三笘薫(みとま かおる)とは、神奈川県川崎市出身のプロサッカー選手である。
イングランド・プレミアリーグのブライトン&ホーヴ・アルビオンFC所属。サッカー日本代表。
1997年5月20日生まれ。利き足は右。ポジションはMF、FW。(主に左サイドハーフまたはウイング)。178cm73kg。
川崎フロンターレの下部組織出身であり、筑波大学進学を経て2020年にプロデビュー。以降、左サイドを主戦場にした独特のボールタッチで相手を抜き去る予測不能なドリブルと高い決定力であっという間に日本を代表するプレイヤーとなる。プロ1年目にして川崎をJ1リーグ優勝に導き、リーグのベストイレブンに選出。2021年からは海外に活躍の場を移している。
2022年7月には世界最高峰と言われるイングランド・プレミアリーグのブライトン&ホーヴ・アルビオンFCに移籍し、プレミアリーグの舞台でも得意のドリブル突破でセンセーショナルな活躍を見せ、現地の目の肥えたファンやメディアを驚かせている。いつしか「結果しか出さない男」と称されるようになる。
日本代表には2021年11月にデビュー。初出場となった2022 FIFAワールドカップでは、攻撃の切り札として日本を2大会連続ベスト16に導く活躍を見せている。
左サイドを主戦場に独特のリズムとスピードの緩急で相手を抜き去るドリブラーであり、川崎時代の恩師である鬼木達監督は、「一気に0から100を出せる選手は一定数いるが、100から0に止まれる選手はなかなかいない」と評している。日本人選手の中では別格の存在とも言われており、初速の速さは世界でもトップクラスのレベルと言われている。
兄は俳優の結木滉星。2022年7月に大学時代の同級生と結婚している。
大分県で生まれ、父親が陸上、母親がバレーをやっていたスポーツ好き一家の次男として神奈川県川崎市で育つ。3歳年上の兄の影響で幼稚園年少の頃にはボールを蹴り始め、小学生になると東京ヴェルディサッカースクール、さぎぬまSCでプレー。
小学校3年生のときにセレクションに合格し、川崎フロンターレU-12に入団。当初は周囲のレベルが高く、ついていくことに苦労するが、次第に才能が開花。当時は中盤のセンターをやっていたが、ドリブル、パスともに天下一品と評価されていた。6年生のときにはキャプテンに選ばれ、2大会連続で全日本少年サッカー大会に出場している。この頃からプロサッカー選手になりたいと意識するようになった。
中学生になるとU-15に昇格。監督から「スポンジが水を吸収するように成長」と評されるほどメキメキと頭角を現し、クラブユース選手権(U-15)でガンバ大阪と準決勝で戦った際には相手の監督からも高く評価されるなど名の知られる存在となっていく。対戦相手も三笘のドリブルを警戒し、複数のマークを付けて対策を練る程になっていた。
高校生になりU-18に昇格。首脳陣からの評価は高く、トップチームへの昇格も打診されるほどであった。しかし、当時はすぐにプロでやっていける自信が持てず、本人の「大学サッカーの4年間でもう一度自分を鍛え直したい」という理由から進学を選択する。
高校卒業後、自分を高く評価してくれた筑波大学へ進学。1年生のときから出場機会を得ると、関東大学リーグ1部での2位躍進とインカレ優勝に貢献。2年生になると、2017年6月21日の天皇杯2回戦でベガルタ仙台と対戦し2ゴールを奪う活躍を見せ、J1チーム相手の白星獲得に貢献する。特に1点のDF3人をぶち抜いて60mをドリブルで独走しての1点目のゴールによって三笘薫の名前は大きく知れ渡るようになった。8月には台北で開催された2017年夏季ユニバーシアードの日本代表に選ばれ、金メダルを獲得。この年、関東1部優勝とベストイレブンも獲得。さらに9月には川崎フロンターレの特別指定選手となり、3年生となった2018年7月に川崎への加入内定が1年前倒しで発表される。2019年9月8日のルヴァンカップ準々決勝第2戦の名古屋グランパス戦でプロの公式戦デビューを果たす。
大学卒業後の2020年よりJ1リーグの川崎フロンターレと正式に契約を交わし、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせる。背番号は「18」。2月22日のJ1開幕戦サガン鳥栖戦で途中出場し、Jリーグデビューを飾ると、7月26日の第7節湘南ベルマーレ戦でプロ入り初ゴールを記録。初スタメンとなった第9節大分トリニータ戦で開始5分でのゴールを決めると、この試合を皮切りに第11節のセレッソ大阪戦まで公式戦5試合連続ゴールを記録。攻撃陣に代表クラスのタレントが揃う川崎において主力に定着し、右の家長昭博でタメを作って、左の三笘で切り崩す攻撃パターンが確立される。結局この年リーグ戦30試合に出場し、新人とては最多タイ記録の13ゴールを記録。アシストも12アシストを記録している。川崎の記録的な強さでのJ1優勝に貢献し、Jリーグのニュースターとして注目されるようになる。さらにJリーグアウォーズにおいて、プロ1年目にしてJリーグベストイレブンにも選出。2021年1月1日に開催された天皇杯決勝のガンバ大阪戦では決勝ゴールを決め、二冠を獲得する最高のプロ1年目となる。
注目度が飛躍的に増した2021年も最初の公式戦となったゼロックススーパーカップ、ガンバ大阪戦で2ゴールを決めてタイトルをもたらし好スタートを切ると、J1リーグ開幕2試合目となる第11節セレッソ大阪戦ではエラシコで相手を抜き去り、レアンドロ・ダミアンとワンツーを交わしてのゴラッソを決めている。5月に入ってからのリーグ戦では4試合連続ゴールを決めるなど、前年同様に圧倒的な強さで首位を独走する川崎の攻撃の中心として躍動する。
2021年7月10日、かねてから海外移籍の話が出ていたが、イングランド・プレミアリーグのブライトン&ホーヴ・アルビオンFCへ完全移籍することが発表される。契約期間は4年で移籍金は3億9000万円。ただし、日本代表でのプレー経験が無いためイギリスの労働許可証が発給されず、2021-2022シーズンはブライトンの提携先でもあるベルギー・ジュピラ―・プロ・リーグのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへ期限付き移籍となる。
2021年9月12日、伊東純也が所属するKRCヘンク戦で途中出場し、デビューを果たす。9月21日、ベルギーカップ5回戦 レブベーケ(5部)戦で初スタメンを飾り、移籍後初ゴールを記録している。その後も途中出場が続いていたが、10月16日リーグ第11節スラン戦で前半で退場者を出したうえに2点をリードされる試合展開の中、後半開始から投入されると、リーグでの初ゴールを含むハットトリックという圧巻の大活躍を見せ、チームを大逆転勝利に導く。その後は、不慣れな左WBでの起用が中心となるが、持ち味のドリブルでベルギーのファンを魅了。12月18日の第20節セルクル・ブルージュ戦では1ゴール1アシストの活躍でまたもチームの大逆転勝利に貢献する。1月の親善試合で足首を負傷し、およそ2カ月の間戦線を離脱。復帰後はキレのあるドリブルで昇格組のチームをレギュラーシーズン首位で終える快進撃に貢献。プレーオフでは優勝は逃したが、充実した欧州1シーズン目となる。
2022年7月7日、保有元であるイングランド・プレミアリーグのブライトンで2022-23シーズンはプレーすることを自身のインスタグラムで発表する。背番号は「22」。
8月12日、プレミアリーグ第2節ニューカッスル戦で後半30分から出場し、プレミアリーグでのデビューを果たす。10月1日の第9節リヴァプールFC戦では後半20分から出場すると、ドリブル突破からのクロスで同点ゴールを演出し、アンフィールドでの勝ち点1獲得に貢献する。10月29日の第14節チェルシーFC戦で初スタメンを飾ると、移籍後初アシストするなど強豪相手に躍動し、4-1での大勝に貢献する。当初は代表と同じくスーパーサブ的な役割だったが、監督がロベルト・デ・ゼルビに代わってからはスタメンに定着するようになる。11月5日の第15節ウォルバーハンプトン戦において、前半44分にヘディングシュートを決め、プレミアリーグ初ゴールを記録。この試合では3試合全てに関与する活躍でファン投票によるMOMに選出されている。12月31日の第18節アーセナル戦では冨安健洋とのマッチアップが実現。試合には敗れたが、後半20分にゴールを決めるなど躍動し、高い評価を受ける。2023年1月23日の第21節レスター・シティ戦では左からカットインし、右足で弧を描いた美しいスーパーゴールを決め、世界中のメディアから称賛を受ける。さらに、1月29日のFAカップ4回戦リヴァプールFC戦でも、試合終了間際に空中で完璧なボールコントロールを披露して相手DFを翻弄しての決勝ゴールを決める。4月1日の第29節ブレントフォード戦では鮮やかなループシュートを決め、公式戦のゴール数が二桁に到達。同時にプレミアリーグでの日本人選手最多ゴール記録を更新。シーズン終盤は相手のマークが厳しくなりペースが落ちたものの、ブライトンをクラブ史上初のUEFAヨーロッパリーグ出場権獲得に導く。
ブライトンでの2年目となる2023-24シーズンでは2023年8月19日のプレミアリーグ第2節ウォルバーハンプトン戦でDF4人に囲まれながらもドリブルで突破し、独走してのスーパーゴールを決める。この試合ではその後アシストも記録し、チームの開幕2連勝に貢献。なお、この試合でのゴールは8月のプレミアリーグの月間ベストゴールに選出されている。9月24日の第6節ボーンマス戦では、ターンオーバーにより後半からの出場だったものの、投入してすぐにゴールを決めるなどプレミアリーグでは初となる1試合2ゴールの活躍を見せ、途中出場にもかかわらず第6節のプレミアリーグ公式ベストイレブンに選出される。10月20日にはブライトンと4年間の契約延長を結び、年俸は5年総額で最大40億円とされている。その後は異常なほど怪我人が続出するチームの状況もあってフル稼働が続くが、疲労によるパフォーマンスの低下が不安視されるようになり、12月21日のクリスタル・パレス戦で足首を負傷し、アジアカップ参加期間も含めて1か月以上離脱。2月10日の第24節トッテナム戦でチームに復帰。ところが、2月27日にロベルト・デ・ゼルビ監督から腰痛のため残りのシーズンを欠場することが明かされ、早々とシーズン終了となる。
2024年7月、チームの日本ツアーに帯同し、鹿島アントラーズ戦で半年ぶりに実戦に復帰。
2024-25シーズンプレミアリーグの開幕戦となった8月17日のエヴァートンFC戦では、前半26分にチームのシーズン最初のゴールを決め、勝利に貢献。ブランクを感じさせない圧巻のパフォーマンスでMOMを獲得し、第1節のベストイレブンにも選出されている。11月23日の第12節ボーンマス戦で2ゴール目を決めると、11月29日の第13節サウサンプトン戦ではマッチアップした菅原由勢のマークを振り切って2試合連続となるゴールを決める。
筑波大学在学時の2017年にU-20日本代表に選ばれたことがあり、2018年には東京五輪を目指すU-21日本代表に選出。6月3日におこなわれた第46回トゥーロン国際大会グループリーグ第3節U-21カナダ戦で先制ゴールをマーク。7位決定戦のU-21トーゴ戦では下部組織時代の同僚でもある三好康児のゴールをアシスト。8月に開催されたアジア競技大会でも初戦のネパール戦で決勝ゴールを決めている。
U-22日本代表となった2019年も第47回トゥーロン国際大会のメンバーに選出され、大量6ゴールを奪う歴史的大勝となったU-22チリ戦で先制ゴールを記録。決勝のU-22ブラジル戦では後半21分から途中出場し、PK戦では2人目のキッカーとして成功させている。しかし、その後旗手怜央が失敗したため日本は準優勝に終わっており、三笘の出番も2試合のみとなった。日本がU-22ブラジルを相手に歴史的な金星を飾ったブラジル遠征のメンバーにも選出されていたが、出場機会は無かった。
その後の川崎でのセンセーショナルな活躍もあってフル代表入りを待望する声が高まるが、2021年3月のメンバー発表では東京五輪を控えたU-24代表のほうに選出される。3月26日のU-24アルゼンチン戦では久保建英と2列目で初共演を果たすが、相手の守備の前にクラブで見せるハイパフォーマンスは見せられず、後半途中で交代となっている。
2021年7月に開催された東京オリンピックのメンバーに選出されるが、ACLで負った怪我の影響で別メニュー調整が続き、出遅れてしまう。グループリーグのメキシコ戦、フランス戦に途中出場するが、結果を残すことができず、準決勝のスペイン戦ではベンチ入りメンバーからも外される。3位決定戦のメキシコ戦で後半18分から出場すると、キレのあるドリブルで停滞していた日本の攻撃を活性化させ、後半33分に一矢を報いるゴールを決める。出場機会に恵まれず苦しんだが、最後に可能性を見せた大会となった。
2021年11月、2022 FIFAワールドカップアジア最終予選のメンバーに選ばれ、フル代表に初めて招集される。ファンからの待望論が噴出する中、11月16日のオマーン戦で後半開始から出場しフル代表デビューを果たすと得意のドリブル突破で停滞した日本代表の攻撃を活性化。後半36分には個人技から伊東純也のゴールをアシストするMVP級の活躍を見せる。2022年3月24日の敵地でのオーストラリア戦では後半39分に投入されると、代表初ゴールとなる先制ゴールとダメ押しとなる追加点の値千金の2ゴールを決める大仕事をやってのけ、日本を7大会連続のワールドカップ出場に導く立役者となる。6月に開催された強化試合でも4試合で2得点1アシストという結果を残し、大きく評価を高める。
2022年11月に開催された2022 FIFAワールドカップのメンバーにも選出。これまで同様に途中出場から試合の流れを変えるジョーカー的な起用法となったものの、グループリーグ3試合全てでキレのあるドリブル突破からチャンスを作り出し、日本の攻撃の切り札としての存在感を発揮。12月1日のスペイン戦では、後半開始から投入されると、田中碧の決勝ゴールをアシスト。このときゴールラインギリギリでボールを折り返したプレーはVAR判定で認められたものの、非常に分かりづらい微妙な判定だったため世界中で物議を醸すことになる。ついには、FIFAはギリギリで残っていた証拠を提示する事態となった(詳細は「三笘の1mm」を参照)。ラウンド16のクロアチア戦でもジョーカーとして起用されるが、PK戦では2人目のキッカーとして失敗し、ベスト8進出は果たせなかった。
2024年1月にカタールで開催されたAFCアジアカップ2023では所属チームで負った怪我の影響によってグループリーグは欠場。ラウンド16のバーレーン戦で途中出場し初出場する。準々決勝のイラク戦でも後半に切り札として投入されるが、チームは敗れてしまい、万全の状態に戻らないまま大会を終えることになる。
アジアカップ以降、怪我によってしばらく代表を離れていたが、2024年9月の2026 FIFAワールドカップ アジア最終予選で代表に復帰。初戦となった9月5日の中国戦では1ゴール1アシストの活躍でチームの圧勝劇に貢献している。
シーズン | 国 | クラブ | リーグ | 試合 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|
2020 | 川崎フロンターレ | J1リーグ | 30 | 13 | |
2021 | 川崎フロンターレ | J1リーグ | 20 | 8 | |
2021ー22 | サン=ジロワーズ(loan) | ジュピラー・プロ・リーグ | 27 | 7 | |
2022ー23 | ブライトン | プレミアリーグ | 33 | 7 | |
2023ー24 | ブライトン | プレミアリーグ | 19 | 3 | |
2024ー25 | ブライトン | プレミアリーグ |
もっとも得意としているプレーエリアは左サイドの大外のレーンで、大外に張った位置からドリブルで仕掛けるプレーを真骨頂としている。ドリブラーとしての強みは蹴る足を前に置くパターンと軸足を前に置くパターンの2種類を使い分けられることにある。これによって縦に仕掛けるプレーと中にカットインするプレーの選択が自在にでき、アウトサイドキックによるパスも選択肢に入っているため、守備側はタイミングが図りづらい。足の長さを活かしたストライドの使い分けも特徴で、スピードの緩急の使い分けも可能。
トップスピードの中でも視野を確保できるのも強みであり、久保建英と同じようにボールを見ずに顔をあげたままドリブルすることで相手の動きや位置取りを把握でき、味方の動きも把握できるため味方に預けてワンツーで裏へ飛び出すというプレーも得意としている。オフ・ザ・ボールのときも周りの状況を冷静に判断できているため、ボールを受けるときの位置取りもうまい。
得点力の高さも特徴的で、体の向きを使ってファーと見せかけてニアを撃ち抜いたり、ニアと見せかけてファーサイドへ巻いたシュートが特徴的。ファーとニアの使い分けができることが得点力が高い秘訣となっている。また、自分でシュートに持ち込むパターンを確立させているだけではなく、味方のパスに合わせてゴールを狙う動きも得意としており、スペースへ入り込むタイミングが的確。つまりは味方を使う側にも使われる側にもなることができる。
守備面では攻守の切り替えのスピードや判断はほぼ問題なくこなせているが、デュエルが求められる局面になったときに寄せが甘くなったり、足を出さないといけない場面で出なかったりと課題が見られる。また、相手サイドバックの攻め上がりに対して戻るときの判断が遅れることもある。
名物解説者である松木安太郎氏は、「ボールの持ち方がヨハン・クライフに似ている」と評している。
掲示板
27 ななしのよっしん
2024/02/21(水) 15:43:37 ID: GtiLu1kYBR
三笘薫へのタックルで退場のホルゲートが人種差別被害に…クラブも声明で非難
https://
28 ななしのよっしん
2024/02/21(水) 21:28:31 ID: jJAy2xcFZo
GtiLu1kYBRはいろいろなサッカー関連の記事で日本人選手やJリーグクラブのネガティブなニュースばっかりを貼ってる人でしょ?
いい加減、そういう陰湿なことをやるの辞めたら?
29 ななしのよっしん
2024/02/28(水) 02:41:55 ID: RcA5eaV8x1
スペランカー(26)
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どうでもいい年だけ活躍する男(26)
全盛期も「1ミリ」程度の長さで終わりそうやね
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/23(月) 19:00
最終更新:2024/12/23(月) 19:00
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