静態保存機とは? わかりやすく解説

静態保存

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:26 UTC 版)

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静態保存の例(鉄道車両)
C11形蒸気機関車
静態保存の例(航空機)
YS-11
前頭部のみの保存の例
(右からEF30形電気機関車ED76形電気機関車485系電車

静態保存(せいたいほぞん)とは、機械類が、本来の用途としての動作・運用が可能とは限らない状態で保存されていることである。対して、動作・運用可能な状態で保存されている場合は動態保存(どうたいほぞん)と言う。静態保存の状態から動作・運用可能な状態に復元することも行われる(その行為をレストレーションと言う。蒸気機関車に多い。なおこの動態復元の際に、別の静態保存のものから部品を供出させる例もある)。

解説

動態保存されていた個体が、保存環境や維持管理の悪さのために静態保存となる場合もある。飛行可能であった旧日本軍軍用機が里帰りしたあと、維持管理が出来ず静態保存状態になったことが上げられる。

また、静態保存の一種として、後に現状復帰させることを前提とした「モスボール」がある。精密機器類の取り外しや稼働箇所のグリース漬け、各所の隙の封止による防水・防塵を行うなど、なるべく劣化が起こらない処置を取った上で保存(保管)する。このような一時保管を単に「ストア」(Store)と呼ぶ場合もある。

日本では、公園など監視が少なく人の出入りの多い場所に設置された蒸気機関車路面電車などの保存車両が、劣化(およびそれによる破損箇所の危険性を指摘されること)により解体・撤去される例が少なくない。また、一部の愛好家および愛好家へ高値で売ろうとする者(窃盗犯)によって部品を持ち出されたり、ヴァンダリズム(破壊行為)の対象とされたり、大勢の人が車内に立ち入ることで劣化が進むケースもあり、場合によってはレプリカを公開するケースもある。

大型の鉄道車両航空機の場合、運搬方法や設置場所の制約といった理由から、車体・機体の前頭部や前半部分のみの保存となる場合もある。また、中間部を抜いて切継いで短縮することもある。

関連項目


静態保存機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 10:18 UTC 版)

国鉄C57形蒸気機関車」の記事における「静態保存機」の解説

C57形静態保存機一覧画像番号所在地備考 C57 144 北海道岩見沢市9条東2丁目みなみ公園 C57 201 北海道旭川市神居古潭古潭公園神居古潭駅跡) C57形ラストナンバー現存唯一の4次形重油併燃化されたため蒸気ドーム砂箱後方重油タンク設置されている。 C57 130 北海道旭川市神居古潭 神居古潭駅第一動輪のみ保存JR北海道旭川支社第二動輪保存されている。 C57 46 福島県福島市桜木町7-36児童公園 C57 26 埼玉県行田市本丸3-5本丸児童公園 C57 135 埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47鉄道博物館 1975年室蘭本線国鉄最後蒸気牽引旅客列車牽引した同年11月24日NHKテレビ番組『さらば蒸気機関車』で加藤芳郎山口百恵がこの機関車牽引する普通列車乗車したことから、「百恵ちゃん号」と呼ばれている。その後廃車となり交通博物館保存されたのち、鉄道博物館開館により移設された。車両ステーション1階の転車台上に設置され回転実演が行われる。 C57 129 千葉県野田市清水906清水公園解体済み 1996年7月解体 C57 198 千葉県君津市東坂田3丁目2坂田駅公園解体済み 2003年6月解体 C57 57 東京都世田谷区大蔵4丁目6-1大蔵運動公園 C57 66 東京都大田区大森北4丁目27入新井西児童交通公園 毎日12時15時になると汽笛鳴り、5分間わたって圧縮空気によりシリンダー動かし動輪回転するC57 186 東京都小金井市関野町1丁目13-1東京都立小金井公園 客車スハフ32 2146と連結され保存されている。3月から11月までの土日祝日都民の日10月1日)の10時から16時までの間に限り公開されるC57 19 新潟県新潟市秋葉区新津東町2丁目5-6新潟市新津鉄道資料館 屋外展示スペース 1972年9月引退した後、2013年6月まで新潟市中央区鳥屋野交通公園にて保存されていた。同月18日深夜鉄道資料館移設され、翌2014年より公開された。 C57 30 静岡県富士市今井3丁目4-2富士市立元吉原小学校 C57 139 愛知県名古屋市港区金城ふ頭3丁目2-2リニア・鉄道館 戦後名古屋機関区お召列車牽引機で、お召列車18牽引した1969年関西本線名古屋発のSL列車さよなら運転にも使用されたのち、中部鉄道学園(のちJR東海研修センター)に保存された。1971年昭和46年4月17日に準鉄道記念物指定されている。2011年リニア・鉄道館開館あわせてJR東海研修センターから移設された。 C57 128 滋賀県大津市におの浜4丁目2-12市立科学館科学館移転した屋根付き状態で保存されており、月一度の割合国鉄OBにより定期的に整備されており状態は良い機関区差しには「滋」「大」のプレート挿入されている。バック運転対応したためであろうテンダーにもライト残されている。 C57 56 京都府木津川市加茂町西上田11-1木津川市立加茂小学校 C57 189 京都府与謝郡与謝野町字滝941-2加悦SL広場 C57 148 大阪府大阪市西区九条南3丁目20-10共栄興業本社 非公開だがガラス越し見学可。 C57 5 兵庫県姫路市御立西4丁目4御立公園 C57 11 兵庫県豊岡市立野町1中央公園 昭和20年代には九州配置され特急「かもめ」牽引にも使用されており、門除煙板装備されている。1957年豊岡機関区転属後に取り付けられ集煙装置重油タンク、スノープローは保存時に取り外された。現存唯一の汽車製造会社C57形C57 93 兵庫県朝来郡生野町口銀谷546生野町生野小学校解体済み 1998年8月頃に解体C57 160 奈良県生駒郡三郷町勢野西1丁目6-1三郷町三郷小学校学校敷地内 C57 110 和歌山県橋本市北馬場454橋本運動公園 1956年昭和31年10月15日発生した六軒事故事故機で、事故機4両中当機だけが復旧され蒸気機関車末期まで使用された。形態的には煙室前端下部丸型ではなく平であることや、運転室明かり取り窓が四角形であることが特徴である。 C57 119 和歌山県和歌山市岡山丁3岡公園 C57 7 和歌山県田辺市高雄1丁目17-8会津児童公園 1972年昭和47年10月14日15日汐留駅 - 東横浜駅間で「鉄道100年記念号」を牽引し、翌1973年昭和48年9月9日には紀伊田辺駅 - 和歌山駅間さよなら運転使用された。 C57 156 島根県益田市あけぼの西町1-9西公園 C57 165 島根県浜田市黒川町東公園 C57 76 広島県三原市糸崎南1丁目1-1三菱重工業三原製作所工場敷地内 C57 44 愛媛県西条市大町927-2四国鉄道文化館南館 当初保存市民公園より2014年移転C57 158 福岡県北九州市門司区大里本町2丁目1-15八坂神社解体済み 2005年平成17年5月27日解体C57 95 長崎県諫早市宇都町27-1長崎県立総合運動公園 C57 100 長崎県長崎市賑町5中央公園解体済み 被爆救援列車牽引機代替として保存されていたが、中央公園祭事会場として使用するため移設検討された。しかし調査結果老朽化激しく移設が困難であるとされたため2017年3月ごろ現地解体され動輪等の一部部品保存された。また運転室内の計器類C57 19移植されており、同機水面計等に「C57 100」の刻印刻まれている。 C57 175 宮崎県宮崎市大字熊野藤兵衛中州宮崎県青島青少年自然の家 C57 151 鹿児島県鹿児島市平川町5669-1平川動物公園 C57 87 沖縄県国頭郡今帰仁村越地今帰仁村総合運動公園解体済み 現役時代北海道使用されており、廃車後沖縄海洋博前に1975年開業したSLホテル沖縄リゾートステーション」用の機関車として保存された。機関車客車16両で編成される日本最大級SLホテルであった1983年閉鎖その後機関車のみ敷地とともに今帰仁村譲渡され1991年ふるさと創生資金活用し修復したが、海沿いでもあり再び老朽化進行し2005年6月頃に解体された。 台湾鉄路管理局CT271 台湾基隆市安楽区基金一路208付近情人公園 台湾鉄路管理局CT278 台湾彰化県二水郷二水駅 台湾鉄路管理局CT284 台湾宜蘭県宜蘭市中山路一段755宜蘭運動公園

※この「静態保存機」の解説は、「国鉄C57形蒸気機関車」の解説の一部です。
「静態保存機」を含む「国鉄C57形蒸気機関車」の記事については、「国鉄C57形蒸気機関車」の概要を参照ください。

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