サハと自称するテュルク系民族、ヤクート人の多くはバタガイカ・クレーターに近付くことを恐るという。彼らはここを地下世界への入り口であると信じているのだ。
大地に響き渡る恐ろしいノイズは、おそらく土壌がドサッと崩れる音だろう。それはシベリアのタイガに開いた長さ1キロ、深さ100メートルの溝である。
バタガイカ・クレーターは1960年代、森林が伐採されてから形成された。土地の陥没は現在でも続いており、気温の上昇により永久凍土が溶け始めたことで、明らかにその速度は増している。2008年には大きな洪水があり、その陥没サイズは年間15メートルにも広まった。
こうして、気候変動に起因する永久凍土への脅威を理解したい研究者にとって、比類ない天然の実験場が登場した。
20万年前の土壌層であることが判明
最近の調査では、土壌層が永久凍土として凍った年代の特定が試みられ、さらに植物や土壌のサンプルも集められた。
これまで土壌の層は12万年前のものだと考えられてきた。しかし英サセックス大学のジュリアン・マートン(Julian Murton)教授は、サハ共和国ヤクーツクから北に676キロの場所にあるバタガイ村付近の調査から、正しくは20万年前であると結論付けた。
「この調査によって、グリーンランド、中国、南極などの似たような土地のデータと比較ができるようになります。太古の土壌と植生のデータは、地球の歴史を再構築する上で役立つでしょう」とマートン教授。
複数の層が発見されているが、そのうち2つは特に有望で、数千年前のベルホヤンスク地域の気候を伝えてくれるという。それによると、当時の気温は現在と同じか、もっと暖かかったようだ。
Google mapで見るバタガイカ・クレーター
「木の残骸をサンプルとして採取したので、この地域に育った森林の種類を調べています。また堆積物のサンプルも採取しました。大昔に一般的だった土壌の種類を知る手がかりになるでしょう。永久凍土のおかげで、有機物の保存状態は大変優れています」
本調査は、永久凍土研究において世界で最も”重要”な土地の1つにおける予備的研究である。採取されたサンプルは、モスクワ近郊にある土壌科学における物理化学生物学問題研究所(Institute of Physicochemical and Biological Problems in Soil Science)でさらに詳細に調査が進められる。
次の調査では「太古の氷のサンプル」の研究が行われる予定だ。こうした熱カルスト陥没はカナダ北部でも観測されるが、バタガイカのそれは2、3倍は深い。
1960年代、この辺りにはバタガイ村と工場を結ぶ道路が走っていたそうだ。森が切り開かれ、その結果亀裂が形成された。最近では、温暖化によってその亀裂はクレーターのような大きさにまで広がっている。
2009年には4,400年前の完新世に生きていた子馬の死体や、ミイラ化したバイソンが発見された。この辺りでは、他にも古代のヘラジカ、マンモス、シカが発見されている。地球上で最も寒い場所の座をかけ、オイミャコンと競い合う地域である。
via:siberiantimes・mirror・mentalflossなど/ translated hiroching / edited by parumo
広大な土地だなぁ
それに比べて日本は・・・
すごいなここ人間が写りこんでないと規模が全然わかんねえ
木の伐採もやってるのか。
それも影響してそう。
ぽかん・・・すごい初めて見た(°Д°;)
まさしく地下世界に繋がってる感じだね
RPGに出てくる風景みたいだ
20万年前ということはつい最近の地質ということだね
最も寒い地域の座を競い合うとか…下らないと思ってしまうね。
調査して、森林伐採したからまた植林する目的でやってるのかな?
ただ調べて喜んでるだけなら、あんまり意味無いよね。
全く気候変動がない前提で1万年前?位しか測定できないはずだけど、どっから20万年と出たんだろうか?
ロシアはこの手のニュース多いけどその後音沙汰なしなんだよな・・・
真上から見た画像は何かの寄生虫かウィルスのようだ
まるで宇宙船が墜落したような跡だな
ざっくり測るとこのオタマジャクシの頭の部分て、ちょうど新宿御苑がすっぽり陥没したかんじなんですね。形も似てる。んで信濃町あたりがオタマの胴、尻尾の先端にあたる亀裂の端が赤坂迎賓館に到達の約2300メートル…でっけええ。
グーグルマップの「画像を表示」で見られる写真だとココの壁の地層が密な状態や崖上に立つ人の豆粒っぽさにわくわくしますが、これが人の活動も関係した変化というのもすごい話。オタマの頭の方向にはずっと距離はありますが街もあるようで、これが延伸するのかどうかも気になりますね。
やっぱ寒いとこは残りやすいんだ
でもあったかいとこに住みたいなぁ、、、
ヤクート族の聖地って謎の円形ドーム遺跡があるとか、謎の火球が打ちあがるとか、不思議な音が聞こえるとか香ばしい伝説の地と聞いていたが
グーグルのやつがどうしても陥没じゃなくて隆起したものにしか見えないんだけど
10倍かめはめ波撃った後みたいになってる…
ラスト・コンチネントの元ネタ?まあ地下空洞説とか地底帝国とかの話は世界中にあるか。
人物との対比が異常な大きさを物語ってる
しかし、カンブリア紀の生物みたいなえぐれ方してるねー
永久凍土で地下世界への入り口って、シャンバラ伝説っぽいな
このまま果てしなく陥没が進行して、ほんとに地下世界へ繋がったりして。
氷原