米Nuro、自動運転「冬眠」経て戦略転換 宅配からAI外販へ
ソフトバンクグループやトヨタ自動車のファンドが出資した自動運転開発スタートアップの米Nuro(ニューロ)が戦略転換を打ち出した。自前の宅配サービスの構築をやめ、自動運転に使うAI(人工知能)技術の外販を事業の主軸にする。AIの進化を背景に人の移動に参入する。投資熱が冷めた「自動運転の冬」を乗り越えたニューロの勝算を探る。 「マクロ経済環境が大きく変わった。自社でバリューチェーン全体を所有するのは
ティアフォー、レベル4対応の自動運転バス 海外展開も
自動運転技術スタートアップのティアフォー(名古屋市)は20日、新型の自動運転バスを発売すると発表した。電気自動車(EV)タイプで、2024年末の納入開始を予定する。特定条件下で完全自動運転が可能な「レベル4」に準拠し、自動運転サービスの導入を検討する各地域の企業への販売を目指す。 「Minibus2.0」の名称で展開し、レベル4に対応する
NVIDIAが近づけたTuringとNTT 「H100」96基でAI開発
自動運転技術のスタートアップのTuring(チューリング、東京・品川)はNTT系と組み、完全自動運転を実現させるための計算基盤の運用を始めた。両社を引き合わせたのは米NVIDIA(エヌビディア)製の画像処理半導体(GPU)だ。チューリングはNTT子会社がそろえた96基のGPUで、周辺の認知から運転操作までをAI(人工知能)で構成するエンド・ツー・エンド(E2E)自動運転の開発を加速する。 計算基
ポルシェと車OS開発 米アプライド「ソフトのティア1に」
自動運転のテストツールを手がけるスタートアップの米アプライド・インテュイションが、次の一手と見据えるのが自動車のソフトウエア基盤(ビークルOS)だ。独ポルシェとの共同開発を決めた。アプライドのカサール・ユニス最高経営責任者(CEO)はNIKKEI Mobilityの取材に「消費者はソフトの品質で車を選ぶようになる」と語り、ソフトが主役の時代でティア1を目指す考えを明らかにした。 アプライド・インテ
ホンダ自動運転の切り札 米Helm、自ら学ぶAIで効率開発
自動運転で先行する米テスラを追う切り札として、ホンダが頼るスタートアップが米国にある。自動運転用AI(人工知能)を手がけるHelm.ai(ヘルムAI)だ。自動運転のアルゴリズムや開発用シミュレーションソフトを手がける。AIが自ら学ぶ「教師なし学習」を用い、開発工数を減らせるのが売りだ。すべてをAIが担うテスラ式に懐疑的な自動車大手の駆け込み寺を目指す。 ホンダは10月、2026年に発売する新型電
双日と組んだ空飛ぶトラック 米ベータ、600kgを運ぶ
「空飛ぶクルマ」が乗せるのは人だけではない。2017年設立の米ベータテクノロジーズは「空飛ぶトラック」、つまり貨物輸送用の機体で地歩を固める。双日と資本業務提携し、日本で新たな物流を担おうとしている。 米東部バーモント州の都市サウスバーリントン。ベータの本社では電動垂直離着陸機(eVTOL)と、滑走路を使って飛ぶ従来型電動離着陸機(eCTOL)の両方を生産する工場が完成し、量産準備に入った。治具
BYDや上海汽車に自動運転システム 中国・宏景智駕
自動運転技術の研究開発に取り組む中国のスタートアップ企業「宏景智駕(HongJing Drive、Hyperview)」がこのほど、シリーズC1で数億元(数十億〜百十数億円)を調達した。出資には、衢州智盛産投や中泰仁和(Zhongtai Renhe Fund)のほか、既存株主のProsperity7(プロスペリティ7)と華登国際(Walden International)も参加。うちProspe
EV充電で電力需給を調整 東大発ヤネカラ、後付け機器で
電気自動車(EV)の充電機器を開発する東京大学発スタートアップ、Yanekara(ヤネカラ、千葉県柏市)は自然電力(福岡市)のグループ会社などと、電力の需給調整にEVを生かすサービスの実用化を目指す。電力会社の求めに応じ、充電の時間帯を電力コストの安い深夜などに変える。EVの普及を見据え、電源リソースとしての価値を引き出す。 ヤネカラは2020年の創業。東京大学の投資事業会社である東京大学協創プ
スカイドライブ、スズキ流で軽・安 大阪メトロは商い支援
スタートアップのスカイドライブ(愛知県豊田市)が「空飛ぶクルマ」の開発を急いでいる。製造・部品調達ではスズキや東レと、運航では大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)などとの連携を打ち出した。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)での商用飛行は断念したが、外部の力を取り込みながら、安全で利便性の高いサービスを目指す。 静岡県西部の磐田市にあるスズキグループの工場で3月、空飛ぶクルマの機体製造が始まった。
インホイールモーター独新興、28年量産 VW系VCも出資
車輪の内部にモーターを搭載するインホイールモーターを開発するスタートアップの独ディープドライブが、独フォルクスワーゲン(VW)が出資するベンチャーキャピタル(VC)などから3000万ユーロ(約48億円)を調達した。このほど来日した創業者でマネージング・ダイレクターのシュテファン・エンダー氏は現行のeアクスルよりも航続距離を2割伸ばせる独自機構のモーターについて「2028年に量産すべく生産設備を整