2025-07-25

ある自動車コラムは「ソフトウエア課金は本当に価値がある機能だけに限定すべきだ」と説く。だが、その発想こそ時代遅れだ。


1 ハード主導の価値観に固執

パワートレインハンドリングだけで優劣を語り、デジタル体験を軽視している。


2 買い切り前提のビジネスモデル

更新進化するはずの車載ソフトオプション扱いし、長期の顧客接点を自ら手放している。

3 課金タイミングがズレている

「先に払え、あとで便利になる」は若者通用しない。使った瞬間に課金が基本だ。


では若年層は何を求めているのか。海外調査が示す具体例を挙げる。

OSが優れていること。優れていなかったとしても、CarPlayAndroid Autoが使えない時点で選択肢から外れる。

AIエージェントが車種選びから整備予約までガイドしてくれることを期待。

・ADASは後からワンタップ解放できる仕組みが必須。料金は月額でも日額でも構わない。

OTAは毎週更新が当たり前。アプリと同じサイクルで進化することを求める。

・高度運転支援無料またはワンコイン級が標準。

デジタルキー一択。かさばる金属キーを選ばせる余地はない。


レガシーメーカーが生き残る条件は次のとおりだ。

1 スマホ並みのUXを全車標準搭載

デジタルキークラウド前提のインフォテインメント、AI機能を当たり前に実装し、役立った瞬間だけ課金スクリーン操作や処理速度はストレスなくヌルヌル動くことが大前提


2 高度ADASを撒き餌として無料

まず無償提供データを集め、後工程サービス収益を確保する。テスラがサブスクを値下げしたのはこの布石だ。


3 OTAは月次ではなく週次

アップデートの頻度こそブランド価値。小刻みな改善継続し、ユーザーを飽きさせない。


スマホネイティブ世代は「使うほど育つ」ものしか興味がない。当然、クルマもその基準で選ぶ。ハード出来映えだけで勝負する時代は終わった。保守層向けの論理では次世代ユーザーの心は動かない。体験ファースト課金モデルへ再構築しなければ、レガシーメーカーは次の世代に確実にスルーされる。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん