ティアフォー、レベル4対応の自動運転バス 海外展開も
自動運転技術スタートアップのティアフォー(名古屋市)は20日、新型の自動運転バスを発売すると発表した。電気自動車(EV)タイプで、2024年末の納入開始を予定する。特定条件下で完全自動運転が可能な「レベル4」に準拠し、自動運転サービスの導入を検討する各地域の企業への販売を目指す。 「Minibus2.0」の名称で展開し、レベル4に対応する
ポルシェと車OS開発 米アプライド「ソフトのティア1に」
自動運転のテストツールを手がけるスタートアップの米アプライド・インテュイションが、次の一手と見据えるのが自動車のソフトウエア基盤(ビークルOS)だ。独ポルシェとの共同開発を決めた。アプライドのカサール・ユニス最高経営責任者(CEO)はNIKKEI Mobilityの取材に「消費者はソフトの品質で車を選ぶようになる」と語り、ソフトが主役の時代でティア1を目指す考えを明らかにした。 アプライド・インテ
ルネサス、ADAS向けSoCに3ナノ採用 消費電力3割削減
ルネサスエレクトロニクスは14日、先進運転支援システム(ADAS)や車載インフォテインメントなどの複数の機能に対応するシステム・オン・チップ(SoC)を開発したと発表した。回路線幅を最先端の3ナノ(ナノは10億分の1)メートル級にして電力効率を約3割高めた。2025年前半にサンプル品の出荷を始め、27年後半に量産する。 製品名は「R-Car X5H」。現在主流の5ナノ品よりも消費電力を30〜35
トヨタSDV、カギ握る「抽象化」 50車種1000万台を強みに
トヨタ自動車がめざすソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)の事業モデルが明らかになってきた。開発するビークルOS(基本ソフト)「アリーン」は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など約50の車種を持つことによる複雑さを打ち消し、世界首位の販売規模を生かすことを狙う。カギを握るのが多様な車種の違いを覆い隠す「抽象化」の技術だ。米テスラや中国勢にない強みをSDVの競争力につなげられるか
ソニー・ホンダ川西氏「スマホから横展開、中国勢と近い」
ソニー・ホンダモビリティの電気自動車(EV)「AFEELA(アフィーラ)」の発売が来年に迫ってきた。川西泉社長兼最高執行責任者(COO)は事業の進捗や、米テスラや中国勢が席巻する足元の市場動向をどうみているのか。「NIKKEI Mobility LIVE」で、11月初旬に発刊した「ソニー×ホンダ 革新を背負う者たち」の著者である古川慶一、田辺静両記者が川西氏に聞いた。 古川記者(以下、古川)ソニ
車へのサイバー攻撃、AIが自動検知 中国・木衛四科技
2023年初めに突如登場した米OpenAIの対話型AI(人工知能)サービス「ChatGPT」は、瞬く間に世界を席巻し、新たなAI開発競争を引き起こした。実際には、超高性能のAIでもあらゆる産業の問題全てに対処できるわけではない。このため、AIの性能向上を追い求めると同時に、各産業ではアプリや基盤技術のかたちでAI活用が進んでいる。 例えば、コネクテッド・カーを開発する自動車産業では、AIを導入し
アイシンと三菱電機、新会社を撤回 トヨタG内の調整難航
アイシンと三菱電機は10月31日、電気自動車(EV)向け部品を手掛ける新会社の設立を撤回すると発表した。2025年5月までの立ち上げを予定していたが、トヨタ自動車グループ内での調整が難航していた。業務提携契約に切り替え、次世代のeアクスルを共同開発する。 三菱電機はモーターやインバーター技術に強みを持つ。アイシンは、モーターとインバーター、減速機を一体化したeアクスルを手掛けており、両社の技術を
部品R&D率はデンソー独走 ソフト開発費、早期に回収
NIKKEI Mobilityの「サプライヤーRanking」の日本企業編(2024年調査)で、成長力を示す売上高R&D(研究開発費)率の首位はデンソーだった。電動化やソフトウエアへの投資を増やす一方、ソフト開発費の回収時期を前倒しすることに取り組んでいる。国内自動車メーカーの電気自動車(EV)やソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)の開発は遅れ気味で投資回収が見通しづらい。部品
仮想空間で自動運転の開発支援 富士ソフト、逆光も再現
富士ソフトが自動運転向けのコンピューターシミュレーションに力を入れている。都市の建物や街路、歩行者などを3次元(3D)CGで表現し、自動運転車の挙動を仮想空間で検証できるシステムの導入支援を始めた。実車では難しい交通状況での検証を容易にし、日本の自動車メーカーや部品メーカーのシステム開発を一括支援する。 今回のサービスでは、同社のシミュレーション技術と国土交通省のデジタル地図「PLATEAU(プ
トヨタとアバンシ、5G特許使用で契約 VWなどに続き
世界の通信大手各社の特許管理を担う米アバンシは9日、高速通信規格「5G」の関連特許についてトヨタ自動車と包括的な特許契約を結ぶことで合意したと明らかにした。5G関連の包括契約は2023年8月に独メルセデス・ベンツグループが締結して以降、独フォルクスワーゲン(VW)や韓国の現代自動車などが既に締結している。 アバンシはNTTドコモや韓国のサムスン電子など世界の通信大手や電機大手70社近くが参加し、