2015/08/12
夏、トマトのシーズンになると食べる惣菜があります。
◆ トマト・ファルシ(Tomates farcies)
豚の挽肉とトマトいう安い食材で出来るし、作るのは簡単。
この料理に使う挽肉を売っているのです。大きなトマトの中をくり抜いて、豚の挽肉をぎっしり詰めて、オーブンで焼けば出来上がり。

ただし、人を招待したときのご馳走にはならないし、レストランで注文したくなるという料理でもありません。非常に家庭的な料理なのでしょうね。
トマトからは水分が出るので、それを吸収するために、底に米をいれておくと良いというアドバイスが気に入っています。

米はリゾットのように炊き上がるので、なかなか美味しいです。
たぶん、日本の米だと上手くいかないと思う。日本では外米は不味いと言われますが、料理の仕方が違うのですよね。
フランスでRiz cantonaisというのは、日本人には馴染みのあるチャーハンのことだと思う。それが好きだという友人がいたので、それなら私も作れると言って日本から持って来た米で作ったことがありました。そうしたら、中華料理店で食べるようにサラサラしていなくて、つまりベタベタしていて、全く美味しくないと貶されてしまった...。
トマト・ファルシの作り方をリンクしておきます:
一番目のはフランス人から教えてもらったレシピなのだそう。私が教えてもらったのもこういう簡単レシピでしたが、フランスではハーブなど色々入っているトマト・ファルシ用の豚の挽き肉が売られているので、それだけだと少し物足りないのではないかと思う。肉が固まってしまうのは好きではないので、私も玉ねぎのバター炒めを加えています。
◆ テリーヌにしてしまう
トマト・ファルシは、フランスでは余りにもありふれた料理なのがつまらない。
バリエーションとして、トマトの代わりに、同じく夏の野菜であるズッキーニをくり抜いて作るというレシピもあります。でも、ズッキーニは小さいうちに食べた方が美味しいと思うので、ファルシができるほど大きなズッキーニで料理する気になりません。
それで、ロールキャベツにしてしまおうではないかと思いました。
でも、キャベツを茹でてみたら、うまく丸められない。それで、材料が同じなら同じ味になるのではないかと思って、テリーヌ型に入れて作ってみました。

★ ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25
これだと、形を整える必要はないので、挽き肉をサンドイッチのようにして、キャベツの他にズッキーニの薄切り、トマトなども入れることができます。
蓋をして焼くわけなので、オーブンの温度を低くしておけば、焦げてしまうこともないので便利。キャベツが余ったときなどに作るレパートリーになりました。
◆ ブドウの葉を使う
家の外壁にブドウの木がつたっているのですが、実は感激するほどには美味しくないのです。でも、葉の方はとても美しいと思うので飾りによく使っています。どうせ食べきれないので、実がついている枝も惜しげなく切ってしまいます。
今年は、ブドウの葉を料理に使ってみようと思いつきました。ギリシャ料理にブドウの葉を使うものがあるので、食べても大丈夫なはずではないですか?
トマト・ファルシのレシピで、トマトの代わりにブドウの葉で包んで、それをグラタン皿にびっしり入れて、オーブンで焼いてみました。

くっついている部分は、ブドウの葉の緑色が残っているので色どりになりました。でも、少しトマトも入れたりした方が食慾がでる色合いになった、と反省。
ブドウの葉は、意外にも美味しく食べられてしまうのだと知りました。緑色が残っている部分はもちろん、焼けてパリパリになっている部分もOK。ほんのりとブドウの葉の風味がついていて、とても美味しく仕上がりました。ギリシャでブドウの葉を使った料理を食べたときには、美味しいとも思わなかったような記憶があるのですが。
なにしろ、ここはブルゴーニュ。ブドウの葉を使うと、なんとなく楽しくなる♪
◆ トマト・ファルシにする挽き肉とは?
肉屋さんで売っている豚肉には2種類あります。

★ ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25
chair à saucisses(左)とfarce à tomates(右)。他にも呼び名があったような気がします。
この際、この2つの挽肉の違いは何処にあるのか調べてみました。
右のにトマトという文字があるので、トマト・ファルシにはこれを選ぶべきなのだろうと思っていたのですが、トマト・ファルシのレシピでは左のを使っているのもかなりありました。
左のはソーセージにする材料のはずで、豚肉と調味料でできている。右のは、牛肉やハーブなども入っているようです。トマト・ファルシのレシピで左のを使うときには、自分でハーブなどを色々入れるという形になっていました。
chair à saucisseとfarce à tomatesには厳格な決まりはなく、肉屋さんがオリジナルで作っているようです。
私がいつも買う農家直売ではfarce à tomatesは牛肉ではなくて鶏肉を混ぜているのだと言われました。どうりで、他の店のより軽くて食べやすい。考えてみたら、この農家では牛は飼っていなくて、豚の他に飼っているのは家禽類とヒツジなので、当然なのでした。
◆ レシピの改善を探す
トマトをくりぬいて、そこに山羊のチーズを詰めるというレシピがありました:
☆ Tomates farcies au chèvre simplissimes minutes
ちらっと見て、それも面白いかと思って、小さ目のトマトで実験したら、失敗。
あとでレシピを見直したら、私は勘違いしていたのだと気がつきました。
トマト・ファルシとあるので、ひき肉の代わりに山羊のチーズを入れてオーブンで焼くのかと思ったら、ベビートマトに山羊のチーズを入れるだけという前菜なのでした。
焼いてしまうとトマトもチーズも溶けてしまうので美味しくない。
庭に小さな赤とオレンジ色のトマトがなりだしたので、改めてやり直してみました。
生のままで食べたら、さっぱりしていて美味しかったのです。
レシピでは、山羊のチーズに生クリームとハーブを入れて混ぜてからトマトに詰めるというものでした。私はブルゴーニュ南部のマコネ地域で作るfromage fort(フロマージュ・フォール)をそのまま使いました。これは、古くなった山羊のチーズを利用してブドウ収穫期に作り、春まで食べるという保存食のチーズ。
これはクリーム状のチーズなので、そのままトマトに入れれば良いわけです。いたって簡単にできてしまうのが気に入りました。
フランスではアペリティフにベビートマトを出す人がよくいますが、これにするとしゃれていて良いですね。
ブドウの葉を使ったファルシが気に入ったので、もっと美味しく作りたい。こういうのは他の人もやっているだろうと思って、レシピを探してみました。
☆ フランス語でレシピとブドウの葉をキーワードにして画像検索
ブドウの葉の色が悪くておいしそうに見えないのです。
葉を茹でるか何かするのかなと思ってレシピを覗いてみたら、フランスではエスニックの食材を売っている店でブドウの葉も売っているらしいのでした。
塩漬けとか、オリーブオイル漬けにして保存しているのかな?...
商品を探し出してみたら、塩水に漬け込んでいるようです。
そうやるとブドウの葉が保存できるのかな?...
鴨のマグレをブドウの葉で包んで焼くというレシピが出てきました:
☆ Un magret de canard cuit en feuille de vigne
ちょっと手が込んでいますが、おいしそう。いつかやってみたいな。ブドウの実も使うので、作れるのはもう少し先ですね。

◆ トマト・ファルシ(Tomates farcies)
豚の挽肉とトマトいう安い食材で出来るし、作るのは簡単。
この料理に使う挽肉を売っているのです。大きなトマトの中をくり抜いて、豚の挽肉をぎっしり詰めて、オーブンで焼けば出来上がり。

ただし、人を招待したときのご馳走にはならないし、レストランで注文したくなるという料理でもありません。非常に家庭的な料理なのでしょうね。
トマトからは水分が出るので、それを吸収するために、底に米をいれておくと良いというアドバイスが気に入っています。

米はリゾットのように炊き上がるので、なかなか美味しいです。
たぶん、日本の米だと上手くいかないと思う。日本では外米は不味いと言われますが、料理の仕方が違うのですよね。
フランスでRiz cantonaisというのは、日本人には馴染みのあるチャーハンのことだと思う。それが好きだという友人がいたので、それなら私も作れると言って日本から持って来た米で作ったことがありました。そうしたら、中華料理店で食べるようにサラサラしていなくて、つまりベタベタしていて、全く美味しくないと貶されてしまった...。
トマト・ファルシの作り方をリンクしておきます:
一番目のはフランス人から教えてもらったレシピなのだそう。私が教えてもらったのもこういう簡単レシピでしたが、フランスではハーブなど色々入っているトマト・ファルシ用の豚の挽き肉が売られているので、それだけだと少し物足りないのではないかと思う。肉が固まってしまうのは好きではないので、私も玉ねぎのバター炒めを加えています。
◆ テリーヌにしてしまう
トマト・ファルシは、フランスでは余りにもありふれた料理なのがつまらない。
バリエーションとして、トマトの代わりに、同じく夏の野菜であるズッキーニをくり抜いて作るというレシピもあります。でも、ズッキーニは小さいうちに食べた方が美味しいと思うので、ファルシができるほど大きなズッキーニで料理する気になりません。
それで、ロールキャベツにしてしまおうではないかと思いました。
でも、キャベツを茹でてみたら、うまく丸められない。それで、材料が同じなら同じ味になるのではないかと思って、テリーヌ型に入れて作ってみました。

★ ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25
これだと、形を整える必要はないので、挽き肉をサンドイッチのようにして、キャベツの他にズッキーニの薄切り、トマトなども入れることができます。
蓋をして焼くわけなので、オーブンの温度を低くしておけば、焦げてしまうこともないので便利。キャベツが余ったときなどに作るレパートリーになりました。
◆ ブドウの葉を使う
家の外壁にブドウの木がつたっているのですが、実は感激するほどには美味しくないのです。でも、葉の方はとても美しいと思うので飾りによく使っています。どうせ食べきれないので、実がついている枝も惜しげなく切ってしまいます。
今年は、ブドウの葉を料理に使ってみようと思いつきました。ギリシャ料理にブドウの葉を使うものがあるので、食べても大丈夫なはずではないですか?
トマト・ファルシのレシピで、トマトの代わりにブドウの葉で包んで、それをグラタン皿にびっしり入れて、オーブンで焼いてみました。

くっついている部分は、ブドウの葉の緑色が残っているので色どりになりました。でも、少しトマトも入れたりした方が食慾がでる色合いになった、と反省。
ブドウの葉は、意外にも美味しく食べられてしまうのだと知りました。緑色が残っている部分はもちろん、焼けてパリパリになっている部分もOK。ほんのりとブドウの葉の風味がついていて、とても美味しく仕上がりました。ギリシャでブドウの葉を使った料理を食べたときには、美味しいとも思わなかったような記憶があるのですが。
なにしろ、ここはブルゴーニュ。ブドウの葉を使うと、なんとなく楽しくなる♪
◆ トマト・ファルシにする挽き肉とは?
肉屋さんで売っている豚肉には2種類あります。

★ ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25
chair à saucisses(左)とfarce à tomates(右)。他にも呼び名があったような気がします。
この際、この2つの挽肉の違いは何処にあるのか調べてみました。
右のにトマトという文字があるので、トマト・ファルシにはこれを選ぶべきなのだろうと思っていたのですが、トマト・ファルシのレシピでは左のを使っているのもかなりありました。
左のはソーセージにする材料のはずで、豚肉と調味料でできている。右のは、牛肉やハーブなども入っているようです。トマト・ファルシのレシピで左のを使うときには、自分でハーブなどを色々入れるという形になっていました。
chair à saucisseとfarce à tomatesには厳格な決まりはなく、肉屋さんがオリジナルで作っているようです。
私がいつも買う農家直売ではfarce à tomatesは牛肉ではなくて鶏肉を混ぜているのだと言われました。どうりで、他の店のより軽くて食べやすい。考えてみたら、この農家では牛は飼っていなくて、豚の他に飼っているのは家禽類とヒツジなので、当然なのでした。
◆ レシピの改善を探す
トマトをくりぬいて、そこに山羊のチーズを詰めるというレシピがありました:
☆ Tomates farcies au chèvre simplissimes minutes
ちらっと見て、それも面白いかと思って、小さ目のトマトで実験したら、失敗。
あとでレシピを見直したら、私は勘違いしていたのだと気がつきました。
焼いてしまうとトマトもチーズも溶けてしまうので美味しくない。
庭に小さな赤とオレンジ色のトマトがなりだしたので、改めてやり直してみました。
生のままで食べたら、さっぱりしていて美味しかったのです。
レシピでは、山羊のチーズに生クリームとハーブを入れて混ぜてからトマトに詰めるというものでした。私はブルゴーニュ南部のマコネ地域で作るfromage fort(フロマージュ・フォール)をそのまま使いました。これは、古くなった山羊のチーズを利用してブドウ収穫期に作り、春まで食べるという保存食のチーズ。
これはクリーム状のチーズなので、そのままトマトに入れれば良いわけです。いたって簡単にできてしまうのが気に入りました。
フランスではアペリティフにベビートマトを出す人がよくいますが、これにするとしゃれていて良いですね。
ブドウの葉を使ったファルシが気に入ったので、もっと美味しく作りたい。こういうのは他の人もやっているだろうと思って、レシピを探してみました。
☆ フランス語でレシピとブドウの葉をキーワードにして画像検索
ブドウの葉の色が悪くておいしそうに見えないのです。
葉を茹でるか何かするのかなと思ってレシピを覗いてみたら、フランスではエスニックの食材を売っている店でブドウの葉も売っているらしいのでした。
商品を探し出してみたら、塩水に漬け込んでいるようです。
そうやるとブドウの葉が保存できるのかな?...
鴨のマグレをブドウの葉で包んで焼くというレシピが出てきました:
☆ Un magret de canard cuit en feuille de vigne
ちょっと手が込んでいますが、おいしそう。いつかやってみたいな。ブドウの実も使うので、作れるのはもう少し先ですね。
ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ハム・ソーセージ類、豚について
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
外部リンク:
☆ Wikipedia: ファルス (料理) » Farce (cuisine) » Stuffing
☆ Chair à saucisse
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この記事へのコメント
こんにちは
美味しそう、かつ、食材の話題も豊富で楽しく記事を拝見しました。私はクルジェットの肉詰めも好きですが、やはり赤いトマトのかわいらしさは格別ですね。
また楽しい記事、お待ちしています!
美味しそう、かつ、食材の話題も豊富で楽しく記事を拝見しました。私はクルジェットの肉詰めも好きですが、やはり赤いトマトのかわいらしさは格別ですね。
また楽しい記事、お待ちしています!
2015/08/27 | URL | bordeauxlyon [ 編集 ]
bordeauxlyonさんへ
どうもありがとうございます♪
今日の昼ご飯では、挽き肉があるのに、大きく育ったトマトはないので、またまたヘンテコな創作料理を作りました。けれど、けっこう美味しかったのです。材料が良ければ、どんなレシピにしても美味しいのではないかと思うようになりました。
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