米iSuppliは米国時間9月19日,米Appleが今月初めに刷新した「iPod nano」の製品原価を見積もった結果を発表した。同製品を分解して調査したところ,4Gバイト版(小売価格は149ドル)の原価見積は58.85ドル,8Gバイト版(同199ドル)は82.85ドルだった。同社によると,「これまで調査したnanoシリーズの中では原価が最も安い」。

 4Gバイト版の原価は,Appleが2006年にリリースした前モデル(原価は72.24ドル)と比べると18.5%も低い。同社は,「部品変更によってコストを削減したことで,より高機能なモデルをより安価な製造費で提供することが可能になった」と述べている。

 部品の新たなサプライヤとして,米Micron Technology,米Intersil,ドイツのDialog Semiconductorなどが加わった。Micron Technologyは,4Gバイト版では原価24ドルのNANDフラッシュ・メモリー,8Gバイト版では原価48ドルのNANDフラッシュ・メモリーを供給している。また,韓国のSamsung Electronicsはコア・ビデオ・プロセサとマイクロプロセサを組み合わせたチップ(原価8.60ドル)を提供している。

 なおiSuppliは,iPod nanoの出荷台数が2007年には約2300万台,2008年には2790万台に達すると予想している。

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