電位
電位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/19 00:54 UTC 版)
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電位 electric potential | |
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量記号 | V |
次元 | T−3 L2 M I−1 |
種類 | スカラー |
SI単位 | ボルト (V) |
電位(でんい、英: electric potential)は、電荷に係る位置エネルギーであり、静電ポテンシャルともいう[1]。ある2点の間の電位の差は、電位差という。単位にはV (ボルト)が用いられ、電気工学では、電位差のことを電圧と呼ぶ[注釈 1]。
概要
電位は力学における位置エネルギーの位置に相当する概念である[要出典]。その定義も位置エネルギーのそれとほぼ同様で、位置エネルギーの定義における力学的な力をクーロン力に置き換えれば電位の定義が得られる。 すなわち、点 P における電位は、P から定められた基点 P0 まで単位電荷を動かす際クーロン力に対してした仕事により定義される。 ここで単位電荷とは1クーロンの電荷を持つ点電荷のことである。
電位の「傾き」(数学的には grad)は電場に等しい。従って位置 P にある荷電粒子がうけるクーロン力は、その粒子の電荷 q に電位の「傾き」をかけた値に等しい。
以上のように電位から電場を求めることができ、逆に電場から電位を求めることができることが知られているため、電磁気的な現象は電場と電位のどちらを使っても記述できる。 しかし電場やクーロン力はベクトル量であるので3つの実数を用いて表現されるのに対し、電位はスカラーであるため、1つの実数のみで表現できるので、電位を用いた方が計算が楽になる場合が多い。 これが電位という概念を考える理由の一つである。
電位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 03:45 UTC 版)
詳細は「電位」を参照 「電圧」も参照 電位の概念は電場の概念と密接な関係がある。電場内に小さな電荷を置こうとすると力を受け、その力に逆らって電荷をその場所に置くことは仕事となる。ある位置の電位とは、単位試験電荷を無限遠からその位置までゆっくり運ぶのに要するエネルギーと定義される。一般にその単位はボルトであり、1ボルトとは無限遠から1クーロンの電荷をその位置に運んでくることが1ジュールの仕事となる位置の電位である。この電位の定義は公式なものだがあまり実用的でない。より実用的な定義として電位差すなわち電圧がある。こちらは単位電荷を2地点間で移動させるのに要するエネルギーと定義される。電場は「保存性」という特殊な性質があり、試験電荷の移動に際して移動経路と移動に必要なエネルギーは無関係である。2地点間の任意の経路で同じエネルギーを要するので、電位差は一意に定まる。ボルトはむしろ電位差の単位として認識されており、電圧は日常的によく使われる。 実用においては、電位の比較・参照の際の基準を定義した方が便利である。定義上は無限遠がそれにあたるが、より実用的には地球自体がそのどこをとっても同じ電位だと仮定することで基準点となる。この基準点をアースまたは接地と呼ぶ。地球は正及び負の電荷の無限の源泉とみなすことができ、そのため電気的には帯電していないし、帯電させることもできないと見なせる。 電位はスカラー量であり、方向はなく大きさだけの量である。これは重力場における高さと似ている。ある高さで物体を離すと重力を発している重力源に向かって落ちていく。同様に電荷をある電位に置くと電場の電気力線に沿って「落ちて」いく。地図に同じ高さの地点を結んだ等高線が描かれるように、電場においても同じ電位の地点を結んだ等電位線を描くことができる。等電位線は電気力線とは直角に交わる。また、電気伝導体の表面は電位が等しいため、電気伝導体の表面とは平行になる。仮に伝導体表面に電位差があってもその電位差をなくすように電荷が移動して等電位になる。 電場は正式には単位電荷に及ぼされる力と定義されているが、電位の概念を使えばもっと実用的で等価な定義が可能である。すなわち、電場とは電位の局所的勾配である。通常ボルト毎メートルで表され、電位の勾配がもっともきつい方向(つまり等電位線が最も密になっている方向)が電場の方向となる。
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電位
「電位」の例文・使い方・用例・文例
- 電位計で電圧を制御する
- 電位差.
- 誘発電位
- 真空管中のグリッド電位を保つのに用いられる電池
- イオンを偏向させ薄い割れ目に入れて、電位計でイオン電流を測定することでスペクトルを得る分光器
- 電位差がある電気回路の2ポ点間の偶然の接触
- 2点間の電位差を測定する
- 特定条件下で決定される電極電位に従う金属元素かイオンの直列配列
- 単独では神経の反応を引き起こすのには不十分な2つ以上の神経刺激が合わさって、活動電位を引き起させる現象
- ボルトで現わされる回路内の2点間の電位の差
- 彼は脳波で誘発電位を測定した
- 細胞が衝撃を導いていない場合、神経細胞の細胞膜の2つの側の間の電位差
- 電位差の単位で1ボルトの1億分の1と同じ
- 電位差の単位で1ボルトの千分の1と同じ
- 1ボルトの100万分の1に等しい電位の単位
- 1ボルトの10億分の一と電位の等しい単位
- 電位の単位で、1ボルトの1000兆分の1(または1ナノ秒の1,000分の1)と等しい
- 2ポイントの間で消散するパワーが1ワットであるときに1アンペアの電流を運ぶ導体の2ポイントの間の電位差と等しい可能性の単位
- 電位差の単位で千ボルトと同じ
- 1絶対アンペアが、1絶対ボルト(第11万に1ミリワットの)の電位差を横切って流れるときに消された力と等しい力ユニット
電位と同じ種類の言葉
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