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まっしろしろすけ。白いアライグマ(白変種)が発見される

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 この動物の種類は?と聞かれてもすぐに答えられる人はいないんじゃないだろうか。キツネにしては体型が違うし、タヌキにしてはちょっと顔が違う気もする。 

 実はこの個体、アライグマの白変種なのだ。アライグマ特有の顔の模様がまったくないからわかりずらいよね。

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 白変種は、先天的にメラニンのる遺伝情報が欠損する「アルビノ」とは違い、色素の減少により体毛・羽毛などが白くなるので、目や鼻は本来の黒い色のままだ。

アメリカで仲間と一緒にいた白いアライグマ

 白変種のアライグマを公開したのは、アメリカ、オレゴン州の魚類野生生物局で、写真家のケンドラ・スミス氏が撮影したものだ。

 夜行性なので仲間のアライグマと一緒に餌を食べていたのだが、仲間がいなければアライグマには見えなかったかもしれない。

 通常なら白くない動物が白色になる理由は主に2つある。

 1つはアルビノで、メラニンの生合成に関わる遺伝情報の欠損で先天的にメラニンが欠乏する突然変異の遺伝子疾患だ。体毛や皮膚が白くなるだけでなく、瞳孔は毛細血管の透けて見えるため赤色に見える。日光(特に紫外線)に弱いため、生き残るのは難しいとされている。

 もう1つが白変種で、正常な遺伝情報を持ったまま、色素の減少により体毛や皮膚などが白くなったものと考えられており、メラニン産生能力は正常であるため、アルビノの瞳孔が赤く透けるのに対し、白変種の瞳孔は黒い。

 このアライグマは目や鼻、つま先などが黒いことから白変種であるという。当局はこのアライグマを「モビー・リック(MobyRick)」と呼んでいる。

 白変種が生まれる理由については諸説存在するが、氷期と間氷期を繰り返してきた地球環境を生き抜いた現存の生物にとって、氷河期には保護色となる白変種は、当時を生き抜くために非常に有利な基本的資質だったからであるというのが、現在主流となっている説だ。

 この白化する遺伝情報は、現在を生きる動物たちの間で脈々と受け継がれている、と考えられている。

 とは言え氷河期ではない今、まったく保護色にならない白色の個体が自然界を生き延びるのは難しそうだが、将来氷河期がやってきたとき、それが優位と働くことになるのだろう。

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この記事へのコメント、36件

コメントを書く

  1. 模様があるとおとぼけかわいい感じ、ないと犬科とクマのいいとこどりの可愛さ

    1. ※7
      手探りしてる事を指しているのでしたら、
      アライグマは皆そうですよ。
      種として視力がイマイチなので餌か否かを
      手で触って確かめます。
      水中の餌(カニとか)も同じ様に探すので
      その仕草が何か洗ってる様に見えるので
      洗い熊と名付けられました。

    1. >>13
      普通のアライグマが一緒でなければ、何なのかかわらないよね。あと、アライグマの後ろにオポッサムがいる。アメリカには色々な動物が普通にいるんだな。

    2. ※13
      パンダだって目の周りが黒くないとあんなにもてはやされないよ 

  2. 夜だと特に目立つなあ。アルビノや白変種は母親が育児放棄して無事に育たない場合も多いし、群から仲間外れにされる場合もあるけど、

    この子はちゃんと母親にお乳もらって、仲間も出来て良かった。

    くれぐれも毛皮目当ての人間に狙われませんように。

  3. ネットで珍しい毛色とか種をあげるのは止めて欲しい。
    そっと見守ってあげて欲しい。

    ネット上で公開されて有名になって殺されませんように

  4. 白変種ってのもあるのか
    マタギの伝承にあるシロクマなんてのも、これだったのかなあ

  5. >仲間がいなければアライグマには見えなかったかもしれない

    お手てを「モジモジ」するところでアライグマ認定できるかもしれない

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