(中略)
こうした最近の動向を受けて、名門のサントラル・シュペリックを含むフランスの大学は、米国の科学者を支援するための基金を設立した。同工学部は先週、米国では継続できなくなった研究プロジェクトに資金を提供するため、300万ユーロ(約5億円)を割り当てたと発表した。さらに今月初め、フランス最古かつ最大の大学の一つ エクス=マルセイユ大学は、 Safe Place For Science プログラムへの応募を受け付けていると発表した。
このプログラムは「自由に研究することを願う科学者に安全な環境を提供する」ことを目的としており、3年間で総額1500万ユーロ(約25億円)の資金で約15人のアメリカ人科学者を支援する予定だ。広報によると、大学はすでに150件以上の申請を受けているという。
「我々は新たな頭脳流出を目撃している。できるだけ多くの科学者が研究を続けられるよう、全力を尽くす」と同大学のエリック・ベルトン学長は声明で述べた。「しかし、我々だけで全ての要求に応えることはできない。教育研究省は、国家レベルと欧州レベルの両方でこの取り組みを全面的に支援し、援助してくれている」
他の国々も、アメリカの科学者を誘致しようと積極的に動いている。例えば、オランダもアメリカの科学者だけでなく他の国の科学者も支援する基金を立ち上げている。教育文化科学大臣のエッポ・ブルインス氏は先週、議会に宛てた書簡で、オランダの科学財政機関に、一流の国際的科学者をできるだけ早くオランダに招くことを目的とした基金を設立するよう要請したと伝えた。
「世界は変化し緊張が高まっています。研究を行う場所を外に求める科学者が増えています」とブルーインズ氏は書簡に記した。「もっと多くの世界トップクラスの科学者が来て、ここで研究してほしいです。結局のところ、トップクラスの科学者は我が国とヨーロッパにとって金と同等の価値があります」
米国政府や大学から科学研究にどの程度の資金が提供されるかについては依然として不明だが、アメリカ科学振興協会のCEO、スディップ・パリク氏はアメリカで働く科学者らに国を離れないよう奨励しているという。
「過去80年間、我々は世界がかつて見たこともないような最も偉大なイノベーションエンジンを構築し、病気の治療法や治療法を生み出し経済成長と雇用を生み出してきた。そして他の国々はそれを真似したがっている。彼らに簡単にまねをさせてはいけない」と彼は言う。
Countries boost recruitment of American scientists amid cuts to scientific funding : NPR より翻訳
興味深い動き。
4年でどのくらい変わるだろうか