※この投稿は米国時間 2019 年 5 月 16 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

コンテナを介したアプリケーションのモダナイゼーションは、デジタル トランスフォーメーションで特に注目を集めているポイントの 1 つです。Forrester Research が最近実施した調査(Google が委託)1 によると、企業におけるアプリケーション開発リーダーの 75 % は、カスタム アプリケーション構築の生産性とリリース サイクルを上げるために、利用しているアプリケーションのコンテナ化を進めています。

商用ソフトウェアとオープンソースのどちらを使用する場合でも、企業アプリケーションのモダナイゼーションを促進するための優れた方法は、Kubernetes アプリケーション(どの Kubernetes 環境でも実行できてデプロイしやすい、エンタープライズ対応のコンテナ化アプリケーション)を使用することです。私たちは Google Cloud Next '19 において、そうした Kubernetes アプリケーションを GCP Marketplace で一般提供することを発表しました。この投稿では、その詳細についてご紹介します。

Kubernetes アプリケーション : お客様の声に応えた設計

コンテナと Kubernetes を用いたアプリケーション開発は、混乱を招くことがあります。実際、私たちのもとには、「Kubernetes アプリケーションは、もっと簡単に使用できて生産性も向上するようなものにならないのか」という問い合わせが数多く寄せられています。そこで私たちは、あらゆる開発者のエクスペリエンスをもっと高めるべく、アプリケーションとそのコンポーネントの表示や管理を容易にする「アプリケーション リソース」を GKE に導入しました。このメカニズムは、Helm Charts などの一般的なパッケージング形式をサポートし、デプロイが容易で、かつ今日の GCP Marketplace で配布可能なエンタープライズ対応の製品を開発できるようにします。

Kubernetes アプリケーションは単なるコンテナ イメージではありません。アプリケーション リソースの標準化により、Kubernetes アプリケーションは、個々のコアやワークロード リソースとしてだけでなく、1 つのまとまったユニットとして扱えるようになりました。さらには、このデプロイ テンプレートを認識するデプロイ ツールもサポートしています。現在では、Kubernetes をベースとするアプリケーションのデバッグ、モニタリング、デプロイにおける複雑さはかなり緩和されています。

アプリケーション環境のモダナイゼーション

アプリケーション開発が 1 つの環境だけに限定されることはありません。Kubernetes アプリケーションも開発チームと同じくらい動的に構築されています。さほど複雑ではないプロジェクトの場合は GKE Standard を、大企業レベルのコンテナ オーケストレーションや金融データ対応の SLA が必要なプロジェクトの場合は GKE Advanced を選ぶことができます。

大企業ではクラウドへの移行前にオンプレミスでアプリケーションをコンテナ化することが一般的になっており、Anthos 上で実行される Kubernetes アプリケーションは、このシナリオをサポートします。Anthos により、環境の違いを越えて動作する新しいハイブリッド アプリケーションの構築や管理が可能になりました。GCP Marketplace には、Anthos をサポートする Kubernetes アプリケーションの第一陣が登場し、その数は増えつつあります。

クラウドネイティブなアプリケーションを Anthos ベースの Kubernetes アプリケーションで構築する方法については、Next'19 での私たちのプレゼンテーションをご覧ください。また、Istio と Stackdriver をサポートする、完全な Anthos エクスペリエンスの Kubernetes アプリケーションも増えてきています。

オープンソースと商用ソフトウェアの強力なエコシステム

企業アプリケーションの開発には堅牢なエコシステムが必要不可欠です。Kubernetes アプリケーションの種類は、セキュリティ、データベース、開発ツール、モニタリング システムなど多岐にわたります。また、PostgreSQL、RabbitMQ、Airflow といった人気の高いオープンソース ソフトウェアの Google パッケージ版もあります。さらに、私たちはパブリック クラウドとしては初めて、Aerospike、Aqua Security、Galactic Fog、Kasten、ManagedKube、Portworx、Robin.io の商用 Kubernetes アプリケーションを提供します。
「クラウドネイティブな最新アプリケーションのデリバリを、使いやすい CI/CD ソリューションによって自動化したいお客様との間に接点ができることは、私たちにとってうれしいことです。Jenkins ベースの CI/CD Kubernetes アプリケーションである CloudBees Core を使用すれば、GCP Marketplace からオンプレミスにもクラウドにもデプロイできます。」
―― Rob Davies 氏、CloudBees の技術担当 VP

セキュリティ強化の手段、企業が購入しやすい場としての GCP Marketplace

Kubernetes アプリケーションの購入を希望する企業を支援するため、私たちは、パートナーとお客様との間の特別な料金設定や、年間サブスクリプション(現時点ではベータ)、GCP Marketplace のソリューションと GCP サービスの一括請求(GCP Marketplace で販売している他のプロダクトと同様のもの)をサポートします。

前述した Forrester の調査によると、アプリケーション開発リーダーの 62 % は、コンテナ化アプリケーションをベンダーから直接入手するよりもマーケットプレイスから購入するほうを選ぶ、と回答しています。クラウド ソフトウェア開発ツールのサポートのためにマーケットプレイスを利用するメリットについては、彼らの 45 % がセキュリティの強化を挙げています。

GCP Marketplace で提供されているソリューションは、Kubernetes アプリケーションを含めて、すべて提供前に私たちがセキュリティ上の脆弱性をチェックしています。また、回答者の 75 % が購入前の試験運用を望んでいることから、Kubernetes アプリケーションについても、私たちは仮想マシンや SaaS プロダクトと同様に無料で試用できるようにします。

今すぐ始めましょう

スタート地点がオンプレミスであれ、クラウドであれ、アプリケーションのモダナイゼーションを支援できることを、私たちはうれしく思います。Kubernetes アプリケーションは、オープンソースおよび商用製品をコンテナ環境に組み込むためのシンプルで統一された方法を提供します。今すぐ使ってみてください。また、お気に入りのパートナー企業にも、GCP Marketplace で Kubernetes アプリケーションを提供するよう勧めてください。

加えて、私たちは GCP Marketplace を GKE Connect(現時点ではアルファ)と統合し、オンプレミスや他社クラウドで実行されている GKE 以外の Kubernetes クラスタと GCP プロジェクトとを接続できるようにしました。これにより、接続されたすべてのクラスタで Kubernetes ワークロードを表示したり、ログインして操作したりすることができます。GCP パートナーがアプリケーションを一度ビルドすれば、お客様はそれをオンプレミスであれクラウドであれ、好きな環境で実行できます。GKE Connect のアルファ プログラムに参加を希望される方は、こちらからサインアップをお願いします。

私たちとともに

コンテナ化アプリケーション開発と Anthos を支えるパートナーのエコシステムにぜひご参加ください。Kubernetes アプリケーションは、あなたのソリューションを GCP Marketplace で販売するというユニークな機会を提供し、オンプレミスや GCP、その他のクラウドにおいて顧客がデプロイすることを可能にします。詳細はこちらのページをご覧ください。

1 方法 : Forrester は、この調査のために 7 か国 466 社にオンライン調査票を送り、ソフトウェア開発で必要なアプリケーション、ツール、サービスをクラウド マーケットプレイスから調達することについて、そのニーズなどを評価しました。
出典 : A commissioned study conducted by Forrester Research on behalf of Google, November 2018.
調査対象者 : グローバル企業の IT および開発部門で開発やデリバリの責任者を務める 466 人

- By Kavitha Radhakrishnan, Senior Product Manager


* この投稿は米国時間 3 月 16 日、Solutions Architect の Vic Iglesias によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Vic Iglesias, Solutions Architect


Kubernetes Engine リージョナル クラスタの作成は簡単です。各ゾーンに 2 つのノードを持つリージョナル クラスタを作成してみましょう。

$ gcloud beta container clusters create my-regional-cluster --region=us-central1 --num-nodes=2

Cloud Console を使ってリージョナル クラスタを作成することも可能です。


リージョナル クラスタ機能と使用可能なフラグの詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。

Kubernetes Engine リージョナル クラスタは、ベータ期間中は追加料金なしで提供されます。料金は正式リリース時にお知らせします。フィードバックがありましたら、ぜひ [email protected] までお寄せください。

編集部注 : 米国時間の 12 月 6 日~ 8 日、テキサス州オースティンで #KubeCon カンファレンスが開催され、Kubernetes コミュニティが一堂に会しました。期間中、Google Cloud チームもプレゼンテーションやワークショップなどさまざまなイベントを催しました。

* この投稿は米国時間 12 月 5 日、Google Kubernetes Engine の Product Manager である Weston Hutchins によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Weston Hutchins, Product Manager, Google Kubernetes Engine



お客様の中には、管理料の廃止はすばらしいニュースとはいえ、クラスタ管理の中身について詳しく知りたいと思う方がいらっしゃるかもしれません。Kubernetes Engine のすべてのクラスタには、コントロール プレーンとして機能するマスター VM が含まれています。Kubernetes Engine のクラスタ管理機能は次のとおりです。


クラスタ管理料については、Google Compute Engine やその他のクラウドでお客様が自ら Kubernetes クラスタを管理する場合のコストと比較するとわかりやすいでしょう。そうした自己管理クラスタでは、マスターをホスティングする VM と、その状態の監視、ロギング、保存を行うのに必要なリソースに料金がかかるからです。クラスタの規模に応じて Kubernetes Engine に移行すれば、マスターのコストを削減でき、利用料金のかなりの部分を節約できます。

また、得られるのはコストの削減だけではありません。お客様が時間の浪費や障害に悩むことがなくなるように、Google は Kubernetes Engine のクラスタ管理を自動化する自社エンジニアリングに投資してきました。

自己管理クラスタの場合、お客様はクラスタの拡大に合わせてマスターをスケーリングし、etcd をバックアップしなければなりません。セキュリティ パッチに目を光らせ、適用する必要もあります。Kubernetes の新機能を使用できるようにするには、自分でマスターとクラスタをアップグレードすることも求められます。さらには、クラスタの修復やスケーリングは手作業になります。

一方、Kubernetes Engine を導入すれば、こうした複雑な作業はすべて Google が無償で対応するため、お客様は自社のビジネスに集中できます。

「(Google Kubernetes Engine によって)弊社の Kubernetes クラスタは自己回復力とスケーラブルなパフォーマンスを手に入れました。Google が完全にサポートし、管理してくれるので、他のクラウド プロバイダーのコンテナ サービスよりも魅力的です。」
 Arya Asemanfar 氏、Mixpanel のエンジニアリング マネジャー

Google は、Kubernetes における信頼性、コスト効果、使いやすさ、エンタープライズ対応の水準を引き上げることに力を注いでおり、Kubernetes Engine には今後も高度な管理機能を追加していきます。

Kubernetes Engine で次に提供される機能をいち早く試したい方は、ノードの自動プロビジョニングの早期試用プログラムにご参加ください。これは、ワークロードの振る舞いに基づいて自動スケーリング クラスタに適切なタイプのノードをプロビジョニングする新しいクラスタ管理機能です。早期試用プログラムへの参加を希望される方は、こちらのフォームからお申し込みください。

* この投稿は米国時間 11 月 28 日、Group Product Manager である Aparna Sinha によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Aparna Sinha, Group Product Manager


ステップ 2 : Codefresh を Google Cloud Platform(GCP)に接続
Codefresh(無料です)にログインし、Admin -> Integrations に移動して Google アカウントでログインします。


ステップ 3 : クラスタを追加
クラスタを追加すると、自動パイプラインと手動のイメージ デプロイで利用できます。


ステップ 4 : デプロイを開始!
ポート、レプリカを設定し、サービスをエクスポーズするか、デフォルトに従います。


ステップ 5(オプション): 生成された Yaml ファイルを調整
Codefresh の構成画面では deployment.yml と pod.yml ファイルも生成します。これらのファイルは直接編集できます。上級ユーザーは自分の yml ファイルを使って、Codefresh に認証やデプロイなどを処理させることができます。

ビルド、テスト、デプロイ パイプラインを接続


Codefresh と GCP を構成したら、テスト、承認ワークフロー、認証を含むデプロイを自動化できます。Codefresh を使用すれば、開発者や DevOps チームは、事前に合意しておいたルールや基準に基づいて、どのような場合にイメージを手動テストに回すか、カナリア クラスタにデプロイするか、もしくは本番環境にデプロイするかを設定できます。



さらに、このインフラストラクチャと自動化の組み合わせにより、チームは迅速なイテレーションを行うことができ、最終的に、変更を含むコードの品質を向上させることができます。

GCP と Codefresh の共催ウェビナーのご案内


もっと知りたくはないですか? Container Engine 担当プロダクト マネジャーの William Denniss 氏と、Codefresh のフルスタック デベロッパーである Dan Garfield が、Kubernetes ネイティブなパイプラインへの接続によって開発がいかにスピードアップするかを紹介します。8 月 30 日開催のこのウェビナーにはこちらから申し込みできます。

Kubernetes へのデプロイを始めてみませんか。Codefresh では 1 か月あたり 200 回、無料でビルドできます。新規アカウントには 500 ドル分の GCP クレジットが提供されます1。ぜひお試しください

1 通常の利用条件が適用されます。

* この投稿は米国時間 8 月 8 日、Codefresh の CEO である Raziel Tabib 氏によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Raziel Tabib, CEO, Codefresh