おんしつ‐こうか〔ヲンシツカウクワ〕【温室効果】
温室効果(おんしつこうか)
地球は、たえず太陽光線を受けて暖められる。しかしその熱はじきに宇宙空間に出ていく。このため、地球の温度は均衡が保たれている。ところが、最近になって「温室効果」が問題になってきた。これは平均気温が上昇するなど、地球が暖かくなる状況のことだ。
地球温暖化の主な原因が二酸化炭素だ。近代以降、石油や石炭などの化石燃料をたくさん使うようになり、大気中の二酸化炭素が増加した。
二酸化炭素は、赤外線を吸収して熱を大気中に閉じ込める性質がある。そうすると、入ってきた熱が宇宙に出なくなる。つまり、地球全体が巨大な温室に覆われたかのようになる。これによって大気の温度が上昇する。
地球温暖化がすすむと、気候が変化して農業生産に影響がでてくる。また海面水位が上昇すると、低地が水没する原因になる。
対策として、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のような国際機関が設けられている。これは地球温暖化をみんなで勉強し、対策を練ろうというものだ。約1000人にのぼる世界中の科学者や専門家が参加している。
地球温暖化に対する対策が始まったのは、ここ最近だ。国際的な取り組みとしては、1992年の気候変動枠組み条約条約が最初だ。この条約には、同年のサミットで155か国が署名した。
(2000.09.14更新)
温室効果
大気中の微量ガスが地表面から放出される赤外線を吸収して,宇宙空間に逃げる熱を地表面に戻すために,気温が上昇する現象をいいます。赤外線を吸収する気体には,水蒸気,二酸化炭素,フロンガスなどがあります。近年,人工源の二酸化炭素などが増加しており,気候が温暖化する可能性が指摘され,二酸化炭素の発生量を減らそうという動きが始まっています。温室効果 (おんしつこうか)
温室効果
温室効果 (おんしつこうか)
温室効果 green house effect
温室効果
温室効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/13 14:32 UTC 版)
温室効果(おんしつこうか、英: greenhouse effect)とは、大気圏を有する惑星の表面から発せられる赤外線放射が、大気圏外に放出される前に、その一部が大気中の物質に吸収され、再び惑星へ放出されてくることで、そのエネルギーが太陽光のエネルギーに加わって地表や地表付近の大気をさらに暖める効果のこと。[1][2]。地球が生命の住める温暖な気候なのは温室効果のためであり、温室効果が無い場合は地球の表面温度は氷点下19℃の極寒となると見積もられている[1][3]。
- 1 温室効果とは
- 2 温室効果の概要
温室効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:22 UTC 版)
「スヴァンテ・アレニウス」の記事における「温室効果」の解説
アレニウスは氷期がなぜ存在したのかを研究し、1896年に科学者として初めて大気中の二酸化炭素の量の変化が温室効果によって地表の温度に影響を与えるという考え方を示した。これには先人であるジョゼフ・フーリエらの影響がある。また、大気中の二酸化炭素や水蒸気が赤外線をどの程度吸収するかを計算するため、ピッツバーグのアレゲニー天文台でフランク・ワシントン・ヴェリーとサミュエル・ラングレーが行った赤外線による月の観測データを使った。シュテファン=ボルツマンの法則を使って、独自の温室効果の法則を定式化した。本来の形式は次の通りである。 二酸化炭素の量が等差数列的に増大すると、温度はほぼ算術級数的に増大する。 これを単純な式で表現したものは今でも使われている。 Δ F = α ln ( C / C 0 ) {\displaystyle \Delta F=\alpha \ln(C/C_{0})} しかし、アレニウスによる CO2 の赤外線吸収率は過大であり、1900年にクヌート・オングストロームが赤外線スペクトルの研究結果を発表し CO2 の吸収帯が2箇所しかないことを示したことで、反論されることになった。1901年、アレニウスはこれに真っ向から反論する論文を発表。また、1903年の著書 Lehrbuch der kosmischen Physik でもこの件に簡単に触れている。また1906年には一般向けの本 Världarnas utveckling(英語版は Worlds in the Making (1908))を出版し、人類が排出する CO2 の量は再び氷期が訪れるのを阻止するのに十分なほどだとし、急激に人口が増加しつつある現代においては、温暖化した地球の方が食料供給に好都合だと記している。つまりアレニウスは世界で初めて、化石燃料の燃焼などによる二酸化炭素排出が地球温暖化を引き起こすと提唱したが、温暖化を好ましいものと捉えていた。しかし、1960年代ごろまでこの説は学界から信じがたい説として退けられ、氷期と間氷期の周期的繰り返しはミルティン・ミランコビッチの唱えた地球の軌道変化によるものとされていた(ミランコビッチ・サイクル)。今では一般に、地球の軌道変化が氷期の訪れる時期を決定しているものの、同時に CO2 が本質的ポジティブフィードバックとして働いていると解釈されている。 アレニウスは、CO2 が半減すると気温が4℃から5℃下がり、CO2 が倍増すると気温が5℃から6℃上がるとした。1906年の本ではこの値を1.6℃(水蒸気によるフィードバックも含めると2.1℃)と小さくしている。IPCCによる2007年の試算では、その値(気候感度)を2℃から4.5℃としている。アレニウスは当時の CO2 排出量を元に増加率を試算したが、その後二酸化炭素の増加率はもっと加速している。アレニウスは CO2 が倍増するのに約3000年かかるとしたが、今では21世紀中に倍増するという見方が一般的である。
※この「温室効果」の解説は、「スヴァンテ・アレニウス」の解説の一部です。
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温室効果
出典:『Wiktionary』 (2021/12/12 12:35 UTC 版)
この単語の漢字 | |||
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温 | 室 | 効 | 果 |
おん 第三学年 | しつ 第二学年 | こう 第五学年 | か 第四学年 |
音読み | 漢音 | 音読み |
発音
名詞
熟語
翻訳
- イタリア語: effetto serra (it) 男性
- インドネシア語: akibat rumah penangas (id)
- 英語: greenhouse effect (en)
- チェコ語: skleníkový efekt (cs) 男性
- ドイツ語: Treibhauseffekt (de) 男性
- フランス語: effet de serre (fr) 男性
- ヘブライ語: אפקט החממה (he)
- ポーランド語: efekt cieplarniany (pl) 男性
- ルーマニア語: efect de seră (ro) 中性
- ロシア語: парнико́вый эффе́кт (ru) 男性
「温室効果」の例文・使い方・用例・文例
- 温室効果ガスの複合効果
- 温室効果ガス排出量の農学的評価
- 温室効果ガス放出量の削減
- 温室効果ガスが地球温暖化を引き起こす。
- そしてそれは温室効果ガスを出しません。
- CO2はいわゆる温室効果と大いに関係があります。
- 温室効果やオゾン層の破壊は人類の未来にとってただ事ではない.
- 温室効果の、温室効果に関する、または、温室効果に引き起こされる
- 温室効果ガス
- 赤外線を吸収することによって、温室効果に貢献するガス
- アルミニウムの生産の間、放出される強力な温室効果ガス
- このフライトはアジア太平洋地域における温室効果ガス排出削減キャンペーンの一環として行われた。
- 閣議では,マダブ・クマール・ネパール首相が世界の温室効果ガス主要排出国に対し,排出削減対策を講じてほしいと訴えた。
- サンフランシスコは温室効果ガスの排出を削減するため,自転車の利用を促進している。
- ブータンは水力発電による豊富な電力を利用し,電気自動車を活用することで温室効果ガスを排出しない国「ゼロエミッション国家」になる目標の達成をめざす。
- 温室効果ガスの排出量を制限する国際的な協定が採択されたのは,1997年の京都議定書以来,初めてのことだ。
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