■ 利用している Google Cloud Platform サービス
BigQueryCloud DataflowGoogle Cloud StorageGoogle App Engine など


株式会社リクルートライフスタイル

リクルートグループ傘下企業として、旅行領域、飲食領域、美容領域、ヘルスケア領域、通販・割引チケット共同購入サービス、その他日常消費領域に関わるカスタマーの行動支援およびクライアントの業務支援・決済サービスを提供。Air事業ユニットでは「Airレジ」のほか、電子決済サービス「Airペイ」なども開発・運用している。

飲食業界に最新のデジタル経営技術を持ち込みたかった


「Airレジを中心とした、Airシリーズ製品群は、『商うを、自由に。』というビジョンのもと、中小店舗経営者の皆さんの負担を減らし、自分らしいお店づくりの実現をお手伝いすることを目的に開発・提供してきました。今回、新たなプロダクトとして提供させていただく『Airメイト』は、それをさらに次のフェーズに進める取り組みなんです。」

と語ってくださったのは、Airレジの生みの親の 1 人にして、Airシリーズの事業を率いる、株式会社リクルートライフスタイル ネットビジネス本部 Air事業ユニット ユニット長の山口 順通さん。Airレジは、企画当初から「レジ」を安価に提供するのが最終目的ではなく、“その先” を見据えたプロジェクトだったのだそうです。

そして、その開発の中心人物が、同社に入社したばかりという甲斐 駿介さん。大学在学中、19 歳の時に友人と一緒に飲食店の経営を始め、並行して Google でのインターンも経験していたという若きエンジニアです。

「飲食店の経営と Google でのインターンシップを同時に体験して思い知ったのが、経営に関する両社の余りに大きなギャップです。Google の誇る、世界最高レベルの経営ノウハウとテクノロジーをごくごくわずかでも飲食業界に持ち込むことができれば、業界全体の生産性が劇的に向上するという確信を持ちました。」(甲斐さん)

卒業後、一昨年 10 月末にリクルートライフスタイルに入社した甲斐さんは、その “確信” を、リクルートがさまざまな業界に対して蓄えている知見・ノウハウ、そして Airレジが蓄積した膨大なデータを活用することで、現実のものにしようと動き始めます。そして、いくつかの実験を経て、2017 年 9 月に『Airメイト』の β 版が完成しました。

「『Airメイト』では、タブレット(iOS 対応端末)の画面上に店舗の状況が一目で分かるマトリクスや、売上、利益、客数、客単価、FL 比率⦅ F=food(原価、材料費)、L=Labor(人件費)の合計を売上高で割ったもの⦆という飲食店経営において最も重要とされる 5 つの情報を手軽に確認できるようにしています。これらの数値は Airレジの会計情報や、リクルートの保有するエリア情報などを集計することで算出。今までの飲食店ではこうした情報を年に 3 回も出せれば良い方だったのですが、Airレジを導入することで、毎日、自動的に最新の情報を確認できます。また、もう一つ革命的なのが、AI を駆使した目標達成率の予測機能を搭載していること。月の半ばくらいで、月末の状況が予測できるようになるので、早い段階で手を打てるようになります。」(甲斐さん)

メニューごとの注文率などの分析も BigQuery で自動集計

集客分析は Dataflow を活用しスケーラブルに実現

そして、ここで最も大切なのが、こうした情報をオーナー、エリアマネージャー、店長、そしてリクルートの営業が、全く同じように確認できること。タブレットの画面上に表示された情報を共有し、それを前提として、勘だよりではない、数字に基づいた現実的な施策(メニュー開発や、接客の改善、広告展開など)を話し合えるのです。これによって、飲食店経営の常識が根本的に変わるのだと甲斐さんは胸を張ります。『Airメイト』とは、旧態依然とした経営プロセスの上で動く「ツール」なのではなく、飲食業界に、最新世代のデジタル経営の基盤を持ち込むことで実現する新たな「仕組み」なのです。

「個人的に予想外だったのが、20 代前半の若い店長が『Airメイト』をゲーム感覚で抵抗なく使うことができる、と楽しみながら優れた経営感覚を身につけ始めたこと。これまで若手スタッフに不足しがちだった経営者意識を持たせる効果もあるようですね。」(甲斐さん)

やりたいことと GCP が得意とすることが見事にマッチ


なお、『Airメイト』では、取り扱うデータが膨大な量になることから、早い段階で Google Cloud Platform(GCP) の採用が決定していたそうです。その理由について、甲斐さんは「大きなデータの取り扱いについては、Google に一日の長がありますからね。また、弊社のエンジニアには新しい仕組みを作るのは好きだけど、それを地道に運用していくのは面倒だという者が多いので、そういう意味でもマネージドサービスの充実している GCP との相性は抜群でした(笑)。」と笑いながら説明してくれました。

なお、BigQuery や、Cloud Dataflow などのマネージドサービスを多用した背景には、将来的な事業拡大を意識したという側面もあるそうです。

Airメイト システムアーキテクチャ
「こうしたデータプロダクトは、基本的に見られる情報が決まりきっているので、あらかじめ裏でバッチを回してデータを準備しておくのがセオリー。今回は、それをフルマネージドの環境で構築することで、後々クライアントが 20 万件になっても、100 万件になっても耐えられるようにしています。また、もう 1 つ意識したのが、このサービス基盤をポータビリティのある形で作りあげること。今後は、旅行だったり、美容だったり、さまざまな業界に拡げていくことも考えています。そして、そのために誰でも簡単にデータプロダクトが作れる設計を心がけました。一般的にデータプロダクトを作るにはビッグデータ基盤と、それを移動するための ETL ツールや移動を管理するためのワークフローエンジンが必要になります。しかし、これらをエンジニアが自社事業にとって価値の高いビジネスロジックの開発にフォーカスできるように、開発・運用するのは骨が折れます。それがフルマネージドでスケーラブル、またビッグデータ処理関連のツールが豊富な GCP を使うことで、ビジネスロジックやプロダクト開発に集中でき、たった 4 人のチームで 3 ヶ月で開発をすることができました。こんな事は Google でしかできませんね。」(甲斐さん)

なお、気になる一般への提供開始は、2018 年春から申込みを開始予定とのこと。良いものができた自信はあるそうなのですが、対応デバイスの拡大(現在は iOS 対応端末 のみ)や、管理部門の情報ツールとの連携機能の追加など、まだまだブラッシュアップする余地があるのだとか。また、今年夏頃から、より大きな実証実験を行い、本当にクライアントの利益アップに貢献できるのかなどといった、より実際的な検証も行っていく予定ということです。

また、基本機能の開発は一通り終わったものの、今後の機能追加にも意欲的。具体的には機能の検証のために Google Stackdriver を活用し、細かく取得した利用ログから意味のあるものだけを抽出して、そこから店長のタイプを機械学習を駆使して深く分析・レポートする内部向けの機能を検討中とのこと。「お客さまからの要望を対面でお伺いすることももちろん大事なのですが、こうしたデータ分析も大事。この両輪でさらなる機能強化をはかっていきたいですね」と甲斐さんは言います。

「その後の本サービスは有料での提供となる予定ですが、まずはより多くの店舗、企業に使っていただけることを一番に考えています。リクルートは全ての業界で不足している「人」「金」「不動産」全てを事業として持っています。『Airメイト』の使命は、各社の経営状況を可視化していくことで、そうした繋がりを強化していくこと。そこから、次の一千億ビジネスを生み出していきたいという想いもあるんですよ。」(甲斐さん)

株式会社リクルートライフスタイルの導入事例 PDF はこちらをご覧ください。
GCP のその他の導入事例はこちらをご覧ください。


Google Cloud では、アプリ業界で活躍するインフラエンジニア、サーバーアプリケーションエンジニア、テクニカルリーダーの皆さまを対象に、2 月 28 日  ( 水 )  18 : 30 より 第 3 回 Google Cloud INSIDE Games & Apps を開催します。このイベントは、事例をもとにアプリ開発の裏側を徹底解説することで、より実践的な知識と経験の共有の場となることを目指しています。

3 回目の今回は、第 1 部 セッションパートでは " マイクロサービスのアーキテクチャと事例紹介 " をテーマに、ゲストスピーカーの方々にご紹介いただきます。Google 社員からは、マイクロサービスに関連するプロダクトを解説します。
第 2 部は、Google 社員や同じ業界で働く参加者と交流を深めていただく懇親会を予定しています。ぜひ、ご参加ください。
※ 今回はアプリ業界のみの事例紹介になります。

開催概要

  • 名 称:第 3 回 Google Cloud INSIDE Games & Apps
  • 日 時: 2018 年 2 月 28 日 (水)  18 : 30 - 22 : 00
  • 会 場:グーグル本社 〒106‐­6108 東京都港区六本木6-11-10 六本木ヒルズ森タワー
  • スピーカー
    • 株式会社ナビタイムジャパン サーバーグループ プロジェクトマネージャ 萱島 克英 氏
    • Fringe81株式会社 システムアーキテクト兼 Scala スペシャリスト 豊島 正規 氏
    • Google Cloud カスタマーエンジニア
  • プログラム: 無料 (事前登録制)
    • 18 : 30 受付開始
    • 19 : 05 - 19 : 40 セッション1
    • 19 : 40 - 20 : 15 セッション2
    • 20 : 15 - 20 : 50 セッション3
    • 休憩
    • 21 : 15 - 22 : 00 懇親会
  • 主 催: グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
  • 定員:200 名

参加申し込み

https://goo.gl/Gcu9K4

上記リンクからお申し込みください。
※ お申込み締め切り: 2018 年 2 月 19 日 ( 月 ) 15 : 00 まで
※ 競合他社様、パートナー企業様からのお申し込みはお断りさせていただくことがございます。
※ 報道関係者のご参加はお断りさせていただきます。
※ ビジネス向けのイベントとなっております。学生の方のご参加はご遠慮ください。
※ お申し込み多数の場合は抽選を行います。参加いただける方には、後日、ご登録されたメールアドレスに参加のご案内をお送りします。


あわせて、番組で説明した資料はこちらで公開しています。


なお、今回のテーマをさらに深掘りするトレーニングセッションを 2 月 1 日(木)18 時より放送します。こちらもぜひご覧ください。

Cloud OnAir では、各回 Google Cloud のエンジニアがトピックを設け、Google Cloud の最新情報を解説しています。過去の番組、説明資料、さらには視聴者からの質問と回答はこちらよりご覧いただけます。 最新の情報を得るためにもまずはご登録をお願いします。



注目のコンテナ技術の採用で、柔軟なスケールを実現した Google Kubernetes Engine を活用し効率的なデプロイ環境を整え、サーバー構築の自動化、短縮化に成功した事例を紹介します。



エンジン開発部 萱島 克英氏

■ 利用している Google Cloud Platform サービス
Google Kubernetes Engine, Stackdriver Logging など

■ 株式会社ナビタイムジャパン
1996 年から経路探索に取り組み、生活に欠かせない自動車道や各種交通機関のルート探索を、Web サイトやモバイルアプリで広範囲に対応し、多くのユーザーに愛用されています。公共交通機関から徒歩に至るまで、さまざまな移動手段を使って出発地から目的地までの最適な経路を探索・ナビゲーションできる独自の探索エンジンを使ったサービスが特徴で、性質の異なる移動手段を組み合わせたルート探索を実現しています。


プロビジョニング作業を効率化するためにコンテナを活用

ナビタイムジャパンでは、サービスの一環として Android / iOS 向けにさまざまなアプリを提供しています。そのアプリの 1 つに、バスの乗り換え案内や停車駅、運行情報など、バスに関するさまざまな情報を一元的に提供する「バスNAVITIME」があります。このアプリを提供するためのサーバー構成は一般的な三層構造で、インフラとしてオンプレミスで独自に構築したものが使われていました。
しかし 2016 年頃、オンプレミスで運用していたシステムをクラウドに移行します。その理由について、ナビタイムジャパン 萱島 克英さんは次のように説明します。
「2016 年以前はほとんどのサービスをオンプレミスで運用していたのですが、その頃からこれらのサービスをクラウドに移行しようという流れが出てきました。2016 年以前も、一部のサービスでスモールスタートの形でクラウドを利用し、どのような効果があるのかを検証してはいたのです。その結果が出始めたことで、各種サービスを本格的にクラウドに移行することになりました。」



クラウド移行の目的として挙げられたのは、システムの構築およびプロビジョニングに要する時間の短縮です。
「以前のサーバー構築作業では、ハードウェアの調達、データセンターでのラッキング作業、OS などソフトウェアのインストールなど、いろいろ含めると約 2 週間のリードタイムが発生していました。そこでクラウドに移行し、システム構築やプロビジョニングのフローを自動化し、短縮しようという大きな目的を設定しました。」
この目的を達成するために、バスNAVITIME において積極的に利用されたのがコンテナ技術です。コンテナは仮想化技術の 1 つですが、ハードウェアを仮想化して利用するサーバー仮想化とは異なり、OS が持つコンテナ機能を使って個別の実行環境を作成し、その中でアプリケーションなどを実行します。こうした仕組みのためにオーバーヘッドが小さく、またコンテナの管理も容易に行えることから、新たな基盤技術として多くの技術者に注目されています。萱島さんもこのコンテナ技術に大きな可能性を感じたと言います。

「単純にシステムをクラウドに移行するだけでなく、アプリケーションをコンテナ化した上でクラウドに移行するという手法を採りました。実際に運用したところ、デプロイがすごく楽になったことが一番大きなメリットだと感じました。何か機能を追加した際、オンプレミスであれば実際に動かすまでにさまざまなステップが必要だったのですが、コンテナ技術を採用したことで、数クリックでデプロイできるようになった。これは大きな違いでした。」

このように考えた背景には、オンプレミスで運用していた時代にデプロイ作業の自動化があまりできていなかったという反省があったと言います。デプロイなどを行う際、「まずこのコマンドを入力して、次のこの作業を行って」など、作業の手順をドキュメント化しておき、その内容に従って作業するフローだったとのことで、これを改善するためにもコンテナ技術を用いて積極的に自動化に取り組みたいと考えたのです。

また、開発の場面においてもメリットがあると萱島さんは話します。「自分が作ったものを動作確認する際、オンプレミス時代は作成した成果物をサーバーに転送し、そこで実行しなければ動作確認ができなかったわけです。しかしコンテナであれば、そうした作業を自分のマシンの中で完結できることは大きな利点です。新しいオープンソースのツールを簡単に試せるといった部分もコンテナなら容易です。コンテナが持つ、さまざまなメリットは、開発でも本当にありがたいと思います。」



インスタンス起動の俊敏さと永続ディスクが Google Kubernetes Engine の魅力

リリース当初からオンプレミスで運用していたバスNAVITIME のバックエンドシステムを、Google Cloud Platform(GCP)上で提供されている、Google Kubernetes Engine(GKE)に移行しました。その決断の背景には、どのような理由があったのでしょうか。
「インスタンスの起動が極めて速いという特長があり、その部分にすごくメリットを感じたんです。また実際に GKE を使ってみて、単に起動が速いだけでなく、Google 永続ディスクをインスタンスにアタッチする操作が非常に速かったことも魅力に感じました。我々が使う経路探索のサーバーは、大容量のデータを使う上に、そのデータの更新も 1 日に数回行われます。そのため、迅速に大きいデータをインスタンスにアタッチする必要があるのです。ここで Google 永続ディスクを使うと、読み込み専用ではありますが、非常に高速に複数のインスタンスからデータを参照することが可能であり、しかも読み込みも高速ですごく助かりました。」

GKE に移行する前、すでにシステムのコンテナ化は行っており、GKE 導入に際しての追加開発はほとんどなかったようです。GKE で使われているコンテナ オーケストレーターである Kubernetes での運用実績が少なかったため、操作に必要なコマンド調査などは行いましたが、それらも Google のサポートの利用、ドキュメントの参照で解決できたと言います。

インフラを GKE に移行した後、管理業務上で便利だと感じたのが ログデータなどを格納し、リアルタイムで分析できる Stackdriver Logging だったと言います。
「GKE のログを自動的に Stackdriver Logging に集約していますが、それがすごく便利だなと思いました。また Web ブラウザでログをチェックし、条件を指定してフィルタリングできるのもありがたいと感じた部分です。」さらに「GKE は落ちることもなく稼働しており、安定したサービス提供につながっています」と、GKE の安定性についても萱島さんは評価しました。
バスNAVITIME システム構成図

また萱島さんは、高負荷時に自動でリソースを増強して対応する、GKE のオートスケーリング機能にも大いに期待しています。「現状ではスケーリングはまだ手動なんですね。オートスケーリングについてもすでに検証は行っていますが、まだ準備段階というところです。ただ環境が整ったらオートスケールをサービスに組み込んでみたいと思っています。」

「現時点で GCP 上にインフラを移行しているのは Android 版なのですが、2018 年には iOS 版のインフラも GCP に移行したいと考えています。そうするとアクセス数が今の数倍に増えるため、それに備える意味でもオートスケーリングの実現は欠かせないですね。」

ナビタイムジャパンではバスNAVITIME 以外でも積極的にクラウドが使われています。そこで使われるクラウドサービスの選定において、萱島さんはいくつかのポイントを挙げました。
「各リソースに対して細かく権限を設定できること、将来性が高いこと、俊敏なインスタンスの起動、そしてネットワークのレイテンシですね。ナビタイムジャパンではサービス開発において、1 つのサービスを細かく分割して実現するマイクロサービスの考え方を採り入れています。このため、サービスごとに多数のサーバーを使っていて、それが内部ネットワークを使って連携する形になっています。この内部ネットワークのレイテンシが大きければ、システム全体のレスポンスにも影響しかねません。こういった部分もチェックポイントになります。」

最後に萱島さんは「インターネット上でサービスを提供する際、迅速なデプロイを可能にする環境の構築は作業の効率化につながります。それを実現する上で、コンテナ技術と GKE は大いに役立ちました」と語りました。


  
乗換、停留所、時刻表などさまざまな情報を一度に見られるバスNAVITIME


株式会社ナビタイムジャパンの導入事例 PDF はこちらをご覧ください。

GCP のその他の導入事例はこちらをご覧ください。

Google Cloud に代表されるクラウド技術の進化が引き起こすその先の世界を、機械学習、VR / AR、IoT などの領域で活躍されているスタートアップの方々と一緒に議論するイベント「INEVITABLE ja night」。

第 3 回目は「クラウドとモバイルが加速するキャッシュレス社会への不可避な流れ」がテーマです。講演会後には恒例の交流会も行います。参加者様同士の交流はもちろん、日頃の業務の課題や悩みについても、ご相談/共有いただける良い機会です。

キャッシュレス化に関するテクノロジーやビジネスにご興味のあるビジネス企画者、スタートアップ企業の方々のご参加をお待ちしています。

開催概要

イベント名 : INEVITABLE ja night - “インターネットの次にくるもの”
      第 3 回 クラウドとモバイルが加速するキャッシュレス社会への
      不可避な流れ
日程 : 2018 年 2 月 16 日(金) 19:00 〜 21:00(開場 18:30 より)
会場 : グーグル合同会社
定員 : 200 名
ハッシュタグ : #inevitableja

プログラム:
INEVITABLE 対談 - 日本でのキャッシュレスへの潮流は不可避か?
 スピーカー:山内 奏人 氏 ワンファイナンシャル株式会社 CEO/Founder
 聞き手:小島 英揮 氏(パラレルマーケター・エバンジェリスト)

Google テクノロジーアップデート - Google のペイメントの考え方と Google Pay について
 スピーカー:えーじ、グーグル合同会社 デベロッパーアドボケート 

CtoCマーケットプレイスを成長させる決済の仕組み(仮)
 スピーカー:柿木 太志 氏、株式会社スペースマーケット
       プロダクト開発本部決済ユニットマネージャー 

オンライン決済の裏側  -  安全・安心を支えるテクノロジー
 スピーカー: ダニエル・ヘフェルナン 氏、ストライプジャパン株式会社 代表取締役



講演後は講師や参加者の皆さんとの交流や情報交換をお楽しみください。

プログラムの詳細および参加希望の方は、イベントサイトをご覧ください。

参加登録は 2 月 2 日(金)までです。皆様のご参加をお待ちしております。



図 2. ロサンゼルスとチリ、米国とデンマーク / アイルランド、アジアの主要地域間のトラフィックを強化する 3 本の海底ケーブル
 

Curie ケーブル

Curie ケーブル(この名前は著名な科学者である Marie Curie にちなんだものです)は、グローバル インフラストラクチャの強化に向けた継続的な取り組みの一環です。Google は 2008 年に企業コンソーシアムに参加し、海底ケーブルに投資した最初のテクノロジー企業になりました。今回の Curie では、大手通信企業以外で専用の大陸間ケーブルを敷設する最初の企業となります。

専用の海底ケーブルを敷設することで、Google はお客様に価値を提供しつつ、地球規模での接続性を強化します。自社でケーブルを所有することには明確な利点があります。設計と施工のプロセス全体をコントロールできるため、ケーブルの技術仕様の策定に細部までかかわり、敷設作業を合理化してお客様とエンドユーザーに迅速にサービスを提供できます。またケーブルの敷設後は、レイテンシと可用性が最適化されるようにルーティングを決めることも可能です。

Curie は、ほぼ 20 年ぶりにチリに敷設される海底ケーブルです。Curie の運用が開始されれば、単一のデータ ケーブルとしてはチリで最大規模となり、ラテン アメリカ全体にわたって Google のお客様とエンドユーザーにサービスを提供できるようになります。

Havfrue ケーブル

北大西洋システムのキャパシティとレジリエンス(回復力)を強化するべく、Google は Facebook、Aqua Comms、Bulk Infrastructure と共同で、米国とデンマークおよびアイルランドを直接結ぶ海底ケーブルの敷設に取り組んでいます。Havfrue(デンマーク語で「人魚」の意味)と呼ばれるこのケーブルは、TE SubCom が建設を担当し、2019 年末までに開通する予定です。すでに、ケーブルの実際のルートを決めるための海底ルート調査に着手しています。

HK-G ケーブル

太平洋地域においては、RTI-C や NEC と共に HK-G ケーブルの敷設に取り組んでいます。Indigo などの既存海底ケーブルと HK-G を組み合わせれば、米国とオーストラリアの間に複数のスケーラブルで多様な通路が確保され、太平洋地域でのレジリエンスが向上します。その結果、オーストラリアとアジアの主要ハブとの間のキャパシティが増え、レイテンシの低下が期待できます。また、近く開設予定の香港リージョンのキャパシティも拡大されるでしょう。


図 3. Google が投資しているすべての海底ケーブル。今回発表した新設ケーブルは黄色で示してあります。Google の海底ケーブルは、他社にはない信頼性、スピード、セキュリティを提供します。
 
Google は、計画中および建設中のものを含め、11 本の海底ケーブルに直接投資しています。表中で黄色表示のものは、今回発表した 3 本のケーブルです(直接の所有権を持つこれらの 11 本に加え、多数の海底ケーブルをリースしています)。

海底ケーブルへの投資がお客様にもたらすメリット


今回の新規投資は既存のクラウド ネットワークの規模拡大に寄与します。Google ネットワークは 100 以上の POP(points of presence、地図)と 7,500 を超えるエッジ キャッシング ノード(地図)を備えています。今回の投資により、すべての Google ユーザーは、より高速で信頼性の高い接続性を得られることになります。

単純な話ですが、Google ネットワークがなければ、Machine Learning Engine や Spanner、BigQuery などの Google Cloud Platform サービスや G Suite をユーザーが期待する品質で提供することはできません。別の言い方をすれば、Google Cloud のお客様は、スピード、キャパシティ、信頼性の面で世界的に知られた Google のケーブル システムと同じネットワーク インフラストラクチャを利用できるのです。

下図に示すように、Google ネットワークではクラウドとエンドユーザーの間の直接的な経路を適切にプロビジョニングすることで、非常に優れたクラウド ネットワークを実現しています。


図 4. 性能が一定でない公衆インターネットや他社のクラウド ネットワークよりも優れた信頼性、スピード、セキュリティを提供する Google ネットワークは、100 か所以上の POP7,500 か所以上のエッジ キャッシング ノード90 か所以上の Cloud CDN ロケーション47 か所の Dedicated Interconnect ロケーション15 か所の GCP リージョンを結ぶ光ファイバーおよび海底ケーブルから構成されています。
 
こうした投資の成果に Google は大きな期待を寄せており、ますます結びつきを強めていく世界の中で、お客様に最高のクラウド サービスを提供するべく、インフラストラクチャへの取り組みを強化していく所存です。

- By Ben Treynor, 24x7 VP, Google Cloud
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サービス アカウントを使用すると、クラウド ベースのアプリケーションがスケール アップまたはダウンしたときに、新しい VM がインスタンス テンプレートから自動的に作成され、正しいサービス アカウント ID が割り当てられます。このようにして、その VM は起動時に、関連するサブネットにおける適切な権限のセットを取得し、それによってファイアウォールが自動的に構成、適用されます。

さらに、サービス アカウントで Cloud IAM ACL を使用すると、アプリケーション マネジャーはファイアウォール ルールを、たとえば “application x” サーバーを “database y” にアクセスできるようにする、という形で表現できます。これにより、サーバー IP アドレス リストを手動で管理する必要性が軽減され、人的エラーが発生する可能性が低くなります。


このプロセスは、IP アドレス ベースのファイアウォール ルールのメンテナンスよりも格段に容易で、管理もしやすくなっています。ファイアウォール ルールのメンテナンスを一時的な VM 用に自動化したりテンプレート化したりすることは簡単ではないからです。

お客様がデプロイするアプリケーションのアクセス制御や権限管理が適切に行われることを、私たちは願っています。サービス アカウントを有効にする方法についてはこちらを参照してください。Cloud IAM とサービス アカウントについて詳しく知りたい方は、サービス アカウントとファイアウォールの使用に関するドキュメントをご覧ください。

* この投稿は米国時間 1 月 4 日、Technical Program Manager である Daniel Merino と、Product Marketing Manager である Srinath Padmanabhan によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Daniel Merino, Technical Program Manager and Srinath Padmanabhan, Product Marketing Manager
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お客様は通常の GPU クォータを使ってプリエンプティブル GPU を起動できます。また、プリエンプティブル VM に接続された GPU にのみ適用される特別なプリエンプティブル GPU クォータをリクエストすることも可能です。

手ごろなコストで利用できる GPU パワーの動的プールを作成したい場合は、Compute Engine のマネージド インスタンス グループを使用できます。プリエンプティブル インスタンスがプリエンプト(シャットダウン)されたときでも、マネージド インスタンス グループによって必要なキャパシティが再び使用可能になると、プリエンプティブル インスタンスが自動的に再作成されます。

また、プリエンプティブル VM は Compute Engine 上に構築された Google Kubernetes Engine(GKE)などのクラウド プロダクトと統合されています(GKE の GPU サポートは、現時点ではプレビュー段階にあります。この機能を試したい方は、こちらのフォームからお申し込みください)。

ここ数年、私たちのお客様はプリエンプティブル リソースを利用して非常にエキサイティングな成果を挙げています。たとえば、衛星画像分析における問題解決、金融サービス開発、量子物理学の研究計算数論における曲線調査創薬スクリーニングなどです。

「GCP のプリエンプティブル GPU インスタンスは、手ごろな料金、アクセスのしやすさ、十分なスケーラビリティが絶妙に組み合わされています。弊社の創薬プログラムでは、コンピューティング コストが安ければ、より多くの分子を探索でき、有望な新薬を発見できる可能性が高まります。プリエンプティブル GPU インスタンスは、他の割安なクラウド プロダクトと比べて、一貫した料金や透明な利用条件などの点で優れています。そのおかげで私たちは、大規模シミュレーションの計画やコストの管理に加えて、プロジェクトに影響する意思決定をタイムリーに行うのに必要なスループットを非常にうまく確保できています。」
Woody Sherman 氏、Silicon Therapeutics の CSO

プリエンプティブル VM に接続された GPU が皆さんにもたらす成果を私たちは楽しみにしています。プリエンプティブル VM で構築したすばらしいシステムのストーリーやデモをシェアしたい方は、TwitterFacebookG+ でご連絡ください。

プリエンプティブル GPU リソースの詳細は、プリエンプティブル VM インスタンスのドキュメントGPU のドキュメントベスト プラクティス ガイドを参照してください。料金については、Compute Engine の料金ページをご覧いただくか、Google Cloud 料金計算ツールをお試しください。質問やフィードバックがありましたら、ヘルプのページをご活用ください。

GCP を初めてお使いになる方は、GCP アカウントを申し込むと 300 ドル分の無料クレジットを入手できます。プリエンプティブル GPU を試すのにお役立てください。

* この投稿は米国時間 1 月 4 日、GCE Product Manager である Chris Kleban と Michael Basilyan によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Chris Kleban and Michael Basilyan, GCE Product Managers
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