ここを御覧のみなさまは、割り出す時、卵ですか?それとも初令ですか?
世の中には、卵での割り出しにこだわる人もいるようです。
卵割り出しのメリットとして、「孵化日を特定でき発酵マット飼育から早期に菌床飼育に移行できる」「マットで元気なことを確認して投入するため菌糸ビン内で★になる率を低減できる」「材割より潰したり幼虫で傷つけたりするリスクが軽減できる」「産卵数から準備する菌糸ビンの数を予測できる」などが挙げられるようです。
しかし、卵のすべてが孵化してくる確証もなく、菌糸ビンの準備に無駄がないかどうかは疑問です。現に私は昨年5割以下の孵化率のペアにも遭遇しています。
また、その他のメリットも特に優位なことでもないと思うのですが・・・。
みなさんは、小島啓史氏の著作「クワガタムシ飼育のスーパーテクニック」という本を読まれたでしょうか?
1996年11月30日に発刊されたこの本は、当時2万部弱を売り上げ、むし社で一番多く売れた本になったそうです。
今となっては、だれでも知っている内容かもしれませんが、クワガタの繁殖方法すら確立されていなかった当時としては、画期的な本だと思います。
オオクワ飼育の先駆けともなった累代飼育のバイブルとも言えるこの書を読まずしてオオクワガタを語れないと思った私は、昨年、古本として5,600円出してこの本を取り寄せ読破しました。(すでに廃刊となっているため)
その中に、産卵痕を埋めた木クズによって親から子へ有益なバクテリアの受け渡しが行なわれていると書かれています。
すでに10年以上前から一般論のように紹介されていることであっても、現代になって忘れ去られているのでしょうか?
それともあの記述は誤りなのでしょうか?
では、どちらが正しいのか証明したデータはあるのでしょうか?
哺乳動物は、親から母乳を介して免疫能を高めるようで、人間の場合も出始めの黄色い母乳が重要と言われることに似ています。
私も小島氏のように考えるのが自然だと思うので、最近は卵での割り出しは行わなくなりました。
卵と初令割り出しの明らかな差をデータとして示せればよいのですが・・・。
[ 2007/04/17 22:04 ]
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