お墓参り代行サービス

IMG20240122195419-crop.jpg 郵便受けにポスティングされていたチラシをみて、ちょっと驚いた。
それには、お墓参り代行サービスとある。

○○代行というのはいろいろある。
家政婦を雇えなくても、一時的に家事をしてもらえる家事代行とか、酔っぱらった人向けの運転代行とかがある。私は未だ利用したことはないが、きっと便利なものだろう。
昔からあるのは手続き代行で、これは行政書士、司法書士、弁護士などの資格をもった人が行う。文字を書けない庶民のために、代って文書を書く。「代書屋」という落語もある。

大河ドラマ「光る君へ」では、まひろが恋文の代筆を行っていた。


そういう○○代行に対し、お墓参り代行というのにはちょっとびっくりした。
自分の親やご先祖のお墓参りって、他人に代わってもらえるようなものなのだろうか?

しかし、考えれば歴史的には「代参」というものがある。
伊勢講では、お金を出し合った人から1,2人がそのお金で伊勢参りをするわけだが、その人は講のメンバー全員を代表して、行けなかった人の分もお参り、つまり代参することになる。

江戸城大奥の不祥事として有名な絵島生島事件は、月光院(7代家継生母)の女房の絵島らが、月光院の代参として増上寺を参詣した帰りに芝居見物、門限遅れを起こした事件。

森の石松がだまし討ちに会って落命するのも親分の代参で松尾寺へ行った帰り。


貴人はそう簡単に出歩けないから、代りのものを立ててお参りするのは自然なことである。
勅使・院使を送るのと同様のこととも考えられる。今でも葵祭には勅使が遣わされる。

ということは天皇陛下がご在位中に葵祭を見物に行くとややこしくなるな。


貴人しかできなかったようなことがお金(基本料金22,000円)を出せば庶民でもできるようになったわけだが、件のお墓参り代行サービスはお参りだけでなく、
  • 墓石の拭き掃除
  • お墓周辺の清掃
  • 献花・献香・ろうそく
  • サービス前後の記録撮影
が付いてくるようだ。なお「サービス提供には寺院の承諾が必要となります」という注意書きが添えられている。

私も親の墓参りにはながく行っていない。それに代わる法事もあるが、こちらももう1年間出席していない。お墓自体は、しっかりした墓守さんがいて、掃除などはしていただいているようだ。

この墓は、長男(故人)が既に入っていて、そちらの系統で使われるが、我が家には、三代以上前の先祖の墓が別のところにあって、こちらはそれこそほったらかしになっている。私はこっちの墓に入れてもらおうかな。

なお、お墓参り代行サービスを使おうとは思っていない。

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