VW、すがる過去の栄光 EV再建に「バス」と40年ぶりSUV
独フォルクスワーゲン(VW)が、電気自動車(EV)の未来を切り開くために過去に目を向けている。かつての「ワーゲンバス」の後継車種である「ID.Buzz」の発売をアピールするイベントの一環として10月、24台のID.Buzzが「世界一曲がりくねった坂道」として知られるサンフランシスコのロンバードストリートをゆっくりと下っていった。 NIKKEI Mobilityは海外在住の専門家やジャーナリストによ
電動車特許で中国勢急伸 BYDが熱マネ、吉利は電池交換
世界の電気自動車(EV)市場が踊り場にあると言われている。ただ、中長期ではEVなど電動化の流れは疑いようがない。一過性の動きに翻弄されることなく、冷静な分析に基づく投資や研究開発の判断が重要になる。そこで電動化分野の特許情報に注目し、世界各国の有力企業の戦略をあぶり出す。 NIKKEI Mobilityは企業や業界動向に詳しい識者やジャーナリストの寄稿を掲載します。今回のテーマは電動車戦略です。知
BYD、GMに迫る26年600万台 中国・政府系が見る近未来
10月末、中国国務院傘下の国営研究機関、中国自動車技術研究センター(CATARC)が5年ぶりに「日中自動車検査認証と基準法規セミナー」を都内で開いた。日本の自動車メーカーやサプライヤーなどに中国の最新規制や業界標準を紹介し、政府目線で中国の電動化・知能化シフトの現状と課題を分析した。 NIKKEI Mobilityは企業や業界動向に詳しい専門家による国内外の動向を分析したリポートをお届けします。今
マツダ、新エンジン「Z」27年投入 超希薄燃焼で熱効率改善
NIKKEI Mobilityは日経クロステックの記事を厳選して随時掲載しています。 マツダが新型エンジンを開発していることを明かした。2027年に市場投入する。併せて、自社開発のハイブリッドシステムの導入を目指す。11月7日に開いた25年3月期上期(24年4〜9月)の連結決算の会見で説明した。 マツダ社長兼最高経営責任者(CEO)の毛籠(もろ)勝弘氏は「電動化時代にも看板技術である内燃機関(エン
車へのサイバー攻撃、AIが自動検知 中国・木衛四科技
2023年初めに突如登場した米OpenAIの対話型AI(人工知能)サービス「ChatGPT」は、瞬く間に世界を席巻し、新たなAI開発競争を引き起こした。実際には、超高性能のAIでもあらゆる産業の問題全てに対処できるわけではない。このため、AIの性能向上を追い求めると同時に、各産業ではアプリや基盤技術のかたちでAI活用が進んでいる。 例えば、コネクテッド・カーを開発する自動車産業では、AIを導入し
混沌のトランプ2.0 トヨタ北米副社長が語る期待と警戒
米大統領選で勝利を収めたトランプ前大統領は、来年1月の就任直後に断固とした行動を取ることを約束していた。「就任初日に独裁者として行動する」と宣言したこともあるほどだ。自動車会社はどう対応するのか。筆者はトランプ氏が次期大統領に決まった6日、北米トヨタのグループ副社長であるデビッド・クリスト氏にインタビューした。ほかの識者への取材も交えて考察する。 NIKKEI Mobilityは海外在住の専門家や
BYDや上海汽車に自動運転システム 中国・宏景智駕
自動運転技術の研究開発に取り組む中国のスタートアップ企業「宏景智駕(HongJing Drive、Hyperview)」がこのほど、シリーズC1で数億元(数十億〜百十数億円)を調達した。出資には、衢州智盛産投や中泰仁和(Zhongtai Renhe Fund)のほか、既存株主のProsperity7(プロスペリティ7)と華登国際(Walden International)も参加。うちProspe
中西孝樹が読むホンダEV「第4世代」 日産提携の真価問う
ホンダは10月初めに栃木県の四輪開発センターで、2026年から導入する電気自動車(EV)「Honda 0(ゼロ)シリーズ」に搭載予定の次世代技術を公開した。本稿は要素技術を0シリーズの「第3世代」と「第4世代」で整理し、イベントの裏テーマともいえるホンダの多層的な電動化への取り組みと、日産自動車とのアライアンスの関連性を解説する。 NIKKEI Mobilityは企業や業界動向に詳しい専門家による
CATL、電池5割に再生リチウム 「42年に新規の鉱山不要」
「2042年に鉱物原料の(新規)採掘は不要になる」。9月末、中国海南省で開催された「世界新エネルギー車大会」で寧徳時代新能源科技(CATL)の曽毓群(ロビン・ゼン)会長は資源循環型の電池サプライチェーンを構築する方針を示した。電池需要の増加に伴い、レアメタルの枯渇が懸念されるなか、CATLが示したスケジュールは中国の電池業界で大きな注目を集めた。 世界の電気自動車(EV)向け電池で圧倒的な存在感を
車載超音波センサー向けチップ 中国・佑航科技が国産化
車載センサー向け半導体チップを手がけるスタートアップ企業「佑航科技(YOUHANG)」がこのほど、プレシリーズAで数千万元(数億円超)を調達した。出資者はアナログ半導体大手・思瑞浦微電子科技(3PEAK)傘下の芯陽基金(Xinyang Fund)。今回調達した資金は、超音波センサーなど車載センサー向け半導体チップの技術検証および量産に充てられる。 佑航科技は2021年設立。超音波センサーや雨滴感