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2023年03月19日
「大粒」カリカリ梅の作り方 (1年経ってもカリカリ!)
出し惜しみせず、最初に書いておきます。
一番簡単なカリカリ梅の作り方は
「青い小梅を、卵のカラと一緒に漬け込む」
方法です。
ですが、この方法では小粒の梅はカリカリ梅にできても、大粒ではうまくいきません。
今回は大粒の梅を、押しつぶしたり種を取ったりせずに、丸のままカリカリ梅にできる方法を紹介します。
また定番の10%の塩分ではしょっぱすぎますが、その改善方法も見つけました。
そこに至る経緯も書いていきますね
このブログの過去の記事でカリカリ梅の作り方を紹介したことがあります。
2010年の4月に書いたエントリーで、累計33万PVと35件のコメントが付いた人気記事。
カリカリ梅 漬け込み中!(作り方)
記事では小粒の梅を使い成功した話を書いてます。
その後、大粒のカリカリ梅を作れないか、個人的に試行錯誤を続けて来ました。
ところが、何回作っても、数週間でぶよっと柔らかくなって、歯ごたえも失ってしまいます‥。
結論として、大粒の青梅では、ただ卵のカラと一緒に漬けただけではカリカリに仕上がりません。
‥なので、上記の記事の方法は小梅限定のレシピです。
大粒の青梅で作りたいのに上手く行かず、ここ何年かは諦めていたのですが、ふと、カリカリしない原因に思い当たりました!
カリカリ梅作りの、おさらい
先に、前回のブログで紹介した、小さな梅だと成功するカリカリ梅の作り方を書いておきます。
ざっくり書くと、材料は
・新鮮な青い小梅
・梅の10%の量の塩、
・卵のカラ(砕いてお茶パックに入れておく)
これらを密閉できる容器に入れて保存すれば2週間ほどで完成です。
かんたん!
カリカリにならない原因とは!?
小粒のカリカリ梅なら上記の方法で作れるのですが、大粒だと失敗してしまう‥。
原因を考えてみます。
ひとつは鮮度の問題。
産地の福岡や和歌山で収穫された青梅が、スーパーに並ぶまで2~4日はかかるでしょうから、沖縄では鮮度が落ちた梅しか手に入りません。
(沖縄産の梅も稀に有るのですが、なかなか手に入らない上、中粒で種が大きいのばかりです)
もうひとつは、カルシウムが効いていない可能性。
カリカリ梅作りの仕組みとしてカルシウムの役割があります。
→ 梅の果肉に含まれるペクチンの働きで実が柔らかくなるのを、カルシウムが阻害するから硬いまま保存できる。
とすると、失敗したのは、カルシウムが働いてないから?
つまり、青梅と卵のカラを同時投入しているので、卵のカラからカルシウムが溶け出す以前に青梅が漬かってしまった事が考えられます。
直感ですが、多分コレで正解です。
小粒の梅なら、梅自体が硬いのと、サイズが小さいために、後から溶け出たカルシウムが浸透しやすいから成功してたのかなと。
大粒のカリカリ梅つくりを成功させる方法とは?
ここは沖縄なので梅の鮮度は期待できませんが、上記の仮説から漬け液の中に最初からカルシウムが溶けていれば、成功しそうな気がします。
まぁ、市販のカリカリ梅の素を買えば早いのですが、沖縄では売ってません。
そこで、カルシウム入りの漬け液を自作してみます。
2022年は、この方法でいろいろ試してみました。
実験1 卵のカラでカリカリ梅の漬け液を自作する
小粒の梅は卵のカラで成功したので、材料としては同じで良いでしょう。
次に考えるのは、何にカルシウムを溶かし込むか?
水では腐りそうだし、お酒は違うよなー。
そういえば梅酢というし、梅に酢は相性が良いだろうと考えて、お酢に浸けてみることにします。
目安として1kgの青梅に対し、卵のカラを2個分というレシピがすでに有るので踏襲します。(後の実験で、一個でも十分かと思われます)
今回は卵のカラ2個ぶんをミキサーで粉砕してから、100ccのお酢に入れてみました。
※余計なタンパク質を残さないよう、丁寧に内側の卵膜を剥がして、レンジでチンしてから指に水を付けて擦り洗いします。
酢の投入後は、かなりガスと泡が出ます。カルシウムが酢に溶ける反応でしょうか。
冷蔵庫に入れて時々シェイク。 一週間程度でカルシウムが溶け込み、ガスは収まっていきます。
実験2 市販のカルシウム錠剤で漬け液を作る
上記の方法は卵のカラを使うので衛生面とか気にする人もいるでしょう。なので別なオプションです。
カルシウムの錠剤を代用してみます。
どちらの方法でも、要はカルシウムが溶け込んだ液を作れれば良いのです。
薬局で入手した錠剤は1日分の6粒で500mgのカルシウムが摂れるものでした。
基準が分からないので、とりあえず2000mgを目処に、4日分の24粒をミキサーで粉砕します。
見た目よりは柔らかく、卵のカラよりも短時間で粉末にできました。
こちらも同じように100ccの酢に溶かしておきます。
なお、実験で他に5倍酢に漬けたものや、カルシウム・パウダーの直接投入も試してます。
2022年は、全部で5パターンの漬け方を試しました。
注意! 自作の漬け液は冷蔵庫へ
ところで、上記のように作ったカルシウム液は、どのくらい保存できるのでしょうか?
試験紙で調べてみるとpHは6程度で、ほぼ中性。水と同じくらいです。
酢の強酸性から来る殺菌力は、まったく期待できないので、常温では腐る可能性が有ります。
カリカリ梅つくりに使うまで、必ず冷蔵庫での保管が必要です。
時期も、梅を入手する1週間前程度に仕込むのが良さそうです。
10%の塩を入れておけば、少しは安心でしょうか。
青梅をカルシウム液と塩で漬ける
ここから実際に新鮮な青梅を買ってきての漬け込みになります。
写真で解説します。
まず、コーヒーフィルターで卵のカラの酢漬け液を濾します。
時間がかかるので数時間は放置。
大粒カリカリ梅のレシピは次の通り。
・大粒の青梅 1kg
・塩 100g
・泡盛 100cc
・カルシウム酢液 100cc
梅が早く塩やカルシウム液に浸かるよう、焼酎でかさを増してます。
これはお酢で良かったかもしれません。
ただあまり漬け液を増やすと全体の塩分量に問題がおきます。
今回は漬け液にも塩を入れて塩分濃度を調整しています。(レシピの分量外で10g追加)
同じ理由で、普通に容器に漬けるのではなく、ビニール袋に入れ空気を抜いて漬かりやすくしています。
カリカリ梅の塩分量は10%と、普通の梅干し(15%~)より低いので、変質を避けるために冷蔵庫保存が基本です。
▲左:カルシウム錠剤の粉末を青梅と塩に直接投入の実験 / 右:早く漬かるよう、空気を抜いたビニール漬け。(必ず破けて漏れるので2重3重またはポリ容器を推奨)
※カルシウム・パウダー直接投入のバージョンは、梅に白い粉が固着してカビのように見た目が悪くなりました。
大粒カリカリ梅が完成! (‥漬けて一ヶ月後)
▲左:漬け上がったカリカリ梅。赤いのは赤紫蘇を入れたもの。 / 右:種をよけてみじん切り。
手作りのカリカリ梅は、だいたい2週間ほどで食べられると言われてます。
一ヶ月後に仕上がりを確認すると、どのパターンも成功で、ちょっとシワシワしてますが十分に固く仕上がってます。カリカリ梅、成功!
しかし食べてみると、しょっぱーい!
カリカリ梅の基本の10%の塩分だと、実はむちゃくちゃ しょっぱいです。
おにぎりに入れるとちょうどよい味付けになるのが救いだけれど、梅しばのように、個別におやつ代わりには食べられません。
夏場に塩分補給用に持ち出すのがせいぜいです。
ていうか、5kgも漬けちゃったよ。
どうすんだよ、俺‥orz
かくして冷蔵庫の野菜室の奥で、大量のカリカリ梅たちは眠り続けることに‥。
‥漬けて9ヶ月後。(冷蔵庫で保存したカリカリ梅の活用)
あれから(2022年5月)、手を付けることもなく、カリカリ梅はずっと冷蔵庫で寝ていましたが、2023年の2月に入って、ふと夜中に思いつきました。
市販の「はちみつ梅」とかって、普通の手順で漬けた梅干しを塩抜きして、改めて味付けする製法だったよなと。
ならば冷蔵庫に死蔵してるカリカリ梅を復活できるかも!
思い立った深夜に、さっそくカリカリ梅を水で戻しはじめてみました。
カリカリ梅の塩抜き&味付け方法!
深夜の思いつきなので、とりあえず呼び塩として約1.5%の塩水を作って、そこに適当に酢も入れて、1kgの梅を放り込みました。
当時のTwitter
翌日、仕事から帰ってみると、シワっとしていたカリカリ梅が、ふくふくにシワが伸びて表面に張りが出てます。何だかおいしそうに膨らんだのは誤算で、ちょっと嬉しいかも。
▲左:塩漬けのカリカリ梅 / 右:塩抜きしたカリカリ梅
齧ってみると、カリカリという歯ごたえも良く、顔をしかめる塩っぱさもありません。
いいじゃんコレ!
ただし、何だか梅の味も薄くなったような‥。
そこで今度は味付けを考えてみました。
はちみつ梅とかと同じで、素材に後から味を足すという方法論です。
自作の「おやつカリカリ梅」完成! そして、さらなる改善へ!
1キロの戻したカリカリ梅をいくつかに分け、一つは醤油と酢。
もう半分は冷蔵庫にあった、しそ梅のチューブと酢で漬け直してみます。
▲左:カリカリ梅の味付け 酢150cc/醤油50cc / 右:酢150cc/しそ梅チューブ一本
また一晩待って、漬かったカリカリ梅を食べ比べてみました。
醤油バージョンは、少し硬さを失って、表面がゴムのように弾力が出てしまいましたが、歯ごたえは特に変わらずシャリシャリ。味が濃くなってかすかに醤油の風味。
しそ梅バージョンはパリパリに硬いまま、シャリシャリ良い感じです。
両方に言えますが、やはり塩抜きで水を吸って膨らんだ梅に、味は簡単には染み込まないようで、それほど味の変化は感じられません。
まだ塩味は残ってますが、それでも最初の塩っぱ過ぎる味に比べれば改善できてます。
で、また思いついたのが、塩抜きと味付けを同時に行う方法。
呼び塩で1~1.5%の塩を入れる代わりに、同じ塩分量の醤油で代替したらどうかなと。
そこで適当なレシピで塩抜きしつつ戻してみます。
醤油50cc/リンゴ酢100cc/水300cc。
これで醤油の塩分15%として、1.6%の塩分量となります。
24時間後、いい感じに味も付いてふくふく、カリカリ! 動画を撮ったので載せておきます。
※水で戻したカリカリ梅に保存性は無いので、冷蔵庫保存で数日のうちに食べ切ること。
まとめを公開!
まだまだ実験は続けたいけど、そうするといつまで経っても記事は書けません。
甘みを足したりとか、もっと味を追求したいところですが‥。
どこかで止めて、今年の梅シーズンの前に、記事の公開を間に合わせないと(汗)!
※沖縄では4月半ばに青梅が出回ります
というわけで、中途ですが内容を公開します。
卵のカラやカルシウム錠剤を、予めお酢に溶かして準備しておくことで、大粒カリカリ梅が誰でも簡単に作れる方法が分かりました。
そして保存の効くしょっぱいカリカリ梅を、味を付けながら塩抜きして、ふくふくカリカリの、おやつのような味わいにする糸口も発見できました。
まとめます。
大粒のカリカリ梅を作る方法。
1,酢に卵のカラやカルシウム錠剤を溶かした溶液を事前に用意しておく。
2,新鮮な大粒の青梅に上記1と、塩を10%になるように計って漬ける。
3,一ヶ月、冷蔵庫で保存したら完成! 冷蔵で1年程度は保存可能。
4,塩っぱいカリカリ梅は水で塩抜きができる。味付けの可能性も有り
さて、この記事を読んだ方は、家庭でのカリカリ梅作りに、いろんな可能性が有ることに気づいたのではないでしょうか?
ぜひ、自分なりの味付けのカリカリ梅を作ってみてください!
美味しいレシピができたら、ぜひコメント欄に書き込みを。
よろしくー!
2022年09月14日
半日で完成! 簡単時短な鶏胸肉ジャーキーの作り方
今回は半日で完成する 「超時短」 の鶏胸肉ジャーキーの作り方です。
通常は2日はかかるジャーキーが、簡単時短に楽しめます。
手順を間違えたり時間をかけ過ぎると食中毒の危険がありますので、最後まで読んで、自分でも可能かどうか吟味してから試してみてくださいね。
条件として「浴室乾燥機」と「平干しネット」と「オーブンレンジ」のある家で、手早く肉をスライスできる人となります。
材料
鶏胸肉 600~g
鶏肉用の調味料 1袋
鶏胸肉は安い時に買いましょう。沖縄のスーパーでは国内産で100g/50円~くらいです。
調味料は、タンドリーチキン、レモン塩ペッパー、ジャークチキンや香草焼きなど、多くの種類のスパイスがから、好みで選びます。だいたい200円以下で買えて、中に2袋入っている物が多いです。
●重要!! 乾燥食品のお約束
干し肉や燻製、魚の干物など、乾燥によって保存期間を長くする食品はたくさん有ります。
それらは基本、だいたい10~20%の塩水に漬け込んでから、乾燥する工程を取るのが普通です。
塩水に漬けて干すのは主に腐敗対策です。(味付けも重要ですね)
内部まで塩分を回して常温で腐りにくくしてから、乾燥させていくのです。
(そういえば梅干しも同じ作り方)
乾燥には普通は長い時間が必用なので、その間に食材が傷まないよう事前の塩漬けが欠かせません。。
この基本を外すと、食中毒などの事故が発生しやすくなります。
さて、今回のレシピは、上記の基本を無視した方法で行います。
注意事項も多いので、よく読んで下さいね。
時短で、食材が傷む前に干す! という考え方
趣味でジャーキーや燻製を作る際、普通は2日以上の時間が必要です。
一般的な手順は、まず最初に塩水や味付きのソミュール液に食品を一晩ほど漬け込む「仕込み」を行います。
それから水を替えながら、ゆっくり塩抜き。
場所を変えて道具を用意し、乾燥や燻煙させていくので、とても時間と手間がかかります。
その分、できた時の達成感も味わえるので、ぼくもキャンプの前日に仕込んで、現地でゆっくり燻製を作ったりして楽しむのも好きです。
ただ、作り始めてから食べられるまで長く時間のかかる、とても贅沢な趣味と言えます。
そこで今回は塩漬けの工程を飛ばして、かつ腐らせずに作る方法を考えてみました。
それは
鶏胸肉をスライスして味付けしたら、すぐ乾燥機にかける。
浴室乾燥機のある家庭でしか作れませんが、じつに簡単な手順です。
だいたいの時間配分は次の通り
・-2時間 | 下準備 (鶏胸肉を冷凍庫で半冷凍状態にする) |
・調理開始 | 手早くスライス |
・10分経過 | 味付け |
・15分経過 | 平干しネットに肉を並べて浴室乾燥開始 |
・50分経過 | 肉の表裏を返す |
・1時間後 | 表面がほぼ乾燥 |
・2時間後 | 乾燥した肉から取り出し開始 |
・4時間後 | 全ての肉が中まで乾燥 |
・4時間半後 | オーブンで焼き上げ |
→ 完成!
約2日はかかる、普通のジャーキーに比べると、超時短です!!
生の肉の表面がほぼ乾燥するまで、調理開始から1時間を目指します。
手際の良さが必須なので、ある程度は料理に慣れた人でないと難しいかもしれません。
この1時間というのは、例えばスーパーで肉を買って、家に着いて料理を開始して、食卓に並ぶまでの時間を想定しています。
もたもたしてると肉が傷むので、手際よく進めて行きましょう!
下準備
最初に時短するための下準備を行います。
通常、肉を薄くスライスするのは難しく、薄く均一に切れなかったり肉が千切れてしまいがちです。
鶏胸肉ジャーキーを作り始めた頃、それがとても面倒でした。
しかも、切った後に味付けして漬けると、さらに肉がボロボロになって行くので、ある程度厚切りにせざるをえません。
Twitter 最初の頃のレシピ
そこで肉を半冷凍状態で薄くスライスする事を思いつきました。
鶏胸肉の皮を剥いで大まかな塊に切り分けてから、ポリ袋に入れて冷凍庫にin。
だいたい40分毎に袋ごと裏返して、2時間~も経つと全体にシャーベット状に固くなっていきます。
表面が凍りかけて、全体に揉むと変形する程度の硬さが目安です。
※裏返すのを忘れると片面が凍ってしまうので、タイマー必須です。
ここまでが下準備。
次からの調理を始めたら、1時間以内で主な工程を済ませます。
半解凍状態で手早くスライス
半分凍ったシャーベット状の鶏胸肉は、わりと簡単に薄切りできます。
ここでは、4ミリ以下の薄さで、繊維を横切るよう手早くスライスしていきます。
厚く切ると乾燥が遅くなり、食中毒の危険が増すので、速さと正確さが求められます。
切った肉はダンボールの上にラップを敷いてから、重ならないように手早く並べて行きます。
なるべく隙間を開けないのが、次の工程の味付けの材料を無駄にしないためのコツです。
慣れた人なら、鶏胸肉600gで作業に7~8分といったところでしょうか。
味付け
スライス肉の味付けには、市販の鶏肉用の調理スパイスを使用します。
市販の160円くらいの小袋で、各メーカーからいろんな種類が出ています。
鶏胸肉600~700gでしたら、中の小袋ひとつで十分です。(だいたい袋2個入り))
個人的には「ジャークチキン」がジャーキーっぽくて好きです。「レモンペッパーチキン」も、さっぱりして良いかも。
他にキャンプする人の中で有名な「ほりにし」も、いい味になりますね。
このスパイスを、先に切り分けた鶏胸肉に振っていきます。
全体的にムラ無く均一に。
もっと少量の肉でしたら、裏返して両面に味付けしたいですが、ここでは時間を最優先して片面のみです。
浴室乾燥開始!
味付けした肉をダンボールごと浴室に運んで、平干しネットの真ん中に盛り上げ、すぐに全体に並べて行きます。
僕が使っている平干しネットのサイズは50×60センチ。1段に鶏胸肉のスライスを600gほど乗せる事ができます。
重ならないよう広げるのに5分程度。すぐに浴室乾燥機のスイッチ・オン。
乾燥開始から30~40分くらいたったら裏表をひっくり返します。
この時間が短か過ぎると、ネットに張り付いた肉の一部が剥がれてしまいます。
タイミングが合えばポロッと取れてきれいに裏返せます。
後はタイマーをセットして30分~1時間毎に肉を返していきます。
乾燥するまで、4ミリ以下の肉なら1~2時間、5ミリを超えると3時間以上の乾燥時間が必用なので、スライスするときにできるだけ薄く切るのが安全と時短のポイントです。
乾いた肉から順に収穫?して、適当な容器に移して行きます。全部がカサカサに乾燥したら次の工程です
※このブログの検索欄に「浴室乾燥」と入れると、いろんな乾燥食品の手作りが見られます。
※Twitter 回転しやすいナスカンの改造方法
オーブンで焼き上げ
肉が乾燥したら、オーブンレンジで焼きます。
目安として170℃で10分。(予熱なし。予熱有りなら7分程度)
触ったらすぐ手を離さないと熱いくらいです。
僕はダンボールを丸く切り抜いて、キッチン用のシールタイプのアルミホイルを貼って使ってます。上にキッチンペーパーを2枚重ねて、その上に乾燥した鶏胸肉を並べて焼く感じ。
焼き上がったら粗熱を取って、出来上がりです!
完成!
やっぱ薄いのが美味しい!
歯で千切れて、口の中でほどけて、噛めば噛むほど味が出る。
とにかくつコツは薄切りだね。
‥最初の頃、たくさんの肉を処理しようと欲張って、厚めで一回に1.5kgほど処理してたけど、もう固くてさ。
骨をガシガシ齧るわんこのよう気分だったw
保存は冷蔵庫で4~5日程度。
といってもビールなどと合うので、すぐに無くなると思いますが‥。
追記:カサカサまで乾燥させず、柔らかい程度で焼くと、ソフト・ジャーキーになります。これも美味しいですが、すぐに全てを食べ終わらないと危険です。
ソフト・ジャーキーは冷蔵庫に入れても翌日には鶏の匂いが出て来ます。 もし表面がぬるついたら捨てる事! くれぐれも食中毒に気をつけてくださいね。
2018年04月17日
「鶏胸の冷凍常備肉」が旨くて料理に便利という話!
個人的に肉野菜炒めが好きなので、肉をたくさん常備しています。
で、ここ数ヶ月のルーチンが、鶏ムネ肉を片栗粉であえてから煮た冷凍常備肉。
鶏ムネ肉は、パサパサして美味しくないイメージだけど、今回の方法で調理すると「しっとり感」の有る美味しい肉になります。
国産でも鶏ムネは豚コマの1/3くらいの価格。
手軽にたくさん食べられて美味い、お勧めの調理方法を紹介します。
出来上がりは写真のように、細切りの麺状。
フライパンに入れておくと30分くらいで解凍できます。
あとは同じく冷凍ピーマンや人参、キクラゲとかも戻せば、すぐに肉野菜炒めが作れるという寸法。
冷凍ハンバーグのように、痛みやすい肉はいったん調理してから冷凍した方が長持ちするという理由も有ります。
※今回のネタは、えみりお嬢(お嬢だよ)さんのツイートを参考にしてます。
トレーニーの皆さん朗報です。鶏ムネ肉を一口大に切って、塩と鶏がらスープの素を揉み込んで、片栗粉をまぶした後、熱湯で5分ほど煮るだけで、パサつかずプリプリ美味しいタンパク質の塊が出来上がります。ムネ肉なんて70/100gです。ねぎとポン酢でいいつまみにもなります。まだサラダチキン買いますか? pic.twitter.com/yJkrKlvNMa
— えみりお嬢(お嬢だよ) (@emiritj) 2018年1月11日
◆細切りにして片栗粉であえて煮る!
作り方は、上のTwitterの内容通り、鶏肉を切り分けて、片栗粉をまぶして煮るという流れ。
材料
鶏ムネ肉:1kg
鶏ガラスープの素:50g
片栗粉:100g
水:50cc
以下、写真で手順を紹介します。
1,鶏ムネ肉を5mm~程度にスライスして、重ねて繊維に平行に切って細切りにします。
事前に包丁を良く切れるように研いでおいた方がスムーズです。
2,ボールに細切り肉と鶏ガラスープの素を入れて混ぜ10分程おいて馴染ませます。
鶏ガラスープは溶けやすいよう、顆粒より粉末タイプがお勧め。
3,片栗粉と水を入れて満遍なく混ぜます。(混ざりにくい場合は水を増量)
4,たっぷりの沸騰させた湯に、菜箸で少しづつ分け入れながら、湯の中でしっかりほぐします。
箸は肉を入れる用と、混ぜる用の2組を準備。片栗粉の付いた箸を湯に入れると、プルプルの被膜が箸に付いて固まってしまいます。
5,5分ほど煮込んだらザルに開け、シャワーで水をかけて粗熱を取ります。
6,ザルのまま10分ほど置いて水気を切ったら、できるだけ大きめの袋に入れます。
短時間で冷凍できるよう、ダンボール等の上に薄ーく広ーく伸ばして冷凍庫へ。
7,1時間毎に取り出して、肉どうしがくっつかないよう袋ごと揉みほぐします。 × 5時間。
ここの部分に手間と時間が掛かるので、休みの日がお勧め。
以上で冷凍・鶏ムネ肉の完成です。
▲今回の冷凍・鶏ムネ肉と、同じく冷凍の具材をフライパンに入れて解凍したら‥。
▲キャベツやチンゲンサイなど、メインの野菜を入れて、普通に調理開始!
▲チンゲンサイと、出汁で戻した高野豆腐炒め。(ダイエット用w)
▲チキナー(からし菜)とキクラゲ炒め。
▲味付けは中華ドレッシングや胡麻ドレッシングがお手軽です。
というわけで、仕込みに少し手間が掛かるけど、美味しくて安い鶏ムネ肉のレシピ。
ここ数ヶ月は飽きずに続けています。 (以前はただ鶏肉を細切り冷凍もしてましたが、ちょっと味気ないので‥)
そうそう、今回の「片栗粉であえてから煮た鶏ムネ肉」、できたては凄く美味いので、つまみ食い推奨!!
大きめに切ったり、他の料理用にも仕込んで置くのもお勧めですよ。
2016年11月01日
『 無限ゴーヤー 』 を作ってみた!
今回の元ネタは、最近有名な 『 無限ピーマン 』。
SNSで拡散していた、簡単手軽にピーマンを美味しく大量に食べられる料理の作り方です。
⇒ 無限ピーマン
僕もさっそく試してみました。 ‥ うまい!
でも、沖縄県民である僕は、食べた瞬間に思いましたね。
この苦みとうまさ! ゴーヤーで試してみたいっ!!
レシピは無限ピーマンと一緒。 基本はゴーヤーとツナと鶏がらスープの素、3つでOK。 (好みでアレンジ)
小皿に全部いれて軽く混ぜたら、ラップしてレンジで3分チン!
▲左:ワタを取ったゴーヤーを一本、小皿にスライス。 / 中:ツナ缶と鶏がらスープを投入。 / 右:レンジで3分!
油で炒めないのでヘルシーだし、フライパン要らないし、すぐ出来てうまいし、簡単手軽で、いいですよコレ!
コンビーフハッシュを使ったら? とか、島豆腐を真ん中にトッピングしたらとか、いろいろアイデアも浮かびます。
(本つゆや豚肉を使いたくなりますが、そーするとチャンプルーの亜種ですねー 笑)
というわけで 『 無限ゴーヤー 』 、加熱時間を短くしてツユを切れば冷ましてもイケるし、弁当に使っても良いかも。
一度、試してみる価値アリですよ!
2016年06月22日
圧力鍋でカンタン梅ジャム作り!
今年も梅干しを漬けた際、傷などが付いていて除いた梅が少し出ました。
1袋、追加で完熟梅を買ってきて、梅ジャム作り。
完熟梅を使うとアクが少ないのと、仕上がりがオレンジ色で、とても美味しそうに仕上がるので、僕の好みです。
今回は、お手軽な圧力鍋を使ってみました。
まず、ひたひたの水と梅を入れたら、一度沸騰させてアクの出たお湯を捨てます。
もっかい水を注いだらフタをして、オモリが回り始めたら7分。そのまま冷めるまで放置。
▲左:圧力をかけ、冷ました状態 / 右:ザルにあけて水切り。
▲左:種を除きます。 / 右:砂糖を投入。
後は種を取って、果肉の6割程の砂糖を投入。ステンレスの手鍋で10分ほど煮詰めれば完成です。
前に普通の作り方をした時に較べ、圧力鍋を使うとかなり簡単です。
⇒ 梅ジャム、成功! (作り方)
今回は、完熟梅1,700gから約800gほどのジャムが作れました。
すぐに食べないで、しばらく冷蔵庫に仕舞っておく予定。 ふと取り出した時、旬の香りと味が蘇るのが、好きなんです。
2016年03月16日
自家製、手作り醤油を仕込んでみた!
先日、味噌を仕込んだ話を書きましたが、実は今年は自家製醤油も仕込んでみました。
必ずしも伝統的な方法を使わずとも、現代の便利な文明を使って、カンタンに仕込めそうな手応え!
ちゃんと完成してから改めて記事にしますが、ざっと写真で流れを書いておきます。
参考サイト
醤油の作り方(男の趣肴HP)fr - 男の趣肴ホームページ
醤油の作り方 - つくる楽しみ
小麦玄麦の入手先:国産穀物(小麦・雑穀・豆) - 金沢大地 有機栽培農家のWeb通販
醤油麹の入手先:家庭・初心者向け 種こうじ(醤油麹用) -糀屋三左衛門(コウジザ) 20g (原料10kg用)
▲左:大豆を圧力鍋で1時間炊いて、ヤワヤワに。 / 右:小麦の玄麦を炒って、ミキサーで破砕
▲左:粉砕小麦に醤油麹の元を投入して混ぜ混ぜ。 / 右:レジ袋で小麦と大豆と麹をシェイク!
← 写真:浴室乾燥機をオンにして、天井付近に材料を置くと、約30度でキープできます。
醤油の仕込みで、一番大切なのが、温度管理!
今回は浴室乾燥機を使い、温度を維持しています。 何度か実測して、天井付近だと30度以上、浴槽の上あたりで20度程度でした。
▲左:種切り直後。 発酵熱が上がってくるまで、高い位置で高温をキープ。 / 右:麹が発酵してくるにつれ、温度を見ながら位置を低くして行きます。
▲左:発酵終了、麹カビが材料の全体に回っています。 / 右:塩水と混ぜて、暗所に保存。 ここから熟成させると1年後に醤油が採れます。
← 2回めの仕込み。
仕込みの2回めは、もっと冒険して、布ではなくAmazonの梱包用紙(クシャクシャのやつ)を掛けて、水で湿らせて湿気を与えています。
微生物を扱うコツは、食品が新鮮で清潔なうちに目的の菌を植え付け、他をシャットアウト。 それと温度と湿度管理、空気の密閉等です。
(昔、そっち方面のお仕事も‥)
さぁ、1年後、2年後が楽しみです!!
必ずしも伝統的な方法を使わずとも、現代の便利な文明を使って、カンタンに仕込めそうな手応え!
ちゃんと完成してから改めて記事にしますが、ざっと写真で流れを書いておきます。
参考サイト
醤油の作り方(男の趣肴HP)fr - 男の趣肴ホームページ
醤油の作り方 - つくる楽しみ
小麦玄麦の入手先:国産穀物(小麦・雑穀・豆) - 金沢大地 有機栽培農家のWeb通販
醤油麹の入手先:家庭・初心者向け 種こうじ(醤油麹用) -糀屋三左衛門(コウジザ) 20g (原料10kg用)
▲左:大豆を圧力鍋で1時間炊いて、ヤワヤワに。 / 右:小麦の玄麦を炒って、ミキサーで破砕
▲左:粉砕小麦に醤油麹の元を投入して混ぜ混ぜ。 / 右:レジ袋で小麦と大豆と麹をシェイク!
← 写真:浴室乾燥機をオンにして、天井付近に材料を置くと、約30度でキープできます。
醤油の仕込みで、一番大切なのが、温度管理!
今回は浴室乾燥機を使い、温度を維持しています。 何度か実測して、天井付近だと30度以上、浴槽の上あたりで20度程度でした。
▲左:種切り直後。 発酵熱が上がってくるまで、高い位置で高温をキープ。 / 右:麹が発酵してくるにつれ、温度を見ながら位置を低くして行きます。
▲左:発酵終了、麹カビが材料の全体に回っています。 / 右:塩水と混ぜて、暗所に保存。 ここから熟成させると1年後に醤油が採れます。
← 2回めの仕込み。
仕込みの2回めは、もっと冒険して、布ではなくAmazonの梱包用紙(クシャクシャのやつ)を掛けて、水で湿らせて湿気を与えています。
微生物を扱うコツは、食品が新鮮で清潔なうちに目的の菌を植え付け、他をシャットアウト。 それと温度と湿度管理、空気の密閉等です。
(昔、そっち方面のお仕事も‥)
さぁ、1年後、2年後が楽しみです!!
2016年02月26日
自家製の味噌を仕込んでみた! ( 2016、冬 )
▲昨年仕込んだ手作り味噌。
昨年、仕込んだ味噌が美味しかったので、今年も味噌を漬けてみました。
前回は実験的に、味噌とはカンタンに作れるものなのか? そして大豆以外でも作れるのか? という疑問を試してみたんです。 (趣味なので、記事にしてません)
ひとつは普通に大豆と麹で漬け、もうひとつはレンズ豆と大豆を混ぜたもので実験。
両方とも、ちゃんと味噌になりましたが、味的には大豆だけの方が美味いかな。
ちなみに、味噌づくりは、とってもシンプル。
( 麹 + 大豆 + 塩 + 水 ) × 熟成 = 味噌 これだけです!
▲今年の手作り味噌の材料一式。
今年は麦麹と米麹の2種類を用意して、合わせ味噌を仕込んでみました。
関東出身の僕には馴染みが有りませんが、麦味噌(西日本系)はサッパリして香りが良いそうです。
しかし悩んだのが、材料の分量。
ネットで多くの味噌作りのレシピは出てきますが、それぞれの配合はすべて違い、スタンダードみたいな物が無いんです‥。
それでも調べるうちに、基本のレシピと、味の傾向が判りました。
一番の基本は、塩分量。
味噌を仕込む際、材料全体の重量の11~12%が塩である必要が有ります。
味の傾向とは、大豆と麹の割り合い。 麹が多いほうが甘さが増すみたい。
乾燥大豆1に対して、麹が1~2程度まで、様々なレシピの幅が有ります。
(ちなみに1kgの大豆を戻して煮ると、約2.2kgに増えます)
また、塩分が多いほうが辛口で長期熟成向き、少ないと短期間で仕上がります。
もうひとつ大切なのは、生の麹を使うか、乾燥麹を使うか、あるいは自分で麹を作るかという選択。
生の麹は発酵力が強く、乾燥麹は弱め。 究極の手作りなら自作の麹でしょう。
今回用意した材料は、市販の乾燥麦麹1kg、乾燥米麹1kg、大豆を1kg( + 余ってた半端を200gほど)。
そして塩を700g、大豆の煮汁を800cc(仮に混ぜて、後から調整します)
(一般的なレシピだと、麹750gとか書いてあるけど、じゃあ、余った250gをどうするの? という観点から、キリの良い分量で作る事にします)
まずは一晩、大豆を水に漬け、圧力鍋で30分。 皮が蒸気抜きの穴に詰まるのが怖いので、ザルに入れて蒸しあげます。
⇒ おつまみ「ゆで大豆」の作り方! (冷凍保存可能)
豆が煮上がったら、フードプロセッサーで砕いて行きます。
今回は麦麹(水分多めで仕込む必要あり)も使うので、煮汁をたくさん入れて、ポタージュのようなペースト状に仕上げました。
仕込むネタの硬さは、米麹を使う場合は固めの団子状、麦麹だと広がるくらい柔らか目のハンバーグのネタ状。 合わせ味噌だと、その中間が目安。
▲左:麹と塩を混ぜた中に、大豆ペーストを投入。 / 右:煮汁で調整しながら、硬さを整えていきます。
ここからは調べた情報を元に、自己流。
今回は乾燥麹を使っているので、麹が水分を吸う分を見越して、混ぜ合わせて1時間半ほど待ってから調整開始。
全体を手で捏ねながら、適当な硬さになるまで煮汁を足して粘度を整えて行きます。
程よい硬さになったら、今度は塩分量。これは計算で出せます。
全体の重量を計ると、容器込みで6.5kgでした。 という事は、材料の重量は‥。
6500g - 263g(容器の重量)= 6237g
塩分量を11%として算出。
6237g ÷ 89% = 7007g ⇒ 7007g - 6237g = 770g
計算の結果、この重量だと770gの塩が入って、11%の塩分量となります。
もっとも、塩を足すと全体の重量が変わるので、補正して780gの塩が適正量。
というわけで、最後に80gの塩を追加して、全体を混ぜあわせて、ネタの完成!
レシピは適当ですが、最終的に塩分と水分量は適正です。
これを半年ほど熟成させれば、すこし甘口の、香りの良い味噌ができる予定!
▲洗った容器に、叩きつけるようにネタを詰めて行きます。 / 右:ワサビを置きます。
最後に容器を洗って、みっちりとネタを詰め込み、上にラップをして空気を遮断。
ワサビを置くのは、ネットで見かけた手法。 殺菌力が強く、カビが生えにくくなるようです。
100均の容器は密閉性が悪かったので、上からもう一度ラップをかけてフタをしたら完成!
後は仕上がりを待つばかりです。 熟成の状況は、後で追記して行きますね。
◆参考サイト
味噌の作り方~ 二百二十年藏、実績の味噌作りレシピ|麹の池田屋醸造
麦味噌の作り方 - つくる楽しみ
麦麹と米麹の違いについてまとめてみた | 越前有機味噌蔵 マルカワみそ