Enterprise Managerは,BIソフトや各種ミドルウエアなど同社のアプリケーション環境のための,稼働状況監視を中心とする運用管理ソフトである。新版のRelease 4では,Javaの性能情報を取得するJavaプロファイラ機能を追加した。メモリー・リークや性能上のボトルネックを,業務処理の単位から,Servletなどのコンポーネントへ,さらに個々のオブジェクトへと,ドリルダウンによって特定していける。

 なお,Javaプロファイラの方式は,OSの割り込みを用いてプログラム・カウンタを調べる“サンプリング”型とした。サンプリング型には,JavaVMが備えるJVMPI/JVMTIを用いたイベント・ベースの情報取得やBCI(バイト・コード埋め込み)などの方式と比べて,取得できる情報が少ないがオーバーヘッドが小さいという特徴がある。

 監視管理対象および管理サーバーの稼働OSとプラットフォームは,Windows,Linux,各種UNIX。2008年2月5日出荷分は,Windows(32ビット版)とx86系CPU向けのLinuxの2種類を用意した。今後,他のプラットフォーム向けの製品を出荷していく。