自分はこれといったヒットもないそこらへんによくいる漫画家である。 そんな大したことない漫画家でも感想の手紙を貰えることがある。 手紙は大変にありがたい。 作家にとって感想の手紙がどのくらい嬉しいものかというと、編集部から転送されてきた折にはでっかいクリスマスツリーの元でサンタからのクリスマスプレゼントを開封する外国の子供のごとく、表の封筒(手紙本体の封筒ではなくそれを転送するために包んである出版社の封筒)を一心不乱に破きながら開け、目の前の仕事をほっぽって読み始めるくらいには嬉しいものである。 だがしかし、そんな手紙を送ってくれるタイプのオタクにひとつだけお願いがある。 差し出がましながら、聞いていただきたい。 【送り主の住所と氏名は丁寧に書いてくれ】 上記の通り、手紙は作家にとって大変喜ばしくありがたいものなので、手紙の本文やネットで時折目にする「字が汚くて申し訳ない…」みたいな謝罪につ