米Microsoftは,8月第4週末に海賊版対策プログラム「Windows Genuine Advantage(WGA)」で起きた障害について,原因が人的ミスであったと説明した。MicrosoftのWGA担当上級製品マネージャであるAlex Kochis氏が米国時間8月28日,開発者向けネットワークMicrosoft Developer Network(MSDN)のWGA関連ブログへの投稿で明らかにしたもの。
WGAは8月24~25日(米国時間),ユーザーの正規版Windows XP/Vistaを海賊版と誤判定する障害を起こした。誤判断されると,ユーザーはWindows XP/Vistaの一部機能を使えなくなったり,アップデートできなくなったりする(関連記事:Microsoftの海賊版対策プログラムでトラブル,正規版Windowsを海賊版と誤判定)。
障害の原因について,Kochis氏はWGAシステムの変更にともなう人的ミスとしている。具体的には,試作段階のコードを誤って本番用サーバーに入れたため,アクティベーション処理と判定処理の両方が影響を受けたという。「アクティベーション処理の障害は(変更をロールバックすることで)30分もかからず修正できたが,ロールバック後も試作コードの影響が判定処理に残っていた」(同氏)。
Kochis氏によると,WGA用サーバーが停止するなどの問題発生時には必ず正規版と判定するようにしており,ユーザーの操作を妨げることはないという。ところが,今回はコードを取り違えるという人的ミスであったため,誤判定を起こしてしまった。